長年の学歴論争に一石を投じる!
学歴不要論など侃侃諤諤の議論がなされるのに、なぜ学歴社会はなくならないのか。誰のために存在するのか。
背景にあるのは、「頑張れる人」を求める企業と、その要望に応えようとする学校の“共犯関係”だった⁉
人の「能力」を測ることに悩む人事担当者、学歴がすべてではないとわかっていてもつい学歴を気にしてしまうあなたへ。
教育社会学を修め、企業の論理も熟知する組織開発の専門家が、学歴社会の謎に迫る。
【本書の要点】
●学歴は努力の度合いを測るものとして機能してきた
●ひろゆき氏の学歴論は本質を捉えている⁉
●日本の学歴主義の背景にあるメンバーシップ型雇用
●仕事は個人の「能力」ではなくチームで回っている
●「シン・学歴社会」への第一歩は職務要件の明確化
【目次】
第1章:何のための学歴か?
第2章:「学歴あるある」の現在地
第3章:学歴論争の暗黙の前提
第4章:学歴論争の突破口
第5章:これからの「学歴論」──競争から共創へ
小山評定はなかった? 徳川家康は豊臣家を潰したかったのか? 豊臣秀頼は本当に凡愚だったのか? 最新研究から見た、二大合戦の“新常識”とはーー。
関ケ原合戦と大坂の陣は、乱世を終わらせたという点で極めて重要な戦いだ。しかし研究の進展によって、その捉え方は大きく塗り替えられつつある。本書は、関ケ原合戦と大坂の陣を語るうえで、新たな視点をもたらしてくれる15の論考を収録。二大合戦における“新常識”を知ることができる一冊。
【内容】
第Ι部 関ケ原合戦
●小山評定と問い鉄砲はなかったのか? 関ケ原をめぐる論点:笠谷和比古
●家康を「天下人」へと押し上げた5つのターニングポント:黒田基樹
●石田三成、毛利輝元……西軍を主導した男たちの思惑:光成準治
●一貫した東軍ではなかった? 加藤清正と鍋島直茂の真意:光成準治
●決戦地の「地形」を読み解く! 勝敗を分けたものとは:谷口研語
●徳川軍団は何をしていたか……「天下分け目」の舞台裏:橋場日月
●「北政所」と「淀殿」の敵対説は事実なのか:福田千鶴
●伊賀者、甲賀者……「必要不可欠」とされた忍びの任務とは:山田雄司
●東軍勝利の陰で……戦いを左右した語られざる要因:小和田哲男
第2部 大坂の陣
●徳川家康は本当に豊臣家を潰したかったのか:笠谷和比古
●開戦への導火線となった決別……茶々と片桐且元の苦悩:黒田基樹
●豊臣秀頼は凡愚だったのか? 家康に対峙した青年の真実:福田千鶴
●意外な武将が大坂方にいた! 裏事情があって戦いに臨んだ男たち:橋場日月
●世界史からの随想ーーキリシタン武士が全滅、日本人らしさはかくして守られた:荒山 徹
●小堀遠州の書状が語る「大坂幕府構想」:跡部 信
戦前から政財界の重鎮や文人に愛された強羅温泉にあって、旧閑院宮の別邸跡地に立地し、伝統的な和の素材を用いつつ現代的な感覚でひときわ洗練された高級老舗旅館「強羅花壇」。こんこんと湧き出る温泉、厳選した旬の食材でつくられる懐石料理、趣向を凝らした客室の数々は、国内のみならず海外のお客様からも人気を博している。1947年に祖父母が創業、孫の藤本三和子氏が1989年に受け継いだ当館は、「古きよき日本の美意識と意匠を大切にしつつ、まったく新しい旅館を誕生させよう」との思いから、さまざま創意工夫を重ね、日本を代表する旅館に成長した。元女将が語るその歴史と伝統・、おもてなしの神髄を、日本を代表する写真家・三好和義氏が長年カメラ収めてきた四季折々の旅館のたたずまいとともに紹介する。全編英訳つきのフォトエッセイ集。
ネイティブ発想の「句動詞のシソーラス」
日本人が苦手とする英語の句動詞は、じつは動詞部分よりも後に続く前置詞や副詞の方が重要な役割を果たすことがあります。ネイティブは句動詞を感覚的に使いこなしていますが、彼らの脳内で句動詞はどう見えているのでしょうか。
※本辞典は、2002年刊『英語句動詞文例辞典』を一部加筆修正して改題したものです。
◎句動詞が引ける、学べる、初のシソーラス
〈本辞典の特色〉
○句動詞の意味を知るだけでなく、読んで学べるユニークな辞典。句動詞全体が体系的に頭に入るので、未知の句動詞に出会った場合でも、意味を類推する力を養うことができる。
○句動詞の意味を確定する要素として大切なパーティクル(前置詞や副詞などの不変化詞)を核にして配列。3種類の「索引」で引く便利な辞典としても充実させた。
○意味や表現される場面にしたがって33のテーマに分類。総数4314の句動詞にはすべて例文をつけた。
○動詞に続く品詞の種類や語順を「シンボルグラマー」と呼ぶ記号で明示し、句動詞の文法情報をひと目で分かるように工夫した。
<著者紹介>
クリストファ・バーナード(Christopher Barnard)
1948年西インド諸島のセントルシアに生まれる。イギリスで学び、ケンブリッジ大学を卒業。その後、アメリカのコーネル大学で言語学の修士号を取得したほか、テンプル大学で教育学博士号を取得する。日本では言語教育や辞書学の分野で幅広い著作活動を行なっている。元帝京大学教授。著書に『ライトハウス英和辞典』(編著)、『コンパスローズ英和辞典』(英文校閲)、『研究社 英日・日英ポケット辞典』(編著)、などがある。
「大学入試の受験生に課される問題の99%は、今まで学んできた数学の『例題』にあてはめたり、あるいは例題の解き方を組み合わせたりすることで、解くことができると思っています」 数学を解けるか解けないかは、センスの問題ではないし、「ひらめき」なんて、必要ない! 現役で東大理三に合格した著者が、誰でもできる数学の勉強法を開陳!
さらに他科目の勉強法、ノートの取り方(実際に使用したノートの写真つき)、記憶術、ゆるぎないモチベーションを生む「暗示のかけ方」なども紹介します。本気で合格したい方のための一冊です!
【内容例】
●東大に合格するための「暗示の力」
●覚えにくいものの覚え方
●娯楽は1日1時間
●進捗報告のチカラ
●どこで勉強する?
●問題を解くスピードを上げる
●時間配分の研究
●授業では、「問題を解くポイント」を必ず書き留める
●必ずつくっておきたい「間違いノート」
●高2の冬から「SNS断ち」
●計算ミスのなくし方
●なぜ高校で数学を勉強するのか
●英語・国語・化学・物理の勉強法
●受験に性別は関係ある?
●あとがき 〜東大入学後のハナシ〜
2040年の食生活、食産業はどうなっているのだろうか。
AIがサポートしてくれるため、経験の浅い人でも失敗しない都市農園が普及し、食料自給率対策の一つになっている(すでに現状、ロンドンには3000箇所以上の都市農園があるという)。さらに家庭内にも、野菜や穀物を育てる栽培庫ができ、採れた食材は3Dフードプリント機能付き家庭用調理ロボットが調理してくれる(現在、植物工場スタートアップのプランテックスは生育状況をかなり精緻に制御する技術を持ち、スーパーマーケット用などの巨大な植物工場コンテナも手がけている)。
日本の食産業における変化としては、各地方ごとに循環型経済を実装する「マイクロフードシステム」が構築されている。また「シン輸出拠点」も設置され、冷凍装置や粉体化装置など、世界中に輸出できる設備が配備されている(冷凍技術の進歩は目覚ましいものがあり、将来は生ケーキやお弁当を輸出できるかもしれない)。
著者は本書の第3章で、このような未来シナリオを7つ提示している。本書の「未来シナリオ」は、現在すでにある技術の延長線上にある未来をシミュレートする「未来予測」とは異なるものである。未来のある時点において、社会や生活者がどのようなニーズを持ちうるのかの洞察、技術や社会環境の変化の予測と根拠、社会として人類として大事にしたい価値や哲学という観点から考察を進めた上で、解像度高く絵や言葉に落とし込み、ストーリーとして編集したものだ。
本書では、食に関するプレーヤーの間での「共創」を生み出すための事業を展開している企業「UnlocX」の二人が、第1章で過去5年間に変貌を遂げたフードテックの最前線、第2章で「サステナブルからリジェネラティブへ」という未来を考えるための大前提について解説したあと、上述の「7つの未来シナリオ」を提示する。その後第4章で、この未来シナリオを社会実装するための「新経済モデル」について語り、第5章では、食品メーカー、銀行、大学、メディアのキーパーソンを招いて、7つの未来シナリオについて徹底議論する。
最後の第6章では、本書の総括として、日本発で日本の強みを活かした食の未来をどのように共創していくのか、今、どのような取組みが動いているのかについて考察する。
巻末には、本書で登場する注目すべきスタートアップやプロダクトなどを解説した。
食の未来を構想する視野が圧倒的に広くなってワクワクするとともに、明日から始められる具体的なビジネスのヒントが満載の一冊である。
「白峯」「菊花の約」などで知られる上田秋成の古典「雨月物語」を下敷きにし、近未来を舞台に人間の業と怪異と家電(?)を描いた不思議で恐ろしい九つの短編集。
・大企業「シラミネ」の経営者はデジタル遺影を片手に亡き祖母の思い出を語りはじめ……(「シラミネ」)
・オンライン空間「Kikka」の中で出会ったアカナと共に、ゲームの世界大会を目指す祐介だったが……(「キッカの契り」)
・見合いの席で、正太郎はから古めかしい炊飯器を見せられる。その炊飯器には曰くがあるようで……(「キビツの釜」)
吉田茂少年が、大磯の地で、徳川の忠義の士に襲われた! 夏休みをのんびり過ごすため、別荘・松籟邸に滞在している間の出来事である。
時は明治27年(1894)、日清戦争前夜、世の中では物騒な事件が頻発していた。
外相・陸奥宗光による最強国イギリスとの命懸けの駆け引きが成り、不平等条約改正にこぎつけた日本だったが、まだ徳川の世をひきずり、不満を持つ輩も多かったのである。
茂の危機を救ったのは、謎の隣人・天人(あまと)。茂は天人を慕い、天人も茂のことを気にかけてくれていた。
そんなある日、茂は大磯に滞在する陸奥宗光夫人・亮子から、天人の壮絶な前半生を明かされる。天人と亮子の切っても切れない関係を聞いた茂は……。
虚と実を巧みに織り交ぜた、明治冒険小説第二弾!
武田家滅亡。一族の希望は一人の姫に託された……。
信玄の娘・松姫は織田信長の嫡男・信忠の婚約者であったが、両家の対立により婚約は破棄。そして織田家が武田家に侵攻。数奇な縁から松姫の逃亡を助けることになったのは、信忠の手紙をいつも松姫に届けていた、織田家の家臣・中川五郎左衛門。しかし逃走する一団の中に、裏切り者が……。
悲劇の中で気高く強く生きた姫の姿を感動的に描く歴史小説。文庫書き下ろし。
京都の路地にある怪しげなクリニック「中京こころのびょういん」。今日も飄々としてノリが軽いニケ先生とクールな看護師・千歳さんが、スマホ依存症の小学生、ルッキズムに囚われた女子大生、亡くなった飼い猫を想う母……それぞれの問題に適した“猫”を処方していく。一方、処方された猫を返さないままでいた「予約の患者さん」の鳥井青も悩んでいてーー。可愛らしい猫たちとちょっと切ないストーリーが話題の大人気シリーズ第四弾!
新聞連載で大人気!
「おくのほそ道」に隠された金塊の謎を、象が解く!?
長崎を発った象は広島へ。その裏で、お庭番、伊達の忍びも暗躍しーー。
ユーモア時代小説シリーズ第2弾!
仙台藩の忍び、黒脛巾組から逃れた湯煙り権蔵とくノ一・あけびは、「おくの細道」に秘められた金塊の謎を解くために再度、北へ向かう。一方、象は長崎から広島へと歩みを進めるが、唐人屋敷の怪しい一味が象につきまとい、陰ながら護衛するあけびの妹・あわびは気が抜けない。さらに街道筋のやくざ者たちも、象を狙っているようでーー。
ユーモア時代小説の名手の筆が冴え渡る、人気シリーズ。
文庫オリジナル。
2025年5〜6月、東京・佐賀で舞台化決定!
出演:福田悠太(ふぉ〜ゆ〜)/高柳明音、宮崎香蓮/高田翔
ある真夜中、亡き恋人との思い出を引きずる佐賀大生・昇太の目の前で、とっくに放送時間を終えたはずの駅前ラジオ局に明かりが灯る。鮮やかな青い髪のパーソナリティがガラスの奥から放った「今夜のゲストは、キミだっ!」のひと声に導かれ、昇太は「霊界ファックス」が届く不思議なラジオに、演者として参加することにーー。
ラジオが起こす優しい奇跡を現役アナウンサーが描く人気シリーズ、舞台は佐賀へ。文庫オリジナル。
祇園に集う人々の歓びと哀しみを紡いできた「人情物語」、感動のシリーズ最終巻!
京都の花街・祇園にひっそりとある甘味処「もも吉庵」。
元芸妓の女将もも吉が営むこの店は、一見さんお断り、メニューは「麩もちぜんざい」のみ、という一風変わった趣向の店。
そんな店の彼女に、悩みを聞いてくれる、解決してくれる、という評判が人伝(ひとづて)に広まり、今日もさまざまな人たちが訪れる。
「幸せになる資格がない」と過去を悔いる女性、ケンカばかりで心が離れた夫婦、亡き母を思い気丈に生きる少女……。
彼らへのもも吉の言葉は、時に厳しくも、あたたかな光となって各々の人生に新たな指針を与えるーー。
京都の四季と風物を背景に、花街を行き交う人々の人生模様を描いてきた連作短編集、掉尾を飾る完結巻。
文庫オリジナル。
時は江戸中期、算学の才能に恵まれた最上徳内は、師の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。そこで徳内が目にしたのは厳しくも美しい北の大地と、和人とは異なる文化の中で逞しく生きるアイヌの姿だった。少年フルウらとの出会いを通して、いつしか徳内の胸にはアイヌへの尊敬と友愛が生まれていくが……。松前藩との確執、幕府の思惑、自然の脅威など、様々な困難にぶつかりながらも、北の大地へと向かった男を描いた著者渾身の長編小説!
桜風堂の仕事を手伝う少年・透は、友人と町外れの「幽霊屋敷」に向かうが……「秋の怪談」。
桜野町からの帰り道、迷子になった柳田を救った声とは……「夏の迷子」。渚砂は森の中で、何年も会っておらず、病床にいるはずの父と出会う……「子狐の手紙」。
かつて家族と哀しい別れをして天涯孤独の一整。しかし、彼と暮らす猫が気づいていたこととは……「灯台守」。
桜風堂に関わるひとびとに訪れる優しい奇跡を描く連作短編集。