未来人サム・マグルーダーは、時間理論の実験中の事故により、白亜紀の時代にたった一人で放り出される。偶然の事故なので、誰かが救出に来ることなどあり得ない。しかも時代は8000万年前の白亜紀、はるか未来にならなければ人類も誕生しないのだ。こうしてサムは、絶対の孤独の中で、ただ一人で生きていかなくてはならなくなる。肉食恐竜のうようよする世界で-。アーサー・C・クラーク絶賛の“白亜紀のロビンソン・クルーソー”物語。
キリスト教の唯一・絶対性を問いなおす。諸宗教の対話と共存の時代に、キリスト教の絶対性主張は再考を迫られている。J.ヒックらの試みた宗教多元主義を批判。世界の諸宗教とキリスト教の出会いにあたって、より深く神学的になされた多角的な議論。
本書は、生命の歴史と進化の原理について、世界に名高い古生物学者が解明した古典的名著である。生物進化の多様な様相と、人間の目的・価値・義務を改めて考察し、人間とは何かを新たに問う。
QuarkXPressの基本から各種テクニック、4.0の新機能までを完全網羅。複雑な図形の描画を可能にしたベジエ描画機能、強化されたレイアウト/デザインツール、長文ドキュメント制作をサポートする索引、リスト、ブック機能など、75種類以上の追加機能を徹底解説。
帝政とナチス台頭の狭間、過去の英雄や神話を失った1920年代に開花したワイマール文化。新たな生の全体性を求めて、豊かな想像力が躍動した時代精神を描く。
19世紀ブルジョワの「絶えざる葛藤」の不可視の元凶は何だったか?メイベル・トッドの奔放な性愛記録の分析から、精神と現実世界が対峙する場での「無意識」の力を解明する大著、待望の邦訳。
歴史叙述のスタイルに焦点をあてる。ギボン、ランケ、マコーレー、ブルクハルトら歴史家の歴史叙述の文体を中心に「歴史は科学か芸術か」という歴史についての基本的な問いに答えようとする。「歴史とは何か」にせまるユニークな歴史=歴史家論。
21世紀に必要な“雑種のアイデンティティ”とは?カルチュラル・スタディーズの最重要人物、スチュアート・ホールが編纂した“アイデンティティをめぐるアンソロジー”。
「ドナウの真珠」世界遺産をよむ。ウィーン、プラハと並んで中欧の核心を成すハンガリーの首都・ブダペスト。その歴史と文化を深い愛情をこめて描く。
生物系、物理系、環境系、工学系、農学系の分野で横断的・体系的に環境を扱った画期的なテキスト。
おてんばステラとおとぼけサム。なかよし姉弟の、たのしい雪あそび!カナダで大人気「ステラ」シリーズ第2弾。
「サム」ステラがよんでいます。「おきて!」「おきてるよ」。サムはあくびをしながらこたえます。「きがえるのをてつだってあげるわ」。ステラがいいました。「いらない」サムはこたえます。「ひとりでできるもん」。まぶしい朝。はやく着がえて出かけよう!それなのに…。
「ステラ」ちいさなこえで、サムがいいます。「もうねちゃった?」「ねたわ」ステラはこたえます。「まだねないの?」「ねむれないんだ」サムはいいました。「ぼく、フレッドがいなくちゃねむれないんだ」ながい夜。ねむりたいのにねむれない!犬のフレッドは、どこ。
ステラとサムは、きょうはいちにちかいがんですごします。「ヒトデって、どこからくるの?」サムがききました。「そらからよ」ステラがこたえます。「ヒトデって、うみにこいしちゃったながれぼしなのよ」。おてんばステラとおとぼけサム。なかよし姉弟が、海で見つけたものは?カナダで大人気のステラの絵本。
理論の新たな拡大と深化。文明と宗教の起源への遡行。さまざまな軋轢と離反。激化する戦争と故郷喪失。そして「死」に秘められた真実。驚異の文献解題とともに決定版フロイト伝、待望の完結。
歴史学に精神分析的手法を導入し文化の読み直しを進める歴史家P・ゲイ。本書は、文学作品、とくに小説における叙述のあり方を論じることを通して、文学が歴史をどこまで描けるのか、歴史を描く方法はいかにあるべきかを真正面から論じた刺激的考察。文学技法、社会史、伝記、精神分析等の観点を綜合しつつ数多くのリアリズム作品を読み解き、ディケンズ、フロベール、マンの作品がなぜ歴史の捉え方において、また文学的叙述において優れているのかを明らかに。歴史実証主義とは異なる歴史叙述のありかた、意義を積極的に評価する一方で、歴史の復元という考え方を批判する近年のポストモダン的方法を厳しく批判。「典型」を描くことによって、文学にも歴史を叙述することが可能になるとする自らの方法を提示する。リアリズム小説や歴史小説、評伝などの意味を歴史学の立場から取り上げ、歴史叙述の多様な可能性を論じる優れた問題提起の書。
フロイトが自らの「ドッペルゲンガー」と呼んだ作家シュニッツラー。深層心理に興味を持ち、性本能をテーマにした作品を世に送り出した作家の作品世界は、また作家自身の生き方を反映したものであった。「ヴィクトリア時代」として束ねあげた西洋ブルジョワ社会の歴史を、世紀転換期ウィーンで活躍したこの小説家・劇作家が遺した膨大な『日記』の解読を通して、中流階級の「伝記」として描き出す。大量の資料を引用しつつ、両義的な側面をもつ生身の人間の姿を浮彫りにし、この「シュニッツラーの世紀」が、偽善に満ちた堅苦しい時代という従来の神話的なイメージに収まらないことを明らかにする。「ヴィクトリア時代」は、さまざまな感情に関わる烈しい矛盾を抱えていた点で現代と通底すると同時に、そのまばゆい豊かさによって現代を凌駕する。精神分析的手法を駆使して複眼的に歴史を分析し、巧みな叙述で読者に「読む悦び」を与える本書は、歴史の描き方をめぐる碩学の到達点を示す労作。
ー1925年、アラスカ。人口1400余りの極北の町ノームでジフテリアが発生。この忌わしい疫病の蔓延を防ぐためには、“血清”を入手するしかない。だが、厳寒の悪天候下、港は氷結し空からの救援もままならない。残された唯一の手段、それは、犬橇による血清運搬だった…。-“ノームの住民を絶滅から救え!”20人の男たちの熱い思いが、氷点下50度の氷原を疾走する。犬と人の感動ノンフィクション。文庫訳し下ろし。