どのような共同体をどのように実現するか?問われているのは日本のリーダーシップだ!俗説を排し、安全保障問題、中国の位置づけ、共同体意識の醸成などの課題を直視し、歴史的・文化的背景の解説を交えながら、実現の条件と方策を明らかにする。日本の命運を左右する国家課題。
局地的あるいは世界的な規模で日々、繰り広げられているサービス活動に光を当て、この活動の都市における発展の過程と地域に対する影響について論ずる。はじめにサービス経済化が進展してきた背景とサービス活動の性格について検討する。そのうえで、情報や知識が現代のサービス活動に占めるウエートの大きさを強調し、資本主義社会が変質していく過程について言及する。空間性に関心を寄せる地域研究の立場から、サービス活動の地域的差異やネットワークを介した時間空間の変革についても考察を行う。
今から約1万年前、定住生活を始めた人は燃料や建材を得るため、森の木を伐った。火や水の力を利用して山を切り拓き、食料となる植物の種子を播いた。植物の花々は虫を招き、それを追って動物たちがやってきた。こうして人の手によってつくられた「里」は、多様性に満ちた生態系を作りだした。また、里は人の感性も育んだ。花は人々の色の学校となり、その香りは季節を教え、果実は味覚を豊かに広げた。ところが今、私たちの心を育んだ里は崩壊への道を辿っている。休耕田は広がり、過疎化が進み集落は消え、森は荒れ、田畑は原始の森へ呑み込まれていく。いったい何が起きているのかー植物遺伝学の第一人者が「里」に迫る危機の意味を読み解き、再生への道を提言する。
本書は現実の推定系を設計する上で筆者が遭遇した幾つかの問題を契機として、これら実際的な問題の定式化、成されるべき処理、考慮要件等について考察した結果を、実際的で標準的な手法として纏める試みとして書かれた。
日本企業の人事部とアメリカ企業の人事部の違いは?日本もアメリカもともに市場重視の傾向にあるのか?平等と効率は両立するのか?株主とそれ以外のステークホルダーの最適なバランスとは?資本主義は多様化するのか、それとも収斂に向かうのか?本書は、日米の大企業におけるコーポレート・ガバナンスと雇用関係について書かれています。日米両国の大企業への大規模調査をもとに、経済・経営のみならず、歴史や企業文化など幅広い視点から分析し、今後の展望を示します。
本書では、戦前から戦中までの第1章、1950年代後半までの第2章までは、トヨタや日産のトラックについても記述しているが、第3章以降では日野、いすゞ、三菱ふそう、日産ディーゼルというトラックメーカーのものに限って記述している。
アメリカでの生活体験を題材に、経営の視点を織り込みながら、パグ犬“コマちゃん”を主人公に見立ててエッセイ風につづった「エピソード」と、起業家教育などの経営に関する基礎知識について事例を交えて分かりやすく紹介する「ビジネスの小径」で構成されています。これまで一度も経営書を手に取ったことのない人でも気軽に読み進むことができます。
現在の社会保障制度の問題点、特に各制度間の隙間と制度間資源配分の是正を意識しながら論じ、非典型労働者、ニート、長期的失業者、生活保護受給者、そして高齢者・障害者も含めた個々人の内在的な能力を開発するスプリング・ボードとしての役割を持った社会保障制度を確立するための提言をする。
風景への人びとの感情、思い、行為に価値を見いだし、住民、企業、行政の対話による環境施策を提言。
地球上における種々の物質の挙動パターンとその支配原理の解明をめざす、地球化学の全体像を紹介。元素の起源から地球、生命の誕生を経て現在に至る140億年の時間スケールと、コア、マントル、地殻から大気・水圏を含む表層までの全地球的空間スケールの中、地球化学が扱うテーマは極めて幅広い。本書はそれらを網羅的に取り上げつつも、すっきりとした章構成に整理してわかりやすく解説。また、地球環境問題への視座として地球化学が果たしうる重要な役割についても、随所で述べられている。
本書の主目的は、生物多様性研究や系統分類学の現代的視点から、非細胞性のウイルスも含め、地球の様々な環境に住む微小生物の世界を平易に紹介することにある。