日本や欧米の歴史教科書やミュージアムの展示、少女マンガなどの素材から、現代日本の歴史教育・歴史認識をジェンダーの視点から見直し、その視点を歴史記述・教育にどのように織り込むべきかを真摯に探る。歴史認識を鋭く問うラディカルな問題提起の書。
教育におけるジェンダー問題は、公平さをいかに図るか、公平さとは何かという問いをめぐり展開している。本書ではムスリム女性の教育の歴史と現状から、教育における女性像や家族像、社会に埋め込まれたジェンダーに至るまでを各地域の事例をもとに考察する。
「イスラーム・ジェンダー・スタディーズ」シリーズ刊行にあたってーー3『教育とエンパワーメント』
はじめに
第1部 【歴史編 女子教育のための改革・思想・運動】
第1章 公平と配慮ーーオスマン帝国とトルコ共和国における教育と性差[長谷部圭彦]
コラム1 女子教育と女性教師の伝統ーーオスマン帝国の場合[秋葉淳]
第2章 イランにおける近代女子教育の成立[山崎和美]
第3章 戦間期(1918〜39)の仏領アルジェリアにおけるムスリム女性解放に関する言説ーー原住民小学校教員組合の機関誌分析から[マルコ・ソッティーレ]
コラム2 ビント・シャーティウーー近代と伝統のはざまで[池田美佐子]
第4章 マレー・ムスリムの女子教育はなぜ必要とされたのかーー世紀初頭から1960年代までのマラヤにおける女子教育観の錯綜[久志本裕子]
第5章 インドネシアにおけるムスリマのためのスカウト運動の誕生と展開[服部美奈]
第6章 エジプトのイスラーム女子教育ーーアズハル系女子学校教員の語り[内田直義]
第2部 【現状編 社会変容と教育】
第7章 トルコにおける「敬虔なムスリム女性運動」--宗教学校とスカーフ着用をめぐる二つの流れ[イディリス・ダニシマズ]
コラム3 イスラームにもとづくセクシュアリティ教育教材の開発ーーオランダにおけるムスリムの挑戦[見原礼子]
第8章 庶民の夢は潰えたのかーーエジプトで進む教育のダブルスタンダード化[鳥山純子]
第9章 カタールにおける欧米系外国大学分校とイスラーム女子学生の就学[中島悠介]
コラム4 ジェンダーギャップ最下位の国ーーイエメン[大坪玲子]
第10章 バングラデシュへき地農村におけるジェンダー格差解消への課題ーー教育普及後20年の追跡調査から[日下部達哉]
第11章 マレーシアの公立大学における「リバース・ジェンダー・ギャップ」--進む女性の高学歴化、その光と影[鴨川明子]
第12章 インドネシアの「家族の肖像」--小学生用教科書の中のジェンダー[小林寧子]
コラム5 インドネシアのモスクにおける学習活動とともに生きる女性たち[中田有紀]
コラム6 ウズベキスタンにおける女性の学習とコミュニティー活動[河野明日香]
第13章 中国における女性のためのイスラーム教育ーー差別を超える処方箋か?[松本ますみ]
コラム7 アフガニスタン女子教育支援の経験[原智佐]
プライド・パレードの参加者は数万人。首相はじめ、同性婚をした大臣など、たくさんの政治家も参加する。
若者たちはメディアが押し付けるジェンダーロールを批判し、国営放送ではポルノの虚構ではなく、一般公募のカップルのセックスを放映する。
そんなノルウェーにも、Me Too の波がやってきた。
次々と暴露される、各界でのセクハラ被害。問題は政界にも広がり、未来の首相候補といわれる政治家への告発も次々とよせられる。
ジェンダーギャップ指数世界3位のノルウェー。さらなる性の平等を求める現地をレポートする。
「女性は生来情緒不安定、男は攻撃的」。科学の名のもとに定説となって、社会的不平等を招いた神話の数々。性差を主張する科学者たちは正しいのか?性差の科学にあらたな指標を提示。
「労働」をキーワードとして、現代女性の生活状況を、男女共同参画社会・キャリア・家族・育児・介護等をめぐる法制度・事例を踏まえ解説。また、Society5.0実現に向けた取り組みやAI・IoTの導入により変容しつつある社会状況を踏まえ、今後、女性の生活はどのように変化していくのかを展望するとともに、「ジェンダー」という視点を通して社会を見る重要性・意義を解説した一冊。
まえがき
第1部 労働現場でのジェンダー問題
第1章 現代社会と労働──雇用形態・産業・配属部門・学歴別に見た比較から
1 雇用形態別に見た労働者の現状
2 産業別・配属部門別に見た労働者の現状
3 産業別・学歴別に見た男女労働者の違い
第2章 働き方改革と労働者のための法律──労働基準法・パートタイム労働法・男女雇用機会均等法・女性活躍推進法
1 一億総活躍社会の実現に向けて
2 働き方改革
3 労働基準法における規定
4 多様な働き方
5 労働者のための法律の概要
第3章 職場でのハラスメント──セクハラ,パワハラ,妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント
1 セクシュアル・ハラスメント
2 パワー・ハラスメント
3 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント
第4章 キャリア形成──多様なキャリア開発とワーク・ライフ・バランス
1 多様なキャリア
2 リーダーになる
3 IoT社会で求められるリーダー像
第5章 ライフイベントと育児・介護休業法──家族内の役割分担を考える
1 結 婚
2 育児・介護休業法の概要
3 育児・介護休業制度利用者の増加
4 育児・介護休業法と関連する社会保険の概要
第2部 Society 5.0とジェンダー格差
第6章 ダイバーシティ社会とLGBT
1 ダイバーシティ社会実現に向けて
2 ダイバーシティから見た問題点
3 LGBTに対する社会の取組
4 LGBT当事者が求めること
第7章 科学技術の発展とジェンダー格差の解消──科学技術基本法がもたらす効果
1 科学技術基本法
2 ジェンダー格差解消のための事業
3 大学進学時からの支援──女性の理工系進学者を増やすために
第8章 人工知能が仕事を奪う!?
1 人工知能の定義と歴史
2 人工知能の概念
3 事務系作業の人工知能
4 人工知能を基盤とした近未来の働き方
第9章 「便利な社会」がもたらす変容──IoTを基盤としたSociety 5.0での生活と仕事
1 インターネット社会の到来
2 IoTがもたらす社会・生活の変化
3 IoT社会の実現とSociety 5.0
4 新たな価値の創出と人間関係の重視──Society 5.0における仕事で重視されること
あとがき
参考文献
索 引
男でもなく、女でもない、人の性は身体のどこで、どのように、生成されるのか!?生物学者が案内する新たな性の編成へ。
◆人権論の観点からジェンダー問題を学ぶための基本書◆
LGBTQ/SOGI、ジェンダー平等と憲法14条、政治とジェンダー、家族とジェンダー、夫婦別姓、リプロダクティブ・ライツ、ドメスティック・バイオレンス、性暴力、教育・学術とジェンダー等々、司法や法学におけるジェンダー・バイアスを明らかにする。真の男女共同参画社会を築くための指針。
『概説ジェンダーと人権』
辻村みよ子・糠塚康江・谷田川知恵 著
【執筆者紹介】
辻村みよ子(つじむらみよこ):東北大学名誉教授・元明治大学法科大学院教授・弁護士
1 〜 4,8,13,14担当
糠塚康江(ぬかつかやすえ):東北大学名誉教授
6,7,9,10,15 担当
谷田川知恵(やたがわともえ):明治大学法科大学院,一橋大学,早稲田大学ほか非常勤講師
5,11,12 担当
【目 次】
はじめに
1 ジェンダー法学の目的と課題
2 人権と女性の権利の展開ー女性差別撤廃条約からSDGsへ
3 世界各国の男女共同参画政策
4 日本の男女共同参画政策の展開
5 LGBTQ/SOGI
6 ジェンダー平等と憲法14条
7 政治とジェンダー
8 雇用・社会保障とジェンダー
9 家族とジェンダー
10 リプロダクティブ・ライツ
11 女性に対する暴力とドメスティック・バイオレンス
12 性 暴 力
13 ストーカー,セクシュアル・ハラスメント
14 セクシュアリティーとポルノ・売買春
15 教育・学術とジェンダー
資料編
1 女性差別撤廃条約
2 男女共同参画社会基本法
略年表(『ジェンダーと法』関連年表)
事項索引
判例索引
女性は違ったやり方で科学をするか?科学は公正中立か?教育の機会はジェンダー・フリーか?家事と育児は誰がするのか?数学にジェンダー・バイアスはかからないか?科学のフィールドから女性が排除される社会的・文化的背景を徹底的に洗いだし、ジェンダーの視点から新しい科学の可能性をさぐる。
男性特権にいかに向き合うか、「弱者男性」論は差別的か、自らの「痛み」を消さない男性学はあるかーー。
著者が近年さまざまな媒体で発表した、フェミニズムやトランスジェンダー、そしてメンズリブなどジェンダーに関わる重要な考察を一冊にまとめた、著者初の男性学批評集。
加害と疎外が複雑に絡み合う「男性問題」のジレンマを、丁寧に解きほぐす一冊。
◆目次◆
はじめにーーこれからの男性解放批評のために
【1】
男が男を省みるーー加害性と疎外の複雑なねじれ
「痛み」を消さない男性学を
男性特権にいかに向き合うか
澁谷知美+清田隆之編『どうして男はそうなんだろうか会議』を読む
【2】
私の性被害
村上春樹『女のいない男たち』を読む
村上春樹『街とその不確かな壁』を読む
「真の弱者は男性」「女性をあてがえ」--ネットで盛り上がる「弱者男性」論は差別的か?
インセルとは誰か?
批評と男性性ーー男性解放批評に向けて
渡部直己『子規的病牀批評序説』を読む
松浦理英子と男性解放批評
魯迅と暗黒男性批評
トランスジェンダー/フェミニズム/メンズリブーー『笙野頼子発禁小説集』に寄せて
日本的男性性とアパシーーー交差的な対抗運動のために
【3】
男性解放批評とは何か?--終わりに代えて
あとがき
◆著者略歴◆
杉田俊介 (すぎた しゅんすけ)
1975年生まれ。批評家。『フリーターにとって「自由」とは何か』(人文書院)でデビュー。以後、文芸評論や労働・貧困問題について著述。著書に『非モテの品格』『マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か』(ともに集英社新書)、『男がつらい!』(ワニブックス)、『宮崎駿論』(NHKブックス)、『糖尿病の哲学』(作品社)など多数。差別問題を考える雑誌『対抗言論』(法政大学出版局)では編集委員を務める。
女性の生と性への縛りに抗し、果敢にたたかってきた近代のフェミニストたち。明治・大正から戦後までのジェンダーと家族・国家の歴史に分け入り、異性愛や血縁に拠らない新たな家族のつながり、社会との関係性を探る。女性天皇・男女共同参画をめぐるジェンダーバッシングにも正面からこたえる。
教育基本法改定、新しい学習指導要領の公示など、ジェンダーの公正と公平を求める教育は大きく揺れている。本書は、ジェンダーをめぐる状況を整理し、多様な子どもたちの状況を踏まえて、新たなフェミニズム教育学を構想する。
刊行にあたって 古久保さくら
第1部 ジェンダー化された学校教育
第1章 ジェンダーの視点でみる現代の教育改革ー性差をめぐる難問木村涼子
第2章 男女共学制は進歩の砦?-イギリスの共学点検から見た日本の学校堀内真由美
コラム「やってみよう!教室観察」
第3章 学校体育とジェンダー 井谷惠子
コラム「試してみよう」
第2部 ジェンダー化された学校を生き抜く子ども
第4章 男の子の多様性を考えるー周辺化されがちな男子生徒の存在に着目して土田陽子
コラム「調べてみよう・比べてみよう」
第5章 女子高校における女性性利用型成功志向今田絵里香
第6章「男子は4周を目標に」-体育授業の性別カリキュラムと男女生徒への性差別片田孫朝日
コラム「話し合ってみよう」
第7章 学校の中の「見えない/見える」セクシュアルマイノリティ今井貴代子・山田公二
コラム「自分の性と向き合おう」
第8章 障害をもつ女子の「ジェンダー化」と教育松波めぐみ
第3部 ジェンダーの視点からの教育理論・実践の検証と展望
第9章 メディア・リテラシー教育の可能性ー中学校・地域・NPOとの連携による実践例からジェンダーにつなぐ西村寿子
コラム「行ってみよう」
第10章 ジェンダーの視点で考える男女平等教育の課題と可能性ー教育実践のパラドックスの視角から日野玲子
コラム「考えてみよう」
第11章 ジェンダー変容期におけるジェンダー平等教育の課題古久保さくら
おわりに ふたつの「わたしたち」から、ひとつの「わたしたち」への物語木村涼子
第一部 雇用におけるジェンダー平等の実態とその要因、今後の課題
序 章 人間らしい労働の実現に不可欠なジェンダー平等
第一章 ジェンダー差別とその要因、政府・財界の労働力政策
第二章 人間らしい労働とジェンダー平等実現への課題??国際労働基準と日本
第二部 雇用におけるジェンダー平等実現への運動と職場でのたたかい方
第一章 全労連女性部調査に見る女性労働者の実情と労働組合のとりくみ
第二章 ジェンダー平等の実現と労働組合
第三章 労働組合のジェンダー平等実現へのとりくみの推進(チェックリストつき)