人間言語に共通する特徴(普遍性)と変異の幅(多様性)を見出すために、世界中の多数の言語を比較し、言語の全体像やその構成部分を形式的特徴に基づいて分類するのが言語類型論である。その方法論と知見に馴染むことは、種々の文法理論、日本語学、言語獲得や言語心理学を専攻する人にとっても今後ますます重要になるだろう。新しい研究成果を取り入れながら、基本事項を明快に解説したテキスト。
本書では、電子・電気的機能、熱的機能、機械的機能、化学的機能、光学的機能、表面機能、生態機能の7分野24種の特殊機能を持ったコーティングを取り上げ、斯界の第一人者の方々に、最新の技術開発の動向について執筆してもらった。
“単一民族・単一文化”の通念を打破し、地域の個性から日本史を見直す。
「規制緩和・IT・金融がインフレなき成長をもたらす」として90年代後半に急騰した米国株価と2000年3月のバブル崩壊-にもかかわらず、いまだ我が国の漠然とした“改革モデル”たるニュー・エコノミー神話。ニュー・エコノミーの実態を徹底分析し、肥大化する金融が本質的に抱える合理的誤謬(バブルの必然性)と情報通信革命が経済に対して持つ真の意味を解明する快著。
究極のリサイクルシステムとしての森林。これをどう活用するかが、現代文明の危機を救う鍵なのだ。
プロのエコノミストが解き明かす。アームズレングズ価格をいかに導出するか。個別性の極めて強い争点を産業別。ケース別の視点から詳解。
生物多様性の喪失が懸念される中で、生物多様性を十分に説明できる理論はいまだに確立されてない。本書では、生物群集のすべての個体が中立であるという仮定の下、種分化と分散制限を組み込んだ群集動態モデルを構築し、生物多様性学(種数や相対種個体数の理論)と生物地理学(種の地理的分布の理論)を統一する。この統一中立理論によって、さまざまな時空間スケールの生物多様性について、検証可能な予測が提示される。
右脳はどの程度言語を理解し得るか、またどの程度言語表出に関与しているか?現在最も興味深い神経心理学のテーマの一つを徹底的に追究し、その全貌を簡潔にまとめあげた書。
世界の工場とまで呼ばれるにいたった中国の産業発展。それは、決して低廉な労働コストだけでは説明がつかない。圧倒的な世界シェアをもつ中国の自転車産業をとりあげ、中国への集中の構造、政府の役割や電動二輪から四輪への発展展望を、徹底した現地調査により多角的に分析し、中国自転車産業のダイナミズムを明らかにする。
持続可能な生態系サービスの利用をめざしてー生態系管理に関わる評価と制度分析について環境経済学の観点から分析。これからの資源管理制度の設計に資する意欲的な研究書。
琉球独自の言語と文化が失われつつある現在、我々はその記録と継承にむけてどのような支援ができるだろうか?
「生物多様性・生態系サービス・生態系ネットワーク」、「サンゴ礁・マングローブ・海草帯」、「森・川・海」などのつながりを解きほぐす。
古代の王政復古を掲げて近代国家の仲間入りを図った日本では、記紀神話に民族のルーツを求めて大和民族という概念が創り出されるが、古代に遡る民族設定は大和に「まつろわぬ」人々とされた出雲、エミシ、クマソ等の民族も同時に生み出した。混合民族論が主流だった日本で、戦後単一民族論が拡がったのはなぜか。大和中心のNation Building(民族意識や国民の形成)を出雲、エミシ、クマソの視点から捉え直し、同質社会観で覆い隠された日本人内部の多様性を解き明かしながら、多元国家観に基づく民族意識の再構築を説く。