コロナ禍があぶり出したのは、もともとそこにあった不公正だった。
ケア労働、職業格差、デジタル性犯罪、性的マイノリティ差別ーー。
韓国のフェミニスト13人が、長年見過ごされてきた「誰かを搾取することで成り立つ社会」の歪みに切り込み、ケア・共存・共生を軸とした、「誰も踏みにじらない未来」を提言する。
【目次】
日本語版出版に寄せて
韓国語版序文 パンデミックと新自由主義を乗り越えるフェミニズムを模索しながら
本編を読む前に知っておきたいできごと
PART1 誰が「女性」なのか?
01 私は女じゃないんですか?
「女性とは誰か」をめぐるフェミニズム論争_キム・ウンシル
02 女性は潜在的な被害者なのか?
「無害な存在」というイデオロギーを超えて_クォンキム・ヒョンヨン
03 対抗的公共性
マジョリティに対抗する開かれた場としての女子大を目指して_キム・ヨンオク
04 フェミニズムとトランスジェンダーが手を取り合う未来
つながり拡がるフェミニズム運動を夢みて_ソン・ヒジョン
PART2 フェミニズムが構想するポストコロナ社会とは?
05 コロナの不平等
資本と男性中心の解決策に抵抗する_キム・ヒョンミ
06 パンデミックと女性労働者
最前線で闘う人々のために_シン・ギョンア
07 感染症と弱者のフェミニズム
不安と向き合うためのより良い方法を考える_チョン・ヒギョン
08 防疫監視社会のキスとセックス
「正常」を強制する社会で性的マイノリティの自由を擁護する_チェ・ヒョンスク
09 フェミニスト・グリーン・ニューディール
コロナ禍と断絶を乗り越えるための方法_チャンイ・ジョンス
PART3 新自由主義的フェミニズムを超えて
10 n番部屋は新種の犯罪なの?
顔のジェンダー政治_キム・チュヒ
11 安全の商品化とフェミニズム
被害と安全に対するフェミニズムからの問い_ミン・ガヨン
12 「悪いフェミニスト」の政治学
「パイ」の分配を超えて、より多くの連帯へ_イ・ヒョンジェ
13 フェミニズムの大衆化を再考する
女性の個人化のジレンマ_チョン・ヒジン
解説「脱植民地化とインターセクショナル・フェミニズム」梁・永山聡子
訳者あとがき
本編に登場する主な人物紹介
現代の韓国フェミニズム年表 主なできごと
フェミニズムが直面する問題を資本主義批判および近代家族批判の文脈で捉えなおし、理論を再構築する。
特集にあたって 三家本里実(福島大学)
労働運動としてのフェミニズム:アルゼンチンのNi Una Menos運動 廣瀬 純(龍谷大学)
現代日本における労働力再生産構造の再編とその性格:マルクス主義フェミニズムの視点から 蓑輪明子(名城大学)
もし,ケアする諸個人がアソシエートしたら:脱近代家族への一つの展望 浅川雅己(札幌学院大学)
家族、資本、共同ケア:現代の家族廃止論 羽島有紀(駒澤大学)
信用システムから貨幣システムへの転回と「物価のインフレーション」 竹田真登(立教大学・院)
ストック・フロー統一モデルによる財政政策と賃上げのマクロ経済効果の検証 東海林義朋(東京経済大学・院)
World Association for Political Economy(WAPE)第18回大会への参加報告 森本壮亮(立教大学・院)
ほか
竹中恵美子を知っていますか?竹中恵美子の「女性労働研究」に出会った人たちが、その出会いをどう受けとめ、自身の実践や人生にどのような影響を受けたのか、熱く語る。
「NPO法人女性と仕事研究所」等で女性の労働・仕事およびNPOをテーマに長年活動してきた著者が、趣味として創作活動を行ってきた油絵・絵画と生涯のテーマであるフェミニズムとの関係を問い直す。ヌード絵画と女性の問題等を深く考察し、まとめた一冊。
人類学、社会学、教育学、歴史学、心理学、文学などさまざまな視点から、オーストラリア社会における女性の地位を考察。
フェミニズムの理論状況を概観し、女性の日常的経験と意識を中心にすえた新しい社会科学の方法論を確立する問題提起。
“私は「解放」を謳わない”-暮らしの中でフェミニズムを生きる著者が、しなやかに感じ、するどく迫る〈近代家族〉の核心。
国際的な女性解放運動の一環として発展してきたフェミニズム批評は、現代のあらゆる文学批評の方法と連帯して確立された。もっとも定評あるフェミニズム批評のアンソロジー。
この20年、女たちは何を論じ何を残したか。若い世代による批判的な吟味を通して、フェミニズムの90年代を展望する。
社会言語学、精神分析など言語とフェミニズムをめぐる昨今の研究を整理し、言語決定論の可能性と限界を説いて、新しく統合的言語学による解放を示す。
「女の立場」に固執することは、もはや不毛である。性の平等を指向する普遍的価値観へ、いま発想の転換を促す。
アメリカの社会福祉をフェミニズムの視点から再検討し、女性世帯主家族の増加や〈貧困の女性化〉などの現状を詳細に分析する。
主として80年代以降の基本的で重要なフェミニズム文献を集成する。何が達成され、何が残されたのか。
ミス・コンテストの問題や、性の商品化をめぐる問題などにおいては、いったい何が差別なのか、したがった何がどうなれば平等だといえるのか、必ずしも明確ではない。「男性と女性が平等である社会とはどういう社会か?」という問いは、今や答えることのもっとも困難な問いになっているのである。本書は、この困難な問いをけっして放棄することなく、常に問い続けるという姿勢を貫きながら、…暫定的ではあるが、「平等な社会」について、一つの明確なイメージを浮かび上がらせようとするものである。
本書は意外に新しいフランス革命時の誕生から、1970年代のウーマンリブの世界的隆盛、そして80年代のレーガン、サッチャー時代の保守反動の時代に至る、女性運動の本質をとらえています。そしてさらに、フェミニズムの成果と、90年代の女性が今なお直面している困難を概観します。外には保守的な男性の攻撃、内には運動の分裂に悩まされてきた、女権闘争の激動の歴史を解説した、タイムリーなガイドです。