悪人と見えていても、弱者と見られていても、実は人間は、実にすばらしいものを持っている。しかも必ず持っているその宝が、どこかにかくされているのである。それらを、色々な角度から、ながめまわし、時には悪口も言い、また讃美し、ケチをつけ、はげましているのが、本書である。
オウム事件が突きつけた“現実”を見よ!法を無視した権力の横行、それに追随する商業主義的宗教。いま我々に明らかにされた現代ニッポンの実態を徹底論戦!1億2千万人の狂騒のなかで見失われたものは何か 捜査・報道・宗教を問いなおし、日本社会の病理を鋭くえぐりだす。
不当な差別を受けつづけてきた浦島重工の社員・木原高志。社会に復讐と出世を誓う木原は、副社長令嬢と結婚、同時に矢沢恵理とも関係し、社内外の情報を集めはじめる。だが、浦島重工合併の機密を知った直後、恵理が崖から転落死した!脅迫電話、空転する合併問題、そして第二の殺人事件。復讐に燃える男と行く手を阻む陥穽を迫真の筆致で描いた非情小説。
歴史家は、自らの体験を後世に伝える現代の語り部たるべきである…戦中・戦後の激動の時代を生きた著者が、折にふれて発表してきた歴史随想50編を収む。歴史家の透徹した眼が、時代の一断面を鮮烈にとらえている。筆者一流の辛辣とユーモアで語る歴史エッセイ。
ほぼ1000年周期で起きている山崎断層地帯の大地震、次はいつ起きてもおかしくないと言われている。そのとき、どの地域にどのような被害が及ぶのか、「昭和59年山崎断層地震」をはじめ過去の地震は、実に多くのことを私たちに教えている。
父のモレコーム侯爵の虐待に耐えかね、イヴォーナは母と共にフランスへ逃げた。ガンブワ伯爵の別荘での四年間の安息。だが、不虜の事故で母と伯爵は亡くなる。茫然とするイヴォーナの前に現れたのは父の弟、アーサー叔父だった。妻の訃報のショックで父もまた急死し、その代役として、後見人となったのだ。憎悪をつのらせた彼は、姪を強制的に厳格な修道院に閉じこめようとする。一度は自殺まで考えたイヴォーナだが修道院への道中、隙をみて逃げ出すと、髪を切り、男装して闇にまぎれこむ。凍える雪道で見つけた木こり小屋にはけがを負ったサンスール公爵がいた。
“活断層の巣”長野県を徹底ルポ!地震予知のために過去の傷跡を検証。悠久の大地に潜む“事実”を明らかにする。航空写真と地形図の対比でビジュアルに。
本書は、見ただけでわかる人間相互の標識、衣服から日本の歴史を読み解く。
環境問題から経済、社会システムまで、混迷を極める世紀末日本。こんな時代だからこそ、慌てず、騒がず、自分自身と真正面から向かい合うべき時なのではないのか。この混迷を打ち砕き、新しい時代の根本的突破口を示す、高橋佳子の最新作。経済界、教育界をはじめ、各界にまたまた衝撃的な新しい価値観を巻き起こす。