「すべての精神現象を刺激ー反応の枠組みでとる」行動療法の大家・山上敏子が、下山晴彦研究室を領域に、行動療法の基礎から応用までを「臨床の楽しさ」とともに語った東大講義の記録。
男もすなる「日記」といふものを、“女もしてみむ”とてするなり。という一文によって始発している『土左日記』。虚構の枠組みの中で、語り手自身は自己を女性の立場で語ることを宣言している。『土左日記』の書き手が、あえて自己を“女”に性の転換をしてみせることで何を目指していたのか、その虚構の方法についてさまざまな角度から照射する。
■症例報告
ステロイド長期内服患者に生じた皮下深部解離性血腫の2例
栗山 幸子・他
塩酸ジブカインによる光線過敏型薬疹の1例
夏見 亜希・他
ドセタキセルとシクロホスファミド投与後に乳癌術後創部に出現した
fixed erythrodysaesthesia plaqueの1例
八丁目 直和・他
TGM1 遺伝子変異が同定された葉状魚鱗癬の姉弟症例
滝沢 佐和・他
色素レーザーで改善した母斑様限局性被角血管腫の1例
日浦 梓・他
ソラフェニブ投与後急速に出現した
ケラトアカントーマ様有棘細胞癌と思われた1例
新田 桐子・他
腹部に生じた有茎性基底細胞癌の1例
花岡 佑真・他
5%イミキモドクリーム外用が奏効した乳房外Paget病の1例
角田 加奈子・他
副乳癌と鑑別を要したmucinous carcinoma of the skinの男性例
林 雄二郎・他
左上腕の紅色腫瘤で発症した
ALK陽性全身型anaplastic large cell lymphomaの1例
八木 夏希・他
外歯瘻の9例
稲坂 優・他
インフリキシマブが奏効した小児pyostomatitis vegetansの1例
松本 奈央子・他
肛囲にPaget現象を呈した肛門管癌の1例
森 志朋・他
■臨床統計
乾癬患者に対する生物学的製剤導入前の躯幹部CT検査の有用性に関する検討
國行 秀一・他
●マイオピニオン
皮膚科診断学におけるダーモスコピーの位置づけ
田中 勝
●Clinical Exercise(99)
鳥居 秀嗣
企画にあたって
西山 博之
■診断
膀胱癌のリスク分類
泉 浩司・澤田 卓人・太田 純一
病理学的分類
都築 豊徳・前田 永子・村瀬 陽太
■経尿道的切除術:TUR
2nd-TURの適応
古瀬 洋・大園 誠一郎
生検の適応
島本 力・井上 啓史
■初発腫瘍に対する治療方針
中間リスク群
松本 洋明・松山 豪泰
高リスク群
松井 喜之
CIS群
穴井 智
BCGの作用機序
宮崎 淳
■再発腫瘍に対する治療方針
高リスク群
菊地 栄次・松本 一宏・大家 基嗣
膀胱全摘除術の適応
北村 寛
■上部尿路癌
上部尿路癌術後の膀胱内再発予防
伊藤 明宏・荒井 陽一
●知っていると役立つ泌尿器病理
47。症例:70代・男性
呉 雲燕・鬼島 宏
●リニューアル記念座談会
若手と語るー泌尿器科医として大切なこと
大家 基嗣・近藤 幸尋・小島 祥敬・
嶋田 修一・河野 春奈・門本 卓
●症例
陰茎壊死を来した陰茎絞扼症
岩本 勝来・山本 晋史・鎌田 良子・
吉村 力勇・鞍作 克之・仲谷 達也
●小さな工夫
インジゴカルミンを混注したボスミン生食による腟壁の液性剥離
川野 圭三・森本 信二
日本は今、働き方改革や女性活躍、男性の育児参加など、多くの課題に挑戦している。焦点を当てる角度や呼称は様々でも、職業生活と個人や家庭生活の調和をめざす基礎となる枠組がワーク・ライフ・バランスである。本書は、その概念や分析視角を考察した上で、主要各国の施策の特徴を析出し、日本における実態を検証する。多方面から取り上げる視点と事例から、未来志向的な働きやすい職場環境とは何かを探る。
ジェンダー化された存在としての男性とその男性性が、当事者によって、さらに多様に再検討されている。解放運動としての自己省察=メンズ・リブ、DVやさまざまな暴力への取り組み、ゲイムーブメント、学問領域における展開まで、フェミニズムのインパクトを受けて切り拓かれた、実践的再定義の数々を紹介する。
■I チーム医療とは
救急病院で実践できる糖尿病チーム医療
公文 義雄
チーム医療におけるチームづくりとリーダーシップ
馬場 敦子
■II 糖尿病チーム医療の現状とアウトカム
フットケアにおけるチーム医療
仲村 直子
糖尿病透析予防指導 -当院におけるチームアプローチ
美内 雅之
糖尿病医療連携におけるチーム医療
利根 淳仁・四方 賢一
行政ー医療連携の枠組みとアウトカム
梅津 順子
■III 元気の出る糖尿病チームのつくり方
【医師の立場から】
熱意を無駄にしない体制づくり
島 孝佑・篁 俊成
【看護師の立場から】
チームならできる!
-チームアプローチの実際とチーム医療コーディネーション
佐藤 真理子
●Perspective 展望
元気の出る糖尿病チームのつくり方
中塔 辰明
●総合診療医直伝! 糖尿病患者の救急外来診療ABC その2
意識障害+顔面蒼白+冷汗で救急搬送された70代男性
徳田 安春
●こんな時どうする!? 糖尿病患者によくみられる皮膚症状
皮膚そう痒感(2)
末木 博彦
●専門医に訊くCommon Disease 最新の知識
下腿浮腫
山田 康博
●糖尿病診療トレーニング問題集
内科医レベル
末丸 大悟
専門医レベル
高橋 利匡
●海外文献紹介
2型糖尿病の超過死亡リスク
-若い人ほど厳格な血糖コントロールと腎症予防を
細井 雅之・薬師寺 洋介・上野 宏樹
●報告記
第2回 日本糖尿病医療学研究会見聞録
古川 真・齊藤 茉莉子
■I 膵ランゲルハンス島の病理学
1型糖尿病の病理
今川 彰久・米田 祥
2型糖尿病の膵島病理 -β細胞は本当に死ぬのか?
水上 浩哉
■II 合併症・併発症の病理学
糖尿病網膜症の病理学
中尾 新太郎・吉田 茂生・石橋 達朗
目で見る糖尿病性腎症 -腎組織所見はこんなに激しい
守屋 達美・松原 まどか
見てわかる糖尿病神経障害
杉本 一博
動脈硬化の病理学 -糖尿病の大血管病変をミクロで見ると
中嶋 絢子・植田 初江
糖尿病患者にみられる骨疾患の病理学的特徴
澤井 高志・井上 尚美
歯周炎の病理学
宮内 睦美・高田 隆
■III 特別寄稿
うたかたの記2012 医学生ランゲルハンスの膵島発見を巡って
八木橋 操六
●Perspective 展望
患者に理解されるインパクトある説明ー技術と工夫
赤井 裕輝
●こんな時どうする!? 糖尿病患者によくみられる皮膚症状
脂漏性湿疹
清 佳浩
●総合診療医直伝! 糖尿病患者の救急外来診療ABC その3
意識障害+呼吸促迫+アステリキシスで救急搬送された70代男性
徳田 安春
●専門医に訊くCommon Disease 最新の知識
Helicobacter pylori 感染症
徳永 健吾・田中 昭文・高橋 信一
●海外文献紹介
高齢糖尿病患者において、高血圧・糖尿病治療の脱強化が行われている割合
栗田 守敏・中神 朋子
●糖尿病診療トレーニング問題集
内科医レベル
宮里 舞・和栗 雅子
■バイオシミラー・グラルギン「リリー」について
清野 弘明
■バイオシミラーインスリンヒューマログとはどんなインスリンか
内潟 安子
■インスリングラルギン(300U/mL)とはどんなインスリンか
大西 由希子
■インスリン注射とインスリン抵抗性改善薬の併用療法
藤澤 智巳・花房 俊昭
■GLP-1受容体作動薬併用インスリン療法
朝長 修
■DPP-4阻害薬併用インスリン治療
中神 朋子・廿楽 麗香・廣田 尚紀・伊藤 新
■インスリン治療とSGLT2阻害薬
勝野 朋幸
■1型糖尿病のSAP療法ー利点と問題点
廣田 勇士
■日本にはまだ登場していないインスリンパッチポンプの紹介
守田 美和
●Perspective 展望
必要に迫られて、進歩していくインスリン製剤
内潟 安子
●こんな時どうする !? 糖尿病患者によくみられる皮膚症状
外陰・膣・陰股部カンジダ症
畑 康樹
●総合診療医直伝! 糖尿病患者の救急外来診療ABC その5
糖尿病の70代男性がめまいで受診
徳田 安春
●専門医に訊くCommon Disease 最新の知識
睡眠障害(不眠症)(1)
小曽根 基裕
●海外文献紹介
カロリー源としての脂肪酸や炭水化物は、その種類により
冠動脈疾患発症リスクに差をもたらす?
廣田 尚紀・中神 朋子
●糖尿病診療トレーニング問題集
専門医レベル
伊藤 可央里・佐藤 雄一・布井 清秀
●Updates 2016
糖尿病医療におけるコンピューターナビゲーションシステム
林 令子・大屋 健
●News & Master's view
『釧路糖尿病医療学研究会』のできるまで
古川 真・齊藤 茉莉子
シンガー・ソングライターとして、ロック史上最も長きにわたり成功してきたエルトン・ジョン。絶頂とどん底を目まぐるしく行き来する波乱万丈の人生を歩んできたエルトンが、自分の言葉で、偽ることなく自らの来し方を語るー最高に愉快な瞬間と、心が張り裂けそうな瞬間のすべてを。
2021年を迎えても収束の気配を見せないCOVID-19。Dr.岡が再び贈る最新情報。ウイルス変異、重症化因子、PCR・抗原検査、治療薬・ワクチンなどの最新知見を踏まえ、「講義編」を全面的に書き下ろすとともに、「症例検討編」にはDr.岡教室のリアルな症例カンファレンスを収録した。
価値論と政策論をつなぎ、新たな社会政策を考える。従来のフレームワークを問い直し、21世紀型福祉国家の社会政策のあり方を考える。
必須学習項目を豊富なイラストと簡潔な文章で解き明かす!難解と思われた病理学をわかりやすく解説!臨床との関連もフォローしたテキスト!
・1998年の自殺の急増以降、その対策についてさまざまな分野の論説を目にするようになった。日本の動向はかねてより経済状況との連動が特徴で、1983年ごろのピークも中高年男性の増加で説明される。
・COVID-19パンデミック以降の様相はこれまでとは異なり、まさに“新たな局面”を迎えた。キーワードは“女性”、そしてパンデミック以前、急増後の対策が効果を発揮するにつれ課題となった“若年者”とされる。
・自殺の要因は多岐にわたる。多方面からの専門家による解説は、施策の最大特徴である“総合”対策に資することが期待される。本特集が“新たな局面”にあるわが国の現状と、今後の対策に向けた知識集となることを願う。
■ 自殺の予防と危機・救急対応 -新たな局面を迎えた日本の自殺対策にどう対応するか 10月第1土曜特集
・はじめに
●総論ーー救急医療に求めること
・グローバルな視点から見た日本の自殺未遂者対策ーー救急医療に求められる課題
〔key word〕自殺未遂者対策、登録データベース事業、自殺対策拠点病院、HATプログラム
●自殺予防研究の動向
・診療報酬化された自殺予防医療ーーアサーティブ・ケース・マネージメント介入は自殺未遂者の自殺再企図・自傷行為を抑止する
〔key word〕アサーティブ・ケース・マネージメント、自殺未遂、自殺予防、自傷、診療報酬制度
・コロナ禍における自殺の動向と対策
〔key word〕自殺予防、自殺未遂者、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、救急医療
・災害精神医療の観点から
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、自殺予防対策、災害精神医療、コロナ禍
・臨床での活用が期待される自殺の生物学的知見
〔key word〕バイオマーカー、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)、ポリジェニックリスクスコア(PRS)、GTF2IRD1遺伝子
●危機・救急対応の標準化
・精神科救急医療ガイドラインーー自殺未遂者対応
〔key word〕ガイドライン、自殺未遂者ケア、精神科救急、自殺予防、精神科救急学会
・自殺未遂者ケア研修会
〔key word〕自殺未遂者ケア研修会、精神科救急、自殺予防、再企図予防、自殺予防教育
●危機・救急対応の現状
・救急医の視点から
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、標準的初期対応、日本臨床救急医学会「自殺企図者のケアに関する検討委員会」、自殺未遂者ケア研修、PEEC(psychiatric evaluation in emergency care)
・精神科リエゾン医の立場から
〔key word〕精神科リエゾンチーム、自殺企図者対応、精神腫瘍学、院内自殺対策
・PEECと病院前救護活動
〔key word〕病院前救護、自殺危機介入、PEEC、PPST、JEPS-Ex
・精神科入院外医療での危機介入
〔key word〕精神科外来、アウトリーチ、デイケア、地域連携、CMHT(community mental health team)
・受診前相談における自殺が切迫した事例への対応
〔key word〕精神科救急医療システム、受診前相談、トリアージ、危機介入、自殺予防対策
・自殺未遂者の理解と分類
〔key word〕衝動型自殺、うつ病型自殺、虚無型自殺、決意型うつ病
・わが国の自殺対策とコロナ禍のいのちの電話活動
〔key word〕自殺予防対策、いのちの電話、日本いのちの電話連盟(FIND)、ボランティア活動、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
・プライマリ・ケア医による自殺予防と危機対応
〔key word〕プライマリ・ケア(PC)、自殺予防、自殺リスク評価、PIPC(psychiatry in primary care)
・自殺対策におけるSNSを活用した危機対応
〔key word〕自殺対策、自殺予防、SNS、相談、危機対応
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
ジェンダー、感情、遺伝子情報にいたるまで、あらゆるものが象徴資本として流通する現代。ブルデュー、フーコー、ドゥルーズ、アガンベンらを手がかりに、日常における権力の実態に迫る。
著者の、40年にわたる医師生活の中で患者(人々)との関わり合いを通じて集積されたデータ(臨床研究)を国内外に発表した成果。本書には「循環器診療の落とし穴」と題して筆者が経験した誤診しやすい症例や病態が集められている。各例に関して症例呈示に始まり、問題点ならびにポイントが示されている。問題点では、落とし穴に陥った理由などが、またポイントではどうすれば誤診が避けられたかなどに関してそれぞれ述べられている。
本書の課題は、著者が鹿児島で6年間実験をした「女性学+男性学」ゼミを紹介することにより、1980年代末以降、わが国において活発化している女性学教育の実践に「ささやかな経験」を付け加えることである。古典的ゼミナール方式による文献講読から、ビデオ学習を取り入れた「女性学+男性学」の総合的な学習への変化・発展の中で、鹿児島における教育実践を紹介している。