最凶のドラッグ、偽地域通貨、連続ホームレス襲撃…壊れゆくストリートを抜群の切れで駆け抜ける、新世代青春ミステリー。I/W/G/Pシリーズ第三弾。
“ぼくをたくさん笑わせてくれた。たくさん助けてくれた。グー、ありがとう。”人間みたいなヘンな犬“グー”と“ぼく”との日常を描いたこの本の中に『大切なこと』がたくさんつまっています。
住所はなく、消印は「葛飾」、そして差し出し人の名前は、「すばらしい日本の戦争」…名作『さようなら、ギャングたち』に先立つこと一年、闘争、拘置所体験、その後の失語した肉体労働の十年が沸騰点に達し、本書は生まれた。「言葉・革命・セックス」を描きフットワーク抜群、現代文学を牽引する高橋源一郎のラジカル&リリカルな原質がきらめく幻のデビュー作。
埼玉県久喜市で新年早々、元校長の老夫婦とその長男夫妻の四人が惨殺された。十日後、再び同市内で老夫婦の変死体が発見される。そして一方、池袋で万引きと傷害で逮捕された男が、自分の名前を一切明かさぬままに裁判が進められる、という奇妙な事件が語られていく。この男は何者か?巧緻を極める折原ミステリーの最高峰。
本書は、人間としてのトータルな成功を達成するための具体的な方法について、「時間の戦略」という切り口で論じたものである。
満ち足りた幸せいっぱいの恋があれば、心が張り裂けそうな辛い恋もある。百人の歌人がうたった百首の恋の歌に俵万智流の解釈と鑑賞が添えられた、ユニークな短歌鑑賞かつ恋愛手引きの書。何度も読み返したくなる宝石箱のような一冊。
神戸児童連続殺傷事件から七年の年月が経ち、「少年A」が仮退院した。酒鬼薔薇聖斗の性的サディズムは、本当に克服されたのか!?元東京少年鑑別所法務教官が、医療少年院で行われた極秘の贖罪教育・矯正教育といえる「少年A更生プロジェクト」の全容を初めて明らかにした、衝撃のレポート。
小説はこんなにおもしろい。文学の入り口に立つ若い読者へ向けた自選アンソロジー。
忘れられない一瞬を焼き付けた夏が、今年もまたやってくる。ものがたりの歳時記ー「夏」の巻、12編。
東京にさえ、カフェや雑貨店が少なかった25年前。奈良のはずれに「くるみの木」は生まれたー。夢を叶える仕事と人生の物語。
長距離ランナーとして恵まれた肉体を持つだけでなく、そのための努力も人一倍してきた天才、岡崎優。同じ陸上部の仲間に対し協調性も興味もなく、大学の箱根駅伝は通過点に過ぎず、目標はオリンピックだった。しかし突然の兄の死をきっかけに家族関係が壊れ、ある秘密を知った優は重たい決断を迫られるが…。
ハーレムの高校に通う16歳のジェニーヴァが、博物館で何者かに襲われそうになるが、機転をきかせて難を逃れる。現場にはレイプのための道具に、1枚のタロットカードが残されていた…。単純な強姦未遂事件と思い捜査を始めたライムとサックスだったが、その後も執拗に少女を付け狙う犯人に、何か別の動機があることに気づく。
京で屈指の茶道具屋の娘・ゆずと奉公人の真之介は、駆け落ち同然で夫婦となり、道具屋「とびきり屋」を三条木屋町に開く。そこでは近藤や芹沢、龍馬がお客にやって来ては、騒動が起こり…。混乱する幕末の京を舞台に、“見立て”と“度胸”で難題を乗り切ってゆく夫婦を描く「はんなり」系痛快時代小説。
傍流に飛ばされた58歳の元日本生命エリートと、30歳のハーバードMBA卒業生、そして仲間たちの「壮大な挑戦」。
異界族と共存する19世紀の英国。人狼団の長マコン卿は、妊娠が発覚した妻アレクシアを放逐した。人狼に繁殖能力はないからだ。不貞行為の濡れ衣をかけられたアレクシアは、男装の発明家ルフォーと旅に出た。だがイタリアを目指す一行を吸血鬼が襲う!一方、ロンドンではアケルダマ卿が姿を消し、マコン卿の副官ライオールが謎を追って奮闘していたー歴史情緒とユーモアで贅沢に飾られた懐古冒険スチームパンク第三弾。
ほぼ一年に一度、空から人が降ってくる町、ファウルズ。単調で退屈な、この小さな町に流れ着き、ユニフォームとバットを身につけレスキュー・チームの一員となった男の物語。奇想天外にして自由自在、文學界新人賞受賞の表題作に、知の迷宮をさまようメタフィクション小説「つぎの著者につづく」を併録。
花粉症は「非寛容」、コラーゲンは「気のせい食品」!?生物学者・福岡ハカセが語る、最先端の生命科学から探求心の育て方まで。明晰かつユーモラスな筆致に理系は苦手というあなたも思わず膝を打ち、腑に落ちる。ノスタルジックに描かれるセンス・オブ・ワンダーの気づきも深い余韻を残す、傑作科学エッセイ。
江戸町名主の跡取り息子・麻之助が、幼なじみの色男・清十郎、堅物・吉五郎とともに、さまざまな謎や揉め事の解決に立ち向かう好評シリーズ第三弾!妻のお寿ずから懐妊を知らされ、驚きつつ大喜びする麻之助には、思いもよらぬ運命が待ち受けておりー江戸情緒とともに、切ない幕切れが心にしみる一冊。
愛してくれる人たちがいるから、死なないように頑張ろう。-急性白血病の告知を受け、仕事の予定も、妻・母としての役割も、すべてを放り出しての突然の入院、抗癌剤治療の開始。辛い闘病生活の中で家族と友人の絆に支えられ、ユーモアを忘れずに人気ミステリ作家が綴る、たくさんの愛と勇気、温かな涙と笑いに満ちた闘病記。