熱帯こそ昆虫学の基本的舞台であり、熱帯昆虫の解明なくして昆虫学の教科書は完結しない。本書は、顕著な存在様式を示す熱帯昆虫の諸現象を要約し、体系化したものである。物理的、生物的諸環境要因について、かなりくわしくふれ、項目によっては植物や昆虫以外の動物の知見も記した。
難治性不妊症に悩むカップルのための体外受精のあるべき姿を最新の知見をもとにすべての人にわかる形で紹介。
本書は、近親交配の影響や遺伝的多様性の消失から、分類学的問題、絶滅危惧種の遺伝的管理、さらには法生物科学や種の生物学的問題の解決における分子遺伝学的解析の利用に至るまで、保全遺伝学を構成する主要な内容をすべて含んでいる。また本書の最後では、保全遺伝学と、より広い内容を含む保全生物学とのつながりを探求する。
巨大なインドはどのように動いているのか?インドの政治は、経済成長以上の驚異である。独立以降の民主主義体制の変化を軸に、そのダイナミックな実像を叙述的分析と統計的分析によって見通しよく描いた待望作!
日本の農業はどうあるべきか?どう考えていけばよいのか?科学性を確保せんがため「〜すべき」という当為命題を排することで独断主義と相対主義の隘路に陥っている農業経済学の現状と正面から対峙。主観、当為を扱うことを可能とする考え方として、現象学に依拠した人間科学の導入を提案し、“考えていくための考え方”を基礎づける。
次の時代をどのように見通すか。外資企業の中国進出開始から四半世紀、巨大な格差を抱えながら繁栄を謳歌する中国で2000年代以降の数年を日本の中堅・中小企業はいかに歩んだか。100を超える日系企業訪問をもとに「東アジア」の新たな関係を眺望する。“現場”の息吹をとらえた「同時代の証言」、20年の総括と新たな展望。
患者に「精神障害」が認められ、医療・保護のために入院が必要であると指定医が診断し、保護者の同意があれば、本人の同意なく強制手続が開始されることには疑問の余地がある。日本の精神科医療における強制入院ー特に医療保護入院ー手続において、その対象となる患者に治療を受けるか否かについて判断する治療同意判断能力があるかどうかは問われなかった。しかし、こうした医療システムにおいて、判断能力審査はデュー・プロセスの観点から不可欠である。本書では、精神科医療におけるアメリカ合衆国の判例、学説を検討しつつ、実証的研究も検討した上で作成した、判断能力評価用の構造化面接を含むこれまでの研究のすべてを収録している。
世界各国で使われ定評のある生物学の教科書『キャンベル生物学』のコンパクト版。初学者や生物学を専攻しない学生でもわかりやすく学べ、教科書、参考書として最適。細胞、遺伝、進化と多様性、生態学の4部で構成され、全20章からなる。生物学全体を貫くテーマである「進化」を柱に据え、我々の生活と関連づけて学べるよう工夫されている。