父の死後、母が家出し、借金のかたに家屋敷を奪われたカミラ。衣食住に困って、世界的企業の総帥であるスペイン富豪、マティアスの館へ向かった。彼が女を雇わない主義と聞くや髪を切り、ぶかぶかの服で少年のふりをして使用人に雇われる。泥まみれで働くかたわらを、真っ白な手をした美しい女性とそぞろ歩くマティアスを見て、胸がざわめいたある夜ー。「きみは女だな。なぜぼくを欺いた?」気づかれてしまったわ!くびを覚悟したカミラに彼は言った。「ぼくと結婚してくれ。あくまで便宜上だが」
「この身を賭してお兄様たちから逃げ切ります!!」王女エルセリーヌは、兄たちが自分を溺愛するあまり縁談を断り続けている事実を知ってしまう!王家断絶の危機を回避すべく、男装して隣国へ渡ったエルは従兄の紹介で王子の側付きを務めることに。正体がバレないよう“男らしく”振る舞うけれど、なぜかここでも周囲からの溺愛は止まらなくて!?
人はどこから来てどこへ行くのか?四十代でがん闘病、東日本大震災での間接的喪失体験を経て、生老病死について思索を深めていく。治療や瞑想をし、鈴木大拙、柳田邦男、多田富雄、島薗進などの著作を読み耽り、仏教・神道・心理学を渉猟しながら「生」と「死」、「わたし」と「いのち」、「時間」と「存在」について辿り着いた境地を語る。
公爵令嬢・セレーナの婚約者は、帝国が誇る『黒狼騎士団』の団長であり、近く皇帝となるフィニス。幼い頃に肖像画を見て以来彼の美貌の虜となり、全力で萌え、全霊をかけて推してきたフィニスといよいよ結婚ーという時に、ふたりは何者かに謀殺されてしまう。一度目の人生は、これで終了。気づけば、前世の記憶を持ったまま『二度目』がスタートしていた。今度の人生では、絶対にフィニスを殺させない!推しには健康で長生きしてほしいからーそう考えたセレーナが選んだのは、フィニス率いる『黒狼騎士団』に入り騎士として彼を守ること。無事入団を果たしたセレーナだが、一度目の人生では見ることがなかったフィニスの素顔や振る舞い、すべてが尊すぎて死にそう!だが、ふたりの周りにまたもや不穏な影がー!?
「そして全てを知って、絶望した」不本意ながら騎士リカルドの主になった魔術師ハルカ。はじめはぎこちなかった二人の関係は、上手くいっているように見えた。そんな中、英雄の偽物が現れたと聞き、ハルカは真偽を確かめに東の地を訪れる。あっさり偽物を撃退したハルカは、実力を買われ宮廷魔術師と交流を持つことに。けれどそこでハルカを待っていたのは、絶望するような師の「過去」だった。偽りの上に成り立っていた主従関係が崩れる。男装魔術師と黄金の騎士の行く末はー。
この春、後宮入りした張翠蘭は、お洒落や化粧より剣を振り回すことが好きな男装の妃嬪だ。ある日、翠蘭と宦官の雪英が御花園で探しものをしていると、突然甲冑姿の男に斬りつけられた。とっさに皇帝・高義宗より賜ったばかりの剣を抜いて応戦する翠蘭だったが、男は霧となって消え失せてしまう。男の姿を目撃した翠蘭は、義宗帝より「男の正体を突き止めよ」と命じられた。さらに女性の幽鬼が現れたとの噂も流れ、後宮は混乱に陥るが…。山育ちの男装妃とキレ者の美形皇帝による男女逆転!?中華後宮ファンタジー第二弾!
男装して学院生活を送るセシリア。乙女ゲームの終わりも近づき、あとは三月末まで何も起こさず過ごすことができれば無事クリアーのはずがゲームにないフラグが!?行方不明のラスボスの母国に招待され手がかりを探す危険な旅をオスカーとすることに!さらにバレンタインデーイベントで、とある決意を胸に秘めたギルバートに学院の屋上へ誘われてー!?フラグを折りまくった悪役令嬢セシリアのトゥルーエンドとは!!
米中貿易戦争、コロナ危機、議会襲撃、ウクライナ侵攻ートランプ・バイデン政権期の激動の4年を現地で追った朝日新聞記者が、トクヴィルを手がかりに大豆農家からノーベル賞受賞者までを訪ねて超大国の素顔に迫る。翻って見えた日本の針路とは?トランプが問うていたのは日本だった。アメリカ深層報告の決定版。
世界が、輝いているー。乙女ゲームの設定を出し抜き、友情エンドを勝ち取った私に怖いものはない。ただ麗しいだけの男装軟派騎士エリザベス・バートンとして学園生活を楽しめる…はずが、転校してきた隣国の王子からまさかのプロポーズ!?隠しキャラにしては妙な動きだ。国際的な不和問題もあるし、どうにもきな臭い…というか甘い言葉でやたらと口説くの、私とキャラが被ってないか?そして肉食系に転身した原作ヒロイン、張り合って私を奪い合うのをやめなさい。私は私のものだから!「喧嘩はダメだよ、子ウサギちゃんたち?」突然のライバル襲来で危険なラブバトル勃発!?ノーブル&ファビュラスな学園ラブ・コメディー第三弾!第10回ネット小説大賞受賞!
南アルプス、六百年を越える因習の村で、突如、起こった怪事件!インターチェンジに消えた数学の天才は何を見たのか!?迫る集中豪雨の中、少年たちの奔走が始まる!!
企業は生き物だ。人と同じように生まれ、成長し、発展し、成熟し、そしていつかは老衰する。その各局面において企業がとるべき戦略は異なる。自社や事業が成長過程のどのステージに位置するかを見極め、適切な戦略をとれるかどうかが、企業の明暗を分けるのだ。企業ライフサイクルに潜む7つの「断層」を切り口に、ビジネスパーソン必修の戦略理論とフレームワークを豊富なケースで解説。
マリアは死にたいと思った。日本に着いたその日から売春を強要されて身も心も引き裂かれんばかりであった。こんなことがいつまで続くのか。もはや覚醒剤を打ち、性の快楽に溺れるしか絶望から逃れる術はないのか?ダンサーを夢みたフィリピーナの苛酷な現実と在日韓国人家族の悲劇。国境を超えた人間存在の闇を問う山本周五郎賞作家の初期傑作。
本論では、“男装の少女”というヒロイン像を切り口に、日本の少女マンガにおけるジェンダー表象がどのような形で構築され、どのような形に変容していったのかを探ることを主要な目的としている。“男装の少女”というヒロインの容姿造形を構成する絵画表現、すなわちジエンダー・コードとなる表象記号に着目し、どのような表象記号の組み合わせによってヒロイン像が描き出されていったのかに重点を置いた論考を試みている。