そのイメージはいかに作られたのか、文化史の観点から読み解く。郷里での評判、伝記や小説、銅像や肖像画、新聞やネットにいたるまで、さまざまなメディアを通じ浮き彫りにする。
五街道の起点・日本橋には、江戸時代初期から多くの伊勢商人が進出した。今に続く鰹節販売の老舗“にんべん”を興した〓津家もそのうちの一つであった。亨保改革期から田沼時代・寛政改革・文化期まで活躍し、三百二十年の歴史の基礎を築いた〓津家三代・四代当主の活動を克明に記した日記・文書、そして、その思想・人生哲学を伝える史料を初めて翻刻、解題・通釈を付して公刊。資金繰り、相場の変動、雇用問題、家族の死、度重なる災害など、目まぐるしく変わる状況に彼らはいかに対応してきたのかー江戸に生きた商人・町人の暮らしを映し出す貴重資料。
クラプトンが音楽キャリアを開始した63年から82年までの全コンサート/レコーディング・セッション記録を中心に、自身や関係者の声も交えて構成したE.C.研究書の決定版「ERIC CLAPTON DAY BY DAY:1963-1982」が待望の邦訳!!マニアにはお馴染みのクラプトン専門家、マーク・ロバーティが現存する資料を入念に調べ上げ、日々の活動を詳細に記述。客演を易む全セッションのプロセスや、ツアーのセット・リスト、ギャラ(!)に至るまで、現在判る限りの情報をまとめた執念の1冊です。
千三百年の時空に神と仏と鬼が集い山、言祝ぐ。
代官丹羽族は只見村の鈴木平六宅に駐留して、兵糧総督としても務める。しかし寒村の只見では西軍に敗北した長岡藩士など膨大な避難民の食糧調達もままならず、責任を感じた族は自害する。この自害は農民に衝撃を与え農民たちの献身的な食糧提供のおかげで被害を最小限にとどめることが出来た。人間の優しさ、強さとは何か、平六が族の自害から何を学び、どう生きていったのかを、現代人の生き方にも照らして見つめる。
日本美術史は、仏教との関係を看過して語りえない。漢訳仏典を淵源とする図像が絵巻や掛幅に広く用いられ、時に、世俗の文学や伝承とも結びついて多義的な意味と霊性を獲得した。因果応報観に基づく絵巻、六道輪廻と救済を説く六道絵、朽ちてゆく死体を描く九相図など、中世日本における闇の表象を取り上げ、各々の図像成立と受容の歴史に迫る。
青壮年の男性が根こそぎ戦地へ送られた後、軍需工場の現場を埋めたのは、今の中・高生に当たる年代の生徒たちだった。劣悪な労働環境と激しい空襲の中、少年少女たちは何を見、何を体験したかー。初めて総合的にまとめられた学徒総動員の記録。
脳科学者であり、3人の子どもの母親でもある著者が、“赤ちゃんの脳と心の発達メカニズム”を詳しく解説。科学的根拠を示しながら、“健康で賢い子に育てるために親に何ができるのか”を紹介する。妊娠初期から5〜6歳児までのための「科学的」育児書の決定版。
日本の古典文学、昔話・昔語り・お伽噺・現代文学・エッセイ・映画などのあらゆる表現作品から、老人排除を扱った作品を抽出し、その歴史的背景や実際の老人の生活がどのようなものであったかを考察することで、日本における過去と現在まで連なる「高齢者問題」とは何かを追求した労作。
ずっと家族、ずっと相棒。愛くるしい犬、臆病な犬、おバカな犬、忠実な犬ー64匹の老犬たちとのかけがえのない思い出を収録!ピューリッツァ賞受賞作家コンビが贈る写真エッセイ集。