本書では、「科学とは何か」という極めて大きな問題をめぐるほぼ半世紀にわたる著者の議論のエッセンスが、分かりやすくまとめられている。二十世紀における科学の急激な発展と、それが引き起こした倫理的諸問題の考察にはじまり、科学には限界があるか、他の形態の知とどのような関係を保たねばならないのか、などの問いに挑む。
東洋経済新報社の元社長、元会長で現在は同社の姉妹組織である(社)経済倶楽部の理事長を務める著者が、『経済倶楽部講演録』(月刊)に執筆してきた時評と書評4年分、計101編を収録。数多くの経済人や識者と交流を深めてきたベテランジャーナリストならではの鋭い視点とユーモア溢れる文章に思わず引き込まれる。
枯死木に依存する真菌類・昆虫・脊椎動物の種や機能の多様性に関する豊富な事例を紹介し、木材の持ち出しや生物に配慮しない森林管理による今日の森林の危機的状況を鑑み、森林や農地、都市公園において生物多様性を保全するための管理方法を提案する。木材に生息する生物の自然史や保全の必要性についてまとめた初めての本。
社会の変化に伴い、子どもたちの間にも多様性が広がる中、教師には個々の子どもや問題に丁寧にかかわり合い、対応していく力が求められている。これからの教師に必要な力、それが「学校臨床力」。従来の生徒指導や教育相談、特別支援教育をベースにしつつも、それらを超えていくための新たな視点や実践に役立つ知識を包括的かつコンパクトに提供する。
地球誕生からヒトが生まれるまで、生物の試行錯誤が面白くてたまらない!豊富なイラストと親しみやすい語り口調で、生き物の歴史が楽しく身に付く。
持続可能な生態系サービスの利用をめざしてー生態系管理に関わる評価と制度分析について環境経済学の観点から分析。これからの資源管理制度の設計に資する意欲的な研究書。
世界遺産条約採択40周年。世界遺産条約はどのように生まれ、生物多様性条約とはどんな関係にあるのか。世界遺産条約によって生物多様性を保全することはできるのか、できないとしたらどうしたらよいのか。
本書の主目的は、生物多様性研究や系統分類学の現代的視点から、非細胞性のウイルスも含め、地球の様々な環境に住む微小生物の世界を平易に紹介することにある。
効率的再分配、協調的労使関係、企業統治モデル、金融制度など、諸制度が経済パフォーマンスに与える影響を、質的・計量的に分析。あわせて多様性分析のためのツールも紹介する。
排泄物や死骸を糧とするフンころがし(フン虫)は、自然界の底辺で壮大な循環を支える貴重な生き物だー。長年にわたってフィールドワークを重ねてきた第一人者が、フンころがしと生物多様性の切っても切れない世界観を、つぶさに確かめ描きなおす、ユニークな昆虫記。