中世から近現代にわたって、ビザンツ、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロック、ロココなどの各建築様式を体現しながら、建築家たちによる技術の粋を極めた壮大な大聖堂がヨーロッパの各都市に建設されてきた。外観だけでなく、内部の構造、身廊から祭壇に至る眺め、天井画、装飾、彫刻、ステンドグラスなど、細部まで精密に撮影された美しい写真の数々に私たちは圧倒され、その静寂にひたり、沈黙する。静寂、癒し、至福ーヨーロッパ中を旅する構成で、主要11カ国125都市を網羅し、最も美しく最も重要な151聖堂・教会を収録した、かつてない規模の驚異的な写真図鑑。職人たちの技術と情熱、ヨーロッパ文化の極致ともいえる至宝をくまなく紹介する。
地域住民とアーティストの共同制作など、2000年以降の大阪の文化政策を契機に生み出された〈芸術運動〉の調査から、文化政策の現状、創造の現場が直面した困難と可能性、アクティヴィズムとの連関を論じて、社会を変える契機になる芸術活動のあり方を照らす。
はじめに
第1章 地域文化の担い手たち
1 C/P(カルチャーポケット)
2 大阪市芸術文化アクションプラン
3 アートプロジェクトの記録とメディア
第2章 文化政策と市民社会ーー大阪の事例を中心に
1 日本の文化政策
2 大阪市と新世界アーツパーク事業
3 大阪府立現代美術センター
4 芸術と市民社会
第3章 まちなかのアートーーブレーカープロジェクトを中心に
1 美術館からまちへ
2 ブレーカープロジェクト
3 芸術と地域社会
第4章 芸術をめぐる制度とオルタナティヴ
1 大阪の〈芸術運動〉
2 芸術と制度
3 芸術とオルタナティヴ
第5章 創造の現場のコンフリクト
1 芸術の境界をめぐって
2 芸術という労働
3 アクティヴィズムとアート
第6章 文化生産の社会学
1 芸術運動のとらえ方
2 芸術は社会を変えるかーーおわりにかえて
あとがき
アマチュア作陶家のためのろくろの技法書。今までの技法書とは違い、プロの陶芸家がいつも何気なく使っている技を大公開。作品例も、プロの陶芸家が普段創っている、型、デザイン、色ともに洗練された一級品ばかりです。
年画は部屋に貼り、新年を祝い楽しむ印刷物。ここには幸福や豊かさを求める庶民の夢や願望が描かれている。中華の伝統文化と価値観・思想が凝縮され、幅広い階層に親しまれている。大衆の文化・娯楽として見過ごされてきた周縁の藝術、中国木版年画の魅力を、約一五〇点のフルカラー図版と絵解きで伝える。
ページをめくるごとに、パリのエスプリを感じる、古代から現代にいたるパリの芸術文化がつまった1冊。ルテティア(パリの古名)の時代から現在のパリ都市圏まで、2000年に及ぶ建築の歴史を含む、フランス芸術とも言い換えられるその膨大な総量から、本書では、拡大した現在のパリ都市圏の中で制作された作品に対象を絞った。
写真が誕生する以前、疾病を記録した細密イラストが雄弁に語りかけるー人々はいかに病気と闘っていたか、患者が社会からどのように見られていたのか。ブリティッシュ・ブック・デザイン・アンド・プロダクション・アワード最優秀作品賞受賞。
フーコーの生政治論にはそれと表裏一体をなす「生存の美学」という理念が存在する。自己への働きかけによる自己自身の変形、そして自らの生をひとつの芸術作品にするということ。いまだ論じられることの少ないこのテーマは、美学的な主題を多く扱ったフーコーの前期と、主体や権力を扱った後期を内在的に結ぶ糸となる。蝶番となるキーワードは「外」。本書では、フーコーの主要な著作・講義録はもちろん、ドゥルーズが主体化の新たな様態を指し示す「アクチュアルなもの」の問題系を見出したインタビューや対談なども含めて、細やかに探究する。イタリア現代思想の成果をも取り込みつつ、主体、権力と抵抗、統治、真理などフーコーの主要概念の再検討をくぐり抜け、その思想の全体をひとつの「美学」として丹念に、そして鮮やかに描き出す新鋭の成果。
“日本の陶芸のいま"がわかる本!!
人間国宝の巨匠から気鋭の若手までをその工房に訪ね、陶芸家の名品と、その人となり、
陶芸に対する思いなどをつぶさに紹介。 単なる作家名鑑でも作品集でもない、“日本の陶芸のいま”がわかる本!!
“遊び”の創造で育てあい、育ちあう。
中欧を舞台にくりひろげられてきた、近代ドイツの芸術と社会のせめぎあい.その歴史を「表現活動と日常生活との密接なつながり」「ドイツとユダヤの共存の夢」「現代社会と切りむすぶモダニズム芸術の挑戦」の3つの位相から追っていく.著名な作家、芸術家、学者の人間像が生き生きと描かれ、市民の日常生活が照らし出される.ドイツが生んだ芸術文化の奥行きにふれる、読みごたえあるガイドブック
1表現のかたち 個人と社会をつなぐもの
1「近代への飛翔」 博物学に魅せられた画家メーリアン
2「啓蒙のメディア」 読書と市民社会
3「声の始源」 口承文化を発見した人びと
4「ピアノのある部屋」 市民的教養としての音楽
5「祝祭の共同体」 ワーグナーの綜合芸術プロジェクト
2共生の夢 ユダヤとドイツ
1「聖書の民」 中東欧ユダヤ人の源流
2「対話から同化へ」 メンデルスゾーン家の人びと
3「境界の文学」 ハイネとドイツ
4「存在と帰属」 カフカ家三代の歴史から
3モダニズムのゆくえ
1「カウンターカルチャーの耀き」 世紀転換期の青年たち
2 挑発するメディアアート」ハンナ・ヘーヒ、「騒然たる時代」を調理する
3「越境する批判精神」 フランクフルト社会研究所と亡命知識人
4「オスタルジーの彼方へ」 ドイツ統一と東ドイツの現実
全国津々浦々で展開するアートと地域のコラボレーション。今やコミュニティ再生や町おこしの切り札となったアートプロジェクトだが、この潮流はどこから来て、どこへ向かうのだろうか?
本書は、アートプロジェクトの成立と変遷を現代芸術・文化政策・市民社会の観点から跡づけ、さらに表現活動を通して人々をつなぐ仕組みと方法を、教育・まちづくり・福祉に関する事例をもとに実証的に解き明かそうとするものである。そして、芸術創造と公共政策の重なり合う場に生まれる活動の意義を俯瞰的に論考する。
芸術家として、大学教員としてアートプロジェクトを多数実践してきた著者が、その経験をもとに調査研究を展開。実証的論考を通して、アートプロジェクトの可能性と課題を明らかにする。
写真が登場して170年、そこから現代に至るまで、数多くの写真家が新たな表現を求めて多種多様な技法を用い、名作を生み出してきた。第1部:コラージュ、フォトモンタージュ、ディストーション(歪曲)など、写真(イメージ)に手を加えて新たな表現を生み出した作品、第2部:ネガフィルムと印画紙の変遷と、それに関わる表現と技法のバリエーション、第3部:カメラとレンズという撮影機材を駆使したさまざまな表現、という三つのテーマを軸に、写真という表現手段の歴史と現在を、東京都写真美術館所蔵の名品によって辿る。
数学と芸術は、どのような共通点をもつであろうか。一般に、絵画や彫刻は目で鑑賞し、感性的に反応するものであり、数学は頭脳と知性で対応するものだ、と言われる。確かに、このような側面もある。しかし、感性と知性という両極端に、これほどはっきりと裁断できるものであろうか。本書は、これらの問題に答えて、パルテノン神殿から現代の抽象芸術まで主に視覚芸術を対象に、そのなかに数学的思考・精神の流れをさぐろうとする。たとえば、シンメトリー、ハーモニー(調和)、プロポーション、運動、構造などの概念を、文化史的・精神史的に考察する。読者は、本書のこのような考察を通じて、人間の創造行為のすばらしさに驚嘆されるであろう。知的スリルに富む、エキサイティングな小篇である。
転換期にはいつも、持たざる者の技術があらわれるーー
雑誌、マンガ、広告、テレビなど1970年代前後の複製文化を読みとき、
機知と抵抗の技術として今に甦らせる。
〈わるさ〉が語る、もうひとつの戦後日本文化史。
パロディ裁判、岡本太郎への疑問、ディスカバー・ジャパン論争、
コピーと芸術家のもつれあい、マンガと美術のすれちがい、石子順造の思想、
赤瀬川原平と器用人、そして「食人」の教え……。
美術と雑種的な視覚文化を混交させる展覧会を企画してきた
異色の学芸員による、ゆかいな複製文化論。
アウトかセーフかの呪縛からの解放のために。
すべての持たざる者たちのために。
硬直化した思考をときほぐす、笑える批評の登場!
不幸なる芸術
ファウルブックは存在しない(解題・不幸なる芸術)
1 コピー
コピーの何が怖いのか?
ゼログラフィック・ラヴ
ディスカバー、ディスカバー・ジャパン
すべては白昼夢のようにーー中平卓馬、エンツェンスベルガー、今野勉
植田正治にご用心ーー記念写真とは何か
2 パロディ
「パロディ、二重の声」のための口上
パロディ辞典(第二版)
未確認芸術形式パロディーーことのあらましと私見
オリジナリティと反復の満腹ーーパロディの時代としての一九七〇年代前後左右
二重の声を聞けーーいわゆるパロディ裁判から
パロディの定義、テクストの権利
3 キッチュ
「的世界」で考えたこと
石子順造小辞典
匿名の肉体にさわるにはーー石子順造的世界の手引き
石子順造的世界ーー脈打つ「ぶざまさ」を見据えて
石子順造と千円札裁判
「トリックス・アンド・ヴィジョン展ーー盗まれた眼」--一九六八年の交点と亀裂
4 悪
口上 歌が生まれるとき(祈祷師たちのマテリアリズム)
「岡本」と「タロー」は手をつなぐか
俗悪の栄えーー漫画と美術の微妙な関係
岡本太郎の《夜明け》と《森の掟》についての覚え書き
リキッド・キッドの超能力ーー篠原有司男(ギュウちゃん)の音声と修辞学
目が泳ぐーーいわさきちひろの絵で起こっていること
(有)赤瀬川原平概要
神農の教え
あとがき
サイバーパンクなファッションに身を包む女の子をスタイリッシュに描く人気イラストレーター・ざしきわらしの初作品集です!
幅広い読者を持つ代表的な芸術総合雑誌