・グルタミン酸受容体のひとつであるNMDA受容体は精神疾患の病態に深く関わっていることが知られている。NMDA受容体遮断作用を有するケタミンをヒトに投与すると、統合失調症と酷似した臨床症状を惹起する。
・このことから、統合失調症のNMDA受容体機能低下仮説が提唱され、多くの研究者に支持されている。また、NMDA受容体抗体による精神症状発症もこの仮説を支持している。
・本特集では、わが国において第一線で精神疾患とNMDA受容体について研究をされている基礎から臨床の先生方に執筆いただく。専門外の方にも精神疾患におけるNMDA受容体の最新情報を理解できると信じている。
■ NMDA受容体と精神疾患
・はじめに
・NMDA受容体サブユニットの構造と機能ーー 生理機能と精神疾患への関与
・統合失調症におけるNMDA受容体とガンマオシレーション異常
・NMDA受容体とミスマッチ陰性電位
・精神疾患の病因における抗NMDA受容体抗体
・統合失調症の病態におけるNMDA受容体の役割と新規治療薬の展望
・気分障害の病態におけるNMDA受容体の役割と新規治療薬の展望
・心的外傷後ストレス障害の病態におけるNMDA受容体の役割と新規治療薬の展望
●TOPICS
循環器内科学
・心血管系システムとβ3受容体
神経内科学
・脳神経内科におけるオンライン診療ーー現状と可能性
神経精神医学
・暴力への対応ーー司法精神医療の実践から
●連載
この病気、何でしょう? 知っておくべき感染症
・9.蟯虫症(コンバントリンを投与しても陰性化しません。どうすればよいでしょうか?)
いま知っておきたい最新の臨床検査ーー身近な疾患を先端技術で診断
・8.質量分析装置による薬毒物検査
●フォーラム
日本におけるワクチン不信を巡る謎
・1.19世紀後半から1920年代までのワクチンの位置づけ
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・COVID-19の世界的な感染拡大により、新興感染症の脅威と対峙するなかで遺伝子治療技術を用いたワクチンが迅速に開発されたことは、これからこの分野の研究をさらに加速させる大きな転機となると予感させる。
・本特集では、遺伝子治療の新技術、実用化に向けた挑戦、疾患治療の観点から、それぞれの分野のわが国の最先端の先生に執筆をお願いする。
・遺伝子治療製品開発の規制、企業の視点での課題、アメリカでの現状との比較に関しても取り上げることで、研究で育まれた技術をいかして、どのように社会実装へと発展させるのか、そのためのヒントになればと思う。
■第5土曜特集 mRNAワクチンやゲノム編集で注目が集まる遺伝子治療
・はじめに
・遺伝子治療の歴史
〔key word〕遺伝子導入ベクター、補充療法、遺伝子治療製品、ゲノム編集
●遺伝子導入技術
・新規アデノウイルス製剤ーー非増殖型ベクターと腫瘍溶解性ウイルス
〔key word〕アデノウイルスベクター、ワクチン、新興・再興感染症、腫瘍溶解性アデノウイルス、ウイルス療法、癌
・遺伝子治療用製品としてのAAVベクター製造
〔key word〕アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、超遠心、アフィニティクロマトグラフィ、カプシド改変・修飾、大規模製造
・レトロウイルス、レンチウイルスベクターーー特徴から臨床応用まで
〔key word〕レトロウイル(RV)スベクター、レンチウイルス(LV)ベクター、造血幹細胞遺伝子治療、挿入変異
・ゲノム編集技術の応用
〔key word〕CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeat)、CRISPR診断(CRISPR-dx)、ex vivoゲノム編集、in vivoゲノム編集
・ハイブリッド型ベクターシステム(HVJ-E)の開発
〔key word〕非ウイルスベクター、遺伝子医薬、核酸医薬、癌免疫療法、感染症免疫療法
・mRNA医薬とmRNAワクチン
〔key word〕メッセンジャーRNA(mRNA)、mRNA医薬、mRNAワクチン、翻訳
・RNA創薬を実現する脂質ナノ粒子のデザインーー細胞内動態制御から体内動態制御まで
〔key word〕DDS(drug delivery system)、ワクチン、RNA創薬、脂質ナノ粒子(LNP)、メッセージRNA(mRNA)
●実用化に向けた遺伝子治療技術
・遺伝子細胞治療ーー造血幹細胞を標的とする治療を中心に
〔key word〕造血幹細胞、体外(ex vivo)遺伝子治療、遺伝子付加、ゲノム編集、単一遺伝子病
・がんに対するCAR-T細胞療法
〔key word〕遺伝子改変キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞、細胞免疫、ゲノム編集
・腫瘍溶解性ウイルス
〔key word〕がん、ウイルス、遺伝子組換え、腫瘍溶解、抗腫瘍免疫
・RNAウイルスベクターの開発
〔key word〕RNAウイルス、ウイルスベクター、ワクチン
・mRNAワクチンで注目される遺伝子治療、RNA医薬の現在と今後
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、mRNA医薬、遺伝子治療
・遺伝子治療用ウイルスベクターの製造
〔key word〕ex vivo遺伝子治療、in vivo遺伝子治療、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター
●遺伝子治療技術を用いた疾患治療
・先天代謝異常症ーーライソゾーム病
〔key word〕ライソゾーム病、アデノ随伴ウイルス(AAV)、遺伝子治療
・血友病に対する遺伝子治療の現状
〔key word〕血友病、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、ゲノム編集技術
・血液がんに対するCAR-T細胞療法
〔key word〕キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫(MM)
・眼科疾患に対する遺伝子治療
〔key word〕レーバー先天盲(LCA)、網膜色素変性(RP)、加齢黄斑変性(AMD)、薬事承認
・パーキンソン病
〔key word〕アデノ随伴ウイルス(AAV)、ドパミン、芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)、ウェアリングオフ
・末梢閉塞性動脈疾患に対する遺伝子治療の最前線
〔key word〕血管新生、肝細胞増殖因子(HGF)、遺伝子治療
・表皮水疱症に対する遺伝子治療の歴史と最近の動向
〔key word〕表皮水疱症(EB)、表皮幹細胞、ウイルスベクター、ゲノム編集
・神経変性疾患に対する遺伝子治療の現況
〔key word〕遺伝子治療、脊髄性筋萎縮症(SMA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(TTR-FAP)
・肺癌に対する免疫細胞治療
〔key word〕肺癌、免疫細胞療法、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)、CAR-NK細胞
・消化器がんに対する腫瘍融解ウイルス療法
〔key word〕アデノウイルス、テロメラーゼ、消化器がん、食道がん、膵がん
・泌尿器がんの遺伝子治療、ウイルス療法ーー基礎研究と臨床試験の現状
〔key word〕泌尿器がん、ウイルスベクター、がん治療用ウイルス
・アデノウイルスベクターを用いた遺伝子治療の最前線
〔key word〕REIC/Dkk-3遺伝子治療、アデノウイルス
・グリオーマに対する遺伝子細胞療法・ウイルス療法
〔key word〕悪性神経膠腫、グリオーマ、遺伝子治療、幹細胞、ウイルス、ゲノム編集
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)--COVID-19に対する核酸ワクチン開発
〔key word〕新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、次世代プラットフォーム、核酸ワクチン、メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、DNAワクチン
・遺伝子導入技術が切り拓いた感染症ワクチンの新時代
〔key word〕弱毒生ワクチン、不活化ワクチン、mRNAワクチン、アデノウイルスベクターワクチン
●遺伝子治療製品開発
・遺伝子治療の臨床開発にかかる規制
〔key word〕臨床研究法、再生医療法、カルタヘナ法、指針、医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドライン
・遺伝子治療製品開発ーーアカデミアからみた現状の課題
〔key word〕遺伝子治療製品、アカデミア、魔の川、死の谷、エコシステム
・わが国における遺伝子治療製品開発ーー企業からみた現状の課題
〔key word〕ゲノム編集、薬事規制、医療経済、知財、製造販売後調査(PMS)
・米国における遺伝子治療製品開発の現状
〔key word〕遺伝子治療薬、FDA承認システム、IND申請、臨床試験
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・多くの臨床医は血小板数が低下すると出血傾向を心配し、血小板製剤を輸注したくなる。しかしなかには、重大な血栓傾向をきたす疾患が隠れており、血小板輸注により病態が増悪し致死的となる場合もある。
・したがって、血小板減少に遭遇したら、まずは血栓症をきたす疾患を頭の隅におきながら、病態把握と治療の選択を迅速に行わなければならない。
・本特集では、出血をきたす血小板減少性疾患と血栓傾向をきたす血小板減少性疾患の両者を紹介し、その血小板減少をきたす病態や診断法を学び、適切な治療を選択できるようになることを目的とする。
■出血傾向あるいは血栓傾向をきたす血小板減少症と血小板機能異常症
・はじめに
●【出血傾向をきたす血小板減少症・機能異常症】
・免疫性血小板減少症/特発性血小板減少性紫斑病(ITP)--診断、検査、治療の最新の知見
〔key word〕網状血小板比率(RP%)、幼若血小板比率(IPF%)、ホスタマチニブ、エフガルチギモド
・先天性血小板減少症ーー病態、診断、検査、治療
〔key word〕遺伝子パネル解析、フローサイトメトリー、免疫蛍光染色、免疫性血小板減少症(ITP)
・先天性血小板機能異常症
〔key word〕血小板活性化、血小板凝集、出血傾向、GP2b-3a
・後天性血小板機能異常症
〔key word〕後天性血小板機能異常症、アスピリン、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)
・後天性フォン・ヴィレブランド症候群
〔key word〕フォン・ヴィレブランド因子(VWF)、ずり応力、血管異形成、ADAMTS13
●【血栓傾向をきたす血小板減少症】
・血栓性血小板減少性紫斑病ーー病態、診断、治療の最新知見
〔key word〕血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、ADAMTS13、フォン・ヴィレブランド因子(VWF)、リツキシマブ、カプラシズマブ
・非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)--疾患概要と抗補体治療時代の治療戦略
〔key word〕血栓性微小血管症(TMA)、補体介在性TMA、血漿交換、エクリズマブ
・ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)とヘパリン以外が原因となるHIT
〔key word〕anti-PF4 disorder、ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)、ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症(VITT)、免疫学的測定法、機能的測定法
●【再生医療】
・間葉系幹細胞由来血小板様細胞の医療応用ーー再生医療等製品の開発への取り組み
〔key word〕血小板、間葉系幹細胞(MSC)、脂肪組織、難治性皮膚潰瘍、再生医療等製品
●TOPICS 社会医学
・COVID-19ワクチン接種状況と接種証明書の活用
●TOPICS 神経精神医学
・精神・神経疾患のニューロモデュレーション治療
●連載 医療システムの質・効率・公正ーー医療経済学の新たな展開(24)(最終回)
・健康・ウェルビーイング志向の社会システムづくり
〔key word〕健康志向の社会システム、地域共生社会、経済競争力、産官学民協働、データ駆動の健康まちづくり
●連載 遺伝カウンセリングーーその価値と今後(14)
・がん診療における遺伝カウンセリング
〔key word〕遺伝性腫瘍、遺伝学的検査、遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)
●連載 臨床医のための微生物学講座(4)
・肺炎球菌ーーワクチン導入により変化する肺炎球菌感染症
〔key word〕肺炎球菌感染症、血清型、肺炎球菌結合型ワクチン(PCV)、薬剤耐性
●FORUM 世界の食生活(13)
・世界の病院食ーー世界の病人は何を食べているのか
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(5)
・生と死の境界線5
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・心筋炎は、心臓の筋肉の炎症性疾患と広く定義される。一般にウイルス感染をきっかけとした自己免疫が本態であり、重症心不全をきたし、しばしば致命的であるが、発症頻度は低く、少し特殊な心疾患と認識されてきた。
・昨今、COVID-19急性心筋炎、それに関連した小児多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)、さらにCOVID-19 mRNAワクチン関連心筋炎といった新たな疾患カテゴリーが次々と提唱され、心筋炎に対する関心は急速に高まった。
・本特集では、現在日本で行われている心筋炎の診断、治療に加え、病態メカニズム、特に病原体感染と免疫の関与に関する最新の知見を紹介し、今後の課題を明らかにする。
■ 心筋炎 ─医療と医学の最前線
・はじめに
・心筋炎・心膜炎の診断と病理
〔key word〕心筋炎、病理診断、リンパ球性心筋炎、好酸球性心筋炎、巨細胞性心筋炎、心膜炎
・ウイルス性心筋炎の病原ウイルス検索手法とその意義
〔key word〕心筋炎、ウイルス、polymerase chain reaction(PCR)、免疫組織化学、in situ hybridization
・心筋炎の薬物治療・非薬物治療
〔key word〕心筋炎、薬物治療、補助循環、免疫抑制療法、免疫調節療法
・慢性心筋炎と拡張型心筋症
〔key word〕慢性心筋炎、拡張型心筋症(DCM)、炎症性心筋症、CD3陽性Tリンパ球、リスク層別化
・心筋炎と免疫応答
〔key word〕心筋炎、免疫応答、T細胞、樹状細胞、ウイルス
・Onco-Cardiologyにおける心筋炎
〔key word〕腫瘍循環器、自己免疫、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)、免疫関連有害事象(irAE)
・小児心筋炎とCOVID-19--MIS-C/PIMS
〔key word〕小児心筋炎、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、小児多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)、ワクチン後心筋炎
・COVID-19ワクチン関連心筋炎
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、ワクチン、副反応、心筋炎、臨床像、病理組織
●TOPICS
消化器内科学
・潰瘍性大腸炎の診断に有用な新たな自己抗体マーカー
腎臓内科学
・宇宙旅行時の腎臓の役割ーー“うちゅうじん”の正体
●連載
バイオインフォマティクスの世界
・18.プレシジョン・メディシンII--がんゲノミクスの応用
〔key word〕精密医療、がん変異、プロテオゲノム、腫瘍マイクロバイオーム、人工知能(AI)
人工臓器の最前線
・6.呼吸不全に対する膜型人工肺(VV-ECMO)--withコロナの時代に向けて
〔key word〕ARDS、重症呼吸不全、ECMO、体外式模型人工肺
医療AI技術の現在と未来ーーできること・できそうなこと・できないこと
・はじめに
・1.医療へのレディオミクスAIの貢献
〔key word〕レディオミクス、治療法選択、悪性度予測、予後予測、医療AI
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・3.グローバルヘルスにおけるジェンダー平等と女性のエンパワーメント
●書評
・書評『免疫学者のパリ心景 新しい「知のエティック」を求めて』
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
日本におけるCOVID-19診療の貴重なアーカイブ!
●新型コロナウイルスの流行初期、医療従事者やウイルス学研究者たちは、いかにしてCOVID-19へ立ち向かったのかーー。
●ダイヤモンドプリンセス号での感染制御、クリニック・介護施設での予防策、専門家会議の実績と課題など、COVID-19診療の最前線に携わった執筆陣による、パンデミックとの激闘を記した貴重なアーカイブ!
●妊婦のCOVID-19感染や、COVID-19による虚血性脳卒中への影響、COVID-19後遺症、ウイルス感染後疲労症症候群および筋痛性脳髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)についてなど、今もなお課題であるトピックスについても解説。
【目次】
1.コロナ禍で明らかになった課題:臨床研究とPCR検査
2.COVID-19の疫学
3.SARS-CoV-2のウイルス学的特徴と変異
4.新型コロナウイルスの免疫逃避機構と重症化メカニズム
5.血栓症と炎症:多臓器不全・多様な症状への進行機序
6.新型コロナウイルス感染症の臨床像
7.新型コロナウイルス検査の性能と利用法
8.介護・医療施設における感染予防策・クラスター対策
9.クリニックにおける感染症予防策とPCR検査センター設置
10.クルーズ船と災害時感染制御支援チーム
11.COVID-19の薬物治療
12.呼吸療法
13.呼吸療法:侵襲的人工呼吸管理とECMO概論
14.専門家会議
15.COVID-19患者の宿泊療養
16.米国の臨床現場からの報告
17.妊婦のCOVID-19感染
18.COVID-19による虚血性脳卒中リスクへの影響
19.COVID-19後遺症
20.ウイルス感染後疲労症候群および筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の基礎と臨床
・本特集では、臨床において重要であり、かつ日本から優れた仕事がでている自己免疫性肝疾患のテーマを選び、それぞれのエキスパートに執筆をお願いする。
・自己免疫性肝炎(AIH)は中年以降の女性に好発する肝炎である。原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、中年以降の女性に好発する慢性進行性の胆汁うっ滞性肝疾患である。
・原発性硬化性胆管炎(PSC)は肝内外の胆管に多発性・びまん性の狭窄が生じ、胆汁うっ滞をきたす慢性肝疾患である。
■ 自己免疫性肝疾患 ─いま何が問題となっているのか?
・はじめにーー自己免疫性肝疾患の基礎知識
・自己免疫性肝炎ーー急性肝不全の隠れた成因?
〔key word〕急性肝不全、自己免疫性肝炎(AIH)、急性肝炎様発症(AP)、急性肝炎期、急性増悪期
・原発性胆汁性胆管炎の予後予測
〔key word〕原発性胆汁性胆管炎(PBC)、予後予測、GLOBE score、UK-PBC risk score
・自己免疫性肝炎・原発性胆汁性胆管炎のオーバーラップ
〔key word〕自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、オーバーラップ症候群
・原発性硬化性胆管炎の発症への腸内細菌の関与
〔key word〕原発性硬化性胆管炎(PSC)、腸内細菌、バクテリアルトランスロケーション、胆汁うっ滞、Th17細胞
・自己免疫性肝疾患患者のQOL
〔key word〕生活の質(QOL)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)
・小児の自己免疫性肝疾患
〔key word〕原発性硬化性胆管炎(PSC)、自己免疫性肝炎(AIH)、炎症性腸疾患(IBD)、肝移植
・自己免疫性肝疾患に対する肝移植
〔key word〕肝移植、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)
●TOPICS
細胞生物学
・サイクリックAMP濃度を光で一過的に操作する分子ツールの開発
腎臓内科学
・Meflinを発現する血管周囲間葉系細胞の腎線維化における役割
●連載
人工臓器の最前線
・15.人工膵臓の現状と将来展望
〔key word〕人工膵臓療法、外科的糖尿病、ベッドサイド型人工膵臓
医療AI技術の現在と未来ーーできること・できそうなこと・できないこと
・10.医療時系列データへのAI応用
〔key word〕時系列、RNN、Transformer、PhysioNet
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・4.AIを用いた内視鏡画像診断支援
〔key word〕上部消化管内視鏡、大腸内視鏡、胃癌、大腸癌、食道癌、人工知能、computer-aided diagnosis
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・12.ミャンマーの人々の団結と行動ーーコロナとクーデターの二重苦のなかで
●速報
・小児が発端者である新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の家庭内感染調査
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・潰瘍性大腸炎やクローン病に代表される炎症性腸疾患(IBD)は日本における患者数増加が著しく、これを専門としない消化器医も診療する機会が増え、診断・治療について、よく理解しなくてはならない疾患となっている。
・本特集では、IBDのトップランナーの先生に執筆をお願いした。現在および将来のIBD診断や治療を俯瞰して理解できるようになり、難治例については適切なタイミングで専門施設へ紹介されるようになることを期待したい。
・すべてのIBD患者に適切な診断、疾患活動性評価、および積極的で適切な治療選択が行われ、予後が改善されることに、本特集が寄与することを期待したい。
■ 炎症性腸疾患 -診療と研究の最新情報
・はじめに
・腸内細菌と粘膜免疫から見た炎症性腸疾患の病態
〔key word〕腸内細菌、Th17、制御性T細胞(Treg)
・炎症性腸疾患における新規薬剤の使い分け
〔key word〕炎症性腸疾患(IBD)、抗TNF-α抗体製剤、抗接着分子抗体製剤、抗IL-12/23 p40抗体製剤、JAK阻害薬
・炎症性腸疾患における画像検査の疾患活動性評価とTreat-To-Targetの意義
〔key word〕炎症性腸疾患、大腸内視鏡検査、Treat-To-Target(T2T)
・炎症性腸疾患におけるバイオマーカーによる疾患活動性評価とTreat-To-Targetにおける役割
〔key word〕バイオマーカー、粘膜治癒、Treat-to-Target(T2T)、Leucine-rich alpha 2 glycoprotein(LRG)
・スペシャルシチュエーション(高齢IBD患者、妊娠)における課題
〔key word〕高齢者、妊娠前教育、日和見感染、胎児毒性、悪性腫瘍、胎児毒性
・炎症性腸疾患におけるレジストリ研究ーー明らかになる臨床課題
〔key word〕レジストリ、コホート、QOL、患者報告型アウトカム
・再生医療研究から生まれる将来の新規非薬物治療
〔key word〕粘膜治癒、腸管上皮幹細胞、再生医療
●TOPICS
循環器内科学
・プロテインキナーゼNが関与する心不全の新規メカニズム
輸血学
・東京オリンピック・パラリンピックに向けた輸血の新興・再興感染症対策ーー新型コロナウイルスの影響は?
神経精神医学
・腸内細菌と脳機能、ビフィズス菌による認知機能改善作用の可能性
●連載
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・22.免疫疾患とゲノム医科学
〔key word〕自己免疫疾患、遺伝因子、ゲノムワイド関連解析(GWAS)、ヒト免疫学、ゲノム機能学
バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用
・18.生物に学ぶ水中防汚技術
〔key word〕高分子電解質、ポリマーブラシ、親水性、防汚性、生物汚損
●フォーラム
パリから見えるこの世界
・99.プラトンの『テアイテトス』、あるいは「真に知る」ということ
天才の精神分析ーー病跡学(パトグラフィ)への誘い
・15.童謡詩人 金子みすゞ--心の軌跡
●速報
・全国国民健康保険診療施設協議会会員病院施設職員における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染状況把握のための血清疫学調査
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
≪本誌の特長≫
●次代を担う臨床検査技師のための総合臨床情報誌。
●臨床検査業務に即応した最新情報を、より幅広くより豊かにビジュアルな誌面で提供し、わかりやすく解説・紹介。定評ある基本技術の解説とともに、診療支援の強化やチーム医療への参加といった時代のニーズに応える知識・情報を豊富に掲載!
≪特集テーマの紹介≫
●腸管感染症・食中毒の病原体は多岐にわたるため、検出や同定をするには、病原体についての知識とともに、目的に応じた検査を的確に選択・実施するスキルが求められます。
●本特集では、「腸管感染症と食中毒 Up to date」と題し、腸管感染症・食中毒の定義や種類などの基礎知識から、検体採取・保存の注意点、病原体別の検査のポイント、効率的な日常検査の組み立て方といった実践的な内容まで詳しく解説!
【目次】
1.腸管感染症・食中毒の基本
2.検体採取から検査までの注意点
3.病原体別の検査法
1)腸内細菌目細菌
2)その他のグラム陰性桿菌
3)グラム陽性菌
4)抗菌薬関連下痢症の微生物検査
5)ウイルス
6)腸管寄生性の原虫類
4.効率的な日常検査の組み立て方
■Editorial-今月のことば
視点を変える
■話題ーNEWS&TOPICS
『遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン2021年版』が発行に
超音波検査室の精度認定制度に向けた日本超音波検査学会の取り組み
この先どうなる?どう変わる?未来の治療“CAR-T細胞療法”とそのシステム管理
■技術講座
甲状腺エコーにおける腺腫様結節・腺腫様甲状腺腫と濾胞性腫瘍との鑑別
■FOCUS
Clostridioides(Clostridium)difficile感染症(CDI)の検査室マネジメント
血流維持型汎用血管内視鏡により大動脈自然破綻プラークから採取した血液におけるコレステロール結晶の検出・観察法
■呼吸機能検査の苦手意識をなくそう! 2.スムーズな検査の実践へ
5)睡眠時無呼吸検査(PSG と簡易型睡眠時無呼吸検査)のポイント
■歴史に学ぶ 病理技術
5.矢島権八先生と矢島のPAM染色
■解説 診療報酬改定
令和4年度診療報酬改定の要点ー検体検査にかかわる改定を中心に
■臨床検査Q&A
尿沈渣検査における、異型細胞とウイルス感染細胞の区別のポイントを教えて下さい
■学会レビュー
第47回日本超音波検査学会学術集会
■編集部レポート
一般社団法人 日本臨床検査学教育協議会 第17回定時総会(令和4年度)
■LABO LIFE-私の仕事・私の明日
食品衛生監視員として働く
■L・Lの日常
L・Lの日常
・一時代前には、細胞死は生存プロセスの崩壊によってもたらされる受動的な生命現象であると認識されていたが、現在は能動的な現象であり、生体の恒常性維持、ストレス応答などに必要な生命現象であると理解されている。
・細胞死研究はネクローシスとアポトーシスに二極化して考えられていた時期があったが、現在はネクロプトーシスやオートファジー細胞死など、多様な細胞死が存在していることが明らかとなっている。
・細胞死の基礎的研究は細胞死の多様性の発見によって新たなフェーズに入っているが、疾患研究においても、従来のアポトーシスからのアプローチが深化するとともに、多様な細胞死の概念が導入されつつある。
■ 細胞死のすべて -そのメカニズムと,生命現象・疾患との関わり
・はじめに
●アポトーシスと非アポトーシス細胞死
・細胞死研究の歴史ーーいかにして細胞死がホットトピックになったか
〔key word〕計画細胞死、アポトーシス、パイロトーシス、ネクローシス、ネクロプトーシス
・ミトコンドリアを経由するアポトーシス
〔key word〕ミトコンドリア外膜透過性亢進、Bcl-2ファミリータンパク質、シトクロムc、Apaf-1、BH3-mimetic薬
・デスレセプターを介したアポトーシス
〔key word〕TNF(tumor necrosis factor)レセプターファミリー、Fas(FS-7-associated surface antigen)、FADD(Fas-associated death domain)、カスパーゼ8
・カスパーゼによるアポトーシスの実行
〔key word〕細胞死、アポトーシス、カスパーゼ、システインプロテアーゼ、ブレビング
・ネクロプトーシスの分子機構と意義
〔key word〕ネクロプトーシス、ネクローシス、RIPK3、MLKL、炎症性疾患
・オートファジー細胞死
〔key word〕オートファジー細胞死、アポトーシス、BH3-onlyタンパク質
・パイロトーシスーー炎症をつかさどる“燃える”細胞死
〔key word〕パイロトーシス、ガスダーミンD(GSDMD)、インフラマソーム、IL-1β、NINJ1
・ネトーシスの誘導機構とその感染症における役割
〔key word〕好中球、ネトーシス、好中球細胞外トラップ(NETs)、新興感染症、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
・フェロトーシス(鉄依存性細胞死)--転写因子NRF2とBACH1による競合的制御とフェロトーシス伝播現象
〔key word〕フェロトーシス、転写因子、NRF2(nuclear factor-erythroid 2-related factor 2)、BACH1(BTB and CNC homology 1)、細胞死伝播
・ミトコンドリア膜透過性遷移を介したネクローシス
〔key word〕ネクローシス、ミトコンドリア膜透過性遷移(mPT)、シクロフィリンD(CypD)、虚血再灌流障害
●死細胞の行方
・脂質スクランブルによる“eat me”シグナルの提示
〔key word〕フリッパーゼ、スクランブラーゼ、“eat me”シグナル、脂質スクランブル、Xkrファミリー
・ゴーシェ病における神経細胞死誘導の新たな分子機構
〔key word〕ゴーシェ病、神経細胞死、β-グルコシルセラミド(β-GlcCer)、Mincle(macrophage inducible C-type lectin)、ミクログリア
・マクロファージによる死細胞貪食とその意義
〔key word〕マクロファージ、貪食、自己認識
●さまざまな細胞機能と細胞死
・小胞体ストレスと細胞死
〔key word〕小胞体ストレス、ストレス応答、小胞体ストレスセンサー、アポトーシス
・核小体ストレスによる細胞死と病態
〔key word〕ストレス、核小体、リボソーム
・細胞競合を制御する分子機構
〔key word〕細胞競合、ショウジョウバエ、細胞死、オートファジー
・治療ターゲットとしての細胞老化とその機能
〔key word〕細胞老化、細胞死、セノリティックス、SASP(senescence-associated secretory phenotype)
・ASK1と細胞死
〔key word〕ASK1(apoptosis signal-regulating kinase 1)、アポトーシス、ネクローシス、ストレス応答、酸化ストレス
・生死を制御するJNKシグナル伝達経路
〔key word〕JNK(c-Jun N-terminal kinase)、アポトーシス、オートファジー依存的細胞死、細胞生存
●さまざまな生命現象と細胞死
・発生と組織修復におけるカスパーゼの非細胞死性の機能
〔key word〕カスパーゼ、非細胞死性の機能、発生、組織修復
・成体脳におけるニューロンの細胞死と再生
〔key word〕細胞死、再生、ニューロン新生、脳室下帯、嗅球
・骨形成と細胞死
〔key word〕骨形成、プログラム細胞死、軟骨内骨化、膜内骨化(膜性骨化)、骨のリモデリング
・死細胞からのdanger-associated molecular patternsの放出機構
〔key word〕Danger-associated molecular patterns(DAMPs)、細胞膜障害、ネクロプトーシス、イメージング、Live cell imaging for secretion activity(LCI-S)
・自己免疫と細胞死
〔key word〕Damage-associated molecular patterns(DAMPs)、ネトーシス(NETosis)、全身性エリテマトーデス(SLE)、CD72、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎
・パイロトーシスによる自然炎症とその制御ーーオルガネラを標的とする新たな抗炎症薬の開発
〔key word〕自然炎症、パイロトーシス、NLRP3インフラマソーム、オルガネラ
●疾患と細胞死
・神経変性疾患における細胞死研究
〔key word〕神経変性疾患、神経毒性、凝集体、フィブリル、タンパク分解機構
・がんの細胞死回避戦略としてのワールブルグ効果とカルジオリピン代謝を制御するMieap液滴について
〔key word〕液滴、相分離、非膜オルガネラ、カルジオリピン、代謝反応、ワールブルグ効果、p53、 がん抑制
・非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と細胞死
〔key word〕非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アポトーシス、ネクロプトーシス、フェロトーシス
・メタボリックシンドロームと細胞死
〔key word〕慢性炎症、メタボリックシンドローム、肥満、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、マクロファージ
・自己炎症性疾患と細胞死
〔key word〕自己炎症性疾患、インフラマソーム、ピロトーシス
・皮膚疾患と細胞死ーー表皮角化細胞アポトーシスとリンパ球のダイナミクス
〔key word〕表皮真皮境界部皮膚炎、移植片対宿主病(GVHD)、アポトーシス
・脳梗塞における神経細胞死の誘導機序
〔key word〕脳梗塞、興奮毒性、神経細胞死、ダメージ関連分子パターン(DAMPs)
・放射線による細胞死と組織障害
〔key word〕放射線、DNA損傷、DNA損傷修復、組織障害、ベルゴニー・トリボンドーの法則
●細胞死を応用した創薬
・アポトーシス抵抗性BCL2ファミリー阻害薬BH3-mimetic drugsの基礎と臨床
〔key word〕BH3-mimetics、BCL-2、ベネトクラクス、がん
・IAPの医薬品開発ーーIAPアンタゴニストとSNIPER
〔key word〕IAP(inhibitor of apoptosis protein)アンタゴニスト、がん免疫療法、SNIPER(specific and nongenetic IAP-dependent protein eraser)、PROTAC(proteolysis targeting chimera)、targeted protein degradation
・TRAIL創薬
〔key word〕TRAIL、DR5、DR4、アポトーシス、がん
●細胞死解析技術とその応用
・ケミカルバイオロジーを用いた細胞死の解析
〔key word〕ケミカルバイオロジー、ラマンイメージング、アフィニティラベリング
・二分割発光タンパク質の再構成法を用いる細胞死イメージング
〔key word〕蛍光タンパク質、ルシフェラーゼ、アポトーシス
・蛍光タンパク質レポーターを利用した細胞死イメージング
〔key word〕蛍光タンパク質、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)、キナーゼ局在変化レポーター(KTR)、アポトーシス、パイロトーシス、ネクロプトーシス、イメージング
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
わが国におけるワクチン開発の新展開を各分野のエキスパートが解説!
●コロナ禍を経て、ワクチン開発は、その基礎研究から開発研究にかけて各方面から多くのシーズやイノベーティブなプラットフォームなどの発見、発明が生まれている。
●本書では、日本でも活性化されたワクチン開発の新展開、とくにワクチン設計のサイエンスともいえる内容について、各領域で活躍する第一線の執筆陣が最新の知見と情報を提供。
●未知の感染症への備えの基盤となり、若い研究者の好奇心をくすぐり、次なる破壊的イノベーションへのヒントを示唆する一冊!
【目次】
総論
1.新型コロナウイルスのパンデミック収束のためのワクチンサイエンス
2.自然免疫アジュバントを用いた新規粘膜ワクチン開発
3.COVID-19からみえた獲得免疫記憶の特性
4.粘膜面における獲得免疫と感染防御
5.弱毒生ワクチンと不活化ワクチン
6.SARS-CoV-2特異的T細胞クロノタイプとエピトープ解析
7.アジュバント─in situワクチン,感染症予防,非感染性疾患への応用
8.機械学習によって加速される次世代アジュバント開発
9.SARS-CoV-2 Spike L452R変異は,細胞性免疫の逃避と感染性上昇に寄与する
10.安全性研究からのワクチン・アジュバント設計
11.有機合成化学研究からのワクチン,アジュバント設計─ワクチンアジュバント開発における有機合成化学の貢献と新たな取り組み
各論
【Non-viral vector】
12.プラスミドDNAベクターワクチン設計のサイエンス
13.新規創薬・ワクチンモダリティとしてのmRNA
14.RNA創薬を支える縁の下の力持ち─pH感受性脂質
【Viral vector】
15.アデノウイルスベクターワクチン設計のサイエンス─COVID-19に対するワクチン開発を中心に
16.ヘルペスウイルスベクターワクチン設計のサイエンス
17.麻疹ウイルスベクターワクチン
18.センダイウイルスベクターワクチン設計のサイエンス
19.組換え多価ワクチンベクターとしての水痘生ワクチンの可能性
20.ワクシニアウイルスベクターワクチンの設計
21.ヒトパラインフルエンザ2型ウイルスを用いた結核ワクチンの開発
【Bacterial vector】
22.BCGベクターワクチン設計のサイエンス
【Phage vector】
23.細菌に感染するバクテリオファージを担体とするファージワクチン設計
1細胞解析の技術開発の最先端の状況と、日本で得られた1細胞解析での成果を解説!
●ヒトのような多細胞生物はさまざまな細胞から構成されており、リンパ球や線維芽細胞のように、同じように見える細胞でも、がん細胞の隣にいる場合と毛細血管の隣にいる場合とでは、遺伝子発現は異なります。
●具体的にどう異なるのか?この問いに答えることのできるレベルまで、ついにオミクス解析の技術レベルが向上してきています。
●本特集では前半を技術編とし、この技術開発の最先端の状況を紹介し、後半には応用編として日本で得られた1細胞解析での成果を紹介します。
【目次】
技術
1.1細胞エピゲノム解析技術開発の最前線
2.1細胞プロテオーム解析はどこまできたか
3.1細胞メタボローム解析の現状
4.ライブイメージングによる1細胞動態解析
5.組織切片の空間トランスクリプトーム解析
6.1細胞ゲノム解析で多様な細菌叢を捉える
7.電気化学的なケミカルイメージングによる実時間1細胞解析
8.1細胞トランスクリプトームデータの解析技術
9.国際動向─Human Cell Atlasプロジェクト
応用
10.感染症の1細胞解析
11.新型コロナウイルス感染症の1細胞解析
12.免疫系の1細胞解析による転写制御機構の予測
13.1細胞解析でがん免疫療法に迫る
14.百寿者免疫細胞の1細胞トランスクリプトーム解析
15.発生・再生研究における1細胞遺伝子発現解析の現状
16.1細胞解析からわかる循環器病態
17.精神疾患患者試料を使用した1細胞研究の現在
18.がん治療における薬剤応答性の1細胞解析
≪本誌の特長≫
●次代を担う臨床検査技師のための総合臨床情報誌。
●臨床検査業務に即応した最新情報を、より幅広くより豊かにビジュアルな誌面で提供し、わかりやすく解説・紹介。定評ある基本技術の解説とともに、診療支援の強化やチーム医療への参加といった時代のニーズに応える知識・情報を豊富に掲載!
≪特集テーマの紹介≫
●血栓止血検査は、1 原理が異なる、2 測定機器の差により検査結果が乖離しやすい、3 絶対的な標準物質がない、4 検査前プロセスがもっとも重要である一方で脆弱である、などの理由から、標準化が難しいとされてきました。
●本特集では、「ここまできた 血栓止血検査の標準化」と題して、現時点でどこまで標準化が進んでいるか、解決すべき課題は何か、今後の展望はどうなるのか、等々について詳しく解説しています。
【目次】
1.血栓止血検査の基本
2.標準化の現状
1)検体取扱い
2)PT、フィブリノゲン量
3)APTT、APTTクロスミキシング試験
4)凝固因子活性定量、凝固因子インヒビター量
5)凝固制御因子活性定量(AT、PS、PC)
6)FDP、Dダイマー
7)ループスアンチコアグラント
8)血小板機能検査
■Editorial-今月のことば
求められる社会人基礎力
■話題ーNEWS&TOPICS
『原発性アルドステロン症診療ガイドライン2021』の改訂ポイント
サル痘の基礎知識
『廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル』の改定
■基礎講座
難しい採血に遭遇した際のコツ
■技術講座
心房細動における心エコーレポートの書き方
■MT Seminar
関節液検査ー解剖、疾患、結晶検査を中心に
■骨髄検査 ベーシックマスター
3.標本の観察・所見の書き方
■メディカルスタッフ職業図鑑
3.診療放射線技師
■学会レビュー
2022年度日臨技九州支部医学検査学会(第56回)
第61回日本臨床細胞学会秋期大会
■L・Lの日常
・リアルワールドデータ(RWD)を用いた臨床研究においてわが国は諸外国の後塵を拝してきたが、臨床疫学、公衆衛生学などの専門家たちは、臨床の専門家と協同してRWDのデータベースを構築し、ラインアップは充実してきた。
・入手可能なRWDを最大限活用した“エビデンス創出”や“臨床への応用”にすでに舵は切られている。ひととおりのデータベースが用意できた今、データをフル活用してアウトプットを量産するフェーズに突入したといえるであろう。
・本特集では、データベースごとに各論を配した患者レジストリの代表例(SOS-KANTOとNCD)、電子カルテ由来診療情報データベース、DPCデータベース、NDB、介護データなどについて最新知見を紹介している。
■ リアルワールドデータを用いた臨床研究の進化
・はじめに
・リアルワールドデータが切り拓く医療の未来
〔key word〕リアルワールドデータ(RWD)、患者レジストリ、電子カルテ情報、保険データベース
・SOS-KANTO 2017 studyの研究計画とデータ収集
〔key word〕心停止研究、レジストリ、多施設共同研究
・National Clinical Database--全国レジストリプラットフォームの研究利用
〔key word〕National Clinical Database(NCD)、レジストリ、臨床研究
・電子カルテ由来診療情報データベース
〔key word〕構造化データ、非構造化データ、検査データ、自由記載
・DPCデータを用いた研究の現状と今後
〔key word〕Diagnosis Procedure Combination(DPC)、データベース、リアルワールドデータ
・NDBを用いた研究の現状と今後
〔key word〕NDB、オンサイトリサーチセンター、レセプト、SQL、直腸癌
・介護データを用いた研究の現状と今後
〔key word〕介護報酬明細情報(介護レセプト等情報)、要介護認定情報、科学的介護情報システム(LIFE)、介護保険総合データベース(介護DB)
・DeSCデータを用いた研究の現状と今後
〔key word〕保険データベース、臨床疫学研究、DeSCデータベース
・リアルワールドデータに対するデータ駆動型アプローチとシグナル検出
〔key word〕データ駆動型、仮説駆動型、シグナル検出、シグナル強化、医薬品副作用自発報告データベース
●TOPICS
産科学・婦人科学
・フェムテックへの期待
神経内科学
・大脳皮質一次体性感覚野アストロサイトmGluR5による神経ネットワーク再編と慢性疼痛
●連載
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・10.AIを用いた感染症診断の可能性
〔key word〕感染症診断、AI医療機器、新医療機器、身体診察AI
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・18.マラリアーー伝統的知識からの解放
●書評
・『相談事例から考える 研究倫理コンサルテーション』(松井健志 監修・編著/山本圭一郎・伊吹友秀・井上悠輔 編著)
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・1990年代、循環器内科領域における血栓止血領域への興味は少なかった。心筋梗塞などの血栓症を診ていたのに、血栓止血の視点が少なかったのは不思議であった。
・その後、抗血小板薬としてクロピドグレルが開発され市場が拡大した。さらに、心房細動の脳卒中予防に経口の直接的凝固因子阻害薬(DOAC)が開発され、数兆円の市場規模に至った。
・今回の特集では基礎的、臨床的視点から血栓止血学における最近の進歩をエキスパートに解説いただく。診療に役立つのみならず、読者の皆様の学術活動に資することを期待する。
■ 基礎と臨床の両面から挑む血栓止血学
・はじめに
・血小板と血栓形成ーー機序と臨床的意義
〔key word〕血小板、止血、動脈血栓、静脈血栓
・循環器領域における抗血栓治療の現状
〔key word〕虚血性心疾患、抗血小板薬、抗凝固薬
・血栓止血におけるプロコアグラント血小板の役割
〔key word〕血小板プロコアグラント活性、血小板第III因子、血小板、マイクロパーティクル、リン脂質、非活性化GPIIb/IIIa
・脳血管疾患発症制御における抗血栓療法
〔key word〕抗血小板療法、抗凝固療法、再灌流療法、経静脈的線溶療法
・血流下における血小板を中心とした血栓形成シミュレーター
〔key word〕血小板、GPIbα、フォン・ヴィレブランド因子(VWF)、血栓形成、シミュレーション
・血栓性疾患の病理
〔key word〕アテローム血栓症、プラーク破綻、静脈血栓症、癌関連血栓症
・COVID-19に伴う血栓症
〔key word〕新型コロナウイルス感染(COVID-19)、血管内皮細胞傷害、微小血栓、D-ダイマー、サイトカインストーム
・フォン・ヴィレブランド因子と血栓・止血
〔key word〕フォン・ヴィレブランド因子(VWF)、フォン・ヴィレブランド病(VWD)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、血栓症、出血
●連載
この病気、何でしょう? 知っておくべき感染症
・26.シラミ症(この白くうごめくモノは?)
〔key word〕アタマジラミ、コロモジラミ、ケジラミ、殺虫剤耐性、心のケア
オンラインによる医療者教育
・12.診療科の魅力が伝わるオンライン実習ーー北海道大学産婦人科の事例
〔key word〕オンライン実習、外科基本手技の遠隔指導、シネメデュケーション、プロフェッショナリズム
ユニークな実験動物を用いた医学研究
・10.ショウジョウバエから見出された非典型的ドパミン放出による学習強化モデル
〔key word〕ショウジョウバエ、ドパミン、オンデマンド放出、学習強化、一酸化炭素
COVID-19診療の最前線からーー現場の医師による報告
・4.血栓症と炎症:多臓器不全・多様な症状への進行機序
●特報
・ウイルス感染症の制御機構
・ヒトT細胞白血病ウイルス1型の生き残り戦略と病原性
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
≪本誌の特長≫
◆リハビリテーション科医ほか関連各科の医師、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など、リハビリテーションに携わる医師とスタッフのためのビジュアルで読みやすい専門誌!
◆リハビリテーション領域で扱う疾患・障害を斬新な切り口から深く掘り下げつつ、最新の知識・情報を紹介。臨床でのステップアップを実現する、多彩な特集テーマと連載ラインナップ!
≪特集テーマの紹介≫
●がん、心疾患、呼吸器疾患、腎疾患等の内部障害に起因する栄養障害は、悪液質(cachexia、カヘキシア)の病態が関与すると考えられている。
●悪液質は、根治を目標とした疾患治療に際しその耐用性を著しく低下させ、予後悪化の促進要因となる。
●その背景を踏まえ、本特集ではリハビリテーションスタッフが知っておくべき概念から疾患別の悪液質まで、最前線で取り組む専門家が解説。
【目次】
悪液質の病態と診断
悪液質の運動療法
悪液質の栄養療法
がん悪液質とリハビリテーション
心臓悪液質とリハビリテーション
CKD患者の悪液質・Protein-energy wastingとリハビリテーション
COPDの悪液質とリハビリテーション
慢性肝疾患の悪液質とリハビリテーション
■新連載
巻頭カラー 症例でつかむ!摂食嚥下リハビリテーション訓練のコツ
1.脳血管障害に対する嚥下促通法のコツ
■連載
リハビリテーションスタッフがかかわるチーム医療最前線
8.九州北部の地域医療を担う特定機能病院である 久留米大学病院の取り組み
ニューカマー リハ科専門医
小川真央
新型コロナウイルス感染症とリハビリテーション医療
4. COVID-19患者への遠隔リハビリテーション治療の効果と課題
リハスタッフが知っておくべきプレゼン(学会発表・講演)のコツ
5.症例プレゼン:3. プレゼンテーションにさらに磨きをかけるために:自分の中を意識する
リハビリテーションと薬剤
4.リハビリテーションでよく遭遇する症状・症候と薬剤:1ふらつき・転倒
リハビリテーション職種が知っておくべき臨床統計:基礎から最新の話題まで
13. 信頼性と妥当性の検証
ヘルステックとリハビリテーション医療
5. 遠隔心臓リハビリテーション(リモハブ)
心に残ったできごとーリハビリテーション科の現場から
2つの病院で学んだリハビリテーション科医師としての礎
・哺乳類のエピジェネティクスの代表例として知られる“X染色体不活性化”をイギリスの女性研究者Merry Lion博士、およびアメリカの日系研究者大野乾博士が発見して約60年がたつ。
・今回の特集では、1モデル動物によるメカニズム解析、2幹細胞における初期化現象、3ヒト疾患の3つのテーマで、各分野の専門家に研究の紹介してもらう企画を立案した。
・本特集が、謎に満ちた“X染色体不活性化”の理解の一助となることを願っている。将来、ヒト疾患解析、再生医療も含め、これまでの基礎研究がさまざまな方向に発展することを期待したい。
■ X染色体不活化と疾患 ─新たな展開
・はじめに
・X染色体不活性化の分子メカニズム
〔key word〕ヘテロクロマチン、Xist(X-inactive specific transcript)RNA、長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)、H2AK119ub、H3K27me3、H3K9me3
・不活性X染色体の三次元構造と遺伝子発現制御
〔key word〕X染色体不活性化(XCI)、遺伝子発現制御、ゲノム三次元構造、Hi-C、複製タイミング
・非メンデル遺伝とX染色体不活性化異常ーー思い込みを除いて、新たな発見へ
〔key word〕X染色体不活性化(XCI)、Ftx non-coding RNA、性差を示す疾患
・霊長類におけるX染色体遺伝子量補正
〔key word〕霊長類、カニクイザル、X染色体不活性化(XCI)、XCU(X chromosome up-regulation)
・生殖細胞初期化におけるX染色体再活性化のイメージング
〔key word〕X染色体再活性化(XCR)、X染色体不活性化(XCI)、始原生殖細胞(PGCs)、リプログラミング
・iPS細胞誘導におけるX染色体再活性化
〔key word〕X染色体再活性化(XCR)、iPS細胞誘導、Xist、Xtreme
・女性多能性幹細胞における不可逆的X染色体不活化破綻と病態モデリング
〔key word〕ヒト多能性幹細胞、XCI erosion、病態モデリング
・女性特有の神経発達障害に関するX染色体不活性化ーーMICPCH症候群
〔key word〕MICPCH症候群、CASK、TBR1、GluN2B、シナプス
●TOPICS
解剖学
・歯の硬化に必要な血管新生と象牙質形成のカップリング
臨床検査医学
・新型コロナウイルス核酸検査手引き書ーー日本遺伝子診療学会 新型コロナウイルス感染症検査委員会編「はじめて新型コロナウイルス検査を行う方のために」
●連載
人工臓器の最前線
・14.バイオマテリアルと組織再生型人工臓器
〔key word〕脱細胞化組織、組織工学、再生医療、小口径血管、ダチョウ頸動脈
医療AI技術の現在と未来ーーできること・できそうなこと・できないこと
・9.公共シークエンスレポジトリを用いた大規模トランスクリプトーム解析からの知識発見
〔key word〕トランスクリプトーム解析、スプライシング異常、ビッグデータ解析、クラウド
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・3.行動変容を伴う医療機器プログラム評価の考え方
〔key word〕認知行動療法、医療機器プログラム、二重盲検ランダム化比較試験、シャムアプリ、プラセボ効果
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・11.コロナ禍でベトナム人技能実習生が自分自身の健康を守るためには
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・“特定行為に係る看護師の研修制度”は、医師の判断を待たずに一定の診療補助行為を行うことができる看護師を養成することを目的として2015年から施行された制度で、タスクシフティングの切り札となる可能性がある。
・一方、医師事務作業補助者は医師が行う業務のうち事務的な業務をサポートする職種で、診療報酬制度ではこの配置人数によって診療報酬加算が認められており、急速に普及しつつある。
・これら2つの職種は医師の業務を肩代わりするという意味だけでなく、それぞれの人材のキャリアパスとしても重要な制度である。本特集では2つの職種の現状、とくに養成課程や配置について専門家に解説いただく。
■ 特定行為看護師,医師事務作業補助者の現状 -養成と配置
・はじめに
・特定行為研修制度の創設と進展
〔key word〕看護師、特定行為研修、チーム医療
・看護師特定行為研修修了者をいかに活かすか
〔key word〕看護師特定行為研修、チーム医療、タスクシフティング、ジェネラリスト、キャリアパス
・看護師特定行為研修修了者のキャリアパスーーキャリアデザインの探求
〔key word〕特定行為に係る看護師の研修制度、看護師特定行為研修修了者、キャリアデザイン、キャリアパス
・特定機能病院における特定行為看護師養成と配置
〔key word〕特定行為研修、特定行為研修修了者、特定行為看護師
・医師事務作業補助者の配置と実際
〔key word〕医師事務作業補助者、医師事務作業補助体制加算、医療クラーク、タスクシフト
・医師事務作業補助者の活用と教育
〔key word〕医師事務作業補助者、医療クラーク、チーム医療、タスクシフト、生涯教育
●TOPICS
生理学
・宇宙医学を地球上の健康増進に活かそうーー抗重力筋線維の反応
スポーツ医学
・e-スポーツの効能と弊害
医療行政
・学校心臓検診の課題
●連載
この病気、何でしょう? 知っておくべき感染症
・2.ジアルジア症(本当にジアルジア症?)
〔key word〕ジアルジア症、ランブル鞭毛虫、メニール鞭毛虫
いま知っておきたい最新の臨床検査ーー身近な疾患を先端技術で診断
・はじめに
がん
・1.がんゲノムプロファイリング検査
〔key word〕プレシジョンメディシン(精密医療)、がんゲノムプロファイリング検査、次世代シーケンサー、ドライバー遺伝子異常、Genotype Matched Treatment
●フォーラム
日本型セルフケアへのあゆみ
・10.究極のセルフケア:がんの在宅死
天才の精神分析ーー病跡学(パトグラフィ)への誘い
・17.ウィトゲンシュタインーー極めつきの高い知性・感性の保持者
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・近年、ウェアラブルデバイスによる健康管理が可能になってきており、深部体温や心電図、発汗量、昇降高度、SpO2なども測定可能になっている。
・さらに血糖値の連続測定が可能な機器もあり、食後のスパイク血糖値がはかれるばかりではなく、食事指導や栄養指導との連携も期待されている。
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行対策として、医療の情報化の現状の課題が多く指摘されてきたなかで、新しい動きが進みつつある。
■ ウェアラブルデバイスと未来の医療
・はじめにーーPHRとウェアラブルデバイスの連携による医療の未来への期待
・わが国におけるPHRの現況と課題・展望ーーPHRを活用した健康社会の実現に向けて
〔key word〕PHR(personal health record)、PGD(person generated data)、標準化、社会基盤
・ウェアラブルデバイスの生活に対する密着性と利便性および将来
〔key word〕生活密着、実際の利便性、未来の用途、技術革新、小型高度化
・オンライン医療の現状と医療DXの展望
〔key word〕オンライン診療、オンライン服薬指導、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、診療報酬改定、医療情報
・ウェアラブルデバイスとそのデータによるPHRの実現
〔key word〕Personal health record(PHR)、EHR(電子健康記録)、ウェアラブルデバイス、IoT(Internet of Things)、モバイルヘルス(mHealth)
・薬局の対人業務におけるスマートフォンの活用
〔key word〕スマートフォン、薬局、薬剤師、電子薬歴、電子お薬手帳、PHR(personal health records)
・デジタル投資によるヘルスケア創薬の発展
〔key word〕リアルワールドデータ(RWD)、AI技術、プラットフォーム
・ウェアラブルデバイスから得られるデジタルバイオマーカーの医薬品開発への活用
〔key word〕医薬品開発、ウェアラブルデバイス、デジタルバイオマーカー(dBM)、デジタルセラピューティクス(DTx)
●TOPICS
救急・集中治療医学
・新しいAED--オートショックAEDへの期待
糖尿病・内分泌代謝学
・インスリンによるタンパク質・脂質代謝制御経路の解明
●連載
人工臓器の最前線
・7.リードレスペースメーカの最前線
〔key word〕Micra TPS、適応基準、VDDモード
医療AI技術の現在と未来ーーできること・できそうなこと・できないこと
・2.画像認識技術の近年の動向
〔key word〕画像認識、AI、深層学習
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・4.障がい児の療育ーー誰もが大切にされる社会を目指して
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
≪本誌の特長≫
◆基礎から最先端まで、幅広い情報満載の臨床栄養総合誌!
◆生活習慣病への対策やNSTなどのチーム医療が重視され、栄養管理を担う管理栄養士・栄養士への期待はますます高まるなか、すぐに臨床で活用できる最新の知識をはじめ、日常業務のスキルアップのための情報や施設のルポルタージュ、新たな診療ガイドラインなど、医学・医療界の動向を含めた情報を広く紹介しています。
≪特集テーマの紹介≫
●2005年に北欧から提唱されたERAS(enhanced recovery after surgery;手術後の回復強化)プロトコールは、手術における安全性の向上、術後合併症の軽減、早期回復、在院日数の短縮、コスト低減を目的に開発された周術期の包括的プロトコールで、わが国の消化器領域の外科手術でも普及が進み、その成果が報告されています。
●栄養管理においては、術前の栄養状態を把握し栄養改善のための介入を行うことや、術後の早期経口摂取に向けた取り組みが柱となりますが、術前から術後まで多岐にわたるプロトコールを実践し早期回復を実現するためには、多職種からなるチームでの多面的なアプローチが不可欠です。
●本特集では、「がん周術期栄養管理のいまーERAS実践における工夫とその成果」と題して、がん患者の周術期栄養管理の問題点や今後の展望、食道・胃・肝胆膵・大腸の各消化器癌における現状、immunonutritionやプレハビリテーション、ERAS における術後食のあるべき姿まで、各領域のトップランナーの執筆陣が最新情報をもとに解説しています。
【目次】
がん患者に対する周術期栄養管理の問題点と今後の展望
胸部食道癌領域における周術期栄養管理
胃癌領域における周術期栄養管理
肝胆膵領域における周術期栄養管理ー膵頭十二指腸切除術のERAS運用と課題
大腸癌領域における周術期栄養管理ー術後早期経口摂取を実現するための対策
高度侵襲手術やサルコペニアに対するimmunonutrition
消化器癌周術期患者への術前栄養介入とプレハビリテーションが示す効果
ERASにおける消化管術後食のあるべき姿を再考する
●管理栄養士も知っておきたい理学療法評価・運動療法の基本(1)
評価法(1)-筋肉量・筋力
●活動レポート 栄養ケア・ステーション
認定栄養ケア・ステーション ごはんのおとも
●第11回日本腎栄養代謝研究会学術集会・総会 レシピコンテスト
おススメしたくなる!華麗なるカレー味レシピーカレーの風味を活かしたお料理大集合
●スポット
脳卒中急性期栄養管理で医療コストを減じる試み
腸内細菌療法の現状と展開
連載
●代謝からみた 身体活動&栄養のサイエンス最前線(3)
北米の食事摂取基準改訂
●リハ栄養診断推論を究める! 誌上ケースカンファレンス
vol.9 COVID-19感染後にサルコペニアと低栄養を呈した回復期入院症例
●Case Reportに学ぶ 摂食嚥下障害の栄養アセスメントと介入のコツ(12)
嚥下障害を合併したCOVID-19感染後患者に対し、リハビリテーションと栄養管理で経口摂取が可能となった一例
●宮島流! 病棟栄養士のためのケースカンファレンス活用術
CASE 21 腎盂腎炎
●Medical Nutritionist養成講座(69)
静脈栄養投与経路の管理(4)-輸液ラインの管理
●Dr.雨海の男性臨床栄養学(23)〈隔月連載〉
エネルギーの逆襲(2)-EIAKIと腎性低尿酸血症
●ORIGAMI ART-食に活かすおりがみ/食の教養
ギンナン
●こんだてじまん
じまんの一品料理 巻き寿司/中部ろうさい病院
≪本誌の特長≫
●次代を担う臨床検査技師のための総合臨床情報誌。
●臨床検査業務に即応した最新情報を、より幅広くより豊かにビジュアルな誌面で提供し、わかりやすく解説・紹介。定評ある基本技術の解説とともに、診療支援の強化やチーム医療への参加といった時代のニーズに応える知識・情報を豊富に掲載!
≪特集テーマの紹介≫
●危機的出血における緊急輸血への対応は、輸血部門においてはもっとも重要な業務のひとつであり、最近になりようやく臨床現場での関心が高まってきています。大量出血の病因・病態を科学的に理解し、それに対して適切な体制を準備するのは、今や病院の危機管理のひとつとして必須ともいえます。
●本特集では、「これで安心!危機的出血の輸血戦略」と題して、経験豊富な現場の医師や輸血部門のスタッフそれぞれの立場から、危機的出血に臨む臨床検査技師が知っておきべき病因・病態と、検査・輸血治療などの具体的対応について、わかりやすく解説しています。
【目次】
1.危機的出血と緊急輸血
2.臨床現場から輸血部に求めること
1)麻酔科医の立場から
2)産科医の立場から
3)救急医の立場から
3.輸血部門での対応
1)輸血部門での体制整備・臨床現場への働きかけ
2)他部署・多職種とのコミュニケーションのとり方
■Editorial-今月のことば
アフターコロナに向けた準備を始めましょう
■話題ーNEWS&TOPICS
初心者向け新型コロナウイルス核酸検査解説書『はじめて新型コロナウイルス検査を行う方のために』が公開に
■技術講座
迅速細胞診(ROSE)の有用性と実際
■基礎講座
病理・細胞診検査の精度管理
消化管寄生蠕虫類の検査方法と同定
胸水・腹水のデータの見方
■呼吸機能検査の苦手意識をなくそう!3.呼吸機能検査と血液ガス,周術期の臨床応用を学ぶ
2)手術と呼吸機能検査(意義とデータの読み方)
■FOCUS
敗血症/重症感染症におけるバイオマーカーの有用性
TTPの診断・治療の最前線
■From LABO
常に進歩し続ける輸血医療のトップランナーとしての臨床検査技師を目指して
コロナ禍における検査技師の活躍現場を覗く!藤田医科大学PCRセンターで奮闘する臨床検査技師
■Book Review
多職種で取り組む抗菌薬適正使用 AST活動はじめの一歩
■L・Lの日常
■LABO LIFE-私の仕事・私の明日
パラレルワーカーとして生きる