本書は総論として特に女性の思春期から性成熟期、中高年にいたる内分泌異常についてまず解説、その後各論として代表的なホルモン療法について解説した。
本書は雑誌『こころの科学』32号(1990年7月)から46号(92年11月)の間に、12回にわたって連載された「中学生はいまー養護現場と臨床心理の対話」を再構成したもの。ここにいう養護現場とは、端的には学校の保健室のことであり、その養護教諭の先生方との対話から生まれ出たもの。
20〜30年以上の経験を持つベテラン養護教諭たちの感動的な活動記録と、その活動をあたたかく見守る精神科医のコメントが、現代の青少年がどんな悩みを持ち、どんな働きかけが彼らを力づけたかをいきいきと描き出す。すべての生徒と、家族や教師など彼らとかかわる人々への、保健室からの愛のメッセージ。
壊れそうな自分を外界から守る工夫としてのひきこもり。傷つきやすく「対話する関係」をもちにくい彼らの孤独を受けとめるためには、いったい何が必要なのだろうか。ひきこもりの実情や、適切な周囲の対応について実際の治療場面をふまえ解説。
思春期は子どもから大人に向かう不安定な年頃。この時期、生じやすいこころの揺れや病い-不登校、拒食、非行、対人恐怖、うつ、精神分裂病、いじめ等々。その原因や背景はなにか。家族や学校、今日の風潮についてはどこに問題があるのか。親や教師、医師の対応の原則とはなにか。子どもとの適切な距離を保てない親や大人になれない若ものの急増、個別生徒に目の届かない学校の問題を含め、思春期精神医療の第一人者が、30年にわたる臨床体験から、広い視野と深い洞察をもって考える。
種々の原因により不登校に陥って苦しんでいる子どもたちと、学校、家庭、相談・医療機関との連携を通して臨床家として粘り強くかかわった5例のケースを収録。