恋愛は近代的な「自己」の実現のうえで、いかに意味づけられていったのか。恋愛という観念の男女による形成過程の違いを分析する。
明治期の「恋愛」という新たな観念の登場は、異なる歴史的・社会的文脈のもとにあった男女に、それぞれ何をもたらしたのか。恋愛をめぐる社会的な共通認識がつくられるプロセスをジェンダーの視点からたどり、恋愛という観念がいかに男性と女性にとって異なる意味をもつものとして形成されていったのか、資料を基に鮮やかに描き出す。
はしがき
序 章 問題視角──恋愛における「自己」とジェンダー
1.近代的「自己」への着目
2.男女の非対称性の形成過程の解明
3.男女という枠組みの形成過程の解明
4.本書の課題と構成
第一章 夫婦愛の成立──「自己」と「役割」の緊張関係
1.「自己」の誕生
2.夫婦愛の成立
3.夫婦愛のジェンダー構造
4.肉体性へのまなざし
第二章 反社会としての恋愛──男たちの「自己」の追求
1.北村透谷の恋愛論
2.明治三〇年代における展開
3.「男同士の恋」
第三章 恋愛の社会化──「自己」から「男らしさ」へ
1.青年たちの「自己」の追求への批判
2.「男」の価値化
3.生物学的恋愛観
4.その後の展開
第四章 「女同士の恋」──女たちの「自己」の追求
1.「自己」と「女」の出会い
2.女が「自己」を実現できる関係
3.小説の中の二つの「女同士の恋」
第五章 恋愛への囲い込み──「女」としての「自己」
1.社会の側の反応
2.性科学の台頭
3.応答としての恋愛論
4.大正期における恋愛結婚論の確立
第六章 残されたジレンマ──「自己」と「役割」の狭間で
1.女性知識人と恋愛
2.『主婦之友』における「愛される女」
3.批判されたハウツー言説
終 章 恋愛の脱構築に向けて
1.夫婦愛/恋愛を通して「自己」を解放するという理念の男性中心性
2.女性たちによる「自己」の希求と「女同士の恋」の結びつき
3.性別役割と結びついた恋愛を正統化する論理における男女の非対称性
4.「愛されること」の女性役割化
5.「自己」と性別役割の両立におけるセクシュアリティの役割
あとがき
参考文献
事項索引
人名索引
幼児期、メディア、学校教育、部活動や進路選択等、
私たちの世界にはどのようなジェンダー(社会的性)が埋め込まれているのか。
男女の性差のみならずLGBTの人々への視点を取り入れ新たに編まれた教育社会学テキスト。
【執筆者】
*河野銀子、*藤田由美子、岩本健良、木村松子、池上 徹、木村育恵(*は編者)
◆実務と研究を架橋し、新たな共生社会を拓く【ジェンダー法学】の専門誌◆
第6号は2つの特集、1「LGBT/SOGI施策」に6論文(谷口、遠藤、神谷、二宮、鈴木賢/TAKACO、鈴木秀洋)、2「子の面会交流」に企画趣旨と3論文(山崎、高田、光本)、シリーズ「比較家族法(2)」では4論文(二宮、渡邊、小門、石嶋)、「立法・司法の動向」は、敗訴判決にスポットを当てて一石を投じる浅倉論文と、選択的夫婦別姓の動向(二宮)を掲載。最新テーマで迫る。
現代中国のジェンダー構造は、伝統中国や社会主義中国から如何に変化し、経済格差はどのように性別と関連し、消費社会はセクシャリティのあり方にどのような変化をもたらしたのか。
特に1995年の北京国連女性会議以降の20年間に焦点を当て、中国のジェンダー研究の第一線で活躍する研究者による最新成果を紹介する。
序 小浜正子
第一部 現代中国におけるジェンダー・ポリティクスの新局面ーシンポジウムの記録
解 題 小浜正子
中国社会の変容と女性の経済参画ー北京会議から二〇年 金 一虹(朴紅蓮訳)
ジェンダーをめぐるフェミニスト・国家・男性の協働/不協働ー反DV法制定過程を例に
馮媛(遠山日出也・朴紅蓮訳)
現代中国のジェンダー言説と性の政治経済学 宋少鵬(及川淳子訳)
コメント1 阿古智子
コメント2 足立眞理子
コメント3 伊田久美子
リプライ
第二部 北京国連女性会議から二〇年間の中国女性学
解 題 秋山洋子
〈女性意識〉と〈社会性別意識〉-現代中国フェミニズム思想の一分析
王政(秋山洋子訳)
グローバル化のもとでの中国女性学と国際開発プロジェクトーあわせて本土の資源と「本土化」の問題を語る 李小江(秋山洋子訳)
現代中国における三種の女性話語 屈雅君(福島俊子・秋山洋子訳)
[紹介]フェミニスト行動派の運動とその特徴ー二〇一二年二月〜二〇一六年四月 遠山日出也
第三部 中国における日本軍性暴力問題にどう向き合うか
解 題 秋山洋子
女性・平和・民族自省ー陝西師範大学で日本軍性暴力パネル展を開催して 屈雅君(秋山洋子訳)
苦難のうちに立ち止まってー日本軍性暴力パネル展の南京における挫折と内省 金一虹(大橋史恵訳)
メディアの中の「慰安婦」ディスコースー記号化された「慰安婦」と「慰安婦」叙述における記憶/忘却のメカニズム 宋少鵬(秋山洋子訳)
江戸時代の日常生活には、つねに感染症の脅威があった。梅毒・結核・インフルエンザ・コレラ・麻疹・疱瘡…。これらは日々の暮らしにいかなる影響を与えたのか。医療の進歩や都市生活と商業主義の展開、出版メディアの発達など、生活環境の移り変わりによる感染症へのまなざしの変化を描き、現代にも通じる社会と感染症との共生する姿を考える。
序章 「須佐之男命厄神退治之図」(葛飾北斎画)の世界/1 慢性感染症(黴毒(梅毒)-性感染症をめぐるディスクール〈「大風に類する」病/黴毒の広がりと警戒/黴毒への羞恥/病原としての下層社会と遊廓〉/労瘵(結核)-「恋の病」考〈はじめにー「恋の病」という言説/明清医学の導入/医学書の中のジェンダー/心を病む人々/文芸史料の中の労瘵〉/「癩」-「家筋」とされた病〈中世から近世への転換/病者の特定化ー一七世紀後半/「悪血」の排出ー一八世紀以降〉/2 急性感染症(流行り風邪(インフルエンザ)-江戸の町の疫病対策〈医学史からみた流行り風邪/流行り風邪の通称と背景/疫病対策の転換〉/麻疹ー情報氾濫が生む社会不安〈麻疹養生法の広がりー享和三年(一八〇三)/麻疹がもたらす特需ー文政六年(一八二三)/文久二年(一八六二)の流行)以下細目略/疱瘡(天然痘)-共生から予防へ/コレラー新興輸入感染症の脅威
ジェンダーとエスニシティの交差に、映画が隠蔽/開示(イン/アウト)する欲望とは何か。
スクリーンに表象されるその複雑さに対し、9つの視座からアプローチする。
本書では、映画が映し出すジェンダーとエスニシティの交差を軸に、映画が隠蔽/開示する欲望を考察する。トルコ系ドイツ人移民、インド系英国人女性、アラブ系アメリカ人男性。或いは「日本」というエスニシティ。グローバルな世界の中で、その複雑さは、如何に表象されるのか。そして、そこには如何なる意味が付与され、どのようなメッセージを見出すことができるのか。9つの視座からその困難にアプローチする。
実務と研究を架橋し、新たな共生社会への展開をはかる、待望のジェンダー法学の研究雑誌。既存の法律学との対立軸から、オルタナティブな法理を構築。創刊号は特集「ジェンダー法教育と司法」と題し、司法分野におけるジェンダー法教育の現状と課題にせまる6本の論稿を収録したほか、「立法と司法の新動向」として、婚外子差別に関する裁判・立法・行政の動向を紹介する論稿も収録。
奈良女子大学生活文化学科における研究・教育活動の成果を、ジェンダー概念を取り入れて提示した。構成は、「自立して生きる」「関係性のなかで生きる」「生活文化学の方法と教育」の3部からなり、現実の社会問題を生活文化学がどのように批判し、乗り越えていこうとしているかを明らかにする。これから研究・教育に入る若手研究者へのガイドとしての役割も持つ。
「労働」をキーワードとして、現代女性の生活状況を、男女共同参画社会・キャリア・家族・育児・介護等をめぐる法制度・事例を踏まえ解説。また、Society5.0実現に向けた取り組みやAI・IoTの導入により変容しつつある社会状況を踏まえ、今後、女性の生活はどのように変化していくのかを展望するとともに、「ジェンダー」という視点を通して社会を見る重要性・意義を解説した一冊。
まえがき
第1部 労働現場でのジェンダー問題
第1章 現代社会と労働──雇用形態・産業・配属部門・学歴別に見た比較から
1 雇用形態別に見た労働者の現状
2 産業別・配属部門別に見た労働者の現状
3 産業別・学歴別に見た男女労働者の違い
第2章 働き方改革と労働者のための法律──労働基準法・パートタイム労働法・男女雇用機会均等法・女性活躍推進法
1 一億総活躍社会の実現に向けて
2 働き方改革
3 労働基準法における規定
4 多様な働き方
5 労働者のための法律の概要
第3章 職場でのハラスメント──セクハラ,パワハラ,妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント
1 セクシュアル・ハラスメント
2 パワー・ハラスメント
3 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント
第4章 キャリア形成──多様なキャリア開発とワーク・ライフ・バランス
1 多様なキャリア
2 リーダーになる
3 IoT社会で求められるリーダー像
第5章 ライフイベントと育児・介護休業法──家族内の役割分担を考える
1 結 婚
2 育児・介護休業法の概要
3 育児・介護休業制度利用者の増加
4 育児・介護休業法と関連する社会保険の概要
第2部 Society 5.0とジェンダー格差
第6章 ダイバーシティ社会とLGBT
1 ダイバーシティ社会実現に向けて
2 ダイバーシティから見た問題点
3 LGBTに対する社会の取組
4 LGBT当事者が求めること
第7章 科学技術の発展とジェンダー格差の解消──科学技術基本法がもたらす効果
1 科学技術基本法
2 ジェンダー格差解消のための事業
3 大学進学時からの支援──女性の理工系進学者を増やすために
第8章 人工知能が仕事を奪う!?
1 人工知能の定義と歴史
2 人工知能の概念
3 事務系作業の人工知能
4 人工知能を基盤とした近未来の働き方
第9章 「便利な社会」がもたらす変容──IoTを基盤としたSociety 5.0での生活と仕事
1 インターネット社会の到来
2 IoTがもたらす社会・生活の変化
3 IoT社会の実現とSociety 5.0
4 新たな価値の創出と人間関係の重視──Society 5.0における仕事で重視されること
あとがき
参考文献
索 引
「ジェンダー」という視点をもつと、学問はどのように変わるのだろうか。ジェンダー概念を組み入れることによって、比較政治学の基本的概念や方法論が組み替えられ、新たな理論構築が可能となることを提起する。
男でもなく、女でもない、人の性は身体のどこで、どのように、生成されるのか!?生物学者が案内する新たな性の編成へ。
2018年から小学校、2019年から中学校の「特別の教科 道徳」の授業が始まった。使わざるを得ない教科書の批判的読みの中から教材に含まれる「いじめと人権の問題点」を明らかにし、道徳授業の実践的な進め方、授業のつくり方を提案する。
なぜグローバル経済史にジェンダー視点は欠かせないのか。新旧の論点・論争をふまえ、18世紀から現代までの世界各地の事例から問う。
序 章 グローバル経済史にジェンダー視点を接続する
第1部 産業革命・グローバル史・ジェンダー
第1章 産業革命とジェンダーーーアレン=ハンフリーズ論争をめぐって
第2章 18-19世紀イギリスの綿製品消費とジェンダーーーグローバル史の視点から
第3章 18世紀フランスにおけるプロト工業化とジェンダー
コラム1 工業化期イギリスの女性投資家 坂本優一郎
第2部 19世紀グローバル化のなかのジェンダー
第4章 ハワイにおける珈琲業の形成ーーグローバル・レイバーヒストリーの試み
第5章 市場の表裏とジェンダーーー20世紀初頭南部アフリカにおける還流型移民を中心に
第6章 ドイツ植民地に模範的労働者階級を創造するーー青島の事例を中心に
コラム2 家事労働の比較経済史へ向けて
第3部 グローバル経済の現段階とジェンダーの交差
第7章 生産領域のグローバル化のジェンダー分析ーーバングラデシュの縫製産業を事例に
第8章 ポスト国際分業期におけるフィリピン女性家事労働者ーー市場と権力に揺れ動くジェンダー
コラム3 グローバル経済史とジェンダー史の交差の可能性
ネオリベラリズムが蝕む女性たちの生
「仕事も家庭もあきらめないで、すべてを手に入れましょう」「欠点を受け容れ、粘り強く立ち直りましょう」「福祉に頼るのはだらしなさの証拠です」「あんなふうにはなりたくないでしょう?」--映画、雑誌、テレビにSNSと、至るところから絶え間なく響く呼びかけに駆り立てられ、あるいは抑えつけられる女性たちの生。苛烈な「自己責任」の時代を生きる女性たちに課された幾重もの抑圧をさまざまな文化事象の分析を通じて鋭く抉り出す。一九九〇年代以後のフェミニズム理論を牽引してきた著者の到達点にして、待望の初邦訳書。
ジェンダーとは性別をどのように社会が意味づけてきたかという文化構築的なものであるが、ジェンダーから中国史を論じてきたものは、これまであまりなかった。中国社会におけるジェンダーのあり方ー社会の基礎とされてきた家族や法の構造から、男性や女性の日々の服装やふるまい方のあるべき姿と実態、さらには同性愛者や宦官などのセクシャル・マイノリティーがどのように存在していたのかに至るまでーを理解することは、中国の文化そのものを理解する上で欠かせない視点である。中国とその「周縁」社会におけるジェンダーの理念と表象、規範と現実の多様で流動的な情況を、様々な分野から論じる。
教育におけるジェンダー問題は、公平さをいかに図るか、公平さとは何かという問いをめぐり展開している。本書ではムスリム女性の教育の歴史と現状から、教育における女性像や家族像、社会に埋め込まれたジェンダーに至るまでを各地域の事例をもとに考察する。
「イスラーム・ジェンダー・スタディーズ」シリーズ刊行にあたってーー3『教育とエンパワーメント』
はじめに
第1部 【歴史編 女子教育のための改革・思想・運動】
第1章 公平と配慮ーーオスマン帝国とトルコ共和国における教育と性差[長谷部圭彦]
コラム1 女子教育と女性教師の伝統ーーオスマン帝国の場合[秋葉淳]
第2章 イランにおける近代女子教育の成立[山崎和美]
第3章 戦間期(1918〜39)の仏領アルジェリアにおけるムスリム女性解放に関する言説ーー原住民小学校教員組合の機関誌分析から[マルコ・ソッティーレ]
コラム2 ビント・シャーティウーー近代と伝統のはざまで[池田美佐子]
第4章 マレー・ムスリムの女子教育はなぜ必要とされたのかーー世紀初頭から1960年代までのマラヤにおける女子教育観の錯綜[久志本裕子]
第5章 インドネシアにおけるムスリマのためのスカウト運動の誕生と展開[服部美奈]
第6章 エジプトのイスラーム女子教育ーーアズハル系女子学校教員の語り[内田直義]
第2部 【現状編 社会変容と教育】
第7章 トルコにおける「敬虔なムスリム女性運動」--宗教学校とスカーフ着用をめぐる二つの流れ[イディリス・ダニシマズ]
コラム3 イスラームにもとづくセクシュアリティ教育教材の開発ーーオランダにおけるムスリムの挑戦[見原礼子]
第8章 庶民の夢は潰えたのかーーエジプトで進む教育のダブルスタンダード化[鳥山純子]
第9章 カタールにおける欧米系外国大学分校とイスラーム女子学生の就学[中島悠介]
コラム4 ジェンダーギャップ最下位の国ーーイエメン[大坪玲子]
第10章 バングラデシュへき地農村におけるジェンダー格差解消への課題ーー教育普及後20年の追跡調査から[日下部達哉]
第11章 マレーシアの公立大学における「リバース・ジェンダー・ギャップ」--進む女性の高学歴化、その光と影[鴨川明子]
第12章 インドネシアの「家族の肖像」--小学生用教科書の中のジェンダー[小林寧子]
コラム5 インドネシアのモスクにおける学習活動とともに生きる女性たち[中田有紀]
コラム6 ウズベキスタンにおける女性の学習とコミュニティー活動[河野明日香]
第13章 中国における女性のためのイスラーム教育ーー差別を超える処方箋か?[松本ますみ]
コラム7 アフガニスタン女子教育支援の経験[原智佐]
◆人権論の観点からジェンダー問題を学ぶための基本書◆
LGBTQ/SOGI、ジェンダー平等と憲法14条、政治とジェンダー、家族とジェンダー、夫婦別姓、リプロダクティブ・ライツ、ドメスティック・バイオレンス、性暴力、教育・学術とジェンダー等々、司法や法学におけるジェンダー・バイアスを明らかにする。真の男女共同参画社会を築くための指針。
『概説ジェンダーと人権』
辻村みよ子・糠塚康江・谷田川知恵 著
【執筆者紹介】
辻村みよ子(つじむらみよこ):東北大学名誉教授・元明治大学法科大学院教授・弁護士
1 〜 4,8,13,14担当
糠塚康江(ぬかつかやすえ):東北大学名誉教授
6,7,9,10,15 担当
谷田川知恵(やたがわともえ):明治大学法科大学院,一橋大学,早稲田大学ほか非常勤講師
5,11,12 担当
【目 次】
はじめに
1 ジェンダー法学の目的と課題
2 人権と女性の権利の展開ー女性差別撤廃条約からSDGsへ
3 世界各国の男女共同参画政策
4 日本の男女共同参画政策の展開
5 LGBTQ/SOGI
6 ジェンダー平等と憲法14条
7 政治とジェンダー
8 雇用・社会保障とジェンダー
9 家族とジェンダー
10 リプロダクティブ・ライツ
11 女性に対する暴力とドメスティック・バイオレンス
12 性 暴 力
13 ストーカー,セクシュアル・ハラスメント
14 セクシュアリティーとポルノ・売買春
15 教育・学術とジェンダー
資料編
1 女性差別撤廃条約
2 男女共同参画社会基本法
略年表(『ジェンダーと法』関連年表)
事項索引
判例索引
「境界・同意・尊重」は、大人になっても役立つ大切な生活スキルです。自分が自分のからだの主人公であること、自分同様に他者を尊重することの大切さを身近な例を通して伝えます。巻末に子どもと話し合うためのヒント集付き。
●多文化・多民族の共生を探り、人権にかかわる複雑な諸問題に取り組むイギリス。そこで生まれた、児童・青少年のための新しい学習用テキスト・ブック、全5巻。第2巻は、ジェンダーについて、さまざまな体験談を紹介しながら、多角的に学習していきます。
●多様な価値観を認め合う社会の進展によって、ジェンダー(社会的に構築された性役割や認識)を自分の生活に密接にかかわる問題としてとらえていくことが、より一層必要となる今後の日本社会。なぜ男女は違った衣服を着ているのか、なぜ男の子と女の子は遊ぶおもちゃが分かれているのか、既存の固定化されたジェンダーの枠に収まらない人とはどういった人たちなのか、トランスジェンダーとはなんなのか。まずは知ることが大切な問題でありながら、分かりにくい、教えにくい主題について、Q&A方式で、楽しく学べる、本文総ルビのオールカラー学習書です。
●本書の著者ジュノ・ドーソンは、生物学的な性は男性ながら、自己認識は女性として育ち、30代前半に性転換することで、それまでより「自分らしさ」を取り戻すことができた、イギリスでは有名な作家です。
ジェンダーの話
生物学的な性ってなんのこと?
インターセックスってなんのこと?
ジェンダーってなんのこと?
ジェンダーの固定概念ってなんのこと?
わたしのジェンダー:ジュノ・ドーソン
どうして男の子と女の子は見かけが違うの?
どうして男の子が人形で遊んじゃいけないの?
わたしのジェンダー:ローラ・ドックリル
わたしのジェンダー:アンソニー・アナクサゴロウ
トランスジェンダーってなんのこと?
わたしのジェンダー:フォックス・フィッシャー
ジェンダーとフェミニズム
わたしのジェンダー:ホリー・ボーン
クロスドレスってなんのこと?
世界のジェンダー
生物学的な性とセクシュアリティの違いって?
わたしのジェンダー:マット・リスター
ジェンダーって必要なの?
わたしのジェンダー:クリシュナ・イッサ
わたしのジェンダー:アンドリュー・マクミラン
あなたのジェンダーは?
用語集
索引
【性差はある。だが女脳/男脳は存在しない。】
30分間、ストレスを受けたからといって、あなたの生殖器が女性から男性へ、男性から女性へと変わることはありえない。だが、このありえないことが脳の神経細胞では起こりうる。脳はホルモン、ストレス、薬物、環境などあらゆる影響を受けて驚くほど柔軟に変化する。脳に見つかる男女間の平均的な性差は、現れてはまた消える。だから、脳に性別はないのだ。人の脳は、一人ひとり異なっており、様々な特徴の入り混じる《モザイク》になっている。
【人間の脳や心の複雑さは女/男という二分法ではとらえきれない。】
画期的な「脳モザイク論」で脳の性差をめぐる議論に一石を投じた気鋭の神経科学者が、性別とジェンダーに対する固定観念を打ち砕くサイエンス読み物。9か国で刊行が決定している注目の書。
【目次】
1 性別と脳
第1章 覚醒
第2章 ねじ曲げられた事実の歴史
第3章 脳の性差が積み重なると
第4章 生まれか育ちか
2 人間はモザイク
第5章 変化する脳
第6章 性別がすべてではない
第7章 脳のモザイク
第8章 現れては消えるわけ
第9章 ブラインドデートに何を期待する?
第10章 脳のタイプーー典型的な脳と稀な脳
第11章 ストレス下の女と男
第12章 健康のモザイク
第13章 心のモザイク
3 ジェンダーの何が問題か
第14章 男女というバイナリーから多様性のモザイクへ
第15章 ジェンダーという幻想
第16章 バイナリーの洗脳
4 ジェンダーのない世界へ
第17章 ジェンダーという神話にどう対処するか
第18章 混ざりあうジェンダー
第19章 ジェンダーフリーの教育
第20章 子どもたちをジェンダーから解放する
第21章 ジェンダーへの気づき
第22章 行動に移す
第23章 未来の展望
原注
参考文献
索引
謝辞