教会のタブー、世間のモラルを超えて、初めて表現手段を獲得していく歌姫たち。17〜19世紀の混迷するフランス、ヨーロッパ社会をたくましく、したたかに、軽やかに疾走する、音楽史の秘められた主役たちの姿。
“活断層の巣”長野県を徹底ルポ!地震予知のために過去の傷跡を検証。悠久の大地に潜む“事実”を明らかにする。航空写真と地形図の対比でビジュアルに。
突如、わたしは“考える人”になった。想念が次々と頭の中をよぎる。虹色の思考ー。みずからの生の証として書きとめられた、のびやかな心の綴れ織り。
生きて在ることが、そのまま哲学することー私とは誰か、心とは何か…言葉の力、経験の深さをはかる尺度とは…老いと病と死の意味とは…日常の生の現場を、骨太な思索によって哲学の風景に翻訳する。一人の哲学者が生きた「哲学の劇場」への招待。
ムスリム女生徒のスカーフ着用が、ヨーロッパ各国で問題となっている。西欧とイスラームはなぜ対立するのか。それぞれの社会の基本原理とは?その現実とは?そして共生の条件は?衝突か、和解か。憲法学と社会学の共同作業による、比類なき一冊。最終章、樋口陽一氏を招いての鼎談は圧巻。
『リボンの騎士』から『ベルサイユのばら』…『少女革命ウテナ』まで。ヒロインをキー・コンセプトにした画期的なジェンダー論の試み。“男装の少女”を切り口にした卓抜な現代少女マンガ論。第3回女性史学賞受賞作。ゼロ年代の『桜蘭高校ホスト部』と『放課後保健室』を増補。
弾き方のわからなくなった古代の楽器にたとえられる西行の和歌。古今東西の詩歌・文学に通暁する著者が、深い敬慕の念をもって奏でる西行讃歌。
現代音楽はアクチュアリティを取り戻せるのか。3.11、偽ベートーヴェン騒動、コロナ前夜。音楽界を襲った内憂外患を作曲家たちはどう受けとめたのかー片山杜秀、白石美雪、長木誠司、野々村禎彦の4人が88人の作曲家による160作品を論評。巻末に作品の詳細なデータを掲載。
アルベルト・ベヴィラックァによる72年の華麗な愛の物語のサントラ。なにより、モリコーネによる壮大なオーケストレーションの最良の部分が聴けるのが嬉しい。日本盤にはオリジナルの未発表テイク8曲が追加され、コレクション・アイテムとしても魅力的。
科学者を志す女性が克服してきた不当な差別や偏見の実例と背景を丹念に追求。古代から19世紀にいたる男装の科学者たちの役割を発掘・検証する。