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風呂敷のことを語る

昔、紅色/紫(/ごく稀にオレンジ)と白のぼかしになったちりめんっぽい布の風呂敷がやたらと家にあった。
昭和のある時期までは、少なくとも自分が住んでいた地方ではセレモニーの参列者に配る品物というとそんな感じの風呂敷に包まれているもので、紅色のは結婚式の引出物などの祝い事、紫のは香典返しなどの仏事に使われるものだった。オレンジはどちらか覚えていない。
とにかくなにしろたくさんあったため、ヒーローごっこのマントに散髪ケープがわりにと何かと再利用されていたものだが、いつのまにか贈答品の包みは紙袋になって風呂敷は増えなくなり、自分も独立して生家を出てしまったので、あのタンスを埋めていた風呂敷ストックがいまどうなったのかはわからない。