「女性である」という「普通」のことに差別や抑圧を見出すという「常識外れ」な主張は、どのように生まれ、いかなる変革を成し遂げてきたのか。共感と反感の嵐にさらされながら多様な展開を生んでいる思想・運動。そのあゆみを長期的な視点から振り返り、フェミニズムとはいったい何なのか、わかりやすく語りかける。
知の定説に挑み続けるフェミニズム。
何が見えなくされてきたのか? 誰が負担し、誰が利益を得るのか? フェミニズムは名前のない不正義を明らかにし、交差的に作用する権力構造を喝破する。いまを問い直し、未来を変えていく冒険を、この一冊から始めよう。
【「はじめに」より】
フェミニズムの歴史は一世紀を超えるが、その必要性は現在においてむしろ高まっている。二一世紀初頭、世界各地でフェミニズムが広がる一方、日本では早くからジェンダー・バックラッシュが台頭し、政策や教育が後退を余儀なくされた。ポストフェミニズムは「平等は達成済み」と語り、新自由主義は「個人の努力」で成功できると説く。しかし、「#MeToo」が可視化した日常的なジェンダー暴力や、オンライン空間におけるトランスジェンダーおよび諸マイノリティへの攻撃が示すのは、ジェンダーという秩序(そしてそれを構成する複数の差別軸)がいまなお人々の生を規定し、不正義を生み出し続けている現実である。影響は賃金や雇用の機会、ケア負担の偏在、政治代表や司法救済へのアクセス、医療・教育の現場、さらにはメディア表象やアルゴリズムの偏りにまで及ぶ。しかもその深刻度は、階級・国籍・人種・障害・セクシュアリティなどの交差によって不均等に増幅される。いま、人々は再びフェミニズムに、この状況を読み解く言葉と変革の力を求めている。
フェミニズムとは、女の解放を意図しながら、「女」と位置付けられている者以外にフェミニズムを開いていくこと──最良の入門書であるとともに、男/女のカテゴリーを徹底的に解析する本書は、性差の虚構性を暴き、この身体から未来を展望する可能性を示す。齋藤純一氏との『思想』対談を付して文庫化。(解説=岡野八代)
はじめにーーいまフェミニズムを書くことについて
1 どこから来て、そしてどこまで来たのか
前=啓蒙主義の時代
錯綜性と矛盾の胚胎
初期の女性運動ーーセネカ・フォールズ大会の場合
第一波フェミニズムと「ドメスティック・イデオロギー」
第二波フェミニズムとマルクス主義
ジェンダー
ラディカル性と連帯意識
本質主義
精神分析に対する両面的なアプローチ
セクシュアリティ
2 どこへ行くのか
第1章 身体
1 身体的性差という虚構
2 〈女のエクリチュール/身体〉のアポーリア
3 形態論をめぐるフェミニズムの可能性
第2章 慣習
1 ジェンダー化され、ジェンダー化するハビトゥス
2 ホモソーシャルな公的領域
3 ポスト・ファミリーに向けて
第3章 グローバル化
1 境界によって分断される女
2 他者性の呪縛
3 グローバル化とフェミニズム
3 基本文献案内
あとがき
対談 親密圏と公共圏の〈あいだ〉--孤独と正義をめぐって……………齋藤純一・竹村和子
解説 未来からもたらされた、フェミニズム……………岡野八代
日本の何が問題なのか?
母娘問題、セクハラ、結婚・恋愛・子育て、団塊世代と大学闘争、性暴力などについて徹底的に語り合った7時間!
・日本の女が大変なワケ
・世代でくくると見えてくるもの
・結婚、恋愛、ナメんなよ!
・子どもを産むのは親のエゴイズム
・オヤジは再生産される!?
・性暴力は女性ではなく男性の問題
・私たちは山ほど洗脳されている!
<著者について>
上野千鶴子(うえの・ちづこ)
1948年富山県生まれ。社会学者。東京大学名誉教授。認定NPO法人ウィメンズアクショネットワーク(WAN)理事長。
専門学校、短大、大学、大学院、社会人教育などの高等教育機関で、40年間、教育と研究に従事。
著書に『家父長制と資本制』(岩波現代文庫)、『おひとりさまの老後』(文春文庫)、『女ぎらい』(朝日文庫)、『ケアの社会学』(太田出版)など多数。
田房永子(たぶさ・えいこ)
1978年東京都生まれ。漫画家、ライター。母からの過干渉に悩み、その確執と葛藤を描いたコミックエッセイ
『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)がベストセラーに。主な著書に『ママだって、人間』(河出書房新社)、
『キレる私をやめたい?夫をグーで殴る妻をやめるまで?』(竹書房)、『「男の子の育て方」を真剣に考えてたら夫とのセックスが週3回になりました』(大和書房)など。
「生きづらさ」を乗り越えるために
「100分deフェミニズム」(2023年1月2日放送)が待望の書籍化! 『伊藤野枝集』『侍女の物語』から『心的外傷と回復』『男同士の絆』まで。豪華著者陣が名著の核心を読み解きながら、フェミニズムの真価を語りつくす。未放送のトピックも収載し、新たな取材も加えた決定版!
性差別のない21世紀を実現するために。
フェミニズムを様々なトピックで学ぶ必携の一冊!
* * *
女性たちが日以上生活の中で、「あれ?」と疑問に思うこと、
何気ない言葉や行為に抵抗を覚えること。
それはフェミニズムのきっかけになります。
「私が我慢すれば」と抑えこんでいた怒りや不満を、
いつかどこかにぶつけたくなるかもしれません。
でも、誰に、どうやってぶつけたらいいのか?
それを考えるためのヒントをくれるのが、フェミニズムです。
エッセンシャルワーカーとケア
オリンピックとセクシズム
インターセクショナリティ
Black Lives Matter
性と身体
中絶と性暴力
LGBTQ∔
#MeToo
フェミニズムの視点を身に着ければ、世界の見え方が変わる!
フェミニズムの歴史を読み解き、
物事を一歩引いて眺める視点を与えてくれる一冊
ーー芥川賞作家・李琴峰推薦
* * *
フェミニズムって何ですか?
フェミニズムの四つの波ーーフランケンシュタインから#Me Tooまで
フェミニズムにおける、性と生殖という”難題”
「個人の自由」の真の意味を、フェミニズムは問い続ける
フェミニズムに救われた二人の対話 清水晶子×長島有里枝
フェミニズムにも「インターセクショナル」な視点が必要な理由
現代カルチャーシーンとフェミニズム ドラマが教えてくれること
女性リーダーに見る次世代リーダーシップのあり方
性暴力を正しく理解するために
なぜ”ケア”は黙殺されてきたのか
真にヘルシーな性教育とは
問題山積、でも知るべき「結婚の不都合な真実」
スポーツにおけるセクシズム 清水晶子×井谷聡子
セックスワークはフェミニズムをどう捉えるか
フェミニズムから教育の多様性を考える
フェミニズムは「中絶」をどう捉えるか
「性」を支配するのは誰なのか
自立と”家族”をめぐって
小説で性への違和を描くこと 清水晶子×李琴峰
この本を読んでみてください。フェミニズムとはなんなのか、どんな運動をしてきたのか、わかるから。
現代を代表する思想家にして、ブラック・フェミニストのベル・フックスが新しい世代に向けてバトンを渡す、世界でロングセラーのフェミニズム入門書を復刊! 平易な語り口で、フェミニズムの定義、理解と前進のための批判、運動の変化と展望を説く。フェミニズムの歴史を知り、今に活かしたい新しい読者たちにとって最適の一冊。
はじめに フェミニズムを知ってほしい
1 フェミニズム わたしたちはどこにいるのか
2 コンシャスネス・レイジング たえまない意識の変革を
3 女の絆は今でも強い
4 批判的な意識のためのフェミニズム教育
5 私たちのからだ、私たち自身 リプロダクティブ・ライツ
6 内面の美、外見の美
7 フェミニズムの階級闘争
8 グローバル・フェミニズム
9 働く女性たち
10 人種とジェンダー
11 暴力をなくす
12 フェミズムの考える男らしさ
13 フェミニズムの育児
14 結婚とパートナー関係の解放
15 フェミニズムの性の政治学 互いの自由を尊重する
16 完全なる至福 レズビアンとフェミニズム
17 愛ふたたび フェミニズムの心
18 フェミニズムとスピリチュアリティ
19 未来を開くフェミニズム
訳者あとがき
斎藤美奈子・北村紗衣・吉田恵里香、太鼓判!
いま最も社会が必要とする批評家、鮮烈なる第1作!
クィア/フェミニズムの視点で文学シーンを切り拓く、
新進気鋭の批評家・水上文による初の批評×エッセイ集!
「デビュー作でこれはヤバいです。多数派の価値観をゆさぶり倒す、批評の最前線です」 斎藤美奈子(文芸評論家)
「からだ、性、家族、アイデンティティなどを切り口に現代日本文学を批評する、読み応えたっぷりの本」 北村紗衣(研究者)
「世の中への冷静な怒りが痛快爽快。理性と優しさに裏打ちされた闘志が、読者の心の傷を癒してくれる」 吉田恵里香(脚本家)
=目次=
はじめに
狭間の沈黙
01 ほかならないこの身体で
私の身体を生きるためのブックガイド
女たちの声──現代日本文学における母娘について
母の娘──宇佐見りん『かか』について
02 異性愛規範を穿つ
クィアなフェミニストとして生きること
クィアな時間を考えるためのブックガイド
いかに「愛」を語るか──綿矢りさ作品における女性同性愛について
03 ここに楔として打ち込まねばならない
シスジェンダーとは何か?
クィアを死なせない文学──李琴峰『言霊の幸う国で』評
補論(1):「キャンセルカルチャー批判」批判
補論(2):文学の自由と暴力──笙野頼子批判
フェミニズムとトランスジェンダー──笙野頼子『水晶内制度』をめぐって
トランスジェンダーの物語をめぐるブックガイド
04 生きることに耐えて学ぶ
あなたを許さない──高瀬隼子作品について
シェイクスピアの妹など生まれはしない──初期金井美恵子作品をめぐって
我ら拷問者──松浦理英子作品とクィアな教育論
17世紀のメアリー・アステルの時代から最近の#MeToo運動まで、フェミニズムの流れを追いながら、先住民族、ブラックフェミニズム、LGBTQなどマイノリティの問題や、アジア・イスラム圏のフェミニズムなども広く取り上げ、オールカラーの写真と図解でわかりやすく解説、その歴史と全体像を捉える待望の一冊。
私たちはまだ連帯できるーーほんとうの敵は資本主義だ
1%の富裕層ではなく、「99%の私たち」のために、性差別・人種主義・環境破壊のない社会を。いまや世界中に拡がる女性たちの運動とも共鳴しながら、研究の第一線でも活躍するジェンダー学者たちが、性の抑圧をもたらす現代資本主義の終焉を呼びかける。分断を正確に認識することで、私たちはまだ連帯できる。
「99%のためのフェミニズムは反資本主義をうたう不断のフェミニズムであるーー平等を勝ち取らないかぎり同等では満足せず、公正を勝ち取らないかぎり空虚な法的権利には満足せず、個人の自由がすべての人々の自由と共にあることが確証されないかぎり、私たちは決して既存の民主主義には満足しない」(本文より)。
◎目次
1 新たなフェミニズムの波がストライキを再構成する
2 リベラル・フェミニズムは崩壊した──私たちは前に進まなければならない
3 私たちには反資本主義のフェミニズムが必要だ──99%のためのフェミニズム
4 私たちは社会全体の危機のさなかを生きている──そしてその根源は資本主義にある
5 資本主義社会におけるジェンダー的抑圧は、社会的再生産が利益目的の生産に従属していることに根ざしている──私たちはその順番を正しくひっくり返したい
6 ジェンダーに基づく暴力には多くの形があり、そのすべては資本主義と複雑に絡みあっている──私たちはそれらすべてと闘うことを誓う
7 資本主義はセクシュアリティを規制しようとする──私たちはそれを解放したい
8 資本主義は人種主義的・植民地主義的暴力から生まれた──99%のためのフェミニズムは、反人種主義かつ反帝国主義である
9 資本による地球の破壊から脱するために闘う──99%のためのフェミニズムはエコ社会主義である
10 資本主義は本物の民主主義や平和と両立しない──私たちの答えはフェミニスト的な国際主義である
11 99%のためのフェミニズムはすべてのラディカルな運動に反資本主義の反乱を呼びかける
エジプトのカイロにおいて敬虔運動と呼ばれる、モスクで行われるムスリム女性による勉強会における主体形成の在り方を詳細に描き出し、女性のイスラーム信仰を単に男性支配への従属とみなしてきたリベラル・フェミニストの議論や前提を喝破した画期的な民族誌。
語彙集
凡例
二〇一二年版への序文
はしがき
謝辞
第一章 自由の主体
第二章 敬虔運動の地勢図(トポグラフィー)
第三章 説得の教育
第四章 実定(ポジティヴ)倫理学と儀礼的慣習
第五章 エージェンシー・ジェンダー・身体化
エピローグ
訳者解説
原註
参考文献
索引
フェミニズムは何と格闘し,何を獲得してきたのか。資本主義が変容した社会で今起きている新たな課題とは。労働と再生産,家父長制,ケア,国家と女性の権利などの論点を現代的視点で再考し,次の理論形成へ向けて,第一線の研究者が集結。渾身のメッセージ。
序 章 今フェミニズムは何を議論するべきなのか──グローバリズムとネオリベラリズムを超えて(江原由美子)
第1章 再生産費用の分配公正を求めて──家父長制と資本制・その後(上野千鶴子)
第2章 グローバル資本主義と再生産領域の金融化──「フェミニズムの相貌を気取る新自由主義」を異化するフェミニズムを(足立眞理子)
第3章 資本主義批判としてのフェミニズム──マルクス主義フェミニズムを振り返る(伊田久美子)
第4章 生産中心主義批判から,リベラリズムとの対抗へ──第二波フェミニズム理論はいかに継承されてきたか(岡野八代)
第5章 「男性稼ぎ主」型が命と暮らしを毀損している──社会政策の比較ジェンダー分析による洞察(大沢真理)
第6章 ケアの再公共化とフェミニズムの政治──福祉国家・ケア・新自由主義(山根純佳)
第7章 女性の貧困の再考察──長期時系列データから(阿部彩)
第8章 女性労働のゆくえ──能力発揮をフェミニズムはどのようにとらえるか(金井郁)
第9章 フェミニズムと戦争・軍隊──21世紀の新たな難問(佐藤文香・児玉谷レミ)
第10章 フェミニズムの新自由主義化に抗う──女性解放の現代的課題(三浦まり)
創刊以来86年ぶりの3刷となった「文藝」2019年秋季号の特集「韓国・フェミニズム・日本」、内容を新たにした完全版!
ベストセラー小説『82年生まれ、キム・ジヨン』の著者チョ・ナムジュによる傑作短編「家出」、シンガー・ソングライターのイ・ランによる初邦訳作「手違いゾンビ」、新世代のフェミニスト作家ユン・イヒョンの代表作「クンの旅」、性暴力をめぐり社会の現実を克明に暴くパク・ミンジョン「モルグ・ジオラマ」など、韓国文学の最前線をいち早く紹介!
さらに、いま韓国で最も注目を集め、文学の未来を担う作家ファン・ジョンウンとチェ・ウニョンのふたりによる、本書のための書き下ろしエッセイを収録。
他にも大注目の書き手たちによる書き下ろしと特別企画を加え、「文藝」の特集からさらにパワーアップし、『完全版 韓国・フェミニズム・日本』としてここに誕生!
歿後10年。あたらしい地平を切り開きつづけた作家が描いたものとはーー
敗戦後を描き、そして、東日本大震災の後を描きつづけた稀有な小説家。津島佑子文学はマイノリティの思想なのだ、と評する著者が、その作品を丁寧にひとつずつ読み解き、唯一無二の小説を完成させた作家に迫る。
ジェンダーアイデンティティとは何か
混迷をきわめるジェンダー問題を分析し、 平等な社会のための現実的な解決策を提示する
多様な「性」を尊重する社会づくりが世界的に進むなかで、それに合わせた法制度などが整備されつつある。その一方で、複雑化した「ジェンダー概念」への理解が追いつかず、社会的混乱を来してもいる。本書では、生物学的性別よりもジェンダーを優先する、いわゆる「ジェンダーアイデンティティ理論」が生まれた思想的背景を、ボーヴォワール、ジュディス・バトラーなどを振り返りながら丁寧に説明し、「ジェンダーアイデンティティ」とは何かを明らかにする。さらに、女性専用スペース、医療、政治、データ収集など、さまざまな文脈において生物学的性別の重要性を提示することを通して、「誰もが生きやすい社会」の実現に向けた現実的な解決を試みる。
〈男〉はそれほどわかりやすくないーー。対話で学ぶ、はじめての男性学。
日本では1990年代にいったん注目を集めた男性学が、近年再び盛り上がりを見せている。家父長制による男性優位の社会構造を明らかにするフェミニズムに対し、その理解が進む一方で、アンチフェミニズム的な声も目立つ。また一枚岩的に男性を「強者」として把握できない実像もある。構造の理解と実存の不安、加害と疎外のねじれの中で、男たちはどう生きていけばいいのか。本書は、批評家、研究者、実践者など4人が集まり、それぞれの視点から男性学の「名著」を持ち寄り内容を紹介・解説した後、存分に語り合った。多様で魅力的な男性学の世界にようこそ。
◆目次◆
序章 男性学とは何かーー西井開
第一部 名著で読み解く男性学
第1章 ギーザ『ボーイズ』[発表・天野 諭]
第2章 セジウィック『男同士の絆』[発表・西井 開]
第3章 彦坂 諦『男性神話』[発表・杉田俊介]
第4章 コンネル『マスキュリニティーズ』[発表・川口 遼]
第二部 対話編 今、男性について何を語るべきか
◆著者略歴◆
杉田俊介(すぎた しゅんすけ)1975年生まれ。批評家。『非モテの品格』『マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か』ほか著書多数。
西井 開(にしい かい)臨床社会学研究者、一般社団法人UNLEARN理事。著書に『「非モテ」からはじめる男性学』がある。
川口 遼(かわぐち りょう)社会学修士。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。共著に『私たちの「戦う姫、働く少女」』など。
天野 諭(あまの さとる)保育士。立命館大学大学院人間科学研究科博士後期課程在学中。著書に『保育はジェンダーを語らない』がある。
その歴史と意義が2時間でわかる、著者初の総合的な入門書。
学校で習った「男女雇用機会均等法」や「男女共同参画社会基本法」。これらは、真の男女平等を実現するものではなかった? フェミニズムはなぜ生まれ、何を変え、何を変えられなかったのか。その流れを「四つの波」に分けてコンパクトに解説する。女性参政権、性別役割の解放、#MeToo……。過去を知り、自分の経験を再定義する言葉を手に入れるために。日本におけるフェミニズムを切り開き続けてきた第一人者が、多くの経験知とともにフェミニズムがたどった道のりを語る。
いまよみがえる、マルクス主義×フェミニズム
「日常化した女性差別へ抗う理論を必要とする人たちへ。
日本における売買春廃止論(アボリショニズム)の決定版の書!」(藤田孝典)
▼広がった格差の中で女性への差別と暴力を構造的にとらえながら、ネオリベラリズムがもたらした女性搾取のための詭弁「セックスワーク論」を正面から批判し、資本主義と男性支配という現代の二つの支配的な社会システムの悪辣さを白日のもとにさらす。
「本書はきわめて論争的な内容となっている。マルクス主義もフェミニズムも無数の論争を通じて自己を鍛えていった。両者をテーマとする本書が論争的でないわけがない。本書の立場に対立する人々、とりわけセックスワーク論を信奉する人々にとっては、本書は唾棄すべきものでしかないだろう。(中略)多くの敵対的諸関係に引き裂かれたこの社会において、誰かの憎悪と攻撃を受けることなくして、論争的テーマで何か意味のあることを語ることはできない」(「序文」より)