汝、自身を知れー40億年という生物史の中で、人類は初めて自らを知ろうと挑戦した生物であり、その大きな試みのひとつが、ダーウィンの唱えた進化論である。進化論は時に優生思想に形を歪められ、ヒトラーらの政治手段として使われるという辛酸も嘗めた。しかし、混迷する現代こそ、私たちが何者なのかを問い直し、基盤となる思想を新たに構築しなければならない。その答えは生命の歴史、すなわち進化論の中にある。進化論の歴史的背景を振り返り、倫理観、宗教観、差別思想、フェミニズム、自然保護など、人類文明が辿ってきた諸領域を進化論的側面から位置付け直す。
97人の女たちが真摯につづった率直な思い!彼女たちにとって、フェミとはいったい何だったのか。
身体、そのリアリティから生起する今日の倫理を問う。
第1作『アメリカの女性大学:危機の構造』で女性に対する米国高等教育の現状を分析・詳説し、第2作『アメリカ大学史とジェンダー』と本書で、男性本位に形成された伝統的大学教育に対する、女性の視点からの『自覚的問いと対話』を、当時の一次史料から生き生きと呼び起こす著者渾身の労作。
社会史的観点からのアプローチを重視した、新しい視点による生物学史研究入門。
女性天皇で男女平等ってホント?!隠されていた天皇・天皇制の罪を「慰安婦」問題を問う視点から、いまここに炙り出す。
本書は、メキシコのフェミニズムの歴史を女性たちの言説により再構築しようとしたメキシコ・フェミニズム運動の資料集である。
フランス革命期のイギリスに生きた先駆者メアリの生涯をたどり、作品の丹念な読解によって全体像を描き切る、わが国で初めての本格的メアリ・ウルストンクラフト論。
“法”が構築する「主体」の政治は何を排除しているのか。フェミニズムの最新知見によってアーレントをはじめとする西洋政治思想史を批判的に検討、従軍“慰安婦”問題などアクチュアルな課題にも斬りこみ、「法の力」の根源的問い直しから新しい社会の構想へと至る画期的論考。
フェミニズムはなぜ登場したのか?なにを獲得し、なにと闘い続けているのか?フェミニズムの歴史における基本テキストを詳しく解説。フェミニズムの全体像に迫る必読必携の書。
ユング心理学とフェミニズムの対話と統合を目指すーユングの理論には彼の男性優位主義と女性恐怖とが色濃く反映されているが、対立しあうかに見える両者がともに人間理解に欠かせない視点を提供していることを、フェミニスト神学と知識社会学の視点から明らかにする。女性の心理臨床に新たな地平を切り開き、女性理解のための新しい指針を提供する注目の書。
開発パラダイムから平和パラダイムへの転換に向け、オルタナティブを提言。
『女たちの21世紀』に連載の「男性との対話」をまとめたもの。相手の男性は、フェミニズムを理解しようとするか、少なくとも敵視、敬遠しない男性、権力や時流におもねらずにこの社会を変えようとしている男性、それぞれの分野で共感できる仕事や活動や発言をしている男性…多様な意見を持ちながらも、これらの条件をそなえている男性たちに共通しているのは、フェミニストである女性と対話ができる男性だということである。
辛辣で歯切れのいい論調で知られる上野千鶴子。六年間の引きこもりから復活した小倉千加子。当代を代表するフェミニスト二人が、フェミニズムについて徹底的に語り合った。今、あなたのフェミニズム観は、根底から覆される。