時代の波に漂う恋の行方ー若い男女の熱い想いと挫折を鮮やかに描き、青春の思い出の一齣を甦らせる恋の物語十一篇。
“異神”とはなんの謂いか。新羅明神に赤山明神、摩多羅神、宇賀神、牛頭天王…。耳慣れぬ異貌の神々。装いもそれぞれに中世密教の中枢に鎮座しながら、由来は神話中の神とも仏教典中の仏とも明かさず、あるいは祟りをなし、習合と変容を繰り返し、偽経中に生き延びるマジカル・フィギュア、第三の尊格たちの闇を探る。上巻は新羅明神と摩多羅神の周辺。唐山・新羅から院政前夜の叡山に来臨した新羅明神には、その由来から寺門対山門、寺門対王法の拮抗の歴史的契機をうかがい、摩多羅神には天台常行三昧行の守護神、修正会・延年舞における芸能神、本尊たる玄旨帰命壇における秘義潅頂の諸相まで、異神の来歴と変貌の現場をつぶさに解明する。
ますます円熟する上方落語の第一人者、桂米朝の落語の世界。第七巻は、「芸道百般」。さまざまな芸能、芸事にかかわる落語集。いまや失われてしまった芸の中に、大道華やかなりし日本のいにしえを偲ぶことができる。
滅亡は私たちだけの運命ではない。生存するすべてのものにある。滅亡の真の意味は、それが全的滅亡であることにある。戦後文学の巨人、『司馬遷ー史記の世界』の著者・武田泰淳の全体像に迫る精選随筆集。代表的エッセイ「滅亡について」をはじめとし、武田文学に思想的重量感をもたらすことになった中国での戦争体験、敗戦の騒然たる体験へのあくなき思索、同時代文学と自作への問いかけ、自伝等、二十八篇を収録。
「死」についてあらためて考えなおしてみませんか?宗教的思想から、そして、医療データからとふたつのアプローチ法で「より有意義な生とは」という問題が浮きぼりされてくる。
ねじりロープのバスケット;旅先の風景;クラシカルエレガンス;西欧風インテリア;素敵なインテリア;WHITE BASKET;COLOR BASKET;輝くアクセサリー;Glay Doll;ピエロ&マリオネット;Lovely Collection;Christmas Collection〔ほか〕
幼い頃の施設での生活、度重なる骨折、両親の離婚、そして母親が“くも膜下出血”で入院…。苦難の連続にもめげることなく、なぜこれほどまで前向きで爽やかな人生観を持ちうるのか。“骨形成不全症”という難病と闘い続ける著者の感動的な成長物語。
人前で笑われることを恥とし、人格を磨いた上方町人。歌舞伎・文楽・狂言・落語、四人の人間国宝を通して、そんな風土に生まれた、粋で洒脱な上方芸能の魅力に迫る。
熱帯魚に取り憑かれた日本人3人の物語。その1人はアクアリウムの魔術師・天野尚。2人目は、ナマズ博士・松坂実。そして3人目は、天皇に進講したブリーダー・東博司。なぜ彼らはあまり知られることのない世界で、力強く生きていられるのか!?人生の本質に鋭く迫る傑作ノンフィクション。