美しさをとことん突き詰めれば切なさに行き着くーーモリコーネの音楽はそんな人間の持つ深い哀しさへとダイレクトに働きかける。矢部のヴァイオリンの響きのなかにも、そんな深淵に通じるなにかがある。だからこそこのアルバムは聴き手に人間への深い愛情を喚起させる。
イージー・リスニングをナメてはいけない。名曲は名曲、美しい曲はやっぱり美しいのだ。そんな名曲を集めたコンピレーション第2弾。どの曲もたとえタイトルは知らなくても、聴いたことのある曲ばかりのはず。甘くてちょっと苦く切ないにさせてくれます。
ふだんからデュオで活動しているチェロとピアノのクラシック演奏家による映画音楽集。非常に凝った選曲で、ニーノ・ロータ、ショスタコーヴィチ、バーナード・ハーマンなどの作品を大胆なアレンジと演奏で、コンサート用の曲として自立させている。