【読んだら、霧が晴れる】
女性学・ジェンダー論・フェミニズムの重要ポイントをおさえたい人のためのガイドブック。足元の性支配や性差別について、文化や制度、歴史、データを見ながら考える。
まえがき
序 章 女性学で読み解くライフとワーク
1 女性学的想像力でひらく未来社会
2 ライフワークを読み解く鍵
3 女性の生き方はどう変わったか
4 よりよく生きるために──グローバル・ローカルな視点
第1章 越境するフェミニズム
1 フェミニズムの歴史と展開
2 第二波フェミニズム──ジェンダー、女性学の誕生
3 第三の潮流──フェミニズムの多様性
第2章 働くこととジェンダー
1 女性の活躍とワーク・ライフ・バランス
2 ジェンダー化された労働
3 生活時間の国際比較
4 働き方とジェンダー平等──ジェンダー格差を超えて
第3章 性と身体の自己決定
1 再生産とフェミニズム
2 日本の妊娠・出産をめぐる政策変容
3 リプロダクティブ・ヘルス/ライツと性的自己決定権
4 少子化対策はだれのためか
第4章 子育てはどう変わったか
1 育児戦略で読み解く家族と子育て
2 子育ての社会史──江戸から明治・大正期へ
3 近代家族と子ども中心主義──高度経済成長期以降の子育て
第5章 教育・スポーツ文化をジェンダーで問い直す
1 文化伝達と「隠れたカリキュラム」
2 教育におけるジェンダー平等の取り組み
3 スポーツ、ジェンダー、性の境界
第6章 地域女性とシティズンシップ
1 女性と地域社会
2 災害女性学をつくる
3 農業と男女共同参画
4 SDGsと女性──地域から変える、変わる
終 章 女性学でひらくエンパワーメント
1 ローカルとグローバルをつなぐ
2 女性の自立とエンパワーメント
3 構造的不平等への挑戦
4 困難からエンパワーメントへ
参考文献/索引
*各章末に「考えてみよう」「知っておきたいキーワード」「さらに学ぶための本」付き
ジェンダーの視点から,自分たちの性とそのあり方を問い直していく入門テキストの第3版。恋愛,労働,育児など,さまざまな生活の場面に焦点を当てた本文と,マンガ,特別講義,コラムやエクササイズなど,工夫をこらした構成で日本の現状に鋭く迫る最新版。
第1章 女であることの損・得,男であることの損・得
第2章 作られる〈男らしさ〉〈女らしさ〉
特講1 女性学って何?
マンガ1 あなたとわたし
第3章 ジェンダーに敏感な教育のために
第4章 恋愛の女性学・男性学
特講2 男性学って何?
第5章 ジェンダーと労働
マンガ2 花子さんの見た未来?
第6章 多様な家族に向かって
第7章 育児はだれのもの
マンガ3 今日の一日の幸
第8章 国際化のなかの女性問題・男性問題
特講3 平和の思想と〈男らしさ〉
第9章 ジェンダー・フリー社会の見取り図
男女雇用機会均等法が1986年に施行されてから、今年で40年を迎える。この間、日本では女性の働き方や生き方の選択肢が広がり、フェミニズムやジェンダーは身近なテーマとなった。しかし一方で、仕事の場における「女性だから」「男性だから」といった規範や不平等は、いまも根強い。
そもそも、働くことは収入を得る手段にとどまらず、人がどのように生きるかと深く結びついている。家事や育児といったケア労働も生命の維持に不可欠な営みでありながら、十分に「仕事」として認識されてきたとは言いがたい。こうした状況は、何を「仕事」とみなすのかが社会的に形づくられてきたことを示している。
では、世界の女性たちはどのように働き、どのような人生を生きているのだろうか。本特集では、女性と仕事をめぐる各地のさまざまな事例を紹介し、社会ごとの事情とあわせて共通課題にも目を向ける。現代日本を悩みながら生きるわたしたちが、「仕事」の捉え方や「働いて生きる」ことの意味を問い直し、多様なあり方を見つける糸口としたい。
000 表紙
001 目次
002 特集「女性と仕事の人類学──わたしたちが働いて生きていくこと」
004 巻頭対談「生きづらさを解きほぐすヒント──ジェンダー人類学の視点で『女性と仕事』を問い直す」宇田川妙子(国立民族学博物館名誉教授・前副館長)、中谷文美(関西学院大学教授・岡山大学名誉教授)、松尾瑞穂(国立民族学博物館教授)
016 ビジュアルコラム〈女性の仕事場 1〉八木百合子(国立民族学博物館准教授)、上羽陽子(国立民族学博物館教授)
020「女性ストライキはいかにして社会を変えたか──アイスランド『女性の休日』から政治制度改革への道程」塩田潤(琉球大学准教授)
028「女性の出稼ぎからみる『仕事』と『ライフ』──ブルガリア村落部の越境する労働者たち」松前もゆる(早稲田大学教授)
036 ビジュアルコラム〈女性の仕事場 2〉門馬一平(国立民族学博物館特任助教)、黒田賢治(国立民族学博物館准教授)
040「結婚するか、子どもをもつか、そして誰がケアをするのか──父系社会・東アフリカの女性のライフコース」椎野若菜(東京外国語大学教授)
048「インドの家事労働を担う女性たち──ジェンダーと階層の交差する地平で」松尾瑞穂(国立民族学博物館教授)
056「女性説教師という生き方──エジプトで女性として、ムスリムとして働く」嶺崎寛子(成蹊大学教授)
064 ビジュアルコラム〈女性の仕事場 3〉中川理(国立民族学博物館准教授)、松井梓(国立民族学博物館特任助教)
068「近代筑豊炭鉱にみる『夫婦共稼ぎ』から『男は仕事、女は家庭』へ」野依智子(福岡女子大学名誉教授)
074「新自由主義的母性を撹乱する──現代日本の多元化する『ワーママ』の姿」北村文(津田塾大学准教授)
082 特別対談「民藝とAI時代の手仕事──濱田庄司ゆかりの益子で考える」吉田憲司(国立民族学博物館名誉教授・前館長)、濱田琢司(関西学院大学教授・同大学博物館館長)
097 連載 野僧記──映像人類学者のオートエスノグラフィー 第6回 「紅い骨、響き合う皮膚」川瀬慈(国立民族学博物館教授)
「推し」から社会を考える
好きなものを応援する気持ちは、ただの趣味や娯楽にとどまらない。
ソーシャルメディアのつながりは、ときに社会を動かす力になる。
本書は、日韓中の女性ファンたちの声をもとに、絆や喜び、その光と影を描き出す。
〈第1部 女性ファン像への懐疑〉
第1章 女性ファン像の変容
1 問題の所在
2 全体の構成と概要
第2章 欧米の女性ファン像
1 救済対象としての女性ファン像
2 ファンコミュニティとエンパワメント
3 ファン文化の商業化・制度化への危惧
4 贈与論的ファン研究が示す自由な感情的つながりと搾取労働の両義性
5 <種類>、<財>、<場>、〈機能〉による贈与分析
第3章 東アジアの女性ファン像
1 一体感への陶酔(日本)
2 文化運動の実践(韓国)
3 ファン経済(中国)
第4章 贈与論的ファン研究の分析視点
1 贈与の<種類>
2 贈与として交換される<財>
3 贈与が行われる<場>
4 贈与の<機能>
〈第2部 日韓中女性ファンたちの実像〉
第5章 規律重視の両義性ー日本の推し活
1 みんなで作る推しの輝き
2 みんなで贈る一位
3 贈与としての公式商品の購入
4 配慮と監視
5 規律遵守の能動性と搾取
第6章 デジタル化による一体感の変容ー日本のライブエンターテインメント
1 コロナ禍によるデジタル化と多様化
2 親密さのスペクタクルによるウチ意識の醸成
3 デジタル化される親密さ
4 ウチ意識の拡散
5 ファン文化の希薄化と収奪
第7章 贈与の競合による越境ーー韓国のファンカフェ
1 K-POPのグローバル化
2 ファンカフェによる自主広告合戦
3 嫉妬と牽制による越境
4 返礼義務としての成長
5 疑似家族的関係の蜜と毒
第8章 ファン参加型番組とデジタルギフトー韓国の見えるラジオ
1 ファンが集う場としての放送局
2 ファン参加型番組の開発
3 デジタル化される恩義
4 ファンのための番組編成
5 恩義のグローバル化
第9章 ファン経済の国際分業ー中国の後援会
1 ファンが創造する名誉
2 社会善の国際的広報活動
3 国際分業と階層秩序
4 価値創造とやさしさの学習
5 日韓中ポピュラー文化の相互浸透
6 加熱化による規制強化
〈第3部 贈与の両義性を越えて〉
第10章 贈与で得るものと失うもの
1 女性たちのファン行動から見えるもの
2 感情的るながりと搾取
3 デジタル化で越境する東アジア的共同性
第11章 自分らしい楽しさと搾取労働を分けるもの
1 抵抗性
2 手作り
3 自由で平等な感情的つながり
4 社会的影響力
5 規範の共有
第12章 東アジア発の社会的絆研究のために
1 社会学的意義と今後の展望
2 贈与による<縁>研究の可能性
はじめに
一、性別とは──女性学/男性学を学ぶ意味とは何か
㈠ 性別の不確定性
語られない性
㈡ 性の歴史学
セックスの発明/身体観とは
㈢ 性の生物学
哺乳類の発明/骨格からみる性差/卵巣の発見/知の政治性
二、近代社会の成立と完成──女性学/男性学はどのように生まれたか
㈠ 近代社会の成立
㈡ 人権と女の権利
女権宣言
㈢ 母性保護論争
㈣ ウーマン・リブ
母性批判/リブの方法論/男性性とは/女の加害者性
㈤ 女性学の誕生
「生産性の論理」批判
三、女性学と「女の論理」──女性学/男性学は社会の役に立つのか
㈠ 女性学をめぐって
女性学とは/女を対象とする/女のための女性学/女による女性学/女性学の担い手/分離主義か統合主義か/女の論理とは
㈡ 性役割
㈢ エコロジカル・フェミニズム
リブとフェミニズム、ジェンダー/エコロジカル・フェミニズム論争
㈣ マルクス主義フェミニズム
㈤ ポスト構造主義的ジェンダー論
新しいジェンダー論の意味/身体と物質性
四、性の多様性──女性学/男性学の未来はどうなるのか
㈠ フェミニズムはナショナリズムを超えられるか?
㈡ ポスト植民地主義とジェンダー
発話の位置とは
㈢ 男の解放
男性学/男の身体
㈣ セクシュアリティ
レズビアンである、ということ/ 〈男制〉と〈女制〉/欲望の政治
五、何を読むべきか
女性学/男性学の歴史と理論/性別をめぐって/近代社会のシステムと思想/女性学の諸理論/性の多様性
あとがき
母性看護学の好評テキストが、5年ぶりに2巻同時改訂!
●最新の国試出題基準に準じて、リプロダクティブヘルスの基礎、ウィメンズヘルスの基礎、周産期医療、母子保健施策など、母性看護学の基礎となる知識を収載。多様化する性の概念、周産期メンタルヘルスなど、昨今のトピックも収載し、さらに内容充実し、リニューアル!
●第3版では、性感染症、プレコンセプションケア、パンデミックへの備えと対応などの近年のトピックスを取り上げ、「不妊治療を受ける女性と家族への看護」の内容を充実。
●「産婦人科診療ガイドライン 産科編2023」(日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会)をはじめ、最新のエビデンスや制度・施策にもとづいて記述の見直し、統計データを更新などしています。
【目次】
第1章 対象の理解と実践の基盤
第2章 ウィメンズヘルスの基礎
第3章 リプロダクティブ・ヘルスの基礎
第4章 母子保健をめぐる動向と制度
第5章 リプロダクティブ・ヘルスにおける倫理
第6章 リプロダクティブ・ヘルスにおける看護実践
「ジェンダーに関わる多領域をカバーする」「女性の人生の節目を取り上げる」「最新の法律等の情報を盛り込む」ことを基本方針として、女性をめぐる現代社会における問題について、ドラマやマンガ等を用いながら分かりやすく解説。改訂版では、LGBTQや奨学金問題等の近年関心が高まっているテーマに関する解説も新たに掲載。また、 2017年施行の改正男女雇用機会均等法、2018年施行の改正介護保険法等の最新の法令改正にも対応。
改訂版はじめに
第1章 女性学とは
1 女性学の発祥と発展
2 アメリカにおける女性学の発展
3 日本における女性学の発展
4 女性学の将来と課題
第2章 ジェンダー平等をめぐる歴史と理論
1 フェミニズムの歴史と理論
2 今日のフェミニズム──平等の進展と揺り戻し
第3章 家族問題
1 家族をめぐる現代の状況
2 家族とは何か──ヒトが生存していくシステム
3 家族モデルとしての〈近代家族〉
4 現代の日本家族問題の諸相──家族の機能とは
5 家族のゆくえ
第4章 結 婚
1 結婚観の変化
2 結婚をめぐる多様性
3 配偶者の選択──見合い結婚と恋愛結婚
4 離 婚
5 今日の結婚事情──婚活と再婚
6 女性にとっての結婚とは
第5章 子育て
1 子育ては誰が担うのか,担ってきたのか
2 子育て政策
3 今後の子育てを考える
第6章 働くこと
1 女性労働力の変化
2 労働政策の進展
3 両立支援策の進行──育児・介護休業法の変遷と次世代育成支援対策推進法
第7章 高齢者問題
1 老後の女性問題
2 高齢者政策の進展──介護の社会化をめざして
3 高齢者と介護問題
4 認知症高齢者の増加
5 高齢者施策の取り組み課題
第8章 困難を抱える女性と社会福祉
1 貧困と女性
2 暴力と女性
第9章 買売春・性の商品化
1 女性の人権とセクシュアリティ
2 売春防止法の成立と施行
3 買売春と国際問題
4 買売春をなくすために
第10章 セクシュアリティの多様性
1 セクシュアリティとセクシュアル・マイノリティ
2 身体の多様性
3 性同一性障害(GID:Gender Identity Disorder)
4 同 性 愛
索 引
コラム
1 男女共同参画社会基本法と女子マラソン──男女平等への取り組みは,ゆっくり,しっかり,長期戦で
2 小説・映画に描かれる若年性認知症──萩原浩『明日の記憶』(光文社,2004年)
3 映画『ナヌムの家』に描かれた「従軍慰安婦」
4 映画『ハンズオブラブ──手のひらの勇気』にみるレズビアンカップルの軌跡
ろう女性学に初めて接する人に向けた入門的ガイドブック!!
「ろう者学(デフスタディーズ)」の視点にたち「女性学」の知見も織り混ぜながら、過去から現在に至るまでの聴覚障害のある女性が歩んできた人生、そして彼女たちを取り巻く社会のありようを概観し、インクルーシブな共生社会を展望する。
まえがき
第1章 女性学 × ろう者学 = ろう女性学
1 障害のある女性 小林洋子
2 ろう者学(Deaf Studies) 大杉豊
3 ろう女性学(Deaf Women’s Studies) 小林洋子
第2章 ろう難聴女性 × 歴史
1 ろう婦人活動ーー闘病生活を経てろうあ運動の世界へ 及川リウ
2 ろう女性史講演会(手話言語による自分史語り)から 長野留美子
2-1 きこえる祖母、きこえない母、そしてきこえない私ーー昭和時代から現在までのろう女性の暮らしを語る 岩田恵子
2-2 女性パワーはすごいのです!--ろうあ運動と子育て、夫婦二人三脚で歩んできた 大槻芳子
2-3 NHKドキュメンタリー「歳月」に出演してーー取材を受けたいきさつ・時代の背景を語る 藤田孝子
3 聴覚障害関連新聞の掲載記事から 長野留美子・大杉豊・小林洋子
第3章 ろう難聴女性 × ライフキャリア
1 はじめに 小林洋子
2 ろう難聴女性グループ「Lifestyles of Deaf Women」を立ち上げて 長野留美子
3 テレワークと子育ての両立、地域活動を通して 窪田祥子
4 私らしくありのままに生きたいーー日本からドイツ、そしてフランスへ。2つの国境を越えて 塚本夏子LESSIRE
5 発達障害のある息子たち、発達障害のないきょうだい児両方の育児を通して見えてきたもの 松本茉莉
6 女性部活動から学んだ事 唯藤節子
7 自分が住む地域にきこえないママのための集まり「デフママの会」を立ち上げて 那須善子
8 ろうの女性研究者として 中野聡子
9 発達障害のある子どもを育てながら、自分らしいキャリアを築いていくために 橋爪由利
10 手話で学ぶ環境を守り続ける 榧陽子
11 音のある世界と音のない世界をつなぐ 松森果林
12 きこえない人に優しい医療現場を目指して、薬剤師の立場から 早瀬久美
13 盲ろう女性として 福田暁子
14 ろう者と女性とアートが交差するところに 管野奈津美
15 ろう女性とLGBTQ+(セクシュアルマイノリティ) 山本芙由美
第4章 ろう難聴女性 × 手話言語によるダイアローグ
1 デフコミュニティの第一線で活躍するろう難聴女性たち
岩田恵子・榧陽子・唯藤節子・中野聡子・那須善子・小林洋子・長野留美子・管野奈津美
2 現役大学生、大学卒業後まもないろう難聴女性たち
加藤優・管野奈津美・駒崎早李・中原夕夏・平井望・小林洋子・長野留美子・大杉豊・門脇翠
第5章 ろう難聴女性 × ジェンダー統計
1 国際的な障害統計ーー障害者ジェンダー統計整備に向けて 吉田仁美
2 ろう難聴女性とジェンダー統計ーーエンパワメントにつなげていくために 小林洋子
あとがき
●女性生殖器疾患の基礎知識から、疾患別の具体的な看護、事例に即した看護過程の展開までを、患者の身体的問題および心理・社会的問題とともに学ぶことができます。
●序章では、子宮筋腫患者の事例を取り上げ、講義の導入に使いやすくするとともに、読者が女性生殖器疾患における看護の視点について関心がもてるようにしました。
●第6章A節では、卵巣悪性腫瘍患者の事例を用いて、経過ごとに共通する看護のポイントを解説しました。経過ごとの視点をおさえたうえで、B節以降で症状・治療・疾患ごとの看護を学ぶことができます。
●女性生殖器疾患の患者の看護でとくに求められる検査・治療を受ける際の心理面への配慮や、疾患・治療などが生殖機能に及ぼす影響について丁寧に説明し、求められる看護を初学者にもわかりやすく解説しています。
●新たに、術後の患者へのリンパドレナージの指導場面の動画を収載します。
〈いま/ここ〉を生きる「常民」の生活と心意の沃野に分け入り、柳田民俗学が新しい史学の創成から確立にむかった昭和十年前後、柳田国男の門を叩いて、男もすなる学問の道を歩き始めた女性たちがいた。彼女たちに共通していたのは、アカデミズムとは無縁に、「どうしたら人間は学問によって倖せになれるか」というやみがたい志向だった。彼女たちの希求に応答する学問は、柳田の民俗学を措いてほかにはなかった。その柳田を師とし、支えた、女性民俗学者たちの誕生から戦中戦後への足跡をたどる。(発行=梟社)
はじめに
一、女性による民俗学の出発
二、常識の構築と共有
三、「女の会」の発足
第一章 瀬川清子 -「良妻賢母」と闘う自己実現の民俗学
一、原郷
二、鹿角から舳倉島へ
三、小田内通敏から柳田国男へ
四、柳田民俗学へ
五、敗戦、そして東北からの再出発
六、列島の北と南の調査
七、常民を措定すること
八、柳田国男の死と「良妻賢母」
九、最晩年の瀬川清子
第二章 能田多代子 - 郷土を凝視する「豆粒拾い」の民俗学
一、原郷
二、柳田国男との出会い
三、夫の意志を継いで柳田民俗学を学ぶ
四、「七つ前は神」と初物儀礼
五、席亭の民俗学
六、戦後の歩み
七、能田多代子の民俗学
八、青森県の能田多代子
第三章 江馬三枝子 ─ 地域を工作する民俗学
一、プロレタリア運動における江馬修と三枝子
二、飛驒高山での生活と『ひだびと』
三、柳田国男と飛驒
四、飛驒高山での日常と『飛驒の女たち』
五、地域に特化した民俗誌『白川村の大家族』
六、敗戦─党員活動、そして飛驒からの撤退
第四章 大藤ゆき ─ 世を啓蒙する民俗学
一、原点
二、柳田国男との出会い
三、恩賜財団母子愛育会
四、『児やらひ』
五、大藤ゆきの民俗学
六、堅実な生き方
第五章 柳田国男を支えた「女の会」
一、戦火をくぐりぬけた女性たち
二、丸山久子─自己抑制と自己主張の民俗学
三、矢島せい子─ことばをかける民俗学
おわりに
人気講義「現代の差別を考える(女性学・男性学)」の13人の講師陣による,ジェンダーにかかわる知・学びへと誘う入門書決定版.「ことば・アートとジェンダー」「家族と性をめぐる変動と挑戦」「ジェンダー視点で考える社会制度・福祉」「グローバル社会とジェンダー」といった多岐にわたる断面から,基礎的な知識のみならず,その背後にある考え方や歴史,思想を習得するとともに,より深い考察に至ることができるよう構成されている.
■特集
・科学技術は女性を解放するか?
■論文
公的なケアを担う「婦人相談員」(現女性相談支援員)の業務と雇用形態の現状と課題
新高額切手における神功皇后イメージの再考
山田邦子にみるハイブリッドな女性主体とその限界
警察組織における「駐在所夫人」の役割と位置づけ
女性の「生命と人権」および「性と生殖に関する健康と権利」を尊重した看護を実践できる人材の育成を目的とした新しい母性看護学テキスト。ライフステージ各期の健康課題に対して、女性生涯の健康を支えるための知識を提供する。