ユング心理学とフェミニズムの対話と統合を目指すーユングの理論には彼の男性優位主義と女性恐怖とが色濃く反映されているが、対立しあうかに見える両者がともに人間理解に欠かせない視点を提供していることを、フェミニスト神学と知識社会学の視点から明らかにする。女性の心理臨床に新たな地平を切り開き、女性理解のための新しい指針を提供する注目の書。
本書のタイトルは「フェミニズム法学」である。本書によって、性差別社会をなくす営みの一翼を担いたいという思いから、また、性差別と人権侵害への闘いのために法を必要としているすべての人たちへの支援となることを願って、あえて「フェミニズム法学」を名乗ることにした。本書によって、法律学が社会の中心に位置してきた男性による「知の世界」であったことを批判しつつ、ジェンダー視点から、新たな法律学を構築しようと試みるものである。本書では、生活と法の新しい関係を創り出すために、「労働」、「家族」、「身体・性」という三つの領域を対象として設定している。
『アンアン』等の80年代雑誌文化は「フェミニズムのようなもの」だった。「女の時代」と言われたあの頃の空気は、なぜ退潮したのか?林真理子、上野千鶴子らに焦点を当てて検証する。
フェミニズムの今日の課題は何か。欧米のフェミニズム論争の主要な見解を明示、対立と不一致を丹念にときほぐして進歩の可能性を探る。
「美しい国」づくりの号令の下、天皇家の「お世継ぎ」妊娠・出産に狂喜する一方で、日本軍「慰安婦」にされたアジア女性たちの声は徹底的に消し去られていくージェンダーの観点から、日本の自国・自民族中心主義を問う。
マスコミが醸成し強要する先導的な「歴史解釈」「空気」「同調圧力」に異議あり。
フェミニズム運動史・思想史の原点である第一波のダイナミックな展開を膨大な資料を駆使して追求する。その全体像の解明。
多彩なゲストを迎えてのガールス・トーク。これがオンナの生きる道。
アメリカ宗教界において女性はいかなる地位を占めるか?原始キリスト教以降の歴史をふまえ現代アメリカ宗教界のフェミニズムを追求する。
ハートマンの問題提起を受けて続けられた論争の記録。家父長制、資本制、そして社会主義フェミニズムとはなにか。