■腹腔鏡手術機器の進化ー特に最近のシーリングデバイスについて
佛原 悠介、北 正人、岡田 英孝
■腹腔鏡手術の教育・トレーニング法
中林 稔
■腹腔鏡手術のピットフォール
《良性疾患》
異所性妊娠
塩田 充、佐野 力哉
卵巣腫瘍、子宮内膜症
工藤 正尊、櫻木 範明
子宮筋腫、子宮腺筋症
西澤 春紀、廣田 穰、藤井 多久磨
骨盤臓器脱
谷村 悟、飴谷 由佳、舟本 寛
《悪性腫瘍》
卵巣癌
寺井 義人、大道 正英
子宮体癌
太田 啓明、羽田 智則、安藤 正明
早期子宮頸癌における腹腔鏡下手術と注意点
山下 剛、宇津 裕章、金 美善
●FOCUS
卵巣がん治療におけるベバシズマブのメリット・デメリット
-現状・限界と、将来の展望
竹内 聡、杉山 徹
●教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール
円錐切除術後に子宮留血腫を発症した1例
瀧川 恵子、塩津 英美
●Obstetric News
早産の予知と予防(1)-切迫早産の診断(早発陣痛)
武久 徹
●Estrogen Series
ピルの使用は脳内腫瘍を増加させるーデンマークからの調査結果
矢沢 珪二郎
癌に限らず臓器損失を伴う手術においては、それに起因する術後障害が少なからず発生する。術後QOL低下の原因となり、たとえば検診で発見された早期胃癌など、術前特に症状がなかった症例では大きな問題である。しかしながら、手術を施行する外科医(特に若手)は、術式そのものや術後早期合併症には大いなる関心を払うが、ともすると退院後外来フォローアップ中における術後障害は軽視しがちな傾向が危惧される。患者にとっては大きな問題であり、術後フォローアップを担当する外科医は、これら術後障害にも真摯に取り組む必要がある。また、術前よりそれらをきちんと把握しておくことは、患者の術後への不安を軽減することにも役立つものと思う。本特集では、術後障害がQOLへどのような影響を及ぼすか、どのように判定すべきかなどが示されている。若手外科医諸君はぜひそれらを日常診療で活用していただきたい。
癌に限らず臓器損失を伴う手術においては、それに起因する術後障害が少なからず発生する。術後QOL低下の原因となり、たとえば検診で発見された早期胃癌など、術前特に症状がなかった症例では大きな問題である。しかしながら、手術を施行する外科医(特に若手)は、術式そのものや術後早期合併症には大いなる関心を払うが、ともすると退院後外来フォローアップ中における術後障害は軽視しがちな傾向が危惧される。患者にとっては大きな問題であり、術後フォローアップを担当する外科医は、これら術後障害にも真摯に取り組む必要がある。また、術前よりそれらをきちんと把握しておくことは、患者の術後への不安を軽減することにも役立つものと思う。
本特集では、術後障害がQOLへどのような影響を及ぼすか、どのように判定すべきかなどが示されている。若手外科医諸君はぜひそれらを日常診療で活用していただきたい。
■術後障害を診るための基本
術後障害とQOL
どのように考え、どのように評価するか
平 成人
術後患者に対する精神的・心理的サポート
岡村 仁
■評価・対応の実際
乳腺ー創部トラブル、いわゆる「愁訴」とされるものなど
飯島 耕太郎・他
食道ー反回神経麻痺、胃挙上再建に伴う障害など
橋本 貴史・他
胃ーダンピング症候群、小胃症状、食道逆流など
中田 浩二・他
肝臓ー術後肝不全、胆汁漏
大道 清彦・他
膵臓ー外分泌障害、内分泌障害
伊藤 貴洋・他
胆嚢・胆管ー胆摘後症候群、術後胆管炎
森 隆太郎・他
小腸ー吸収不良症候群、短腸症候群
山本 隆行・他
大腸ー排尿・性機能障害、排便機能障害
幸田 圭史
●FOCUS
胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)とその外科治療
大塚 将之・他
小児外科領域における移行期医療の現状
佐々木 英之・他
●図解!成人ヘルニア手術・10 忘れてはならない腹壁解剖と手技のポイント
閉鎖孔ヘルニア修復法
内藤 稔
●具体的事例から考える 外科手術に関するリスクアセスメント・12
外科手術後のトラブルをどう防ぐか
石川 雅彦
●病院めぐり
公立学校共済組合東北中央病院外科
齋藤 善広
●臨床研究
映像と自己評価シートを用いた患者の自発的な
術後早期離床を目指す患者教育の効果
大原 佑介・他
●臨床報告
鼠径ヘルニア偽還納に対して腹腔鏡下に腸管整復と
ヘルニア修復(TAPP)を施行した1例
三上 和久・他
胆嚢癌術後早期に発症し肝転移との鑑別が困難であった
縫合糸肉芽腫の1・・・続きの詳細は医学書院ホームページ
●巻頭言
新専門医制度下における精神科研修医教育
-精神科医に求められる感性をどう身につけるか
鷲塚 伸介
●研究と報告
精神障害者の家族ピア教育プログラム(家族による家族学習会)が家族の
エンパワメントに与える効果ープログラム実施者と受講者の効果の比較
二宮 史織・他
統合失調症患者の機能的予後に関連するWAIS-IIIの指標について
菊池 章・他
●短報
血液透析導入後に気分障害を発症し電気けいれん療法(ECT)を施行した1例
大賀 健市・他
ECTによりカタトニアが改善した13歳の自閉スペクトラム症患者の1例
池田 伸・他
措置入院となったWilson病による器質性精神障害の1例
黒岩 小百合・他
●資料
精神科新規入院者における入院長期化のリスク要因
-精神科救急入院患者レジストリを用いた分析
杉山 直也・他
●紹介
代償的認知トレーニング(Compensatory Cognitive Training;CCT)
日本語版の紹介
松井 三枝・他
メタ認知トレーニング日本語版(MCT-J)満足度調査票の開発
細野 正人・他
●私のカルテから
プロラクチノーマを併存したうつ病患者の治療経験
-うつ症状と高プロラクチン血症に対するaripiprazoleの効果
山岡 宣行・他
正義感を伴う強い怒りを呈した双極性障害の2症例
大野 京介
●動き
「The 9th International Congress of the Asian Society Against Dementia」
印象記
上村 直人
真に持続可能で豊かな社会を実現していくために。将来あるべき社会のありようを「想創技術社会」という言葉で表現。この社会を実現するために、大学研究シーズを社会ビジョンにつなげるための方法論を提案。切り拓きつつある方法論と取り組みを紹介しそのポテンシャルを示す。
誰もが快適に過ごせる都市環境。「高齢者」「障がい者」「外国人」「子どもとその親」という新しい4つの視座で、最適な福祉技術を考える。障がい者差別解消法でいう“合理的配慮”にも言及。
マインドフルネスを臨床の場で実践する研究者による、自己と他者との関係に向き合う心のあり方をめぐる対話。心の成長とブッダの悟りの検討、看取る者と死に逝く者の心の洞察、マインドフルネスの問題点と今後の継承などを、瞑想と催眠の実践を交えて語り合う。
女子大の観光学部は、なぜ生まれどこへ向かうのか?実践教育を重ねて12年。数々のデータと経験から、明日に向かうヒントを読み解く。
人生100年時代の健康と幸せのために、精神医療はどうあるべきか。従来の薬物・精神療法にポジティブ精神医学を加えて治療効果を高め、ウェルビーイングを強化するコツを紹介。ウェルビーイング実践プログラムの具体例や臨床現場での活用法など事例が満載。疾患の一次予防と健康増進、上手な加齢、地域の活性化や健康経営など、人生100年時代の健康と幸せのために精神医療ができることを考える。
やむことのないいじめ・不登校・自殺。子ども、教師を追いつめる管理主義教育体制の実態を浮き彫りにし、そのなかで保護者・地域の人々と協同しながら新たな学校づくりに挑む教職員の実践から、学校の未来を展望する。
「看護・医療・福祉」分野の「大学・短大・専門学校」
の「入試/学び/資格・仕事」がわかる!
<内容構成>
【Part 1】 進学ガイド
学校選びに必要なデータ&記事のコーナー!
・ここが違う!大学・短大・専門学校
・専門職大学ガイド
・取得資格ルートマップ
・学生・社会人インタビュー
・国家試験 結果一覧
・看護系学科「理科」選択パターン
・2021年新増設・改組一覧
・学校別 取れる資格一覧
【Part 2】 入試ガイド
700ページ以上に渡る本誌のメインコーナー!
募集人員、入試科目・配点、日程など、
大学・短大・専門学校の2021年入試をガイド!
【Part 3】 学費早見表&入試結果
全国大学・短大(看護・医療・福祉系)の2020年度 学費&入試結果を徹底調査!
蛍雪時代(けいせつじだい)は今年も受験生を応援します!
◎編集長コメント
進学先を選ぶとき、その学校を卒業した後の「就職」について多くの人が考えるでしょう。
そうした「キャリア」を念頭に置いた教育も高校などで広く行われています。
しかし、大学や短大などで学ぶことができる学問の分野に、
将来の職業と密接に結びついたものはそれほど多くありません。
この『螢雪時代10月臨時増刊』で取り上げる看護・医療・福祉系という分野は、
それ自体がプロフェッショナルの人材育成を意味する、数少ない学びの場の一つです。
人々の生命や健康を支えるプロの道を志す受験生の皆さんへ向け、
本誌では、看護・医療・福祉の仕事とは何か、
その仕事をするのに必要な資格はどうすれば取れるのか、
というポイントから情報をまとめました。
仕事と資格の基礎を知り、実際に学び働く先輩たちの声を通じて、
自分の将来像をしっかりイメージしながら、志望校を選んでいただきたいと思います。
入試ガイドでは、来年2021年から新しくなる大学入試をはじめ、
看護・医療・福祉系の大学・短大・専門学校の入試情報を一挙掲載しました。
新型コロナウイルスに関する報道等を通じて、その重要性がより強く認識されている
看護・医療・福祉系の職業。
進学先としての注目度も、今後上がっていくことでしょう。
病める人、弱った人の力になることを望むみなさんに、本誌が参考となれば幸いです。
(編集長・倉賀野次郎)全国の看護・医療・福祉系の2021年入試ガイド 大学も短大も専門学校も、この1冊でわかる! 人気の続く看護・医療・福祉系の受験生は必読!
●本特集では、「糖尿病:社会的スティグマへのアドボカシー活動の現状ー糖尿病とともに無理なく不利なく暮らせるためにー」と題して、糖尿病患者の抱えるスティグマ、社会的不利益、いわれなき差別の除去を目指し、スティグマとは何か、またそれに対するアドボカシー活動のあり方について、最新の知見や情報を掲載。
●2019年から日本糖尿病学会と日本糖尿病協会が合同アドボカシー委員会を立ち上げており、この合同委員会にも関与している執筆陣が、糖尿病の正しい理解を促進する活動のあり方、糖尿病患者が安心して社会生活を送ることのできる社会形成を目指す活動のあり方について、丁寧かつ詳しく解説している。
【目次】
MAIN THEME 特集 糖尿病:社会的スティグマへのアドボカシー活動の現状ー糖尿病とともに無理なく不利なく暮らせるためにー
糖尿病をもつ人への社会的スティグマに対するアドボカシー活動
1.世界における糖尿病のアドボカシーの現状
2「生活習慣病」というラベルの歴史と国内外の動向,そして功罪
3「糖尿病」という病名と糖尿病への偏見
4.看護においてスティグマはどう考えられてきたか
5.実臨床における糖尿病患者のもつスティグマ
6.Self-stigma(セルフスティグマ)が糖尿病療養に及ぼす影響
医師・医療スタッフが行く 全国病院・クリニック訪問 岡本医院 おかもと糖尿病・内分泌クリニック
確固たる方針と柔軟な先進性で地域に新たな風を吹き込む
FORUM
病因と診断
第2回 1型糖尿病の発症・進展予知のバイオマーカー:自己抗体・遺伝因子
合併症I-ED-
第2回 糖尿病性EDの診断
合併症II-肥満症ー
第2回 肥満糖尿病の食事療法・運動療法と行動療法
薬剤
第2回 これからの2型糖尿病治療薬: GLP-1/GIP受容体作動薬
食事
第2回 「個別化」を重視する食事療法の時代
運動
第2回 サルコペニア(2)評価
検査
第2回 「しめじ」「えのき」だけじゃない! 合併症と検査(2)骨粗鬆症と臨床検査
OVERSEAS
2型糖尿病における胃バイパス手術による体重減少後の腎および心血管アウトカム:心腎のリスク抑制はアテローム動脈硬化に対するベネフィットを上回る
SERIES 糖尿病と保険診療
第53回 糖尿病の治療薬2020(後編)注射薬と特定医療保険材料について
SPOT 歯科と歯周と糖尿病と
第2回 歯科の病気と糖尿病
糖尿病の療養指導Q&A
糖尿病患者の爪の処置
週1回タイプのインスリン製剤
FROM DIABETES STAFFS
2型糖尿病患者における週末2泊3日糖尿病短期教育パス入院による血糖コントロール改善効果に関する検討
STUDY 続々・そこが知りたかった 糖尿病の大規模臨床試験
第2回 CARDS
ESSAY 鉄・輪だよりー鉄人糖尿病ドクターによる銀輪の旅ー
第17回 北沢川・烏山川
REPORT 子どもたち/AYA世代の糖尿病ー活動・実践ダイアリーー
[山形県小児糖尿病サマーキャンプ]日常生活で役立つ糖尿病サマーキャンプを目指して