人類の歴史で、長らく「人間(man)」の代表とされてきた「男性(man)」。歴史、文学、医療、スポーツ。あらゆる領域で「標準」であることの特権を享受してきた男性集団は、他方で、男性一人ひとりの具体的な生が度外視された虚像でもある。等しく強いわけでも、自律的で自立しているわけでもない男性たちは、いかにして「男性」として存在させられているのか? 歴史的・文化的・社会的な規範に縛られた存在ーー男性学は、そのようにつくられたジェンダーとしての男性を対象としている。そもそも性別とは何か。そして男性とは、男らしさとは何なのか。そんな「当たり前」を疑う男性学。その入り口に立ち、さらに先へと進むための最初の一冊。
階級、セクシュアリティ、メリトクラシー、グローバリズム──「男性性はどのようにつくりあげられるのか」をめぐる必読文献を集成。
「男とはどのようなものか」という理解の多様性・複数性を描く男性性研究の核心は、男性間の序列や「生きづらさ」に光を当てただけでなく、それらが恣意的に動員され優位な側の支配力を強化する様子を明らかにしたところにある。日本の「男性学」が世界の研究潮流にキャッチアップ・接続する為の必読文献を集成した本邦初基本論文集。
[訳者一覧]海妻径子・本山央子・下地ローレンス吉孝・濱田すみれ・比嘉麻理・竹田安裕子・高内悠貴・鹿野美枝
巻頭言 男性性役割の社会化から、男性性による不平等の正当化へ[平山亮]
1 ミクロな社会分析としての男性性
解説 「男をつくりあげる実践」から、性の不平等を腑分けする[平山亮]
1 男性、男性性、そして援助要請の文脈[マイケル・E・アディス、ジェイムズ・R・マハリク/本山央子 訳 平山亮 監訳]
2 ハイブリッドな男性性ーー男たちと複数の男性性に関する社会学の新しい方向性[トリスタン・ブリッジス、C・J・パスコー/下地ローレンス吉孝 訳 平山亮 監訳]
3 ヤワなペニスを硬くしてーー高齢男性の生活に見られる年齢・階級・ジェンダーという社会関係[トニ・カラサンティ、ニール・キング/平山亮 訳]
2 マクロな社会分析としての男性性
解説 マクロな社会分析としての男性性[海妻径子]
4 新自由主義的メリトクラシーにおける白人労働者階級の少年たちーー「アスピレーション向上」アジェンダの落とし穴[サム・バーズ/濱田すみれ 訳 本山央子 監訳]
5 グローバルな文脈における男性の実践とジェンダー関係を研究する[ボブ・ピーズ、キース・プリングル/比嘉麻理 訳 本山央子 監訳]
6 「ヘゲモニックな男性性」から「男性のヘゲモニー」へ[ジェフ・ハーン/海妻径子 訳 本山央子 監訳]
3 軍隊・戦争研究のなかの男性性
解説 軍隊・戦争研究のなかの男性性[佐藤文香]
7 防衛専門家たちの合理的な世界におけるセックスと死[キャロル・コーン/本山央子 訳 佐藤文香 監訳]
8 ヴェールに隠された参照項ーー九・一一後アフガニスタン攻撃に関するブッシュ政権の言説におけるジェンダー構築[ローラ・J・シェパード/本山央子 訳 佐藤文香 監訳]
9 国際関係における軍事化された男性性[マヤ・アイクラー/本山央子 訳 佐藤文香 監訳]
4 歴史学のなかの男性性
解説 歴史学のなかの男性性[兼子歩]
10 男性性、身体化された男性労働者、そして歴史学者のまなざし[エヴァ・バロン/竹田安裕子 訳 兼子歩 監訳]
11 キリスト教的兄弟愛、あるいは変態性欲?--第一次世界大戦期の同性愛アイデンティティと性的境界の構築[ジョージ・チョーンシー・ジュニア/高内悠貴 訳 兼子歩 監訳]
12 ジェンダーと帝国主義ーー一九世紀末ベンガルにおける植民地政策と道徳的帝国主義のイデオロギー[ムリナリニ・シンハ/鹿野美枝 訳 兼子歩 監訳]
出典一覧
人名索引
事項索引
編者・訳者一覧
〈男〉はそれほどわかりやすくないーー。対話で学ぶ、はじめての男性学。
日本では1990年代にいったん注目を集めた男性学が、近年再び盛り上がりを見せている。家父長制による男性優位の社会構造を明らかにするフェミニズムに対し、その理解が進む一方で、アンチフェミニズム的な声も目立つ。また一枚岩的に男性を「強者」として把握できない実像もある。構造の理解と実存の不安、加害と疎外のねじれの中で、男たちはどう生きていけばいいのか。本書は、批評家、研究者、実践者など4人が集まり、それぞれの視点から男性学の「名著」を持ち寄り内容を紹介・解説した後、存分に語り合った。多様で魅力的な男性学の世界にようこそ。
◆目次◆
序章 男性学とは何かーー西井開
第一部 名著で読み解く男性学
第1章 ギーザ『ボーイズ』[発表・天野 諭]
第2章 セジウィック『男同士の絆』[発表・西井 開]
第3章 彦坂 諦『男性神話』[発表・杉田俊介]
第4章 コンネル『マスキュリニティーズ』[発表・川口 遼]
第二部 対話編 今、男性について何を語るべきか
◆著者略歴◆
杉田俊介(すぎた しゅんすけ)1975年生まれ。批評家。『非モテの品格』『マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か』ほか著書多数。
西井 開(にしい かい)臨床社会学研究者、一般社団法人UNLEARN理事。著書に『「非モテ」からはじめる男性学』がある。
川口 遼(かわぐち りょう)社会学修士。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。共著に『私たちの「戦う姫、働く少女」』など。
天野 諭(あまの さとる)保育士。立命館大学大学院人間科学研究科博士後期課程在学中。著書に『保育はジェンダーを語らない』がある。
フェミニズムの問題提起を受けて展開してきた男性学は、これからどこに向かうのか。男性学の基本的な視点とロバート・W・コンネルの理論を丹念に紹介したうえで、労働や恋愛・結婚、「オタク」、居場所などを事例に男性学のポイントをわかりやすく紹介する。
序章 男性学の新展開
1 問題の所在
2 男性学の基本的視座
3 男性学の新展開
第1章 「男性問題」とは何か
1 「男性問題」の登場とその背景
2 「男性問題」の時代としての一九九〇年代
3 「男性問題」を語る視座
第2章 複数形としての男性性
1 複数形としての男性性
2 権力としての文化
3 「正常」はいかにして構築されるのか
4 男性性のイメージと歴史性
第3章 現代日本社会の男性と労働
1 「一家の大黒柱」としての意識
2 私的領域に男性の居場所はあるのか
3 覆い隠された若者の労働問題
第4章 地域に男性の居場所を作る
1 男性と仕事中心主義
2 定年退職後の男性の生活
3 地域活動を通じて〈生き方〉が変わる
第5章 オタクの従属化と異性愛主義
1 オタクはいかに語られてきたのか
2 オタクの従属化と男性性の複数性
3 異性愛主義の彼岸
第6章 揺らぐ男性性と恋愛/結婚の行方
1 結婚に囲い込まれた性と恋愛
2 「幸せな家族像」に内包される不平等と排他性
3 現代日本社会における〈ヘゲモニックな男性性〉
おわりに
特集 THE脊椎エコー──知るほどにもっと使いたい,診療を底上げするコンプリートガイド
緒言
岩崎 博
頚肩腕部におけるエコー解剖
村田鎮優
脊椎エコー解剖(腰殿部)
齊藤正佳・他
頚部痛に対するエコー下注射
岩田秀平
0-1サイン法によるエコーガイド下頚椎神経の簡便な描出法
石元優々・他
肩甲帯の疼痛に対するエコー下注射
石川圭佑
胸背部痛に対するエコーガイド下注射──解剖学的理解と理学療法評価に基づく注射選択
寺田 哲
腰痛に対するエコーガイド下注射
片山裕貴
殿部・鼡径部痛に対するエコー下注射
高田知史
腰椎神経根症状に対する超音波(エコー)ガイド下注射
永野龍生・他
術中脊椎エコー
佐々木克幸
●視座
幸福三説「惜福・分福・植福」
菅野晴夫
●Lecture
変形性足関節症の病態と治療
神崎至幸・他
●臨床経験
橈骨遠位端骨折術後における高齢者と青壮年者での機能経過の違い
藤村裕介・他
●症例報告
高齢男性の人工膝関節全置換術周術期における尿道カテーテル留置困難・排尿障害3症例の検討──看護師によるリスクアセスメントと排泄ケアの課題
山本武司・他
恋人がいない、女性から好意を向けられない等の苦悩は、「非モテ」という言葉によって90年代後半からネットを賑わせてきた。
現在も「非モテ」問題は多くの男性の心を捉えて離さない。
しかし、本当に「非モテ」男性はモテないから苦しいのだろうか?
男性性が内包する問題について研究し、当事者の語り合いグループを立ち上げた著者が、男性が「非モテ」という苦悩を抱くまでの過程や内実を掘り下げ、問題の背景や構造を解き明かす。
そして「非モテ」の苦悩から抜け出すための実践まで男性学の視点から提示していく。
「“キモい"“弱い"“ダサい" 暴力的に片づけられがちな問題を豊かな言葉で掘り返す男性研究の書」--桃山商事・清田隆之氏、推薦!
◆目次◆
第1章 「非モテ」とは何か
第2章 「ぼくらの非モテ研究会」
第3章 追い詰められる非モテ・自分を追い詰める非モテ
第4章 女神への執着と非モテ
第5章 非モテから離れる実践
第6章 非モテの苦悩の正体を考える
第7章 つながりだした非モテ
終章 隣り合って「男」を探求するということ
◆著者略歴◆
西井 開(にしい・かい)
1989年大阪府生まれ。神戸大学発達科学部卒業後、会社員、NPO職員、無職期間を経て、立命館大学人間科学研究科博士後期課程。日本学術振興会特別研究員。臨床心理士。公認心理師。専攻は臨床社会学、男性・マジョリティ研究。
モテないことに悩む男性たちの語り合いグループ「ぼくらの非モテ研究会」発起人、男性の語り合う場をつくる任意団体「Re-Design For Men」代表。共著に『モテないけど生きてますー苦悩する男たちの当事者研究』(青弓社)がある。
ジェンダーの視点から,自分たちの性とそのあり方を問い直していく入門テキストの第3版。恋愛,労働,育児など,さまざまな生活の場面に焦点を当てた本文と,マンガ,特別講義,コラムやエクササイズなど,工夫をこらした構成で日本の現状に鋭く迫る最新版。
第1章 女であることの損・得,男であることの損・得
第2章 作られる〈男らしさ〉〈女らしさ〉
特講1 女性学って何?
マンガ1 あなたとわたし
第3章 ジェンダーに敏感な教育のために
第4章 恋愛の女性学・男性学
特講2 男性学って何?
第5章 ジェンダーと労働
マンガ2 花子さんの見た未来?
第6章 多様な家族に向かって
第7章 育児はだれのもの
マンガ3 今日の一日の幸
第8章 国際化のなかの女性問題・男性問題
特講3 平和の思想と〈男らしさ〉
第9章 ジェンダー・フリー社会の見取り図
●表紙+グラビア・ロングインタビュー:暁 千星(宝塚歌劇団星組トップスター)
宝塚歌劇団星組トップスターの暁 千星さんが、AERAの表紙に登場! トップ就任から1年、宝塚との出会いとターニングポイント、トップスターとしての現在地までを真摯に語りました。暁さんが今も忘れないようにしているという気持ちとはーー? AERA表紙フォトグラファー・蜷川実花が撮影した美しいグラビアも必見です! 誌面QRコードからは誌面に収載しきれなかったインタビューこぼれ話のほか、抽選で3人にサイン色紙のプレゼントも。
●【巻頭特集】地震列島で命を守る 南海トラフ・首都直下型のリスクと最新「防災」
令和8年熊本地震の発生から半月あまり。日本に生きる私たちにとって地震対策は大きな課題です。南海トラフ地震と首都直下地震を軸に、最新科学知見と防災を徹底取材しました。国のデータをもとに、震度6弱以上の揺れに見舞われる確率やリスクの高い活断層帯を確認できるマップ、東京都の危険度マップも掲載。「在宅避難」に備えるべき理由を解説し、多くの家庭で足りていない必需品を含む必須の防災グッズをリストアップしました。この特集はAERA DIGITALとも連動、誌面QRコードから関連記事をお読みいただけるほか、誌面に掲載したマップはより詳しくご覧いただけます。
●連載:向井康二が撮る 白熱カメラレッスン feat. 大西風雅
Snow Manの向井康二さんがフォトグラファーとして後輩を撮り下ろす人気企画。8月24日号では、関西ジュニアの大西風雅さんをゲストにお迎えした全4回のセッションのラスト回をお届けします。今回は、木漏れ日が差す林や、逆光が射し込む洞窟といったロケーションで、光と戯れるような撮影が行われました。その合間には、「かわいい」と言われることへの心境の変化など、関西時代から気心の知れた2人ならではのリラックスしたトークも。撮られる側の気持ちもわかる向井さんだからこそ引き出せる大西さんの自然体な表情の数々と、向井さん自身が「過去イチ」と自負するツーショット写真は必見です。
●正門良規インタビュー「アナログに生きたい」
ドラマや舞台で演技力を高く評価されてきたAぇ! groupの正門良規さんが、縦型ショートドラマ「Chat Boy」で生成AIに依存し自己肯定感を保つ青年を演じています。自身は「アナログに生きたい」と語り、意図的に「何もしない時間」を大切にしているという正門さん。役柄とは距離を感じながらも、誰もが経験するであろう「自信が持てない時期」の記憶をたどり、役作りに向き合ったと明かします。作品テーマでもある「自分だけの世界」や「相談」、「親友」についてもまっすぐに語ってくれました。
●[新しい大人インタビュー]鶴田真由 手放すたび、世界は広がっていく
各界で活躍するアラフィフの著名人たちに「これまで」と「これから」を伺う[新しい大人インタビュー](隔週掲載)。今号では俳優の鶴田真由さんが、これまでのキャリアや人生観を語りました。20代後半で迷いを抱えた頃、屋久島へ初めての一人旅へ行った鶴田さん。自然や人との出会いを通じて自分なりの視点を育み、50代になって「人と比べることをしなくなった」ことで楽になったと語ります。91歳になる父親の「できないことを受け入れたら、また違う世界が見えてきた」という言葉に触れ、失うものだけでなく新たに見える景色について語りました。
●THE ALFEE 連載「奇跡の軌跡」
THE ALFEEの歴史をひもとく本連載、今回は1988年前編です。「WEEKEND SHUFFLE -華やかな週末ー」は、田村正和さん主演のドラマ『パパは年中苦労する』の主題歌でした。田村さん主演のドラマで盛り上がった話題とは? 開業したばかりの東京ドーム(愛称:BIG EGG)で、邦楽アーティストとして初めて公演した際の苦労話も登場! 貴重なエピソードとアルフィートークにご期待ください。
ほかにも、
・変わる帰省のカタチ 帰る側・迎える側274人の本音
・役員報酬1億円以上は1345人に ランキングも掲載
・働く男性のロールモデルが見つからない
・[時代を読む]補償は軍人に60兆円で民間人はゼロ 救済されない空襲被害者
・庄司浩平エッセイ[途にも書くにも]
・連載[やさしくなりたい]次世代 傷つけたくないから「助けたい」が難しい
・[女性×働く]女性官僚という生き方
・鈴木忠平[沖縄の英雄 島人たちの甲子園]
・[トップの源流]いちまる 松村友吉社長
・巻頭コラム[eyes]姜 尚中、東 浩紀
・下山進[2050年のメディア]渡辺恒雄の「秘密図書館」の書棚
・あきやあさみの「愛せる服」と生きていく
・佐藤 優の実践ニュース塾
・武田砂鉄[今週のわだかまり]
・田内 学の経済のミカタ
・ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして
・沖 昌之の今週の猫しゃあしゃあ
・松崎ケイリーン[日本のいいもの かわいいもの]
・サザエさん
などの記事を掲載しています。ぜひご覧ください!
「友達でいられない」
祭りに行って、はぐれてしまった真田を見つけた美澄。
急に抱きしめられ、真田の本音が耳にこだまする。
北原が来て引きはがしてくれたが、かなり怒っている様子。
肝心の真田は北原を軽くあしらってその場を去ってしまう。
真田の行動の意味がわからないまま美澄は夏休みを迎えてーー。
●表紙+グラビア・ロングインタビュー:THE ALFEE +連載は特別編!
THE ALFEEが表紙と巻頭グラビアに登場します。4月にライブ通算3000本を達成、8月25日にはデビュー52周年を迎えるロックバンドが、ライブへの思いと現在地を率直に語りました。ユーモアあふれるアルフィートークで、本番中のハプニングも披露してくれました! 涼やかな青と花々を組み合わせたセットで撮影された、蜷川実花ならではの美しい写真にもご注目ください。
今号のTHE ALFEE連載「奇跡の軌跡」は、研ナオコさんへのインタビューを敢行、特別編でお届けします。苦境時代の恩人が「あの子たち」と愛を込めて当時を振り返りました。
表紙インタビュー、連載とも、誌面に収載しきれなかったインタビューこぼれ話を誌面QRコードから、また特別動画もQRコードからご覧いただけます。
●【巻頭特集】「ステップファミリー」で生きる
結婚するカップルの4組に1組が再婚という現代で、もはや珍しくなくなった「ステップファミリー」。しかし継親子が関係を築いていくことは容易ではなく、「完璧な親にならねば」という責任感が家族を追い詰めることもあります。本特集では、一度は崩壊の危機に瀕しながらも、「無理に家族にならなくていい」というアドバイスから程よい距離感を見いだした家族の姿などを取材。専門家は「実親になり代わる必要はない」と説きます。また、歌手の知念里奈さんと結婚し、当時10歳だった知念さんの長男のパパになった俳優の井上芳雄さん、思春期の娘を育てながら14歳年下の男性と再婚した新山千春さん、母が再婚してその後に新しい妹も生まれたという元「モー娘。」の飯窪春菜さんら様々な立場の当事者のインタビューから、令和時代の“家族のかたち”を探ります。
●熊本地震現地ルポ&酷暑の被災生活をどう乗り越える
7月28日に熊本を襲った最大震度7の地震。甚大な被害が出たイオンモール熊本の爆発現場から、緊迫の現地ルポをお届けします。「青春時代の思い出の場所だった」と語る住民の悲痛な声、安否不明の家族や知人を案じ涙する人たち──。そして、被災者を襲う酷暑。停電や断水が続くなか、災害関連死につながりかねない熱中症やエコノミークラス症候群をいかに防ぐか。命を守るための備えと支援のあり方を、専門家とともに考えます。
●特集:甲子園注目10選手&鈴木忠平 連載「沖縄の英雄 島人たちの甲子園」
8月5日に開幕する夏の甲子園。複数のメジャー球団も注目する横浜の織田翔希投手ら、今大会の主役候補10人を一挙に紹介します。鈴木忠平さんによる人気連載「沖縄の英雄 島人たちの甲子園」では、1999年に春の選抜を制し、夏に挑む沖縄尚学の夏を追います。自らの力で再び聖地を目指す仲間たちの葛藤と成長を描く、胸揺さぶるノンフィクションです。
●Mrs. GREEN APPLE MUFGスタジアムライブレポート
7月5日、東京・MUFGスタジアム(国立競技場)で行われたMrs. GREEN APPLEのスタジアムツアー「ゼンジン未到とイ/ミュータブル〜間奏編〜」のツアーファイナル。愛と感謝に満ちた時間を、誌面で詳細にレポートしました。迫力ある写真とともにお楽しみください。
●庄司浩平エッセイ「途にも書くにも」
第5回を迎える今回は、はやくも8月の俳句が登場! 果たして庄司さんが詠んだ俳句とは…? 瑞々しい感性と軽やかな筆致にご注目ください。さらに誌面QRコードからは、愛読者限定で特別ショート動画をご覧いただけます。お楽しみに!
●『現代の肖像』社会運動家 重信房子
20年以上の獄中生活を経て4年前に社会復帰した日本赤軍の元最高幹部で社会運動家の重信房子さん(80)。市井の社会運動家としてパレスチナ問題のデモに参加するなど、その活動の原動力はどこにあるのか。激動の半生を、本人に加えて、盟友である映画監督の足立正生さんや、娘のメイさんらが語ります。重信さんの素顔に迫る、濃密な人物ルポルタージュです。
ほかにも、
・対談・西川美和×内田也哉子 女性と子どもと戦争 「いかに沈黙しないか」
・水泳格差をなくしたい 学校の授業で広がる「プールシェア」
・[時代を読む]皇統譜(旧譜)が明かす双系・女系の事実 天壌無窮の神勅は「女系」継承
・向井康二が撮る 白熱カメラレッスン feat. 大西風雅(関西ジュニア)
・庄司浩平エッセイ[途にも書くにも]
・連載[やさしくなりたい]次世代シリーズ SNSやAIとの距離感
・[女性×働く]女性官僚という生き方
・[トップの源流]いちまる 松村友吉社長
・巻頭コラム[eyes]姜 尚中、東 浩紀
・あきやあさみの「愛せる服」と生きていく
・佐藤 優の実践ニュース塾
・武田砂鉄[今週のわだかまり]
・田内 学の経済のミカタ
・ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして
・沖 昌之の今週の猫しゃあしゃあ
・松崎ケイリーン[日本のいいもの かわいいもの]
・あたしンち
などの記事を掲載しています。ぜひご覧ください!
トランス男性はどこにいるのか。移行後の実生活に根差して「男性」の範疇でトランス男性をとらえ直すとともに、これまでその存在がまったく想定されていない「男性学」に対して、当事者の視点から新たな見方を提起する意欲作。
はじめに
第1章 トランス男性とは
トランス男性とは
トランスジェンダーの用語
トランス男性の人生
トランス男性の治療
トランス男性が社会的に男性化するときのステップ
第2章 既存の男性学と、トランス男性の不在
男性学とは何だったのか
日本の男性運動の歴史
男性学はフェミニズムと手をとるのか
男性同士で同じものへ向かう
男性学においてトランス男性はどこにいる?
男を男たらしめる、覇権的男性性とは
トランス男性が獲得させられる男性特権
メディアにおけるトランス男性の不在
トランス男性の現状から
トランス男性は弱者男性なのか?
弱者男性論の抱える問題
男性差別の実態
ラディカル・マスキュリズムへの警戒
コラム 『幽☆遊☆白書』から読みとるトランス男性の不在
第3章 トランス男性の発掘
男性外部からのアプローチ
男性内部からのアプローチ
新しい視点から
第4章 第一の切り口:フェミニズムに囚われるトランス男性
なぜトランス男性とフェミニズムは親和性を持ちうるのか
「ピンクの赤ん坊」だったトランス男性
ラディカル・フェミニズムへの接近
トランス男性がフェミニズムに関わり続けることの困難さ
だからトランス男性はフェミニズムと別れなければならない
第5章 第二の切り口:トランス男性は男性学に潜在していたのか
トランス男性は主張しない?
少年と成人男性の対比
男性内部の多様性
トランス男性とゲイセックス
男性ホルモンによる性的感覚の変化
トランス男性の孤立した心理
男性同性愛という歴史
トランス男性にとっての同性愛
ゲイの男性性
コラム 『POSE/ポーズ』に見るトランス男性の不在と、夫人の抱える“名前のない問題”
第6章 第三の切り口:トランス男性の男性性を探して
トランス男性の男性性
Self-Organizing Men--トランス男性によるトランス男性のための本
女性コミュニティにいたトランス男性
女性との差異ーートランス男性の「胸」
ペニスのない男性
トランス性を残したいトランス男性について
なぜ手術要件なしで戸籍変更希望のトランス男性がいるのか
トランス男性の孤独と向き合う
おわりに
参考文献
現代社会の変容とともに、男性性にも揺らぎが生じている。本書では、男性たちを呪縛してきた〈男らしさ〉の問題を、近代社会の構造と重ね合わせて分析する。固定的な男性性にとらわれてきた男性たちを、ひとつではない〈男らしさ〉へと解放する。
・日本における男性学・男性性研究の草創期の成果を30年ぶりに増補版として刊行。あらたに二つの章を追加し、男性学・男性性研究や男性運動の近年の潮流についても紹介する。
はじめに
一、性別とは──女性学/男性学を学ぶ意味とは何か
㈠ 性別の不確定性
語られない性
㈡ 性の歴史学
セックスの発明/身体観とは
㈢ 性の生物学
哺乳類の発明/骨格からみる性差/卵巣の発見/知の政治性
二、近代社会の成立と完成──女性学/男性学はどのように生まれたか
㈠ 近代社会の成立
㈡ 人権と女の権利
女権宣言
㈢ 母性保護論争
㈣ ウーマン・リブ
母性批判/リブの方法論/男性性とは/女の加害者性
㈤ 女性学の誕生
「生産性の論理」批判
三、女性学と「女の論理」──女性学/男性学は社会の役に立つのか
㈠ 女性学をめぐって
女性学とは/女を対象とする/女のための女性学/女による女性学/女性学の担い手/分離主義か統合主義か/女の論理とは
㈡ 性役割
㈢ エコロジカル・フェミニズム
リブとフェミニズム、ジェンダー/エコロジカル・フェミニズム論争
㈣ マルクス主義フェミニズム
㈤ ポスト構造主義的ジェンダー論
新しいジェンダー論の意味/身体と物質性
四、性の多様性──女性学/男性学の未来はどうなるのか
㈠ フェミニズムはナショナリズムを超えられるか?
㈡ ポスト植民地主義とジェンダー
発話の位置とは
㈢ 男の解放
男性学/男の身体
㈣ セクシュアリティ
レズビアンである、ということ/ 〈男制〉と〈女制〉/欲望の政治
五、何を読むべきか
女性学/男性学の歴史と理論/性別をめぐって/近代社会のシステムと思想/女性学の諸理論/性の多様性
あとがき
男性育休取得率向上の先に、われわれは何を目指すべきなのか? 日本、ドイツ、北欧での調査をふまえ、育児をめぐる文化や言説、制度の内容、改正のプロセス、実践について分析し、構造転換に向けて方策を提示する。ジェンダーにとらわれない子育てと夫婦のワーク・ライフ・バランスを模索し続けてきた著者による、集大成的大著。
*推薦の言葉*
ワーク・ライフ・バランスとジェンダー平等の鍵は男性育休にあり。自身も父親である著者が、当事者インタビューと、日本を代表して参加してきた国際共同研究の知見から、みんなが生きやすい社会を提案してくれる、説得力抜群の好著です。 〜 落合恵美子(京都大学大学院文学研究科教授)
はじめに
第1章 問題の所在と理論枠組み
第2章 父親の子育てをめぐる言説・政策・実践
第3章 母親の育児休業と父親の育児休業 - 量的データから
第4章 ひとりで育休を取った日本の父親たち - インタビュー調査から
第5章 日本の育児休業制度の特徴 - ノルウェー・スウェーデン・ドイツとの比較をとおして
第6章 父親の子育てが当たり前の社会とそれを支える仕組み - スウェーデンとドイツの事例から
第7章 日本の育児休業制度の成立・変遷と父親の取得率向上への取り組み
第8章 男性育休促進のポリティクス - 課題はなぜ解消されないのか?
第9章 男性育休の構造転換をめざして
おわりに
人気講義「現代の差別を考える(女性学・男性学)」の13人の講師陣による,ジェンダーにかかわる知・学びへと誘う入門書決定版.「ことば・アートとジェンダー」「家族と性をめぐる変動と挑戦」「ジェンダー視点で考える社会制度・福祉」「グローバル社会とジェンダー」といった多岐にわたる断面から,基礎的な知識のみならず,その背後にある考え方や歴史,思想を習得するとともに,より深い考察に至ることができるよう構成されている.
男たるもの正社員として働き、結婚して、子どもをもち、さらにはイクメンになることが求められており、男性の役割・プレッシャーが大きくなっている。男性学という今注目分野でトップを走る著者が現実を切っていく。
建築家・磯崎新は、公営住宅に「ジェンダーの視点」を実現できたのか?「女性専用車両」で想定される性別とは?地理学からの、男性研究・ジェンダー論。
女性・男性労働を取り巻く社会的環境や法律など、最新のデータを駆使してわかりやすく解説。
トランスジェンダーとはどのような人たちなのか。
性別を変えるには何をしなければならないのか。
トランスの人たちはどのような差別に苦しめられているのか。
そして、この社会には何が求められているのか。
これまで「LGBT」と一括りにされることが多かった「T=トランスジェンダー」について、さまざまなデータを用いて現状を明らかにすると共に、医療や法律をはじめその全体像をつかむことのできる、本邦初の入門書となる。
トランスジェンダーについて知りたい当事者およびその力になりたい人が、最初に手にしたい一冊。
◆目次◆
第1章 トランスジェンダーとは?
第2章 性別移行
第3章 差別
第4章 医療と健康
第5章 法律
第6章 フェミニズムと男性学
◆著者略歴◆
周司あきら(しゅうじ あきら)
主夫、作家。著書に『トランス男性による トランスジェンダー男性学』、共著に『埋没した世界 トランスジェンダーふたりの往復書簡』。
高井ゆと里(たかい ゆとり)
倫理学者、群馬大学准教授。訳書にショーン・フェイ『トランスジェンダー問題 議論は正義のために』、著書に『ハイデガー 世界内存在を生きる』。