頬杖をつき、物思いに沈む解剖学者が手術台の女のヴェールを剥ぐしぐさは何を意味するのか?文学、絵画、映画、広告などに表れるジェンダー像を検証し、医科学が紡ぐ物語/イメージ支配の本質に迫る刺激的論考。図版多数収録。
女性進出は果たして幸せなのか?ジェンダーの先進国オーストラリアに見る“真実”。オーストラリアにおける女性の社会進出について、その裏面に焦点を当てた最新リポート。
MALE NUDEを、女性カメラマンが撮るんです!ある女性写真家が撮り続けた、ヌード表現者の成長記録。サブカルチャー誌に発表された衝撃作。書き下ろし手記を加え、カラー写真を一挙掲載。
宮崎駿が唯一「自分のため」の「個人的な映画」、-『紅の豚』を制作するに至った背景には、いったいなにがあるのだろうか?「千と千尋の神隠し」、「もののけ姫」、「天空の城ラピュタ」、「風の谷のナウシカ」に描写された色彩に視点をおいて、「紅の豚」をジェンダー論から考察する。
南西太平洋の辺境の島で繰り広げられる結婚と離婚。シングルマザーは苦境に陥ることなく普通に生活している?!彼女たちを支える相互扶助の文化的装置とは?現地で生活をともにした著者が、日常を生きる人間の活力を基点に、家族、ジェンダー、法、歴史と交錯する今日の伝統を活写する。
格差と貧困の問題へのあらたな視点。所得格差の拡大や貧困層の増加などにより変貌をとげつつある日本社会の実態に、社会階層論、社会意識論、教育史、生涯学習論、社会政策論などからアプローチする。格差の諸相にせまり、解決に向けた政策のあり方を論じる。
近代医学の柱である西洋医学の伝統を、心身の健康という観点から明からにする。著者は西洋中世の医学と医療を、疾病を取り巻く自然環境や社会環境に加え、医師・看護士が行う臨床ケアや病院・施療院などの医療インフラ、さらに健康観や身体観を社会的・文化的に考える身体医文化論の方法によって豊富な資料や図版を用いて考察する。中世の医学と医療の全体像を示す貴重な業績である。
私たちは知らず知らず“国家”がつくる枠の中で生きている。“国家”が規定する境界を超えるとはどういうことか、多様な立場から真摯に論ずる。