近代から現代への女性の社会状況、表現の文化の変遷を明確に分析し、性差の制度と思考を超えたポスト・フェミニズムの可能性を予言する画期的なエッセイ。
豊かで多様で混乱したフェミニズムの主張を、時代の中に位置づけ直す。女(男)の生き方を叫んだあなたは何者なのか?
光太郎と智恵子の生涯は平担なものではなかった。智恵子の自殺未遂あり、精神の乱調あり。光太郎は見る気になれば、そこに地獄すら見えたはずだが、彼はひたすら愛の讃歌を書き続ける。智恵子が求めたのは何か、2人の間に生起したものは何か。フェミニズムの視点から詩人の生涯を描く。
ときには、フェミニズムを超え、ときには女として生きることにこだわって、親しい女性たちとのあいだで交わしてきた熱い対話。同時代を生きる尖鋭な個性との触れあいが鮮やかに浮かび上がらせる大庭みな子の〈詩〉と〈真実〉。
19世紀末からナチ政権成立まで、ドイツ・ブルジョア女性運動穏健派の軌跡を追う。母性を軸に、家族とフェミニズムそして近代社会・国家の関係を問う。
南紀・産浜の高級リゾートホテル。待遇、料理が抜群で、選ばれた紳士淑女だけが宿泊できる。作家・石坂は執筆のため、このホテルに滞在した。夜ごとのディナーとお洒落な会話、滞在客は石坂の他5名。会社役員夫妻、美貌のキャリアウーマン、地元の名士、大学助教授だった。サロン的雰囲気、完全密室の中で、三人が次々と殺されたー。奇妙なトリックの謎を解く、本格推理長編。
「自分は誰?」という、女性自身の問いなおしを縦糸に、現代アメリカ女性作家による作品を、フェミニズムの観点から精致に分析、検証する。
80年代の主要なフェミニズム理論の大きな見取図。〈過去〉ではなく〈いま〉と〈未来〉のために。
米国のフェミニズムの発展におけるクエーカー女性の開拓者的役割は17世紀半ばに遡る。本書は平和と女性の権利のための闘いの歴史を記述する
リブで幕を開いた70年代とは、女たちにとってどういう時代だったのか。働くこと、子育て、母性、男社会を問うなかから、90年代の女の生き方を考える。