農作物や森林の害虫に対して天敵微生物による防除法を長年研究してきた著者が、昆虫病理学や微生物的防除法の領域を超えて、菌と昆虫、寄生するものとされるものの関係を通し、生物学の根幹に触れる面白さ、その興味ある現象のいくつかを本書で紹介する。
旱魃、内戦、飢餓-アフリカの食糧生産について伝えられる厳しいイメージのステレオタイプ的認識を越え、独自の文化や巧みな在来農法を育むアフリカ農業の営みを生き生きと分析し、生態に立脚した開発の将来像を探る。
本書は、急成長している人材ビジネスの最前線について、アメリカの研究者も執筆陣に加わって論じている点に特色がある。実務家、研究者、学生にとって大いに参考になる内容になっている。
夢やロマンをさそう熱帯雨林。その熱帯雨林の研究がここ数十年で急激に進展した。驚異的な種多様性と、その中で暮らす生き物たちの生態が明らかになりつつある。本書では最新の研究成果をもとに、イチジクとイチジクコバチ、オオバギとアリなど、植物と昆虫が繰り広げる巧妙で合理的な共生関係を中心に、熱帯雨林の興味つきない生態を紹介する。
インターネットって、騒がれるわりにはおもしろくもない。ホームページ見るのも飽きたし、ほかには使い道もなさそう。ビジネスへの利用も疑心暗鬼-こんな停滞はもう放っておけない!無限の可能性を秘めた壮大なネットワークを、既存の少数のアプリケーション(WWWなど)と同一視するのは大間違い。アタマの硬い技術者の手からインターネットを解放し、われわれふつうの生活者&仕事人&遊び人が多様なコミュニケーションを構想し、実現していこう。勇気ある“王様は裸だ”発言、インターネットの現状大批判。
大気は循環し、大陸は移動し、海洋はすべてを溶解し、生命が息づく。地球は、45億年かけてこの複雑にからみあった精巧なネットワークを作り上げてきた。いま、この地球システムは、ここ数十万年のヒトの爆発的な増加と進化の中で大きく変わりはじめているー。地球温暖化の問題は、このネットワークへの理解なくしては語ることができない。最新の気候モデルを駆使し、経済・社会への影響までを視野に入れた実質的な提言を続ける一線の気候学者が地球環境の現在と未来を問う。
サポート・インフィル住宅、スケルトン住宅でも知られる生活と産業を結ぶオープンビルディング。時とともに変化する生活者の多様な要求を出発点に、建築のデザインや部品の供給と工事、さらには改修を、自由かつ着実に進めるこの仕組みが価格・品質の最適化と企業間協力の透明化を促す。先進国オランダでの発展状況にわが国専門家がコメントする。
本書は、今後の、アジアでの経営やビジネスを、どのように捉えていくべきであるか、また、日本企業のアジア経営戦略はリスク対応の視点から、どのように構築されるべきであるかなどを、筆者二人の長年のアジアにおける現地調査経験を踏まえてとりまとめたものである。
経済のグローバル化とローカルな農村政策を両立させるフランスとEUの挑戦を詳論。
「ヨーロッパ化」を完了し、欧州通貨同盟では「ユーロ一番列車」に乗ろうとしているスペイン。その経済・社会状況を探り、行く末を展望する。果敢な構造改革で経済収斂条件を達成。
ドルの基軸通貨化のプロセスをたどりながら、日米間と欧米間の国際金融関係が戦後どのように形成されてきたかを分析・検討し、三極通貨体制の基礎構造を明らかにする。