東京都の公立中学と高校で社会科教師を三十余年。教えと学びの道を生徒とともに歩んだ元教師が、隣国への愛と敬いを支えに挑んだ三〇〇〇年の歴史。たくさんの物語と人物に当てたその光の向こうに朝鮮の美しく豊かな文化が、人びとの誠実と剛毅が、そして、この日本の明暗が見えてくる。きっと。
もしも、自分がわからなくなったら、もしも、人生がいやになったら、この本を開いてみてください。心がスーッと軽くなって、きっと、自分を好きになれるから。愛のメッセージブック。
家族との確執、恋愛とセックス、栄光と挫折…。性同一性障害と戦い続けた女子サッカー元日本代表の衝撃の告白。
百合の花束をくれる年下の男・瀬川と、「腹巻きせー」が口癖の年上の男・三杉。二人の間で揺れる牡丹の選択は?(「百合と腹巻」)。著者自身が「大阪物の出発点」と呼ぶ「大阪無宿」など、生き生きした大阪弁と大阪の町の魅力があふれる作品を集めた、恋愛小説集。巻末に著者インタビューを収録。
本書では実際の出題例に加え、指導しやすい課題を挙げながら、受験の絵画全般を解説しています。とくに、幼児指導の決め手となる“母親の工夫のしどころ”と、子供の心を動かす“遊びのヒント”に重点を置き編集してあります。
SDP編集部がセレクトした8著者の「果実」にまつわる作品を収録。
三年前の夏、まだ十八歳だったロージーが体験したのは、強い憧れをいだいてきた男性との目くるめく熱いキスだった。彼の名はガード。今日、カラシア国大公の座を受け継いだばかりだ。二人は激しく情熱をぶつけ合ったはずなのに、あのときガードはふいに身を引き、去っていった。戴冠式の祝賀舞踏会で再会して、あらためてロージーの胸は騒いだ。彼の腕に抱かれたとたん、甘い衝撃がよみがえる。けれどガードがそれまで踊っていたのは、美貌のプリンセス。彼の花嫁候補と言われる優雅な女性だった。この切ない思いを、私はいったいどうすればいいのー。
14世紀後半の英国。宗教改革の先駆者ウィクリフの手で初めて庶民の言葉、英語に翻訳された聖書。迫害を耐え忍びつつ新しい聖書に美しい挿絵を描く流浪の絵師フィンは、美貌の女領主キャスリンの元に身を寄せ、彼女と恋に落ちたがゆえに、神父殺害の嫌疑をかけられる。英国小説伝統の語りの面白さをゆたかに継承し、スリリングな場面の連続で、読み出したらやめられない歴史ロマン。