食べたいのに食べられない、やめたいのにやめられない。「若い女性がかかる病気」と思われてきた拒食症・過食症。それが今、小学生や主婦、あるいは男性にまで拡がりつつあります。ときには命にかかわるこの病気に、ひとりで苦しんではいませんか?摂食障害に関する最新の知見を収録。
本書は、現代女性の心の発達と生き方をめぐるさまざまな問題のありかを整理し、人生のそれぞれの時期において、より自分らしい生き方を探求していくための問題提起を行ったものである。心の一生ーライフサイクルの基礎理論と、ライフサイクル全般にわたる女性の心の発達プロセスを総合的に解説するとともに、性の受容、進路選択、職業への関与のあり方、家庭建設、妊娠・出産・子育て、老いの受容や老いの看取りをめぐる問題など、今日、特に女性のあり方が問われている問題について心理学的視点から述べた。
遺伝子解析などによって脳科学(brain science)が飛躍的に進歩し、知覚、思考、感情など人間の精神機能の研究が脚光を浴びる一方、大阪府立池田小学校の無差別殺傷事件や、アメリカのアフガニスタン侵攻に見られる“戦争”行為は、物質としての脳の研究によっては解明できないし、防ぐこともできない。人間の「こころ」はトータルな概念である。メンタルヘルスは、人間存在をトータルにとらえようとする領域なのである。気鋭の精神科医によるメンタルヘルスの新展開。
20人の女性民俗学者が従来のフィンランドの民俗学的研究を女性の視角であらたな分析をこころみた。フィンランド女性の社会進出の秘訣を知る格好の素材である。
古代から近世にいたる台所空間の呼称を系統的にまとめることでその実像をとらえると共に、台所の原点である火と水の空間の成り立ちと地域性を建築計画的視点で分析。さらに戦後、「はれ」の空間となるまでの台所の発展過程と、そこで働く女性像の変容から、21世紀の家族のゆくえと台所のかたちを浮き彫りにする。
本書は、進歩の著しい泌尿器科診断学の最先端を、多忙な泌尿器科医が日常診療で応用できるよう編纂したものである。前立腺癌や膀胱癌などの泌尿器科癌、尿路結石、不妊症、ED、尿失禁など、よく遭遇する疾患の診断法の実際と、目覚ましい進歩の見られるCT・MRIによる画像診断、将来さらに重要となる遺伝学的診断などが横断的に取り上げられ、詳しく解説されている。
産婦人科において現在急務となっていることは、産婦人科領域においてエビデンスを網羅し、既存の治療方針と照合し、両者を融合させpracticalな意味においてbestなガイドラインの作成である。本書はこのようなニーズに応ずるものであり、産婦人科領域のエビデンスを悉皆調査し、その主たるものを紹介し、それを顧慮したガイドラインを示した。
貴女はコレステロールが高いからと薬(スタチン)を飲んでいませんか?いつのまにか男性の医学を押し付けられていることに貴女はお気づきですか?40歳からの女性必読の書。
用語解説的な記述を排した“読み込める”大項目方式。全46項目それぞれ平均8ページ程度の記述。とりわけ重要な項目(セックスとジェンダーほか)は10ページ以上を費やし詳説。各項目を一読すれば、その歴史的経過、現状と問題点、今後探るべき方向がほぼ理解できるように構成。これから女性学・フェミニズムを総合的・領域横断的な視点で学ぼうとする人々にとって格好の入門書。
福祉政治の動態は、北欧でも、大陸ヨーロッパでも、イギリスでも、旧来の「3つの世界」の枠を越え出ようとしている。福祉国家はどこに行くのか。本書は、各国の動態分析をふまえて、福祉国家再編にかかわるキーワード群を掘り下げ、21世紀の福祉国家を展望する。