フェミニズムの賞味期限はすぎたのだろうか?血となり肉となったことばたち。
現実に生じるセクハラは、お役所や会社、大学が発行している防止パンフレットや各種マニュアルの事例とはだいぶ違うものである。結局、この問題の難しさは、ほとんどのセクハラが、グレーゾーンで生み出される点にこそあるのだ。なぜ女性ははっきりとノーと言わないのか、男性はなぜ気づかないのか。恋愛がらみの二つのパターン、妄想系とリアル系の違いとは。そして、訴えられたらどうすればいいのかー。セクハラ問題の第一人者が、豊富な具体例を紹介しつつ、男が嵌りやすい勘違いの構図をあぶりだす。誰でも知っておいて損はありません!
「女/母」の身体性から、いまフェミニンの臨床哲学を拓く。マイノリティ諸当事者の問題に対峙し、フェミニズムのポスト構造主義ジェンダー論からクィア理論の問題意識へと踏み込み、新たな倫理的価値軸と主体像を模索する。
なぜ「対立」は生まれたのか?保守運動家・フェミニストへのフィールドワークと、膨大な資料分析から、「対立」の背景を明らかにする。
DV、女性ホームレス、ボランティア等の新しい課題をふまえ、今後求められる政策を提言。
最高の音で楽しむために!
いのちに向き合うフェミニズム批評に取り組んできたメンバーの作品は、期せずして合い呼応し、女、性、民族、歴史、文学、映像、メディア、教育など多様な視点から、核や原発のもつ反生命性、反人間性を浮かび上がらせ、まさに文明史の転換を示唆している。
ラディカル・フェミニズムの成果を享受する一方で、そのイデオロギーには違和感を覚える女性たち。フェミニズムはもはや存在意義を失ったのか?「政治的なもの」から「ポップなもの」へ、「社会的なもの」から「個人的なもの」へと重心を移しながら、多様な声を包みこむ第三波フェミニズムと、女性たちの文化実践を結ぶ、今日的フェミニスト・カルチュラル・スタディーズ。
ヴィクトリア時代における経済学の様相をフェミニズムとの係わりに焦点をあわせて検討する。
他者との非暴力的な関係が政治のはじまりだ。ケアの倫理から政治的主体を根底的に覆し、傷つき依存する関係から社会を構想する、フェミニズム理論の到達点。
西欧/男性のエキゾチズムの視線から離れた場で、アジア、アフリカ、ラテンアメリカの女の言葉は、何を生み出しているだろうか。本書は、詩的想像力あふれる言葉や映像コラージュの引用を織り込みつつ、「物語る」ことにまつわる複数の知と、文化をめぐる問いとを交差させ、その隙間に息づいているものを見つめる試みである。ポストコロニアルの文化を深く問い直しつづけるベトナム出身の映像作家/音楽家/人類学者による、記念すべき最初の著作。
フランス革命の衝撃がひろがる英国で、保守陣営と果敢に論争する女性論客として一躍有名になったメアリ・ウルストンクラフト。彼女がわずか3カ月で書きあげた義憤と希望の書『女性の権利の擁護』(1792年)は、フェミニズムの古典の筆頭にあげられる。フェミニズムという言葉すらなかった時代、18世紀末イギリスでウルストンクラフトは、どのような「女性」の、どのような「権利」を、どのように「擁護」しようとしたのか。気鋭の思想史研究者が丹念に読み解く。