深川に住む紅屋の女将・牡丹から、煙草入れを縫箔師の咲に、煙管と金具を錺師の修次にそれぞれ作ってほしいとの依頼が来た。同じ小間物を扱い、切磋琢磨しながら互いを高め合う職人同士の二人は、共に仕事をすることに。一方で弟の太一が今度の藪入りの際に、祝言を挙げることになっており、咲は温かい家族の幸せを感じていた。そんな折、咲の後をつける不審な男がいると、しろとましろが教えてくれるがー。傑作人情時代小説シリーズ第四巻。
面白すぎる仕種に予想外の動き。あまりにもスゴイ高座ゆえ商品化されなかった珠玉の十席。第3シリーズもすべて初出し映像。初演以来、休みなく進化し続けていったネタで、最も自由自在度が高くなった時期の一席「寝床」。枝雀襲名から三年足らずのころ、端々に「小米」の残り香がする高座「饅頭こわい」。
自分のことにしか興味が持てない著者が、現実との感覚のずれに逆上して『怒りの薔薇くい姫』と化し、渾然一体となった虚構と現実が奇妙な味わいを醸し出す「薔薇くい姫」、男同士の禁断の愛を純粋な官能美の世界にまで昇華させた「枯葉の寝床」「日曜日には僕は行かない」の三篇を収録。
獣人・人外・人間が共存する都市イルミナシティ。それぞれ清掃会社を営む半人外のオリエと狼獣人のトキジはライバルだ。売春組織の清掃現場で鉢合わせた二人は人外の子供を保護したことで急に接点が増える。同じ頃、名家の出であるオリエは実家の命令で嫌々見合いをすることになったのだが、見合い相手としてトキジが現れ、お試し婚の流れになってしまう。自分の抱える秘密とトキジとの生活の心地好さにオリエの心は揺れ動き…。
“笑点”で人気を博した 六代目三遊亭円楽 独演会を初CD化!
収録演目全て初蔵出し!
六代目 三遊亭円楽が2017〜2021年に行われた独演会の中から選りすぐりの30席をCD15枚にまとめて初CD化!
腹黒&毒舌キャラで人気を博した“笑点”やテレビ・ラジオでは味わえなかった本物の話芸を一挙に収録!
昨年9月にお亡くなりになった円楽の名席をご堪能ください。
第七巻 「欠伸指南」「寝床」
淡泊というか、派手さのない芸だが、これが江戸風だなと思わせる可楽。「反魂香」の芝居がかった高尾太夫との逢瀬とその後の展開の落差がいい。ちょいと口調が明解ではないひとだったが、病後の高座での「寝床」はゆったりしたテンポで妙に哀しげだ。
師匠である立川談志から傑出した才能を高く評価されている立川志らくの独演会のパッケージ化第四集。得意ネタのなかから厳選した古典落語を披露する。本人による演目解説を副音声として収録。
『論語』といえば古典のなかの古典。泣く子も黙る儒教の聖典にして、道徳の一大体系である。そんな常識を捨てて虚心に向かうと、また別の読み方もできるみたい。凡庸な人間が、このありふれた日常を、楽しくかつ自分らしく生きるために、ほんとうのところ何が必要か、「ふつうの人間」である孔子は、そんなことを説いている(ように読める)のだ。再入門にもぴったり。肩の力を抜いて読む、等身大の自由訳『論語』。
東京・新橋界隈-サラリーマンやOL、食通でいっぱい!“おいしいと評判のお店”の秘訣は心あたたまる“人情ドラマ”だった。“お店”と“お客”の交流に市井のドラマを描く名作。
高校時代、同級生との一途で幼かった恋。都会の喧噪を身にまとった学生時代。就職、恋愛、結婚、そして離婚。いま私は30歳をすぎて、17歳の少年に出会った(「花の寝床」)。TV局リポーターで男性優位社会に傷ついている私は、フリー記者の高崎と関係を深めたが、不妊のはずの高崎との間で何故か妊娠したようだ…(「幸福な妊婦」)。19歳の誕生日、突如知らされた父母の離婚話。車の事故で怪我をした真知子は、入院先で60歳をすぎた画家・池上潤吉と知り合い、淡い恋心をつのらせてゆく(「オールド・ボーイ」)。他に「防波堤」「行き場」の計5編を収録。