ヴィクトリア時代における経済学の様相をフェミニズムとの係わりに焦点をあわせて検討する。
19世紀の第一波フェミニズムを起点に、女性たちの挑戦が3名の作家の作品から解き明かされる。ブロンテとハーディ、そして20世紀後期のマーガレット・ドラブルをも巻き込みながら、ヒロインの変貌が100年の流れの中で開示される。ドラブルは19世紀の伝統にこだわりながら、やがてその伝統から離脱する試みを行った。彼女が創作したヒロインとは?20世紀初頭のモダニズムと急進派フェミニズムに重要な役割を果たした雑誌『フリーウーマン』の考察をも盛り込んだ斬新な論考である。
中世から現代までに表現された美術の中の女性たちを、社会学・心理学・図像学等の成果を駆使し、フェミニズムの視点から綿密に再検討。美術における男性中心的な認識の枠組みに疑義を挾み、社会と文化とのあり方に変更を迫る。
“女神よりは、サイボーグになりたいー”人間、機械、物質、非物質のハイブリッド生命体としてのサイボーグ女性像が開示する脱性差時代の生体政治学。D・ハラウェイ「サイボーグ宣言」完全収録。
アメリカ宗教界において女性はいかなる地位を占めるか?原始キリスト教以降の歴史をふまえ現代アメリカ宗教界のフェミニズムを追求する。
本書は、議論の対象は対象関係論からユング派まで幅広く、ラカンについての理解もはるかに深いものであり、近年のカルチュラル・スタディーズにおけるフェミニズム分析を読解するための格好の参考書ともなっている。フェミニズムと精神分析についてのアンソロジーなどは数多く出ているが、これだけの集大成は見られず、まさに刊行が待たれた一冊であると言えよう。自由闊達な諸議論は、性とセクシュアリティを政治性の次元からも倫理的な次元からも徹底的に問い直しており、フェミニズムだけでなく、精神分析の側から見ても、たいへん示唆に富んだ内容となっている。
遺伝子技術をはじめとする現代科学の生命観はいかなる文化的・社会的起源を有するものなのか。言語をめぐる問題を視野に収めつつ、「ジェンダーと科学」論の第一人者が新しい科学と生命観の可能性を提示する。
フェミニズムはなぜ登場したのか?なにを獲得し、なにと闘い続けているのか?フェミニズムの歴史における基本テキストを詳しく解説。フェミニズムの全体像に迫る必読必携の書。
この20年、女たちは何を論じ何を残したか。若い世代による批判的な吟味を通して、フェミニズムの90年代を展望する。