小児の食生活についての知識と技術を習得するための一冊。単に、食生活の知識と技術だけが述べられるのではない。食生活の基盤となっている子育てとの関係、とくに生活全般のなかで、子どもにいかに適切に食べさせることができるかを習得できるように解説されている。
どんな人でも、人を信じたいという気持ちがどこかにあるのではないか。他人というよりも、実際は他人を信じることができない自分自身に対して、信頼感をもてなくなってきているのが今の世の中なのではないだろうか。自分を信じられない、自分を大事に思えないという不安や苛立ちこそが、今、私たちのこころの奥底に深く根を張っている、そのものなのではないだろうか。では、人や自分を信じるというのはどういうことか?誰かを信じる強さというものがあるのなら、それはどのように発達していくのか?また、傷ついてしまった信頼感があるとすれば、それはどうやったら回復に向かうことができるのか?本研究は平成10年3月に筑波大学で博士(心理学)号を取得した論文「思春期以降における信頼感の発達」をもとに、補章「幼児期における信頼感の発達」を加筆し、まとめたものです。
(少年たちの)ショッキングな事件は、特異ではあるが、決して一般の子どもたちと無縁な世界の出来事ではない。子供たちに今、何が起きているのか、どうすれば「生きる力」を育むことができるのか。何がそれを阻んでいるのか。取材班は、時代がもっともよく反映される「事件」の現場に入り、その「理由(わけ)」を探ることから、取材をスタートさせた。
「家庭」+「学校教育」+「社会システム」気鋭の精神科医が3つの観点から子どもの心理を映し出す。
本書は、小児・思春期精神医学の臨床で遭遇することのあるさまざまな症例を記載して、精神医学的面接に関するさまざまな技法を具体的に学ぶことができる。
本書では、生理的特性を中心に展開されてきた栄養管理にとどまらず、食糧難の時代から飽食の時代を迎え、生活習慣病が危惧される今日、生活習慣の現状と問題点についてどう対応していったらよいのか、あわせて栄養管理の観点から考えてみた。
児童虐待はあまりにも緊急的であり、かつ多くの人びとに対して破壊的である。そして保健婦や保育士、教師など子どもに関わるフィールドで働く人びとが、必ずといっていいほどしばしば巻き込まれる出来事である。こうした関係者は、虐待に対する基本的な関わり方を知らなくてはならないが、しかし、それぞれが単独ではとうていこの問題に取り組めない。積極的に協力・協調する関わり方を知った関係者が増えてゆかなくてはならないのである。ここで扱った事例にはいずれも多くの関係者が登場し、連携と協同作業によって虐待という難しい問題に取り組んでいる。
本書は、ほとんどの事例において具体的であり臨場感の伝わってくるものとなった。しかも、見事な成功例ばかりではないところも、本書の現実味を増している。「暴力」に対して各執筆者が忌憚なくそれぞれの場での実践を語っている本書は、暴力的な青少年に対処する際の参考になるものである。
本を読むことや文章を書くことが、子どもの成長とどのような関わりを持つかを考察した書。
思春期の身体と心の変化にふさわしい医療と教育を。思春期からの医療ガイド。身体的変化の実際、呼吸障害、摂食障害、栄養、てんかん、姿勢保持など。重症児施設での臨床経験をもつ医師と養護学校重症児学級の教師が、重症児の思春期からの介護環境、教育、福祉、医療サービスの課題を提起。
自らの持ちうる限りの方法を駆使して、それでもなお面前のクライエントの苦悩を改善できないとき、治療者はどういった方策に出ればいいのだろう。本書は、そうした中でも、思春期・青年期の困難事例に焦点を絞って、システム論の立場から執筆されたものである。
気管支喘息そのものの多くは死に至る病ではない。本人が自覚し、また治療が正しくおこなわれれば健常人とほとんどかわらない人生を送ることが可能になってきた。この点では喘息のQOLは一般的には高いといえる。しかし、QOLをさらに高めることは大切であり、今後の課題である。環境整備や空気清浄器や特殊寝具の解説もQOLの向上をめざしたものである。一方、QOLと不離不分の関係にあるのが、IC(Infomed Consent)である。患者や家族に病状を説明し、患者・家族の了解のもとに医療をおこなうことが今後は必須となるであろう。本書は、これらの事柄や方法について、いかに配慮し、いかに向上されるかなどを解説したものである。