地方から戦後民主主義をどう構築したのか?戦争を生き抜いた知識人は、どのようにファシズムの時代を悔悟し、戦争体験と折り合いをつけて社会を再生していったのか。若い力を活かし戦後の反省から政治、文化、教育、美術から地域観光、環境政策まで、どう制度や世論を構築していったのか。鎌倉という地方から問う新たな歴史。
鎌倉・鶴岡八幡宮のそばにひっそりと佇む『硝子館 ヴェトロ・フェリーチェ』は、謎めいたイケオジの店長と、時折美青年に変身する黒猫のいる不思議なガラス雑貨店。女子高生の桐生更紗は「王子」と呼ばれる同級生・蒼井悠斗が、そこで「家業の手伝い」をしていることを知るのだが、ここは、人の持つ唯一無二の「心の宝石」を鑑定&メンテナンスする『宝石魔法師』の一族が営む店でー!?訪れる人たちが、それぞれ抱える心の傷を宝石の魔法が癒す、色鮮やかなほっこりジュエリーミステリー!
成立から滅亡までの150年間、陰謀・謀略・裏切りに明け暮れた鎌倉幕府ーその中心にいたのは、執権をはじめ幕府の要職を独占した北条氏一族だった。頻発した内紛・事変における彼らの狙いは何だったのか。そして、その戦略は?「歴史再発見の名手」が一つひとつ解き明かしていく。
鎌倉幕府を打ち立てた源頼朝が没すると、政治の実権を握ったのは北条一族だった。有力御家人を次々に排除し、揺るぎない権力を築き上げていく。義時の執権就任による地位の確立から、朝廷と兵刃を交えた承久の乱、泰時の御成敗式目制定と評定衆による合議制、時宗によるモンゴルとの交戦を経ながら、なぜ130年にわたって勢力を維持できたのか。敗れた御家人や朝廷の思惑にも注目しながら、執権北条氏の新たな像を提示する。
男やもめの56歳、須藤祐一郎はスーツケースを取り違えたことが縁で将来有望な若手書道家・清水陽美と知り合い、舞い上がる。なにしろ清楚なのに艶めいていて、胸もヒップも張りがある黒髪美人だ。そして33歳の陽美も連れ合いを亡くし、現在独身だという。陽美の書道教室に入会した祐一郎は商社勤めを活かし、陽美と“究極の書道紙探し”の旅へ。泊まった北陸の秘境宿で祐一郎はついに陽美のきめ細かな色白の肌に触れ、陽美の希望で延泊までして快感を貪り合う。淑女たちがベッドでは大胆なご機嫌エロス。
鎌倉材木座。今朝も朝焼けが美しい。海岸沿いで朝4時半から開店している食堂「そのひぐらし」には、早朝勤務の勤め人から深夜業務帰りのデザイナー、自称サーファー、近所のご隠居など雑多な人々が訪れ、朝食を食べていく。怠惰な店長に代わり店を切り盛りするのはバイト男子3人。それぞれ悩みを抱えた彼らが精いっぱい、皆さまの朝の目覚めをお助けします!?
北鎌倉で和菓子職人をしながら、日本茶カフェを営む眞白。和菓子を載せる品には時折、金でつないだ跡がある。裏に住む幼馴染みの夏樹が金継ぎ工房「七福堂」の主で、割れてしまった皿や茶碗を金継ぎで修復してくれるのだ。「七福堂」にはやはり幼馴染みで神社の跡継ぎの桜士郎もよく現れて。3人をとりまく人々や、彼ら自身の「修復」が綴られた、北鎌倉青春ダイアリー。
新視点で説く、近代が消した鎌倉幕府成立前史!古代王権にとって特別な地であった「あづま・みちのく」。大伴家持・坂上田村麻呂から頼朝への征夷大将軍の流れと「平泉の黄金文化」の実相。そして「みちのく」に精通していた怪僧・文覚と源頼朝との交流による幕府創立と「頼朝・義経の兄弟相剋」の本質。近代の「国史」が消してしまった「我が国古代史のゆがみ」を追究する。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で注目を集める武家の古都・鎌倉のご当地実話怪談集。長谷寺の弁天窟に出る怨みの死霊…「長谷の女」、源氏山から鎌倉大仏の後ろまでずらりと霊が並ぶ…「亡者列」、北条氏滅亡の地で拾った石がもたらす戦慄の怪…「腹切りやぐら」、天狗の悪戯か幻か、ナップザックの中身が変わる…「建長寺」、旗上弁財天社の裏手、源頼朝が安産祈願をしたと言われる姫石に憑く白い女の霊…「政子石」、鎌倉霊園の電話ボックスに出る霊…「太刀洗門」など有名観光地とともに怪めぐりが楽しめる恐怖の6コースをご用意。読んでも怖い、廻ればさらに怖い、究極の鎌倉裏ガイドブック!
中世密教の新たな展開。黒田俊雄の顕密体制論から半世紀ー。真言密教の教理や呪術は、鎌倉期にどのような意味をもっていたのか。歴史学・仏教学・文学の碩学が、中世密教の内実を掘り下げる。
鎌倉大仏付近の丘の上で撲殺体が見つかった。神奈川県警捜査一課の吉川元哉は、幼馴染で鎌倉署刑事課強行犯係の小笠原亜澄とまたしてもコンビを組まされる羽目に。殺されたのは美術館学芸員の鰐淵貴遙で彼はある美人画を熱心に研究していたという。関係者を訪ね歩く亜澄と元哉は絵画に隠された驚愕の真実へと辿り着くが…。
平氏を打倒し、「鎌倉殿」の世へ。そして、激動の北条氏の時代へー140年以上の朝廷(公家)と幕府(武家)の二元権力の実態とは?コラム“そのころ、世界では?”で世界史もグッとつかめる!
御由緒、お祭り、御神徳から用語解説、散策地図まで鎌倉のすべての神社を1冊に。江島神社(江の島)、森戸大明神(葉山)、瀬戸神社(金沢八景)など、ゆかりの社も収録。