「ややっ、か、かげが!」とらざえもんのかげは、ひゅるるるる〜と、とけかかったあめみたいにのびて、足もとから、はなれていくではありませんか。
つもった雪がとけはじめ、そちこちで、せせらぎの音がきこえてきます。山に春がきたのです。ぞうき林の中の山荘にすむ、かわいらいし5ひきのヒメネズミの兄弟たちも、春をむかえ元気いっぱい。おもいっきり外で、たのしいかくれんぼ遊びができるからです。それは、ぞくぞくするほど、こわくて、おもしろい遊びなのです。