本書は、あなた自身が「絶対的な法則」の中で“生かされている”という真理を明らかにし、その法則に基づいた人生の道筋を指し示すものである。
モーニング娘。の9枚目のアルバム。出す曲すべてがキラキラ輝いていた頃のグルーヴ(=求心力)は出せていないが、「グルグルJUMP」や「It's You」などアイドルらしいソロ曲には面白味がある。この期に及んでこれだけの作品をひねり出せる歌謡作家つんくにも頭が下がる。
日本古代王権成立期の雄族物部氏・蘇我氏の実像はどのようなものであったか。大王の権力は、いつ成立したのか。発見された金石資料や既知の文献資料により解き明かし、古代史の諸問題を分かりやすく描いた魅力的な書。
日本を世界史の渦へと巻き込んだモンゴルの襲来。飢饉・疫病と跋扈する悪党、滅びゆく鎌倉幕府。後醍醐天皇による新政と崩壊、南北朝の王統対立を経て室町幕府の成立へ、“移りゆく王権”を動乱の時代のなかに描き出す。
人に恐れられる隠密という存在も、巨大な組織からすれば卑小な歯車に過ぎないー命令権者に忘れられた男の悲哀を描く表題作ほか、歴史短篇「上意討」、悪女もの「佐賀屋喜七」など、作家デビュー前に書かれた15篇を収録。文庫化に際し、藤沢の浮世絵への並々ならぬ関心を知ることが出来る「浮世絵師」を追加した。
古代日本の北辺の天地には、蝦夷と呼ばれた人々も含め、平泉に至るまで多彩な人間の営みが展開されていた。その地に活躍し、歴史を創り出した人間の姿を、史実のなかで明らかにし、新たな古代東北史像を描き出す。
平氏権力や鎌倉幕府は朝廷に代わる政権を樹立したのか。後白河院政期から執権政治の展開まで、朝廷・武門の両者の視点で協調と対立を描き出す。武家の自立を変革の時代のなかに位置づけ、新しい歴史像を提示する。
大名行列を支えたのは「渡り者」と呼ばれる派遣・アルバイトだった。やがて彼らは「がさつ」な振る舞いで格差社会に立ち向かう…。泰平の世に武威を示すはずだった大名行列の実態にメスを入れ、近世武家政権の矛盾を暴く。
中世の葬送・墓制を正面から取り上げた初の書。公家・武家・庶民、さらに男と女の場合など豊富な事例を紹介し、その実態と歴史的変遷を解明。死体遺棄・両墓制など未解明の分野にも光をあて、葬送儀礼の淵源に迫る。
八世紀に栄えた寧楽の都平城京で、人々はどのような暮らしを送っていたのか。飲食や宴会のたのしみ、労働や病気の苦しみ…。下級官人が生活の様々な場面で記した木簡を読み解き、そこから浮ぶ彼らのリアルな姿に迫る。
大敗した白村江の戦いの影に浮かび上がる後の新羅王金春秋。彼は日本の朝鮮半島外交にいかなる影響を与え、日本はなぜ戦争を選択したのか。白村江への道を臨場感溢れる筆致で描き、“古代東アジア大戦”の真実に迫る。
幕末の海防や開国と明治の殖産興業・北海道開拓の時代、迫りくる欧米列強との緊張関係の中で模索された日本の近代化を史跡から読み解く。明治天皇聖蹟や沖縄の戦争遺跡など、近代の史跡指定のあり方と課題を提示する。
楚々としたナチュラルな歌声に魅了され、伸びやかで率直な表現に心が癒される童謡集である。「あめふりくまのこ」の天真爛漫な歌唱に天性の明るい気質が覗かれて微笑ましい。可愛い坊やの母親ならではの、5月の青空を思わせるさわやかなデビューCDである。★
邪馬台国論争を解決する鍵は何か。『記紀』を丹念に読み解き、邪馬台国の位置が九州北部であったことを論証。大和政権が邪馬台国を滅ぼし、どのように全国を統一したのか、その真実に迫り、新たな古代史像を描きだす。
将軍実朝の迷走と、その殺害から承久の乱までを描く。承久元年(1219)正月、実朝は鶴岡八幡宮社頭で兄頼家の遺児公暁に殺害される。同年7月、新鎌倉殿藤原頼経が鎌倉に下向。承久3年(1221)幕府の混迷を見た後鳥羽上皇は北条義時追討の院宣を発する。政子の大演説により御家人結集に成功した幕府は大軍を派遣、朝廷軍と対決する。
これまで「仏教は近世には堕落し、儒教に取って代わられた」とされてきた。しかし、中国からの黄檗宗の影響や出版文化の隆盛により、仏教は民衆世界にまで大きく華ひらいていた。いま新しい近世仏教のすがたを描く。