第9版は専門職看護の大いに発展してきている診断用語が収めてある。開発過程にある看護診断や、診断カテゴリーに関する新しい研究に結び付いた看護診断などが入っており、学生やナースのクリティカルシンキングや診断上の判断を促進する点が特色。
一人ひとりの姿を通して見えてくる豊かな性。親、教師、ボランティアにはなにができるか?“性”にかかわる課題をヒューマンな視点でなげかける。
本書はまず看護を学びはじめた学生が基本的人権としてのセクシュアリティの基礎知識および最新情報を学ぶことを最大の目的としている。その上でセクシュアリティを護り支える看護実践を事例検討によって学ぶことにある。次に、学生を教育・指導する教員と、病棟などの臨床でその実習指導にあたる臨床指導者をはじめとする看護婦(士)の、「このような学びをしてくる学生が病棟へ来るのだから、臨床でそれが生かされるような自分たちの性に対する認識を変えなくては…」のニーズに対応することを目的としている。
現代のメディアにひそむ原風景を、自らの体験史=「自分史」を通して探る。断片化された記憶を繋ぐ、戦後メディアの社会史。堕落論、カサブランカ、はっぱふみふみ、三種の神器、乙女の性典、三億円事件、善の研究、星の流れに、日米会話手帳、下山事件、OH!モーレツ、カストリ雑誌、シベリヤ物語、肉体の門、三鷹事件、違いのわかる男、青い山脈、ハイト・レポートーめまぐるしい変貌のゆくえを原点から透視する。
糖尿病と診断されたあとの葛藤やストレス、治療と自己管理、生活の再構築、合併症の出現ーこれらに伴う心理・感情面での問題を、語られた生活体験と感情を通して明らかにする。対処すべき事態を、本人のみならず医療職者、家族、友人、同僚らによる毎日の生活と人間関係のダイナミズムにおいてとらえ、糖尿病をめぐるケアリングの諸相をいきいきと描く。
ラブホテルとアダルトビデオ、恋愛至上主義の共犯関係が、日本のセクシュアリティを縛り付けている。私たちは、そこから自由になれるのか?「愛」という名の均質な空間が、行為の貧困化を加速する。
どこの学校にもいるセクシュアルマイノリティの子どもたち。当事者の視点から「人権と共生の教育」に新たな一歩を刻む。
爛熟した消費社会の申し子たる『オタク』という特異な主体の在り様をめぐって、東浩紀と各界の最強の論者が繰り広げる言論のバトルロイヤル。ネット∴ライヴ∴書籍とメディアを横断して展開された妄想と闘争の記録。
「母性看護学概論・母性保健」は、母性看護学を学び始めるための出発点となるものとして、社会的視点に重きをおいて構成した。すなわち、1994年にカイロで開催された国際人口開発会議、翌95年に北京で開催された世界女性会議でも謳われ、その後のわが国の母性保健政策でも不可欠の視点となっているリプロダクティブ・ヘルス/ライツを基本に置き、今日の社会に生きる女性や家族が母性領域で抱える新たな問題とそれに対応する看護職者の役割に多くの紙面を費やした。「女性のライフサイクルと母性看護」では、思春期/成熟期/更年期・老年期の女性の特徴を理解し、それぞれの母性領域で抱える問題とその対応としての治療と看護を学ぶことを目的としているが、ここでは多様となった女性のライフコースや意識を踏まえ、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点からこれをまとめている。このような観点からみると、それぞれの期にある女性の身体面の理解と看護に加えて、それぞれの期に特有の問題が重要であり、メンタルヘルスケアのアプローチにも力を入れて解説している。
ひきこもり、カルト、おたく、境界例、リストカット、ポケモン、強迫ーちょっと変わった若者たちの世界を気鋭の精神科医が冒険する。
ここ数年の助産師業務に関わる諸科学の進歩・発展は目覚ましいものがあり、また教育全般についての基本的な考え方も変革しつつあるなどの状況から、改訂の時期が到来したとの見解に達し、第3版を発行することになった。本大系は、助産師学生の教科書としての活用を第一の目的としている。学生の方々のみならず、教員の方々、実践の場にある助産師の方々をはじめ、母子保健に携わる保健師・看護師の方々にも広くご利用頂けることを願う。
本書は、お茶の水女子大学・ジェンダー研究センターの研究活動の一環として、平成12年度に立ち上げられた「健康とジェンダー」研究プロジェクトにおいて得られた成果をまとめたものである。
フェイシズムvsフェミニズム。美女は得か?「化粧、美容整形、性転換、筋肉・肉体美など」の制御。これら自分の身体への具体的なコントロールが、はたして自分を変え、社会を変える契機になってきますことやら。
電子カルテ導入を考慮している施設には絶対おすすめ。電子カルテが稼働していない病院でも、すぐに役立つ普遍性。階層化された観察プラン(OP)は今までにない画期的な内容。看護診断ラベルはNANDA2001-2002に基づく。
男女共同参画社会基本法が制定され、実質的な男女平等の実現が政策課題になっている。しかし社会規範である制度は、性別分業意識でジェンダー化されていると言わざるを得ない。本書では、その諸制度をジェンダー問題解消の視点から検討し、そのあるべき姿を再構築するための提言を試みている。
ヘミングウェイは「なぜ」ヘテロセクシュアルで男らしく「あらねばならない」のか?メディア、批評家、出版社、編集者、そして読者の、作者の構築をめぐる様々な欲望を「読む」。バルトやフーコーの反作者主義から「歴史を有する作者」を救出し、ポスト構造主義の視点から作者に接近を図る。セクシュアリティを中心に新たなヘミングウェイ像を提示。
まず、リハビリテーション看護の分野で重要ですが取り組みはこれからである「セクシュアリティ」を取りあげた。次に、回復期リハビリテーション病棟が制度化され3年経った。リハスタッフが病棟専従となったなかで、看護師はどのような働きをしているのだろうか。より専門性が発揮できているのだろうか。そのような観点から、実践研究では「回復期リハビリテーション病棟における看護師のエンパワメント」について取りあげた。