「私は、何者にもなりたくなかった」-私は、長い間ずっと探し続けていた。それは、私がこの世に生まれてきた意味であり、私が今、こうして生き続けている価値であり、それが未だに私には、皆目見当がつかないのだ。
自主独立の近代人「ロビンソン・クルーソー」の未裔である私たちが彷徨う、「孤島」と「砂漠」が充溢する都市の風景。そこでは「孤独の苦悩」よりも「孤独の不能」こそが問われている。文学的想像力の生んだ“透明人間”“分身”“怪物”を鍵に、現代社会と孤独の本質をあぶりだす。
ヴァルター・ベンヤミンは、「歴史の収集家」であった。商品・博覧会、写真、鉄骨建築など、「近代」という歴史の断片を拾い集めながら、技術と大衆の“進歩”と“繁栄”に彩られた近代という「悪夢」からの「覚醒」を試み、時代に対して厳格な「否」の態度を崩さなかった。ベンヤミン論に先導的な役割を果たし続ける著者により、十九世紀の“根源の歴史”を見据えたベンヤミン像が立ち上る。
あたかも西洋人に和服を着せたかのようなー明治中期に登場した毛筆画教科書、この教科書に入れられた検定の朱筆は、高名な日本画家の絵に対してさえも、西洋の画法が要求されたことを示している。それはまるで、西洋人に和服を着せたかのような図画教育だった。
『マツモトキヨシ』のしっかりエミちゃん、久光製薬『眼涼』、日立のCFでおなじみ緒沢凛1st水着写真集。
不意に愛は目覚める。大きすぎる愛に“襲われた”時、君なら、あなたならどうする!?自失するほどの恋慕と陶酔、逡巡と傷心、悔根と失意…しかし、それらすべては恩寵として輝きつづける。
名門サッカー部のエースストライカー・高木先輩は、貴広の憧れの人。彼の超高校級のプレーが貴広の目標だ。そんな高木から「好きだ」と突然の告白!答えに迷い続ける貴広は、煮詰まった高木に無理やり抱かれてしまうー。裏切られた信頼に心も体も傷つき、高木を拒絶する貴広。それでも離れない高木の視線に追いつめられた貴広は、次第にその激情に囚われはじめ…。
ルネサンスから現代まで、女性研究者17名が提示する英文学の新しい読み。シェイクスピア、ミルトン、ディケンズ、フォースター、ヴァージニア・ウルフなど、テキストそのものに相対し、英文学をひもとく論文17篇を収載。
*本書で論じられる主な作家・作品*
シェイクスピア 『リア王』、『コリオレーナス』
スペンサー 『妖精の女王』
メアリー・ロウス 『パンフィリアからアンフィランタスへ』
ミルトン 『偶像破壊者』、『闘技士サムソン』
ディケンズ 『大いなる遺産』
シャーロット・ブロンテ 『シャーリー』
ハーディ 『日陰者ジュード』
フォースター 『インドへの道』
ヴァージニア・ウルフ 『ジェイコブの部屋』、『波』、『幕間』、「アノン」、「ジョアン・マーティンの日記」
T.S.エリオット「J.アルフレッド・プルーフロックの恋歌」、「ある婦人の肖像」
ジーン・リース 『サルガッソーの広い海』
ブライアン・フリール 『ワンダフル・テネシー』ほか
冴えた美貌と、それに見合った隙のない接客ー。三枝和泉は老舗デパートに出店する、超高級ブランドの副店長。そんな彼を熱い視線で見つめるのは、デパート社員・田乃倉亮。精悍な顔立ちの田之倉はフロアの向こう側から、三枝を淫らな視線で口説いてくる。三枝はその瞳の誘惑に無関心を装うが、振り払うことができなくて…。アダルト・ワーキングラブ。
なぜか心をかき乱し、苛立たせる美貌の教師・雅人。泰成は取り澄ました彼を疎ましく思いつつも目が離せない…。そんな時、劣等感を刺激される兄と雅人が一緒の所を目撃してしまい、訳もわからず激情にかられる。気持ちを自覚する前に、情動のまま雅人に噛みつくようなくちづけをし、欲望を発露するのだった!「あんたはたいした淫乱だ」傷つける言葉で罵りながらも執着し、躰を求め、曝く泰成。言葉もなく抱き合う、教え子と教師の禁断愛…。-後は、堕ちるだけだ。
『脱がせた女より美しい』女性ヌード専門の写真家、小沢息吹。気高い美貌と豊かな才能を持つ彼に、人気急上昇中の俳優・千住誠が写真集の撮影を依頼してきた。年下のくせに横柄な千住に苛ついた息吹は、「寝た相手しか撮らない」と断ろうとするが…。強引な千住に抱かれ、その情熱的な愛撫に喘がされ続けてしまったため、撮影を承諾するハメに。息吹は、千住と2人だけで南の島へロケに出る。撮影の合間に、互いに焦がれるように身体を重ね合う2人はやがて-!?熱い視線が絡み合う、真夏のラブストーリー。
一途な大学生の由帆は、親友に片想い。しかし失恋が決定したその日、気鋭の若手経済学者で助教授の北里に声をかけられる。美貌と財力ある遊び人で、色恋の噂が絶えない北里を、由帆は警戒する。けれど、苦しい恋ごと抱いてあげたい、と口説かれ体を開かされて…!?「…言ってごらん、もっと気持ちよくなれるから」。教え込まれたのは、眩暈がするほど淫靡な快感。残酷な優しさで、壊れるほどに、愛される…。快感と純情の狭間で惑う、ドラマティックラブ。
高校時代ひそかに憧れていた人物との偶然の再会ー。会社員の森中匡邇は、思わず彼ー江崎圭輔を呼び止めていた。江崎が自分を覚えていてくれたことを意外に思いつつも、森中は彼と友人として付き合うようになる。端正な容姿で、男女問わずもてる江崎に強く惹かれていく森中。今の関係を壊したくなくて彼への想いを抑えようとしていたが、ある日、江崎が綺麗な青年にキスしているところを目撃してしまいー。
本書のタイトル「はるかなる視線」とは、世阿弥の“離見の見”に触発されたタイトルである。文化人類学とは、観察者のネイティブな文化とは異なった文化の研究であるが、同時に、みずからの文化への反省である。著者にとっては、カルテジアン文化の深化の試みでもあるのだ。そして著者は、多様な題材をとおしてそれを提示してみせる。『神話論理』以後の新しい視座と可能性を示した本書は、たえず前進しつづける著者の学問への態度によって、われわれに新鮮な感銘をあたえる。
写真部の森羽(しんわ)に恥ずかしい写真を撮られちゃった巴(ともえ)。返してほしければフォトコンテストのモデルになれ? しかも衣装はコスプレで?? こうなったら、モデルのフリしてネガを奪ってやる! だけど、森羽ってふだんはアホっぽいのにカメラに関しては大マジメ…って巴、何をドキドキしているのーー!?
●収録作品 桃色視線/君色Poison/バージンRevolution/純情♥PINKライン/溺愛Destiny