形態学を成り立たせ、人々に興味を呼び起こすものは、形に含まれる「意味」である。生物の形態については古くからさまざまの説明ないしは意味づけがなされてきた。本書はそれらに検討を加えながら、生物の形とその意味について考察し、同時に、形態学とは何をする学問なのかを明らかにする。専門の解剖学の知識をフルに活用し、生物学をはじめ哲学や文学まで古今の文献を豊富に引用しながら、興味津々の議論が展開される。科学嫌いの人も思わず引き込まれる、破格の「形態学総論」である。
歴史・文化・文学から読み解く言語の宇宙。スペイン語研究の歴史的名著、待望の翻訳。
この本の主題である生物多様性ほど、今日人類に差し迫った科学的問題を想像することはできない。生物多様性は進化の中でどのように育まれてきたのか。なぜ人類にとって決定的な意味をもつのか。どうすれば守ることができるのか。ウィルソン博士は豊富な体験と驚嘆すべき博識にもとづいて情熱的に説きあかしていく。「生物多様性」を地球環境問題のキーワードにした名著。
下巻には第三部「人間の影響」を収めた。いま人間の活動によって、どれほどの生物が絶滅の淵に追いやられているのか。生物多様性という資源には、人間にとってどのような価値が潜んでいるのか。ウィルソン博士はこれらのことを豊かな具体例をあげて明らかにした上で、世界の生物多様性を守るための方策を明確に示し、地球環境のための新しい倫理を提唱する。
「廊下を歩いていると左側の物によくぶつかる」「自分の左側にいる人が見つからない」「食事の左半分を食べ残す」(左側半側空間無視症状)など、主に脳卒中によって、ある特定の領域(空間)が認知できなくなる「半側空間無視」の複雑な障害像について、さまざまな臨床検査の結果やリハビリテーションのための訓練課題を紹介。治療やリハビリに関わる専門家が、高次脳機能障害とその周辺問題を十分に理解し、適切な介入と対応の方策を考えるための貴重な一冊。
失われた、あるいは失われつつある自然環境を回復させるため、住民やNPO、専門家、行政などが連携して取り組んでいる「自然再生」の先駆的事例を紹介。
日本企業の人事部とアメリカ企業の人事部の違いは?日本もアメリカもともに市場重視の傾向にあるのか?平等と効率は両立するのか?株主とそれ以外のステークホルダーの最適なバランスとは?資本主義は多様化するのか、それとも収斂に向かうのか?本書は、日米の大企業におけるコーポレート・ガバナンスと雇用関係について書かれています。日米両国の大企業への大規模調査をもとに、経済・経営のみならず、歴史や企業文化など幅広い視点から分析し、今後の展望を示します。
深海の生物を豊富な事例をもとに解説する。オックスフォード大学・海洋生物学テキストの翻訳。
とても食べられそうにない雑草が突然、豊に実るトウモロコシに。世界中にはびこる殺虫剤耐性のショウジョウバエはたった一度の突然変異で生まれた。ATGCの四種の塩基の配列から生命進化の驚くべき事実が明らかになる。ゲノム解析で蓄積された膨大なデータを活用し、生命の謎に迫る巧みな手法を紹介する。進化の履歴を刻み込んだゲノムがいま静かに語り出す。
文系から医系までの学生を対象に、生命科学の基礎知識をやさしく解説したテキスト。分子レベルから生命のしくみを考えることを念頭において、細胞の構造、遺伝や発生のしくみ、エネルギー代謝、情報伝達系などを丁寧に説明する。コラムでは興味深いホットな話題や豆知識などを紹介し、生命科学がより身近に感じられるように配慮されている。ヒトの誕生にいたるまでの進化や日本人のルーツを探る章も設けており、現代の生命科学がいきいきと体感できる。
E・O.ウィルソンはじめ、著名生物学者23人へのインタビューで、21世紀最も重要となる思想の本質に迫る。
この本は、新人を受け入れる立場の人が、どのように新人を迎え、指導したらよいのかについて、聖母病院の実際をベースにしてまとめたものです。もちろん、当の新人自身が読んでもわかりやすいようにまとめました。
生物としてのヒグマ・ヒグマと人との関わり・現代社会におけるヒグマを巡る諸問題を考える、分野を超えた総合的学問「ヒグマ学」初の解説書。
英語ということばの輪郭と背景をできるだけ身近なところから分かりやすく解説した入門書。