エイズの疑問に答える、家庭医学の手引書。正しい知識で家庭を守る、予防から身近な問題まで。
エイズの起源については現在でも大きな謎とされている。はなはだしくは、生物兵器開発によって引き起こされた疾病であるという噂が信憑性をもって語られたこともあった。本書はそうしたエイズの起源を生態系の変化のなかに探ろうとした書である。古代エジプトのミイラにエイズウイルスの痕跡を探り、アフリカの熱帯雨林のなかにエイズ・コネクションの存在を求めている。また、第二次世界大戦を挟んでヨーロッパで流行した乳幼児肺炎にエイズウイルスの原型を求めたりしている。古代から現代、旧世界から新世界、類人猿から人類と、時代や地域、種を越えてエイズの起源を明らかにしようとした書である。
この困難な病気と、どう向き合えばいいのか。当事者と家族、友人、同僚が知っておくべき具体的で実用的な情報から、当事者の率直な手記、実情を受け止め、支え合うために必要な知識まで。
エイズが「死の病」ではなくなった現在も、日本人HIV感染者の多くは人生を大きく狂わされ絶望のなかを生きている。恋愛、結婚、出産、家族関係…、決して語られることのない生と性の現実とは!?世界の奈落を追った気鋭の作家が百名以上の感染者と家族に取材を敢行し世に問う、衝撃と感動のノンフィクション。
中国共産党が隠蔽するタブーにも挑戦
日本人女性ジャーナリストが凝視・直視・驚嘆・取材した「中国女」の全て。「苦界」で生きる女はこんなにも強くなれるのか?
HIV・エイズの拡大を食い止め、また偏見を除去していくうえで大きな役割を果たすのが、教育やメディア等の場における「コミュニケーション政策」である。本書は、各国におけるその実践例・成果を紹介し分析した名著の、待望の邦訳版である。
HIV感染及びエイズ発症を予防するという視点に基づき、成人期初期の男女に焦点を当て相談行動の促進とその規定要因について検討。
人類の歴史に「エイズ」が登場してから半世紀近くが経ちました。この間に治療法は格段に進歩し、エイズは「不治の病」から「コントロール可能な病気」になりました。しかし、減ったとはいえ、世界規模で見ると感染者はまだまだ多く、また、日本では社会的関心が薄れてきているのが現状です。本書は、生まれたときにはすでにエイズは「死の病」ではなかった現在の中学・高校生に向けて、今も差別や偏見が根強い「HIV/エイズ」という感染症が、日本の社会でこれまでどう扱われ、これからどう向き合えばいいのかを考える手掛かりを提示します。そして本書は、コロナ禍を経験した私たちに、未知の感染症への向き合い方について示唆を与えることでしょう。
●第1章●
「これから」のための HIV ╱エイズの歴史
01 未知の病
02 日本のエイズ患者第1号をめぐって
03 エイズはゲイの病気?
04 エイズパニック〜松本・神戸・高知
05 不可視化された「日本人の異性愛者」
06 エイズ予防法案をめぐって
07 薬害エイズ
08 薬害エイズ裁判
09 第 10 回国際エイズ会議(横浜
10 GIPA の実現への道
11 「Living Together」キャンペーン
12 HIV/ エイズ流行の終結を目指して
●第2章● HIV/ エイズの基本情報
01 HIV 感染者数、エイズ患者数、
HIV 検査件数の動向
02 エイズ発症期の症状
03 検査の方法
04 治療薬の進化
05 HIV 陽性者が利用できる主な支援
制度
06 U=U
07 現在も続く差別や偏見
08 世界の HIV/ エイズの状況
09 セクシュアル・リプロダクティブ・
ヘルス/ライツ
HIV/ エイズの基礎知識、HIV 陽性者の
手記、感染症年表、相談窓口などなども収録
本書は、エイズウイルスの発見者で、エイズ研究の世界の第一人者が、エイズ最前線の話題を解説し、未来への希望を語った本である。HIV発見の経緯と米国のギャロ博士らとの確執のドラマから説きはじめ、HIV感染と発病のメカニズムの解明、治療の進歩とワクチン開発の動向、エイズの拡大と予防・治療の将来展望までをいきいきと語る。薬害エイズや幼児感染、患者差別のことにも言及し、エイズをとりまく世界の現況がよくわかる本。
世界中の多くの研究者によって、ガンやエイズの解明が急がれ、少しずつそのメカニズムが明らかになりつつあります。しかし現在、いまだ確かな治療法・治療薬は見つかっていません。ここに、その撲滅を願って、ガンとエイズ攻撃作戦を考えてみました。人類を病魔の鎖から解き放つ一つのヒントになればと思います。
金儲けに走った非常識な医師により薬害エイズが引き起こされたという単純な非難では薬害の再発は防げない。むしろ真っ当な医師の常識や振舞いにこそ、その原因が潜むのである。医学の限界という不確実性に惑う当時の医師たちのリアリティに迫る労作。