女は政治秩序を脅かすので公的世界から排除すべきだ。容易に変わらないこの家父長的な思い込みに異議を唱え、デモクラシーとシティズンシップを根底から問い直す。
アメリカというダイナミックな文化に展開する最近のフェミニズム批評を、文学批評の流れの中にたどるアンソロジー。いま、フェミニズム批評が見えてくる。
豊かで多様で混乱したフェミニズムの主張を、時代の中に位置づけ直す。女(男)の生き方を叫んだあなたは何者なのか?
クエーカー女性のフェミニズムへの貢献に着目し、アメリカ女性史に新たな光をあてた画期的な歴史研究の書。すべての人の「内なる光」に応えつつ、平和と簡素な生活を重んじて生きたクエーカー女性たちが、フェミニズムの母となった闘いの歴史を語る。
現代思想家を総動員し、啓蒙主義の二項対置的思考の全面的な批判考察のうえに、女性性の再定義をめざす理論構築に挑戦。
社会政策という政策領域を雇用と社会保障分野の両方におき、それぞれの領域での男女の関係、とりわけ女性がどのように位置付けられてきたかを歴史的に検討してゆく。
生命世界を現代文明との関わりにおいて探り、みずからの生き方を模索する知の運動。
第1作『アメリカの女性大学:危機の構造』で女性に対する米国高等教育の現状を分析・詳説し、第2作『アメリカ大学史とジェンダー』と本書で、男性本位に形成された伝統的大学教育に対する、女性の視点からの『自覚的問いと対話』を、当時の一次史料から生き生きと呼び起こす著者渾身の労作。
本書のタイトルは「フェミニズム法学」である。本書によって、性差別社会をなくす営みの一翼を担いたいという思いから、また、性差別と人権侵害への闘いのために法を必要としているすべての人たちへの支援となることを願って、あえて「フェミニズム法学」を名乗ることにした。本書によって、法律学が社会の中心に位置してきた男性による「知の世界」であったことを批判しつつ、ジェンダー視点から、新たな法律学を構築しようと試みるものである。本書では、生活と法の新しい関係を創り出すために、「労働」、「家族」、「身体・性」という三つの領域を対象として設定している。
市場労働と家事労働の社会的・経済的関係を家父長制的資本主義論によって解明し、マルクス主義フェミニズムの全体像を提示する。
労働の対象が“土地→物→情報”と変わり、農業社会・工業社会・情報社会と変遷し、男性も女性も“人間”の地位を確立するなかで、今や、未成年も“人間”として覚醒する!
環境問題は倫理学と哲学の根本問題を提起する。われわれは、どんな種類の生き物?どんな生活をすべき?繁栄できるのはどんな世界?自然界における居場所は?各章ごとに最前線の「環境事例」の丁寧な説明から始まり、本論の後に「練習問題」が付されて“学生・教員にも格好のテキスト”としての利便性。
フェミニズムの最前線から女たちの世紀を振り返る。前衛的モダニズム作家ヴァージニア・ウルフは女性運動の先駆者でもあった。フェミニズムが様々な変遷を経てきた今日、私たちはウルフからどれだけ遠くに来たのか。ポストフェミニズム/第三波フェミニズム、新自由主義、ケア労働、ワーク・ライフ・バランス、シングルマザー、貧困といった最前線のテーマから、これまでのフェミニズムとその文学・文化を再検討。
本書は20世紀最後の10年間に行き渡った、環境の危機に対する深刻な問題意識への応答である。この面白く読めて、刺激にとんだ研究書の中で、キャロリン・マーチャントは環境問題の主要な哲学的、倫理的、科学的そして経済的な根を調べ、ラディカルなエコロジストはどのようにしたら地球上の生命の維持・存続のために科学と社会を作り変えることができるかを研究する。