「ジェンダー平等」は21世紀の国際社会において大きな課題とされており、SDGsでも達成目標の一つに掲げられている。
日本でも、政治やメディアなどの場面で「ジェンダー」の用語が使われるようになってはいるが、「ジェンダー平等」の実現には程遠く、さらには「ジェンダー」に対する理解も十分とはいえない状況である。
「ジェンダー」は性や身体、政治、経済だけでなく、宗教や芸術、教育など、あらゆる事柄と深く関連している。
本事典では、「ジェンダー」に関する基本的なトピックから、学術・研究上のトピック、日常生活における身近なトピックまで、全18章345項目で網羅的に解説。
総勢293名のさまざまな分野の専門家が編集・執筆に取り組んだ「読む」中項目事典。
「ポストコロニアル」「新自由主義」「グローバリゼーション」「戦時性暴力」「性被害の経験」「男性性」などをテーマとした、2000年代以降の各フィールドでの実証研究に基づく論考を所収。ポスト構造主義以後のジェンダー研究における「実践」「権力」「主体と構造」「交差性」等をめぐる議論の到達点を指し示す。
刊行にあたって
1 経験と構造
顔にあざのある女性たち──ジェンダーと障害から考えるルッキズム
……………西倉実季
「セックスワーカー」とは誰か──グローバルな性取引の構造と経験
……………青山 薫
在日朝鮮人一世女性にみる植民地的ディアスポラの経験と対抗的公共圏
……………徐 阿 貴
2 規範
被害者の意思をどう認識するか──刑事司法における性暴力の扱いをめぐって
……………小宮友根
「レズビアン」という名づけと表明──ツールとしての「アイデンティティ」の可能性
……………堀江有里
性同一性障害のエスノグラフィ
……………K.Phoenix
3 男性性/権力
「男性性による抑圧」と「男性性からの解放」で終わらない男性性研究へ
……………平山 亮
なぜ性別分業は再生産されるのか──家父長制再考
……………山根 純
性別分業における権力関係──R.マーフィーの権力概念による検討
……………村尾祐美子
4 グローバル社会の中のジェンダー
戦争と暴力──戦時性暴力と軍事化されたジェンダー秩序
……………佐藤文香
日本のネオリベラル・ジェンダー秩序──新自由主義とジェンダーの理論的視座
……………菊地夏野
OVERVIEW
ジェンダー・セクシュアリティ研究の現在地と今後
……………山根 純
「KADOKAWA『あの子もトランスジェンダーになった』」
あの“焚書”ついに発刊
世界10か国翻訳
日本語版緊急発売
「今年最高の1冊」タイムズ紙(ロンドン)
「今年最高の1冊」エコノミスト誌
ニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー
女の視座をメディアに据え、政治を変革し、家族の形を問い返し、性差別を許さない。男社会の岩盤をうがつ女たち。
1 メディアに生きる
草分けの時代から変わらぬ女性蔑視
自由奔放に非日常を生きた女性記者、中平文子という生き方
日中戦争前夜、竹中繁が訴えた「相互理解」の大切さ
『婦人公論』初の女性編集長 三枝佐枝子の仕事
女性誌を変革した『ミセス』休刊の理由
画期的な告発の書 『マスコミ・セクハラ白書』
2 表現者の自由を拓く
「閨秀」から「女流」「女性」へ
階級やジャンル越える女性作家
武道館を埋めた作家がいた
「倒錯的」「邪道」と蔑まれても 駆け抜けた役者一代
幸田文の「崩れ」に学ぶ、大災害の続く今こそ
太平洋戦争開戦を受け入れた表現者たち
「横浜の大空襲」を記録する小野静枝
戦中・戦後の生活者の記録
資料は「生きた」歴史 軽視・廃棄を恐れる
散逸が懸念される女性史関係資料、保存・公開の動き相次ぐ
3 政治に挑む
明治150年、「明治の精神」願い下げに
「平成」最初の参院選で女性22人当選
「政治参加は女子の本分に背く」のか
政権の看板だった「女性活躍」どこへ?
ツイッターデモと「声なき声の会」が示すこと
『市川房枝の国会全発言集』を読む
国際女性デーの国連議決を無視し続けた政府
民主主義と呼べぬ日本の政治
4章 家族の形を問う
「産めよ死ねよ」への回帰か
ノーベル賞、「内助の功」は必要か
「昭恵夫人」は責任回避の呼称か
選択的夫婦別姓、未だ男性司法の壁厚く
「わたしだけの名」を奪う制度は終わりに
高齢者介護の担い手は今も女
昔「結婚報国」、今「官製婚活」
非正規シングル女性の窮状
関東大震災で犠牲になった沖縄の女工
コロナ禍を家事協働の契機に
5 性差別、性被害を告発する
目をおおう米軍による沖縄の性被害
忘れ去られた「国家売春」の過去
父系主義の国籍法改正に尽力した土井たか子
スポーツ選手は増えたが指導者は?
看護師を再び使い捨てにするな
ケアマネジャー、訪問介護の現場を語る
ジェンダーギャップは過去最低
男女共同参画センター、予算減や廃止で存立の危機
6 悼詞
加納実紀代、被害と加害の二重性から逃げず
山口美代子、ライフワークは「資料と女性」
関千枝子、書き続け訴え続けたジャーナリスト
鹿島光代、女性史学に不抜の基礎を築く
高良留美子、天才的な書き手、多面的な活躍
折井美耶子、 地域女性史のリーダーとして
女性史とわたしーあとがきに代えて
男性/女性の二分法を超え、多様性を認めあう社会へ
「育つ」「シューカツする」「ケアする」といった身近なできごとをジェンダーの視点からとらえ、「当たり前」を問いなおす。四半世紀にわたって読み継がれる好評ロングセラーの改訂版。
【「0 社会学とジェンダー論の視点」より】
ジェンダーの縛りは、私たちをなかなか自由にしてくれない。なぜ、ジェンダーからの解放は難しいのだろうか。それは、人間社会は、それぞれの領域で「さまざまな要素が一定の関係のもとで配置された、恒常性をもったしくみ」(社会科学ではこうしたしくみを「構造」と呼ぶ)をもっているからだ。ジェンダーについても、それぞれの社会に固有なジェンダー構造、つまり「男はこうすべきだ」とか「女の役割はこうあるべきだ」といったしくみが存在している。
もちろん、このジェンダー構造の多くは人間がつくりだしたものだ。逆にいえば、問題があれば意図的に変革することができるということだ。とはいっても、なかなかこの構造を変えることは難しい。なぜなら、この構造は「当たり前のこと」、まるで「自然」なことのようにあらわれるため、多くの人にとって「問題あり」とは気づかれないまま維持されているからだ。
(中略)
これまでのジェンダー構造によって規定されてきた社会は、しばしば人間を二色刷りで把握しようとしてきた。つまり、男性と女性の二分法である。ジェンダー平等を目指す動きは、これを単色の社会にしようというのではない。むしろ、二色刷りから多色刷りへと転換していくことが求められているのだ。
0 社会学とジェンダー論の視点(伊藤公雄)
1 育 つーー子どもの社会化とジェンダー(藤田由美子)
2 学 ぶーー教育におけるジェンダー平等を考える(木村涼子)
3 語 るーーことばが変える社会(中村桃子)
4 愛するーー恋愛からの脱出(牟田和恵)
5 シューカツするーー「将来の自分」とジェンダー規範(妹尾麻美)
6 働 くーー労働におけるジェンダー格差(大槻奈巳)
7 家族するーー変わる現実と制度のはざま(藤田嘉代子)
8 シェアするーー共同生活とジェンダー役割(久保田裕之)
9 楽しむーー「推し」とジェンダー(辻 泉)
10 困 るーー生活困難に陥るリスク(丸山里美)
11 装 うーーファッションと社会(谷本奈穂)
12 つながるーー友人関係とジェンダー(辻 大介)
13 闘 うーー戦争・軍隊とフェミニズム(佐藤文香)
14 移動するーー交差する関係の中で(高谷 幸)
15 ケアするーーケアはジェンダーから自由になれるのか?(斎藤真緒)
■コラム
BOX1 男女という区分にうんざりする勧め(佐倉智美)
BOX2 性的同意はなぜ重要なのか?(高島菜芭)
BOX3 娘役からみる宝塚歌劇の魅力(東 園子)
BOX4 女子マンガが教えてくれること(トミヤマユキコ)
BOX5 メンズリブ(多賀 太)
BOX6 信じるー─宗教とジェンダー秩序(猪瀬優理)
日常の中の素朴な疑問から性暴力被害者の自己責任論までーー「ジェンダー研究のゼミに所属している」学生たちが、そのことゆえに友人・知人から投げかけられたさまざまな「問い」に悩みつつ、それらに真っ正面から向き合った、真摯で誠実なQ&A集。
はじめにーージェンダーってなに?
第一章 これってどうなの? 素朴な疑問
1.男女平等をめざす世の中で女子校の意義ってなに?
2.「〇〇男子/〇〇女子」って言い方したらダメ?
3.男女平等は大事だけど、身体の違いもあるし仕事の向き不向きはあるんじゃない?
4.ジェンダーを勉強したら、イクメンにならないといけないんでしょ?
5.専業主婦になりたい人もいるよね?
6.男女平等っていうけど、女性も「女らしさ」を利用しているよね?
コラム1 女子力って……?
第二章 セクシュアル・マイノリティについてもっと知りたい!
7.テレビにはゲイや女装家、トランスジェンダーが出ているけれど、違いはなんなの?
8.「ホモ」、「レズ」って呼び方はダメなの?
9.子ども産めないのに、同性婚って必要あるの?
10.人を好きになったりセックスしたくなったりするのは誰でも自然なことだよね?
11.日本はLGBTに寛容な国だよね?
12.友達だと思ってたのに告られた……誰かに相談していい?
コラム2 多数派の人たちの幸せは?
第三章 フェミニズムって怖いもの?
13.フェミニズムって危険な思想なんでしょ?
14.どうしてフェミニストはCMみたいな些細なことに噛みつくの?
15.どうしてフェミニストは萌えキャラを目の敵にするの?
16.どうしてフェミニストはミスコンに反対するの?
17.フェミニストはなにかと女性差別というけど、伝統や文化も重んじるべきじゃない?
18.ジェンダー研究に関心をもっている人とフェミニストとは別なんでしょ?
コラム3 ジェンダー研究は女性の学問?
第四章 めざしているのは逆差別?
19.男だって大変なのに、女がすぐハラスメントと騒ぐのって逆差別では?
20.管理職の女性を30%にするって、女性だけを優遇する逆差別じゃない?
21.東大が女子学生だけに家賃補助をするのって逆差別じゃない?
22.女性専用車両って男性への差別じゃない?
23.女性はバリキャリか専業主婦か選べるのに、男性は働くしか選択肢がないのっておかしくない?
24.恋愛のハードルって男の方が高い。女ってだけでモテるんだから女はずるくない?
コラム4 なんでジェンダーのゼミにいるのに化粧してるの?
第五章性暴力についてもっと考えたい!
25.性欲って本能でしょ、そのせいで男性が女性を襲うのも仕方ないよね?
26.性暴力って被害にあう側にも落ち度があるんじゃない?
27.性暴力の被害者って女性だけだよね?
28.性行為しておいて後から「あれはレイプだった」っておかしくない?
29.性暴力ってある日突然見知らぬ人からレイプされることだよね?
コラム5 ジェンダーを勉強するとつらくなる?
読書案内
おわりに
第46回サントリー学芸賞作(政治・経済部門)
歴史・文化・社会的に形成される男女の差異=ジェンダー。その差別は近年強い批判の対象だ。
本書は、実証経済学の研究から就業・教育・政治・解消後の可能性について、国際的視点から描く。
議員の女性枠導入=クオータ制が、質の低下より無能な男性議員排除に繋がる、女性への規範が弱い国ほど高学歴女性が出産するエビデンスなどを提示。旧来の慣習や制度について考える。
【書評掲載案内】
・毎日新聞(朝刊)12月16日/大竹文雄(大阪大特任教授・経済学)
・週刊現代 2023年12月23日号/石戸諭(ノンフィクションライター)
・朝日新聞(朝刊)11月25日/神林龍(武蔵大学教授・労働経済学)
・週刊文春 2023年11月23日号/吉川浩満(文筆家)
・週刊東洋経済 2023年11月11日号/原田泰(名古屋商科大学ビジネススクール教授)
・日本経済新聞(朝刊)2023年10月28日/児玉直美(明治学院大学教授)
・熊本日日新聞2023年9月14日
【目 次】
はじめに
序 章 ジェンダー格差の実証とは
第1章 経済発展と女性の労働参加
第2章 女性の労働参加は何をもたらすか
第3章 歴史に根づいた格差ー風土という地域差
第4章 助長する「思い込み」-典型的な女性像
第5章 女性を家庭に縛る規範とは
第6章 高学歴女性ほど結婚し出産するか
第7章 性・出産を決める権利をもつ意味
第8章 母親の育児負担ー制度はトップランナーの日本
終 章 なぜ男女の所得格差が続くのか
あとがき
◆実務と研究を架橋し、新たな共生社会を拓く【ジェンダー法学】の専門誌◆
第11号では、「特集1:日本のジェンダー平等指数はなぜ低いのか」を各学問分野から(三成、大山、川口・野田、小玉、白井)、「特集2:トランスジェンダーの尊厳」は、はしがき(二宮)+6論稿(大山、臼井、永野、石橋、立石、渡邉)、大谷恭子の遺稿と浅倉による「小特集:性売買をめぐる法政策」、「立法・司法・行政の新動向」(黒岩)を掲載。今号より責任編集者として三成美保が加わる。
規範や権力作用という視点を軸にして、基礎概念からジェンダー論の核心、ポジショナリティなどの新たな概念までを、豊富な具体例を用いて平易に説く。ジェンダー論を学ぶ「はじめの一歩」にとどまらず、二歩目、三歩目を力強く後押しする画期的な入門書。
はじめにーージェンダー論に向き合うこと
第1章 ジェンダーを考えること:1--ジェンダー論の前提
1 ジェンダー論と生活経験
2 ジェンダー論の前提になる諸概念
3 「女性問題」という問題
解説1 構築主義とネイション
解説2 ミソジニー
第1章をより理解するためのブックガイド
第2章 ジェンダーを考えること:2--ジェンダーのポリティクス
1 ジェンダーをめぐる駆け引き
2 脱ー自然化
3 ジェンダーカテゴリーと規範権力
4 性差別をめぐる事実判断と価値判断
第2章をより理解するためのブックガイド
第3章 制度か心かーーフェミニズムが問題にしてきたもの
1 フェミニズムとジェンダー論
2 リベラルな視点による制度への問題提起
3 第2波フェミニズム:1--私的領域への注目
4 第2波フェミニズム:2--性支配
5 第2波フェミニズム:3--労働への注目
解説3 リベラリズム
解説4 良妻賢母
解説5 戦争、そしてボーヴォワールとフーコーの影響
第3章をより理解するためのブックガイド
第4章 差別/区別と自然化
1 差別の順序
2 徹底した差別、すなわち区別
3 区別論の効果
4 自然化と自然の構築
解説6 先史時代の性別役割分業
解説7 ジェンダーと“最新の科学”
第4章をより理解するためのブックガイド
第5章 男もつらいよ?--男たちの欺瞞のポリティクス
1 責任転嫁と「加害者の被害者化」
2 ポジショナリティと男性の利益
3 男もつらいよ?
4 男性内の配分の問題(複数性の問題)
解説8 相殺法
第5章をより理解するためのブックガイド
第6章 ジェンダーと社会的結合
1 男性たちの社会的結合
2 異性愛での社会的結合
3 近代家族の社会的機能
4 制度ということの意味
解説9 母性
解説10 晩婚化・非婚化・少子化は女性の責任?
解説11 イエとカイシャ
第6章をより理解するためのブックガイド
第7章 ジェンダーと権力作用
1 交換という社会的結合
2 代理行為と模倣
3 強制された共犯性
4 ポストコロニアルなジェンダー権力
解説12 学習性無力感(learned helplessness)
第7章をより理解するためのブックガイド
文献表
おわりにーーみる前に跳べ
著者が早稲田大学の教養科目としておこなう授業をもとに、家族史からグローバル・ヒストリーまでをあつかう入門書。
歴史における家族、女性性や男性性の変容、男女二元化のプロセス、身体的性差の認識の変化といったジェンダー・イシューに、
歴史学がどのような問題意識をもってアプローチし解き明かしてきたかを、紐解いていく。
ドラマの選び方、時間軸やキャラクターの考え方などの基本的な要素を押さえたうえで、「ジェンダー」「LGBTQ」「都市」「権力」など、人文学・社会学の視点からテレビドラマを研究する方法を多くのドラマとともに案内する。テレビドラマ研究の好適な入門書。
「男の子」「女の子」にまつわる思い込みを
みんなでディスカッションしよう!
■水色のランドセルの女の子、ピンク色のランドセルの男の子
■お化粧ごっこが好きな男子、戦隊モノが好きな女子
■消防士の女性、保育士の男性
あなたはどう思いますか?
国内外のジェンダーに関する25の場面からディスカッションするポイントをまとめました。
ジェンダーが日常や社会のあらゆることに影響していることに気づき、
男子も! 女子も! だれもが生きやすい未来をつくるはじめの一歩を踏み出しましょう!
「男の子なんだから!」「女の子だから仕方ないね」と言われたときに、
「なんでだろう?」「どうしてだろう?」と思ったあなたは、もうジェンダーバイアスに気づいています!
【ダウンロードデータできる25のディスカッションシートつき】
・遊びやおもちゃからジェンダー・ステレオタイプについて考える
・男の子に向けられるジェンダー規範について考える
・学校の部活における性別役割分業について考える
・女子は文系、男子は理系というジェンダー・ステレオタイプについて考える
・男性は外で働き、女性は家で家事・育児という性別役割分業について考える
・早すぎる結婚の背景にあるジェンダー課題について考える/など
人はなぜ,男か女かという性別にこだわるのか。その〈分類〉をいかに意味づけ,相互行為の中で社会制度に組み込んでいるのか。ジェンダーの視点で見ると,はじめて「社会」が見えてくる。ジェンダーの基礎から最新動向まで,軽妙な講義調で解き明かす,著者待望の書。
第1章 ジェンダーとの遭遇──私たちは〈分類〉する
第2章 「女」「男」とは誰のことか──性分化とインターセックス
第3章 性別という壁を乗り越える人々──トランスジェンダー
第4章 ジェンダーは性と愛をも枠づける──同性愛と異性愛
第5章 「男なんだから,男らしくすべき」は論理じゃない──性差と性役割
第6章 科学や数学は女には向いていない?──生物学的性差
第7章 ジェンダーの彼方の国はどこにある──メディアと教育
第8章 男が少女マンガを読むのは恥ずかしい?──恋愛と性行動
第9章 〈被害者〉の視点と〈加害者〉の視点──性暴力⑴
第10章 「わいせつ」と「レイプ」は同じ罪なのか──性暴力⑵
第11章 「女性差別は終わった」という残念な妄想──性別職務分離と統計的差別
第12章 ワーク・ライフ・バランスを阻むものは何か──性別役割分業,ホモソーシャル,マタニティ・ハラスメント
第13章 女だけでは子どもは産めません──母性・リプロダクティブ・ヘルス&ライツ・生殖テクノロジー
人形で遊ぶメスのチンパンジー、孤児を養子にするオスのボノボ……
彼らの行動は、どれほど人間の行動と共通するのだろうか?
オスとメスの違いは、生まれつきのものなのか。
はたして「ジェンダーがあるのは人間だけ」なのかーー?
★ユヴァル・ノア・ハラリ推薦! 20か国で刊行決定!
霊長類の社会的知能研究の第一人者が、進化生物学とフェミニズムの間で繰り広げられる、性をめぐる論争に風穴を開ける。
「動物と人間の行動における性差は、人間のジェンダーにまつわるほぼすべての議論の核心にあるさまざまな疑問を提起する。男と女の行動の違いは自然のものか、人為的なものか? 両者は本当はどれほど違うのか? ジェンダーは二つしかないのか、それとも、もっとあるのか?」(本文より)
《本書への賛辞》
「性とジェンダーに関する白熱した論争に、科学的で思いやりのあるバランスのとれたアプローチをもたらす、すばらしく魅力的な本」
ユヴァル・ノア・ハラリ(『サピエンス全史』著者)
「……男性か女性か、クィアかストレートか、トランスジェンダーかノンバイナリーかを問わず、より公正で平等な社会を築くために私たち皆が行うべき重要な対話を、間違いなく刺激する」
サイ・モンゴメリー(『愛しのオクトパス』著者)
「女vs男。性vsジェンダー。生物学vs社会的な教え込み。性差というテーマほど、愚か者を誘惑する話題はなかなかないが、ドゥ・ヴァールは賢明だ。人間の性差という魅力的なトピックを、非常に明快に、洞察力と機知に富んだ方法で調べ上げ、結局のところ、私たちも霊長類の一種にすぎないことを決して忘れさせない。じつに刺激的だ」
ロバート・M. サポルスキー(『善と悪の生物学』著者)
「性差という危険地帯に踏み込むには勇気がいる。秀でた語り、文化に対する敬意、そしてボノボやチンパンジーに対する深い知識を頼りに、ドゥ・ヴァールはこの危険な領域を巧みに乗り越えている」
サラ・ブラファー・ハーディ(『マザー・ネイチャー』著者)
《目次より》
第1章 おもちゃが私たちについて語ること:男の子と女の子と他の霊長類の遊び方/第4章 間違ったメタファー:霊長類の家父長制社会を誇張する/第6章 性的なシグナル:生殖器から顔、美しさまで/第7章 求愛ゲーム:慎み深い女という神話/第8章 暴力:レイプと謀殺と戦争の犬ども/第11章 養育:母親による子育てと父親による子育て/第12章 同性間のセックス:虹色の旗を掲げる動物たち 他
リーダーを目指す女性が直面する障壁とは
リーダーシップとジェンダーに関する最新の研究知見から,女性リーダーが少ない現状と関連する心理的・組織的要因を解説・分析し,女性がリーダーとして活躍する組織や社会を作るための道筋を描く。
第1章 日本におけるジェンダーとリーダーシップの現状
第2章 女性リーダー,女性管理職はなぜ少ないのか?
第3章 ジェンダー・ステレオタイプとその影響力
第4章 能力育成と職務におけるジェンダー
第5章 リーダーシップ・スタイルとジェンダー
第6章 女性活躍推進策の意義と効果
第7章 ダイバーシティと組織・社会
第8章 これからのリーダーシップとジェンダー
近現代のヨーロッパと日本において、職業教育はどのように発展したのか。学校教育・職業教育の機会が限られていた女性たちと、中途で就労困難となってしまった戦争障害者の男性たちに着目しながら、福祉と教育の視点から分析する。好評の〈叢書・比較教育社会史〉シリーズ第十巻。
『叢書・比較教育社会史』の再始動にあたって
序 章 ジェンダーの視点からみた職業教育の比較社会史(北村陽子)
■第1部 女性のライフステージと職業教育
第1章 家庭だけでなく職業も
--帝政末期ロシアの女子中等教育機関卒業生の進路と男性知識人
(畠山禎)
第2章 男性教師の職業的自覚の形成と女性教師の困難
--明治前・中期の学問の「主体」、教育の「対象」としての女性
(加島大輔)
第3章 女性社会福祉職の養成と就労
--前世紀転換期ドイツの「ベルリン女子社会事業学校」(杉原薫)
第4章 優生学と慈善の狭間で
--二〇世紀転換期イングランドの「精神薄弱の女性・女子」用ホーム
(大谷誠)
第5章 女性教員のキャリア・パス
--近代メキシコの女子職業教育とキャリア形成(松久玲子)
■第2部 戦争障害者の職業教育
第6章 「名誉の負傷者」の社会復帰
--日露戦争後の癈兵・傷痍軍人の保護政策(松田英里)
女性史研究、女性評伝作家・江刺昭子の集大成。第1巻は「弾圧されても信じる道を行く」「原爆被害を告発し、記録する」「60年安保と樺美智子」「重信房子と遠山美枝子」の各章にたたかい続ける女たちの肖像を描く。
小学生の男女及び、その保護者に向けた性教育の指南書です。性に関する様々なトピックをマンガで展開し、わかりやすく解説します。
大人は何ができるのか?
「与えられる性差」の悪影響と、起きている前向きな変化。
理想(多様性奨励)と現実(根強いバイアス)のギャップが大きすぎる!
学校・家庭・メディアで与えられる「らしさ」の何が問題か。
赤ちゃんから幼児、小学生、中高生、大学生まで、育児や教育を通して子どもたちに与えられるジェンダーイメージについて、教育社会学の知見や著者自身の子育て経験を踏まえて検証・考察する。
母性愛神話、マイクロアグレッション、性教育、別学か共学か、性的同意、女性の透明化・商品化……語りにくいが大事な問いに正面から挑む。
はじめに
第1章 赤ちゃんから刷り込まれるジェンダー -- おもちゃの好みは遺伝か環境か?
赤ちゃんのときから刷り込まれるバイアス/3歳ごろからの性自認と幼稚園の役割/性自認と遊びの中の役割/ジェンダー規範の「内面化」/なぜバイアスを持つのか/バイアスを持つことは悪いことか?/根拠がなくても実現してしまう/変わるバービー人形/変えていくための動き/幼少期に覚える家庭での役割/つくられた「母性愛」/家庭での役割/高度な家事をやめるのも手
第2章 小学生が闘うジェンダー -- 理想と現実のギャップ
シンデレラ願望/変わるプリンセス像/かわいくて、強くてもいい/マイクロアグレッションと『リトル・マーメイド』の実写版/娘に読ませたいプリンセスもの/子ども向け番組の偏り/性的な描かれ方/公的な場で見えてしまうことが問題/ゾーニングという解決策/大人の「期待」を読み取る子どもたち/ピンクのランドセルを選ぶ男の子/青い目、茶色い目/性犯罪防止に何ができるか/日本版DBS導入へ/性教育
第3章 中高生の直面するジェンダー -- 思春期特有のジレンマ
「サッカー部」にいる女の子はマネージャー?/男女の体格差/ジェンダー・フリー/「隠れたカリキュラム」の是正/なお残る「役割」のジェンダー/「校長」は男性?/ディスカレッジされる女の子/女子の理系選択/女子校・男子校の意義はあるか/別学のメリット/多様性は居心地が良くない/共学の定員は1対1である必要があるか/性教育は共学でも不十分/性的同意/「教えてほしかった」
第4章 大学のゆがんだジェンダー -- 差別とセクハラの温床なのか?
医学部女性減点問題の衝撃/女子枠は逆差別か/女子枠はスティグマになる?/他のマイノリティ性への配慮/東大女性2割の原因/女性への“言葉の逆風?/親の教育期待差/娘に投資しない/実家から離れない/浪人を避ける/女性はリスクを回避する?/成功不安?/差異か平等か/なぜ大学や企業に多様性が必要なのか/社会の設計を誰がするのか/女性の透明化・商品化がはびこるキャンパス/偏差値の高さと女性への目線/DEIについての教養/声をあげる大学生たち
おわりに
参照文献
女性の生きづらさはどこからきているのか。その解消や緩和のために何ができるのか。臨床現場に近しい心理学者や実践家が真摯に向き合い,女性たちの声をすくいあげる。現代のジェンダーに埋め込まれた生きづらさ,マイノリティ性の問題に対して一石を投じる。
●第1部 子どもの生活とジェンダー
第1章 子どもたちの生活実態とジェンダー──さまざまな相談の現場から(小林幹子)
第2章 はじき出された少女たち──少年院の女子少年からみえる世界とは(鈴木育美)
●第2部 青年期をめぐるジェンダー
第3章 女子大学生の時間的展望──過去,現在,そして未来(都筑 学)
第4章 デートDV──「一心同体の恋人関係」に潜む危険性(松並知子)
第5章 性を超えようとする人たち──マイノリティと呼ばれて(薛 小凡)
●第3部 家族・子育てをめぐるジェンダー
第6章 育児休業の光と影ーー母親に取得が偏る実情が物語るもの(瓜生淑子)
第7章 「子どもを預ける」「子どもを預かる」──女性の仕事の格差と葛藤(清水民子)
第8章 母親の人生は誰のものか──障害児を育てる母親の語りから(沼田あや子)
第9章 保育という仕事──母性的ケアと労働のはざまで(五十嵐元子)
●第4部 社会のなかで生きぬく女性たち
第10章 女性が女性を支援すること──支援される者との対等な関係は成立可能か(沼田あや子・五十嵐元子)
第11章 女性と非正規労働──派遣労働に着目して(田口久美子)
第12章 「となりにいる」フェミニストたち──the personal is politicalのいま(青野篤子)
第13章 戦争と平和と女性──被爆女性のライフヒストリー(青野篤子・田口久美子)