鎌倉出身の著者が紡ぐ、クスッと笑える日常エッセー。リズム感溢れるタッチで、四季の魅力と娘の成長を綴る。
後半生を過ごした鎌倉をうたった詩とエッセイ全33篇。路地をさまよい、中世の死者たちに思いを寄せる。野の花を愛し、海の言葉に耳を傾ける。寺の境内で昼寝し、ブンカジンのいない居酒屋で相模の地酒を味わう。詩人の魂は、今日も鎌倉を歩いている。
二〇二二年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公である北条義時。彼はどのような生涯を送り、どのように政権を握り、戦乱の世を生き抜いたのかー。北条義時を中心に据え、義時がかかわった鎌倉幕府の政治や制度、彼をめぐる人物・出来事から鎌倉幕府の成立、転換点を見直す。義時の執政、承久の乱の影響、13人の合議制、北条氏の発給文書、『吾妻鏡』や伝承・史跡から見る後世の義時像、などの多角的な章立て・多彩なコラムにより、新たな北条義時像、鎌倉幕府の姿を浮き彫りにする。北条義時に関する詳細な年譜も付す。
治承・寿永内乱や蒙古合戦をもとに、参陣作法や恩賞給付、所額に応じた軍役負担、軍事行動を支える非戦闘員など、知っているようで知らない合戦のリアルに迫る!
現役をしりぞいてなお幕閣に大きな影響力をもつ、水戸徳川家の前藩主・徳川光圀。しかも大日本史編纂という文化事業を進めつつ、市井の悪党をひそかに懲らしめている名君だと、瓦版は毎日のように書きたて、庶民のあいだの人気はうなぎのぼり。すっかりと有頂天になった光圀だが、じつはこの正義の味方、なんとも人間くさい…いや、見栄っ張りで強欲な駄目人間であった。そんな光圀の片腕、無二の相棒とも言える男が、水戸家藩士の佐々野助三郎。これまた光圀に負けず劣らずの変わり者だが、たしかに頭は切れるし腕は立つ。組めば最強のふたりは、次に、残忍な人斬りの退治をもくろむのだが…。
ユネスコ世界遺産の登録は叶わなかった。それでも鎌倉が、日本が誇る歴史文化都市であることに変わりはないだろう。いまでも市内のあちらこちらで、遺跡の発掘が継続されている。本書で取り上げた史跡には、休日の訪問者さえ少ないものがふくまれる。屋敷跡、小さな社、切通し、井戸…中世の武家や町民たちがそこに生活していた証ばかりだ。鎌倉のすばらしさは、こういった一般的な観光ルートから外れたところに潜んでいる。
豪華な内装、ご当地グルメ、うれしいサービス…個性派ぞろいの大人気列車を「青春18きっぷ」で堪能するマル優プランの数々。気軽な日帰り旅行から週末を彩る旅まで乗るだけで心が躍る体験へ、さあ出発!
尼将軍・政子、頼朝の娘・大姫、義時の妻・姫の前、時政の妻・牧の方…。鎌倉幕府150年の歴史の中で、北条氏とともにあった17名の女性たちの生涯を描き出す。
由比ヶ浜で、意識不明の重体で発見された女子高生・辻曲摩季の姿が病院から消失。直後の地震で、鶴岡八幡宮の鳥居が倒壊し、さらに、源氏ゆかりの地・修善寺でも異変が発生。尋常ならざる者の影を感じた摩季の兄姉と友人の陽一は、鎌倉の殺戮史を調べはじめる。果たして、事件と怨霊の関係は?新シリーズ開幕!
源義仲が平氏を退け入京を果たした。だが、清和源氏の嫡流である源頼朝は関東で挙兵するも京を目指さなかった。朝廷の権謀術数を嫌い、北条氏ら坂東武者の頂点として鎌倉で武家政権の足場を固めていく頼朝。さらに、平氏滅亡後、弟の義経討伐を名目に全国に守護、地頭を置くことに成功、朝廷に勝るとも劣らない力を得た。やがて、頼朝は政敵を次々に排し…。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」時代考証チーフが、平安末期から鎌倉時代に活躍した人物たちの虚像と実像を一人ひとり徹底解説。源氏将軍、執権北条氏はもちろん、梶原景時、畠山重忠、三浦義村ら御家人から、後白河、後鳥羽など法皇・上皇、貴族まで。さらに政治・文化や武士の生活、戦いに関する最新研究と併せて、この時代の複雑な人間関係や出来事の背景がすっきりわかる一冊!
鎌倉幕府の宗教政策の研究に一石を投じる。鎌倉幕府が行った年中行事、あるいは天変や疾病の際に実施していた祈祷の特徴について整理し、摂関家との比較を踏まえ一権門としての鎌倉幕府の性格を確認した。また、鎌倉幕府の儀礼がどのように運営されたかを多面的に分析するため、儀礼の場を重視した鎌倉殿と、儀礼に関係する御家人たちの意欲・経済状態といった視点からも考察し、鎌倉幕府の宗教政策を闡明にした。