『ダイシキカンデン』第二十話、第二十一話上下篇同時公開しました。
今回第二十話には、日本書紀に建の死を悼んで皇極=斉明天皇が作ったして採録されている歌六首を全て使っています。古代の歌でも古い方のものは共同体のための歌というか、誰が詠っても良いようなものが多いように思うのですが、この六首はとても個人的な心情の感触があります。おそらく古代前期の共同体の崩壊が進むのと引き換えに、記名の創作としての歌がこの時期から始まっているものと思われます。とすると非常に重要な画期を示すものなので、六首全てを特に採ってみました。