明代に書かれた『菜根譚』は、日本でも多くの人が魅了された珠玉の名言集。論語がエリート志向の若者に読ませたいお世話になっております。しかなら、こちらは市井に生きる普通の人々のための人生訓だ。治癒動くの思想・文学をわかりやすく語らせたら右に出る者のいない佐久協が渾身の現代語訳でおくる、ナチュラルに生きるための指南書。
ヨーロッパ芸術の黄金時代はイメージや言葉をめぐる「論」の時代でもあった。新たな芸術観を切り拓いた重要テクストが今、原典からの翻訳によってよみがえるーー。下巻には、代表的な文学・音楽・演劇論から、コレクション論や図像論、遠近法論や比例論、さらには反芸術論までを収録。
凡例
コレクション論
17 マルカントニオ・ミキエル
美術品消息
図像論
18 ガブリエーレ・パレオッティ
聖俗画像論(抄)
インプレーサ論
19 パオロ・ジョーヴィオ
戦いと愛のインプレーサについての対話(抄)
遠近法論
20 ピエロ・デッラ・フランチェスカ
遠近法論(第一書)
比例論
21 ヴィンチェンツォ・ダンティ
完全比例論
俗語論
22 ピエトロ・ベンボ
俗語論(第一書)
修辞論
23 ロレンツォ・ヴァッラ
ラテン語の典雅(序文)
悲喜劇論
24 ジャンバッティスタ・ジラルディ・チンツィオ
悲劇と喜劇の創作をめぐる談話あるいは書簡
抒情詩論
25 ポンポニオ・トレッリ
抒情詩論(第七講)
叙事詩論
26 フランチェスコ・パトリーツィ
ルドヴィーコ・アリオスト擁護
音楽論
27 ジョゼッフォ・ザルリーノ
ハルモニア教程(抄)
28 ヴィンチェンツォ・ガリレイ
古代と当代の音楽についての対話(抄)
演劇論
29 スーズダリのアヴラアミイ
スーズダリのアヴラアミイの出立
反芸術論
30 ジローラモ・ベニヴィエーニ
カンツォーネ「来たれ、主がおられる」についての註解(抄)
扉図一覧
訳者一覧
“日本の陶芸のいま"がわかる本!!
人間国宝の巨匠から気鋭の若手までをその工房に訪ね、陶芸家の名品と、その人となり、
陶芸に対する思いなどをつぶさに紹介。 単なる作家名鑑でも作品集でもない、“日本の陶芸のいま”がわかる本!!
東南アジアという地域の特性を理解したうえで,上演芸術を通してインドネシアの社会,文化のさまざまな側面を考察する.人々の生活における上演芸術の位置づけ,宗教・信仰との密接な関連,儀礼における芸術の上演,演劇とそれを支える物語の世界,音楽と楽器から見る自然環境とのかかわり,楽器の象徴性,舞踊と身体,ポピュラーカルチャーとアイデンティティについて,民族音楽学・文化人類学的な視点から解説する.
全国津々浦々で展開するアートと地域のコラボレーション。今やコミュニティ再生や町おこしの切り札となったアートプロジェクトだが、この潮流はどこから来て、どこへ向かうのだろうか?
本書は、アートプロジェクトの成立と変遷を現代芸術・文化政策・市民社会の観点から跡づけ、さらに表現活動を通して人々をつなぐ仕組みと方法を、教育・まちづくり・福祉に関する事例をもとに実証的に解き明かそうとするものである。そして、芸術創造と公共政策の重なり合う場に生まれる活動の意義を俯瞰的に論考する。
芸術家として、大学教員としてアートプロジェクトを多数実践してきた著者が、その経験をもとに調査研究を展開。実証的論考を通して、アートプロジェクトの可能性と課題を明らかにする。
科学者であり芸術家でもある著者が最新の脳研究から新たな境地に挑む! 芸術脳は生まれつきではなく、シナプスの可塑性にもとづく学習と記憶によって後天的につくり出されるという。脳内に形成される外界の世界(再現的世界)と脳内に情報を創発させる情報創成の世界が干渉し合うことで、新たな創造の世界が生み出されるという。内と外の世界のつなぎ方次第であなたも芸術家になれる!?
芸術脳は生まれつきではなく、シナプスの可塑性にもとづく学習と記憶によって後天的につくり出されるという。環境に適応するために脳内に形成される外界の世界(再現的世界)と脳内に情報を創発させる情報創成の世界が干渉し合うことで、それぞれの新しい世界=創造性が生み出される。芸術とは自分の存在を証明するために脳の外と内が相互作用した結果に他ならない!?
「科学と芸術は、同じ脳の営みであるとはいえ、違う。その両者を止揚し脳の創造の仕組みから芸術を解き明かそうとした。一人の人間としての葛藤も赤裸々に語られており、これが面白くないはずがない」(理化学研究所脳科学総合研究センター特別顧問・甘利俊一氏推薦文より)
甘利俊一先生の推薦文
はじめに
第1章 脳と創造
第2章 再現的世界の役者たち──特徴抽出
第3章 情報創成の役者たち──学習と記憶
第4章 脳と絵画
第5章 筆者の絵画と音楽とダンス
おわりに
参考文献
今日では巨匠の代表作、たとえばミケランジェロの≪最後の審判≫や、ピカソの≪アビニョンの娘たち≫も、発表当時は大変なスキャンダルを巻き起こした。一方で、今なお物議を醸している「芸術」も数多ある…。 宗教的・政治的・倫理的に「スキャンダルを巻き起こした作品」というテーマの下、古今東西・数々の名画・名作から70作品を厳選。
ドラクロワの芸術を<素描><色彩><芸術の究極目的についての理念>の三点から考察した。
中世写本画の傑作“ユトレヒト詩篇”の表現主義的線描はどのようにして生み出されたのか。
美と知が交響するーー。西洋芸術が華やかに開花したそのとき、美術家や知識人は何を考え、どのような言葉を交わしていたのか。本邦初訳の貴重なテクストを多数含む待望のアンソロジー。上巻には、代表的な絵画・彫刻・建築・工芸論から、模倣論やイデア論、庭園論や色彩論、さらには自伝やパトロン論までを収録。
凡例
解説 イタリア・ルネサンス芸術論(池上俊一)
美学
1 ジョルダーノ・ブルーノ
紐帯一般について(抄)
模倣論
2 ジュリオ・カミッロ
模倣について
イデア論
3 フェデリコ・ズッカリ
画家・彫刻家・建築家のイデア(抄)
理想都市論
4 アントニオ・フィラレーテ
建築論(第二書)
建築論
5 セバスティアーノ・セルリオ
建築七書(第四書)(抄)
庭園論
6 アゴスティーノ・デル・リッチョ
王の庭について
色彩論
7 フルヴィオ・ペッレグリーノ・モラート
色彩の意味について
絵画論
8 レオン・バッティスタ・アルベルティ
絵画論
9 ジョヴァン・パオロ・ロマッツォ
絵画神殿のイデア(抄)
彫刻論
10 ポンポニオ・ガウリコ
青銅の鋳造術について(第一章)
パラゴーネ
11 フランチェスコ・ドーニ
素描論(第六章)
工芸論(陶芸)
12 チプリアーノ・ピッコルパッソ
陶芸三書(第一書)
工芸論(金銀細工)
13 ベンヴェヌート・チェッリーニ
金銀細工論(抄)
印刷術・書体論
14 アルド・マヌーツィオ
関連史料
芸術家自伝・伝記
15 ロレンツォ・ギベルティ
コンメンターリ(第二書)
パトロン論
16 画家とパトロン
関連史料
扉図一覧
訳者一覧
行進、曲芸、ダンスから絵画、音楽、建築、散文までー。人間が人間として日々を生きるということと、芸術活動や芸術作品のありかたを常に結びつけて考えたアラン。第一次世界大戦に従軍し、戦火の合い間に熱意と愛情をこめて芸術を考察し、のびのびと書き綴った芸術論。
最先端を行く“レーベル聴き”のガイドブック。ぜひ聴きたい155のクラシック・レーベルを世界中から選定し、その強みをおすすめディスクとともに紹介。『レコード芸術』執筆陣ならではの熱量の高い筆致で、知れば知るほどハマる世界へと誘う。各レーベル紹介には各社公式ウェブサイトのカタログ等へすぐアクセスできるQRコードつき。
絶対に外せない老舗、オーケストラなどの自主レーベル、そして日本、世界のレーベルと、カテゴリ別に紹介。さらに「古楽」「現代音楽」「オペラと映像」「ヒストリカル」「高音質」をジャンル別にガイドし、各地の“お国柄”を紹介するなど、レーベル聴きの楽しみ方を様々な角度から提案する。勃興の激しいレーベルの消長を追うトピックスも取り上げる。
巻末付録ではさらに200レーベルを一言コメント付きでリスト・アップ。大満足のボリュームで、すべてのクラシック・ファン必携の保存版。監修は音楽評論家の満津岡信育氏。
[主要目次]
■巻頭言
・そもそも“レーベル”とは?(満津岡信育)
・レーベルーーその諸相と「識る楽しみ」(濱田滋郎)
■今、聴くべきレーベルたち
■隆盛を極める自主レーベルたち
■日本のレーベルたち
■世界のレーベルたち
・古楽系のレーベル事情
・現代音楽のレーベル事情
・オペラと映像のレーベル事情
・ヒストリカルのレーベル事情
・高音質にこだわるレーベルたち
・レーベルの“お国柄”を求めて
■レーベルたちの消長と変貌
■巻末付録
・2021年のクラシック・レーベルたち(兼レーベル索引)
ページをめくるごとに、パリのエスプリを感じる、古代から現代にいたるパリの芸術文化がつまった1冊。ルテティア(パリの古名)の時代から現在のパリ都市圏まで、2000年に及ぶ建築の歴史を含む、フランス芸術とも言い換えられるその膨大な総量から、本書では、拡大した現在のパリ都市圏の中で制作された作品に対象を絞った。
芸術を生みだす心のしくみとは?子どものころの砂遊び、背骨を折った経験、片目の光を失った経験…。絵を描く心の起源を探究する異色の研究者が、自身の体と体験をとおして感じたことを軸に綴る。アートとサイエンスの交差する場をフィールドに「!」を探し、そこにアーティストの「!」やサイエンスの「?」を添えた珠玉のエッセイ集。
中世から近現代にわたって、ビザンツ、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロック、ロココなどの各建築様式を体現しながら、建築家たちによる技術の粋を極めた壮大な大聖堂がヨーロッパの各都市に建設されてきた。外観だけでなく、内部の構造、身廊から祭壇に至る眺め、天井画、装飾、彫刻、ステンドグラスなど、細部まで精密に撮影された美しい写真の数々に私たちは圧倒され、その静寂にひたり、沈黙する。静寂、癒し、至福ーヨーロッパ中を旅する構成で、主要11カ国125都市を網羅し、最も美しく最も重要な151聖堂・教会を収録した、かつてない規模の驚異的な写真図鑑。職人たちの技術と情熱、ヨーロッパ文化の極致ともいえる至宝をくまなく紹介する。