性をめぐって生きづらさのある子どもに対して、国語科教育ですべきことはなにかー。本書は、学校という場で性の多様性がどのように扱われているのか、どのような課題があるのか、人権教育や他教科での取り組みも取り上げるとともに、理解しておくべき用語や概念についても言及しました。そして、具体的な教科書教材に基づいて、どのような教材をどのようにとらえ、解釈することが可能なのか、「教材の見方・考え方」の一例を提示しています。
■性のこと、どう伝えたらいいの?
性について、夫婦や親子で対話できていますか。「気恥ずかしい」「うちの子にはまだ早いのでは」と考える方も多いのではないでしょうか。
本書では、それぞれの考えを持つさまざまな家族のキャラクターが登場するマンガで、性教育についてわかりやすく解説します。「こういう時、どうしていいか悩むよね」「子どもにどう説明したらいいのかな」と、登場人物と一緒に考えながら読み進めていただけます。
■「包括的性教育」って?
今、国際的に推奨されているのが、性を「人権」の視点でとらえ、多様な考え方に触れながら、主体的に考え、幅広いテーマを体系的に学ぶ「包括的性教育」です。本書はその学習目標を踏まえ、「からだの権利」や「同意」の大切さ、体のしくみ、ジェンダーとセクシュアリティ、性暴力などについて、幅広く解説します。
■お子さんに伝えるための工夫が満載
巻頭にはカラー別冊「たのしくまなぼう からだと性のこと」という小冊子がついています。優しいタッチのイラストと簡潔でわかりやすい文章で、お子さんと一緒に読むことができます。
また、本書のところどころでも、「伝えてみよう」というコラムやQ&Aを設け、多数の伝え方の例を挙げています。
1. 性教育をはじめよう
2. プライベートパーツって何?
3. 男の子の体を理解しよう
4. 女の子の体を理解しよう
5. 体に興味をもつって?
6. 赤ちゃんはどうやって生まれる?
7. セックスについて考えよう
8. ジェンダー、性の多様性を知る
9. 性暴力から子どもを守ろう
10〜18歳までに育む!思春期の子どもの心と体の変化から親子の距離感まで、全部マンガでわかる!
今も、そして将来離れて暮らしても。一生、子どもの絶対的な味方でいるために。親も学びの一歩をふみ出しましょう
「反抗期で何を考えているのかわからない」と親の目が届かなくなる不安や、「大学生がストーカー行為で逮捕!」などデートDVや性犯罪のニュースに心が揺れる日はありませんか?そんな時は「性教育」が助けになります。
本書は、思春期の子どもに訪れる男女の心と体の変化はもちろん、なにが暴力や性被害かを知り、自分を守るための考えを家庭で育むことができます。
18歳で成人を迎えるまであとわずか。子どもが自分の力で生き抜く力を養い、親は子の判断を受け止め、変化していく家族の関係を共に学ぶ思春期の「おうち性教育」を始めましょう。
●第1章・思春期のおうち性教育って必要?
○1話:これからを生きる力を育てる「性教育」 ○2話:世界の性教育と日本の現状
●第2章・思春期に知っておきたい自分を守る考え方
○3話:そもそも思春期って何が変わる?○4話:最初に学びたい「プライベートパーツ」○第5話:人との距離を学ぶ/NOを伝え、受け入れる○第6話:人との距離を学ぶ/バウンダリーを築く○第7話:人との距離を学ぶ/「同意」をとる
●第3章・性の多様性と平等
○第8話:性のあり方を学ぶ○第9話:カミングアウトは必要なこと?○第10話:ジェンダーとらしさ
●第4章・思春期のからだと心
○第11話:女子のからだQ&A○第12話:男子のからだQ&A○第13話:性欲を自分で管理することが大人になること
●第5章・性的に親密になるとき起こること
○第14話:セックスとは?/親が語る言葉を持つ○第15話:セックスとは?/10代と判断力○第16話:セックスとは?/いつからしていい?○第17話:予期せぬ妊娠 避妊○第18話:デートDV/暴力は殴るだけじゃない!○第19話:デートDV/対等・平等な関係って?
●第6章・自立とこれからの親子関係
○20話:毎日イライラ!反抗期はいつまで続く? ○第21話:思春期特有の3つの大きな不安 ○第22話:外見とコンプレックス ○第23話:親子の距離/タッチングとリスニング ○第24話:親子の距離/二つの傾向と関わり方 ○第25話:親子の距離/自立と子別れの始まり
本書は、労働安全衛生法第59条に基づく雇入れ時、
作業内容変更時の安全衛生教育の内容を網羅した教育用テキストです。
各企業で実際に使用されている実務資料を豊富に取り入れるなど、
新入社員等に対する実務的な教育教材です。改訂2版では、
第3章に「労働災害の原因分析の考え方」を加えたほか、
エイジフレンドリー・ガイドラインなどの新しい概念の用語や
新たな様式などをブラッシュアップ。時代に即した教育テキストになっています。
第1章 第1章 安全衛生の基礎教育
第2章 法定の安全衛生教育
第3章 新入社員の基本的な心得
■参考資料1 安全衛生の基礎用語
巻末資料2 新入社員の必携社内様式
ロングセラー企画『大学4年間シリーズ』。中でも一番人気の「経済学」本。本書は、その経済学の「実戦編」となる。
「実戦」の場として経済政策を取り上げ、政策を通じて現代の社会経済の理解を深めることを目的とした本書。新型コロナウィルス感染拡大では、世界のどの国でも経済政策が社会経済を支えた点で、経済政策は私たちにも大変身近になった。経済政策はダイナミックに生きた素材なのだ。デフレ、円安、格差、雇用…等、日本を中心に、現代社会が抱える課題とそれに対する経済政策を見ることで、経済学がビジネスの現場でどう生かされているのかを理解する。学生、就活生はもちろん、ビジネスマンも必読の一冊。
■第1部 経済政策の基礎 1章 経済政策の基礎/2章 経済政策の手法
■第2部 マクロ経済政策 3章 戦後経済政策の変遷/4章 最近の経済財政政策/5章 国際経済
■第3部 ミクロ経済政策 6章 労働・教育政策/7章 成長につながる再分配政策/8章 規模の経済性とインフラ政策
9章 外部性/公共財と地球温暖化対策/10章 情報の非対称性と医療政策 /11章 競争政策
生きる力が湧く、心にしみるー激動する時代を生き抜く糧となる賢人たちの肉声。
経営倫理とは、「何が適法か」を超えて「何が正しいか」を考えることであり、サステナビリティ経営の基礎たるべきものである。経営倫理を支えるSDGs、ESG、CSR、コーポレートガバナンス、コンプライアンス、ダイバーシティ&インクルージョン等の諸概念を、学術、実践、国際の3方向のアプローチにより33名の気鋭の研究者が最新の研究内容を盛り込み丁寧に解説。
第1部 学術的アプローチ編
第1章 経営倫理とは何か(高 巖)/第2章 経営倫理とサステナビリティ(高橋浩夫)/第3章 経営倫理とカーボンニュートラル(蟻生俊夫)/第4章 経営倫理とCSR・CSV-企業の役割を再考するー(潜道文子)/第5章 経営倫理と倫理教育ー学知,技術,実践知の習得法ー(高田一樹)/第6章 経営倫理とESG・SDGs-ESG要因およびSDGsと経営倫理の関係ー(小方信幸)/第7章 経営倫理とコーポレートガバナンス(松田千恵子)/第8章 経営倫理とダイバーシティ(斎藤悦子)/第9章 経営倫理とコンプライアンス(浜辺陽一郎)
第2部 実践的アプローチ編
第1章 パーパス経営の展開(高浦康有・村山元理)/第2章 サステナビリティ経営に求められる価値基準(古谷由紀子)/第3章 カーボンニュートラルへの対応と企業開示(松山将之)/第4章 持続可能性を高める「守りと攻めのCSR/CSV」(水尾順一)/第5章 大学における経営倫理と倫理教育(岡部幸徳)/第6章 産業界における経営倫理と倫理教育(河口洋徳)/第7章 ESG時代に主流化するSDGs-SDGs経営支援ツールの提唱ー(笹谷秀光)/第8章 サステナビリティ経営(ガバナンス)とは何か(今井 祐)/第9章 日本企業のダイバーシティへの進化プロセス(桑山三恵子)/第10章 コンプライアンス体制の構築と運用(井上 泉)/第11章 NPOの役割と経営倫理(古谷由紀子)/第12章 障害者の人権問題(山田雅穂)/第13章 ソーシャル・アントレプレナーシップと経営倫理(横山恵子)/第14章 行政組織における経営倫理ー公務員倫理を中心としてー(中谷常二)/第15章 経営倫理と行政組織・NPO・国際機関(経営倫理と医療組織)(平野 琢)
第3部 国際的アプローチ編
第1章 米国の経営倫理(高橋文郎)/第2章 英国の経営倫理ー倫理的なCSRの先進国としての英国ー(キム・レベッカ)/第3章 中国の経営倫理ー経営倫理の内包への探索分析とジレンマへの探求ー(劉 慶紅)/第4章 台湾の経営倫理(葉山彩蘭)/第5章 韓国の経営倫理(文 載皓)/第6章 経済発展と人権の視点から捉えるアジアの社会問題(高安健一)/第7章 経営倫理から見たESG投資の現状と論点(杉本俊介)/第8章 米英独仏のコーポレートガバナンス(林 順一)/第9章 多国籍企業におけるダイバーシティ・マネジメント(葉山彩蘭)/第10章 外国法・国際規範とコンプライアンス経営(高野一彦)
薬害の教科書ともいうべき本書を読むことで、薬害という言葉の持つ多様な広がりに多くの人が気づくだろう。[養老孟司氏]
医療の故に思いがけず患者になった犠牲者が、医療の未来を導く立場に立った稀有の事績。[村上陽一郎氏]
薬害とは、医薬品による単なる健康被害を越えて、生活や人生を壊される経験、誰にでも起こりうる理不尽としか言いようのない社会的経験である。本書は、薬害をめぐる加害と被害の経験およびそれによって社会でなされたこと/なされなかったことを体系的に明らかにする。
加藤嘉明が築き、松平勝善が再建した近世城郭最終形の現存天守をもつ松山城。武家屋敷、寺町などの地割りや、山の勾配を利用する防御に徹した町づくりによって生まれた城下町・松山を徹底解説。現地写真のほか古地図や絵図、地形図をふんだんに駆使して、歴史の地層を掘り起こし、町に秘められた物語と痕跡をたどる。城郭を中心に発展してきた町の歴史・文化を探訪するシリーズ第6弾。俳人・夏井いつき氏の巻頭インタビュー収載。
〔本書の特色〕
◇近世城郭の最終形といわれる城
城郭建築の最終期である幕末に再建された大天守は、現存天守の中でも貴重な存在。
創建時の堅固な構えと慶長期の古式を踏襲し、勝山山頂に築かれた壮麗な平山城を探訪する。
◇松山城を深く知る手がかりは城下町
本来、城づくりは、城下町まで含めて計画されるもの。
城下町は初代城主・加藤嘉明が築いた土台のもと発展し、現在もその町割りが色濃く残る。
◇「伊予松山の文化」も楽しむ
歴代藩主の嗜好と郷土特有の色が加わり、独自の文化を生んだ松山。
城めぐりをしたあとには、江戸時代から続く文化を味わう。
◇松山市在住の俳人・夏井いつき氏のインタビュー
城と城下町に秘められた本当の魅力を知るには、地元の達人に教わるのがよい。
正岡子規、高浜虚子らを輩出した「俳都松山」に暮らす俳人・夏井氏に、松山城と城下町の見どころを聞いた。
◇はじめに 城の機能性と町割りが表す松山の独自性(楠寛輝)
◇特別インタビュー 偉人が残した大河をたどり「俳句の都」で種をまく(夏井いつき)
松山城周辺地図
松山市広域地図
◇図説 松山城ものがたり
◇松山城の史料を多数所蔵「愛媛県歴史文化博物館」
《Part1 松山城を歩く》
松山城地図
城内1 藩主の屋敷がつくられた平地の曲輪「三之丸」
城内2 御殿跡が庭園になった「二之丸」
城内3 132メートルの勝山山頂に広がる「本丸」
城内4 大手に劣らず堅固な本丸「搦手」の諸門
城内5 本丸への行く手を阻む「本壇」の門と櫓
城内6 天守を守る「小天守」と「隅櫓」
城内7 泰平の時代の痕跡も見える「層塔型天守」
城内8 菅原道真の力も借りた本丸東側の守り
◇軍事交通の要衝として戦に耐えた「松前城」
◇歴史や産業を伝える松山市内の施設
《Part2 松山の城下町を歩く》
城下町地図
城下1 松山市の中心に姿を変えた「城南」の武家地・町人地
城下2 御用商人につくらせた堀と土塁が残る「城東」
城下3 計画的に商人・職人が集められた「城西」
城下4 信仰と武力で松山を守る「城北」の支砦「寺町」
◇日本最古の温泉「道後温泉」を含む湯築城の城下町
◇弘法大師の足跡をたどり四国遍路の変遷を追う
《Part3 伊予松山の文化探訪》
伊予松山の食文化
伊予松山の芸能・芸術
伊予松山を知るためのミュージアム案内
伊予松山の祭礼・行事
索引
参考文献
公害を現代的に捉え直すために、公害経験の多面性を理解し、公害経験が持つ普遍性を考える。公害経験の継承というテーマに正面から向き合った論集テキスト。
第1部 なぜ今,公害経験を継承するのか
第1章 現在・未来に生きる公害経験
「記憶」の時代における継承 清水万由子
1 公害経験をめぐる時代状況
2 価値転換の模索
3 「記憶」の時代における公害経験の継承
4 公害経験を現在・未来に生きるものとするために
第2章 「困難な過去」から「地域の価値」へ
水俣,倉敷・水島の事例から考える 除本理史
1 なぜ公害経験を継承するのか:地域再生の視点から
2 「困難な過去」から「地域の価値」へ
3 「地域の価値」とパブリック・ヒストリー実践
4 水俣「もやい直し」は何をめざしたのか
5 「地域の価値」をつくる:「みずしま地域カフェ」の取り組みから
第2部 フォーラムとしての公害資料館
第3章 公害資料館ネットワークは何をめざしているか
多視点性がひらく「学び」と協働 林美帆
1 公害経験の継承をめぐる多視点性と協働
2 公害資料館ネットワークの設立までの基盤づくり
3 公害資料館ネットワークの設立と活動
4 他分野との学びの共有
5 円卓会議と協働
第4章 教育資源としての公害資料館
困難な歴史を解釈する場となるために 安藤聡彦
1 公害資料館は何のための施設か?
2 データにみる公害資料館の教育活動の実態
3 困難な歴史を解釈する場としての公害資料館
4 「困難な歴史」をめぐる「学習の困難」
5 教育資源としての公害資料館:その三つの要素
第5章 福島原発事故に関する伝承施設の現状と課題
民間施設の役割に着目して 除本理史・林美帆
1 福島県内の伝承施設
2 公的施設の現状と課題
3 福島県立博物館の震災遺産展示
4 民間施設は何をめざしているか
5 民間施設の意義と役割
第6章 記憶を伝える場としてのミュージアム
国際的な潮流を踏まえて 栗原祐司
1 博物館とは
2 ICOMにおける議論
3 Museumの定義の見直し
4 フォーラムとしてのミュージアム
第3部 公害資料の収集・保存・活用
第7章 公害経験の継承と公害資料
アーカイブズとしての公害資料館 清水善仁
1 アーカイブズとしての公害資料
2 公害資料の所在状況調査からみえてきたこと
3 公害資料の管理をめぐる論点
4 アーカイブズとしての公害資料館
第8章 社会変革に向けた社会運動アーカイブズの役割
薬害スモン被害者団体記録から 川田恭子
1 運動とアーカイブズ
2 薬害被害者運動からみる記録の力
3 経験の継承に記録を活かす
4 社会のなかの記録の役割と責任:豊かな未来をめざすために
第9章 公害資料の活用を促す仕組み
環境アーカイブズの活動から 山本唯人
1 公害資料の活用を促す:「深い活用の促進」という視点から
2 目録・資料群の充実を目的とした寄贈者への聞き取り:
資料の文脈を補う資料の収集
3 学部生向けガイダンス:大学教育との連携
4 「語り」という資料の将来:平和博物館との比較を通して
5 結 論
かつて、学校教育において性教育は忌避され続けてきた。性教育を受けないまま大人になった50代前後の世代の人たちは、多様化する現代社会のなかで岐路に立たされている。古い価値観を引きずったままでは生き残れない時代だ。加齢や病気などで健康状態の変化が気になる世代こそ、もう一度性について学び、人生そのものを楽しむことが大切だ。100歳人生を充実させたい大人のための性教育。
◎世界の課題を英語で学び、語ろう!
日常会話だけでなく、「世界が直面している重大な課題について英語で理解したい」「社会問題に関する自分自身の考えを英語で話し合いたい」「人生に直結するテーマをジブンゴトとして英語で話し合いたい」といった向上心と好奇心のある読者のご要望にお応えするために開発したのがこの新シリーズです。皆さまに愛され続けている『速読速聴・英単語』シリーズの姉妹編です。
◎時代が必要としているトピックを集中的に聴く、読むことで英語力がアップする!
シリーズ第2弾の本書【キャリア・学び編】では、「人生は学びのプロセスである」「学びはキャリア形成と密接な関係にある」と捉え、「ブラック企業にとどまることを納得せてしまう発想」「ジェンダーギャップの原因」「早期教育のあり方」といったテーマを取り上げます。簡単には答えの出ない課題(issue)を英語で学ぶことで、思考の幅を広げ、英語力を向上させることができます。
◎背景知識が単語の定着を助ける!
本書はキャリア、学びに関する4つの章(「自分を高める学び」「多様性と人財」「学びから見た世界と日本の違い」「さらなるグローバル化のために」)からなり、各章に、多角的な視座とアップデートされた情報が盛り込まれた英文を5本ずつ収録しています。英文で背景知識を得た上で単語を学ぶので、記憶にも残りやすくなります。
◎音読を意識した読みやすい英文で、英語の発信スキル強化にも◎
単語の学びに集中できるよう、英文で使われる文法は、高校1年生から読めるレベルにしてあります。音読のしやすさも考慮して、英語母語話者が書き下ろしました。各英文には、思考を深めるきっかけとなる、読者への問いも掲載しており、英語で答えるトレーニングにも活用できます。
◆このような方にお薦めします!
グローバル志向があり、英語を使いこなしたい方
世界のニュースを英語で聴いたり、読んだりしたい方
世界の課題について英語で意見を言ってみたい方
IELTS(TM)、TOEFL(R) などの英語の試験の受験準備をしている方
コロナ禍による社会の変化やSDGsの普及等による価値観の変化などを受け、
新しい姿に変わろうとしている動物園・水族館。
本書では、教育・環境教育をその機能の一つとしてもつ動物園・水族館の理念や活動について、
研究者や動物園・水族館職員、環境NPO職員などの多彩な執筆者が論じ、動物園・水族館がもつ
独自の教育的価値と新たな可能性を提言する。
第1部では、環境教育の場としての動物園・水族館の役割を考察。学校教育(理科・生活・総合学習など)
との関係を理論面からまとめ、あわせて、現場での実践例や法律からみた位置づけ、
エコツーリズムとの関連など、動物園・水族館での環境教育を多面的に論じる。
第2部では、ポストコロナ社会での動物園・水族館教育の変化を考える視点を得るため、
動物園・水族館職員による現場からの実践報告と提言を収録。
実践報告では、動物の展示や生きもの観察のポイントについてのオンライン発信、
動物園とつながることでのオンライン授業など、これまでの空間的・時間的なハードルを越えた
コロナ禍での取り組みを中心に紹介。
特に、オンラインによるつながりの再構築、場所としての空間を共有できないオンラインでの
「学びの場」の創造について、当事者目線で試行錯誤を振り返る。
そして、ポストコロナ社会を踏まえた動物園・水族館教育の近未来を考えるヒントを提供する。
私たちは動物とどう向き合うのか。ウイルス学、獣医学、哲学者からのメッセージも収録。
また博物館としての動物園・水族館の位置づけを確認し、生物多様性を学ぶ場としてはもちろん、
地域社会に根ざしたコミュニティとしての機能を強めつつある動物園・水族館の未来を見据えるとともに、
課題解決を読者とともに探る。動物園・水族館教育の双方を論じる本邦初の書。
【執筆者】
**朝岡幸彦、日置光久、荒井雄大、飯沼慶一、山? 啓、河村幸子、赤見理恵、野村 卓、笹川孝一、
佐々木美貴、中澤朋代、田開寛太郎、*?橋宏之、冨澤奏子、島田晴加、*大和 淳、天野未知、古川 健、
水谷哲也、渡辺 元、大倉 茂、高田浩二(執筆順,**は編者,*は編集担当者)
東京大学の1・2年生38人がゼミ形式の授業で自身の人生と教育の関わりを語り合った半年間の記録。
第二言語習得研究では、学習者に何らかの指導が与えられたことにより、どのような要素がなぜ身についたのか、またはなぜ身につかないのかを明らかにすることを目的する。この「なぜ」を解明するために仮説を検証していく。
■「まえがき」より
本巻は9章で構成されているが、大きく2つのパートにわけることができる。前半の第1章から第4章までは、音や語彙、構文などに含まれる特定の要素に対する暗示的・明示的な指導の効果について検証している。明示的な指導とは、文法規則や音の違いなどを直接的に教えることであり、第3章で扱っている誤りを訂正するということも明示的な指導に含まれる。一方、暗示的な指導とは、特定の言語項目について意識的に教えるのではなく、学習者が言語に触れることによりある要素が副産物的に身につくことを意味する。
後半の第5章から第9章では、様々な指導法を紹介し、その将来性について議論している。第4章までのように指導の効果について仮説検証が行われているわけではないため、提案されている指導法を使って実際に指導を行い、特定の要素に関して筆者が予想している通りの効果が得られるのか、今後の研究の進展が待たれる。
■「シリーズまえがき」(第1巻)より
本シリーズの各章は、大学で言語習得・言語指導・言語学を学ぶ学部生および大学院生を念頭に置いて書かれている。外国語を勉強中の方や教えていらっしゃる学校現場の先生方にも、これらの研究の魅力に触れていただけることを願って編集した。また各章の章末に、著者からの「外国語教育にかかわる人が知っておくべきポイント」「執筆者から読者へのメッセージ」を掲載した。こちらもぜひ参考にしていただきたい。
■編者
大瀧綾乃(静岡大学)
須田孝司(静岡県立大学)
横田秀樹(静岡文化芸術大学)
若林茂則(中央大学)
■執筆者一覧
杉浦香織(立命館大学)
田村知子(愛知教育大学)
大瀧綾乃(静岡大学)
中川右也(三重大学)
箱崎雄子(大阪教育大学)
吉田龍弘(焼津市立大井川中学校)
白畑知彦(静岡大学)
今井隆夫(南山大学)
大山 廉(茨城大学)
澤崎宏一(静岡県立大学)
森 千加香(ノースカロライナ大学シャーロット校)
1 英語音声の暗示的学習ーリズム音がもたらす効果ー
杉浦香織
2 派生接辞の習得とその指導ー日本語を母語とする英語学習者の場合ー
田村知子
3 他動詞と自動詞の区別と明示的指導ー非対格動詞の場合ー
大瀧綾乃
4 不定詞・動名詞選択の明示的指導ー動詞補部に焦点を当ててー
中川右也
5 小学校英語教育における音声指導ー語強勢指導の重要性ー
箱崎雄子
6 英語の授業における表現欲求時指導法ー中学校での明示的指導ー
吉田龍弘・白畑知彦
7 日英語対象に基づく英語学習法 -代名詞・「思う」・文化変形規則ー
今井隆夫
8 学習者の情意と英語の指導法ー理論から指導へー
大山 廉
9 英語学習者と日本語学習者によるCOIL活動ー日米間協働学習の効果ー
澤崎宏一・森千加香
初級終了段階から取り組める、タスクベースの日本語教材。プロジェクト・ワークの実践を通して、日本に関する社会的・文化的なテーマ(住まい、文化、食、防災、教育、環境)について理解を深めるとともに、日本語の運用力を身につけ、自分の言葉で表現することの楽しさや達成感を味わう。初級の勉強を終え、語彙や文法の知識はあるけれど、うまく使いこなせない学習者におすすめの1冊。
■初級終了段階の学習者でも無理なく取り組める手厚いサポート
・テーマの導入から準備・発表まで、プロジェクト・ワーク完成までのステップを丁寧にフォロー
・発表のためのスクリプトやパワーポイントの枠組みを提示し、例に沿ってスムーズに作成
・語彙や文型説明への翻訳付き(英語・中国語・ベトナム語)
タスクベースの日本語教育を重視する総合クラスのほか、会話・口頭表現クラス、アクティブ・ラーニング型、もしくは課題探究型の日本文化・日本事情クラス、短期研修など、様々な授業に。
<目次>
Lesson 1 アニメから日本の生活を見てみよう -家や生活について描写する
Lesson 2 日本の伝統文化にふれよう -伝統文化の体験イベントを計画する
Lesson 3 いろいろな食文化を知ろう -食の多様性について学ぶ
Lesson 4 地震から身を守ろう -防災ビデオ作り
Lesson 5 教育を考えよう -自己肯定感を高める教育とは?
Lesson 6 リサイクルを考えよう -物をむだにしないアイデアの提案
<WEBサイト>(ダウンロード・コンテンツ)
・音声ファイル
・ワークシート・ふりかえりシート
・解答(読み物など)
・[表現]の日本語説明・練習問題・解答
・プロジェクト・ワークのためのTips集
・教師用手引き
Lesson 1 アニメから日本の生活を見てみよう -家や生活について描写する
Lesson 2 日本の伝統文化にふれよう -伝統文化の体験イベントを計画する
Lesson 3 いろいろな食文化を知ろう -食の多様性について学ぶ
Lesson 4 地震から身を守ろう -防災ビデオ作り
Lesson 5 教育を考えよう -自己肯定感を高める教育とは?
Lesson 6 リサイクルを考えよう -物をむだにしないアイデアの提案
エンゲージメントを高める あそぶ社員研修のススメ
移民研究の分野を代表する編著者のもと、「日本在住の移民2世による移民研究」が多数収載された成果。移民コミュニティ、第2世代の学校後の軌跡、ジェンダー化された役割期待、出身国との往来、日本社会からの排除等のテーマを追った意欲的な論集である。
コロナ禍を乗り越え、新しい高校文化祭の模索が始まっている。あらためて、文化祭とは何か、文化祭で高校生にどんな力を育むのか、教師としてどうかかわるのが適切か等、さまざまな角度から高校文化祭を考察する。
1.理論編
1-1.文化祭で育てたい生徒の自主性
1-2.文化祭ー生徒の熱量変換装置ーを点検する
2.考察・実践編
2-1.文化祭を生徒も楽しむ、教師も楽しむ
2-2.正解のない文化祭で教員がすべきこと、すべきではないこと
2-3.文化祭の醍醐味はいかに色付けをするか
2-4.いろいろなことを「面白い」と感じることのできるかけがえのない力を
2-5.生徒がワクワクするために教師ができること
2-6.文化祭で育てる主権者意識
2-7.「ホンモノの文化祭」について考える
2-8.定時制高校と文化祭
2-9.ICTの活用で広がる文化祭の可能性
2-10.探究活動としての高校文化祭
2-11.学校図書館は生徒の活躍の場
2-12.生徒に人気の飲食模擬店 出店の手順と注意
2-13.工業高校と文化祭
2-14.演劇に取り組む高校における実行委員会の活躍
人間存在についての理解や、その健康の増進について興味関心を高める多角的な視座を提供するとともに、「人間健康学」という学問領域の確立を目指しす。WHO憲章に謳われた「健康」の定義、「健康とは、完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」に基づき、「福祉と健康」「身体活動とウェルネス」「心理と教育」の三つの柱により構成されている。
第1部 福祉と健康
第1章 自分自身の人生をデザインする
第2章 人間学のスピンオフー厄介なる主体のエピステーメーー
第3章 福祉と防災
第4章 障害のある人とともに暮らす社会
第5章 日本の健康問題について考えるー健康とは何か、健康の意義ー
第6章 医薬品の有効利用・薬物乱用と健康影響
第7章 健康を支える食生活と栄養
第2部 身体活動とウェルネス
第8章 スポーツとジェンダー
第9章 レベルアップに必要な諸要素ー学生活を通じて競技者としても、人としても成長するためにー
第10章 ラジオ体操の有用性
第11章 体温調節と運動・スポーツ
第12章 運動を測定し定量的に評価する
第13章 ストレングス&コンディショニングという学問
第3部 心理と教育
第14章 心と体の健康を支える「学習」
第15章 スポーツとあがり
第16章 臨床心理学とメンタルヘルス
第17章 「人さまざま」な私たちが抱える心理的課題とその支援
第18章 豊かな学びを保障する教育を目指して