コンパラブル・ワース運動のケース・スタディにもとづいて、コンパラブル・ワースが、階級運動とジェンダー運動を統合した労働者・フェミニスト同盟の形成に対してもつラディカルな可能性を探求する。
知りたいのは、自分がどう生きるか、です。結婚したHanako族は子供を産み、「主婦」を捨てた…話題の『夫婦別姓』から、教育、家族問題まで新世代の女性たちを解剖する。
1980年代初めまでの欧米中心のフェミニズムの成果に基づいて女性運動の史実、人物、思想、著作の解説をした事典。女性に関わる歴史、政治経済、文化、セクシュアリティ、ジェンダー、身体などをめぐる概念の大きな変化に伴い、1991年刊の前版に、バックラッシュ、ポストモダン・フェミニズム、ポストコロニアル・フェミニズム、アンジェラ・デイビス、ダナ・ハラウェイ、トリン・T・ミンハ、エンパワーメントなどの項目を追加した新版。配列はアルファベット順。重要事項・フェミニズム運動、フェミニストたち、書名・新聞名・作品名、団体名の四つに分類した重要語項目別索引と見出し語和英索引付き。
多くの要素を簡潔な形にまとめた参考図書。人物、組織、キャンペーンの背景と、裁判事例、目標、達成されたことが含まれている。多くの行動が集中しているアメリカ合衆国とヨーロッパに重点が置かれているが、世界の他の地域に関する項目も多く掲載されている。フェミニズム運動については、序論で要約され、年表で時代があとづけられている。さらに詳しい情報資料を、大量の文献目録の形で提供した。
本書は、ヴィクトリア期から第一次大戦前夜にかけて、イギリスの中流階級女性が自らの法的・社会的・経済的・政治的地位の改善を求めて展開したフェミニズム運動の全体像を描き出す。
グローバルな視点で綴る体験的辛口批評。
1 レイシズム(さよなら、キャロライン
差別天国アメリカ
フォークは右手でなく左手で
ジャップって言われたことありますか?)
2 フェミニズム(きれいじゃないがシャープな娘
個人的なことは政治的なこと
日本人以外タダ
女性だけの地球村祭り
「北京+5」から「北京ー5」へ
足りないのはユーモアのセンス)
3 マス・メディア(ニューヨーク・タイムズの影響力
誰でも持っているステレオタイプ
マス・メディアがつくる「世論」
メディア・リテラシーを身につけよう
フェミニズム・リテラシーを身につけよう
自由にものが言えるってすばらしい)
植民地時代から1920年代までを7章に分け、各時代の特徴と女性の暮らし、トピックスを収めて時代背景を浮き彫りにし、伝記的手法を通して、主要人物──先住民のポカホンタス、ピューリタン体制への反逆者アン・ハチンソン、黒人イザベラ・ウィリアムズからエマ・ウィラード、マーガレット・フラー、グリムケ姉妹、ルイザ・メイ・オルコット、ジェイン・アダムズ、エマ・ゴールドマン、ケイト・ショパン、アリス・ポール、メアリ・ビアードまで──45人の女性の権利に目覚める過程と活動を描く。事典的構成によるアメリカ女性史。
◆主な章立て
1良き妻、召使い、そして女奴隷 -- 植民地時代
2「共和国の母」--独立建国期
3女の権利に目覚めて --アンテベラム期
4連帯する女たち -- 南北戦争期
5女の声を響かせてーー「金メッキ時代」
6「新しい女」--「革新主義の時代」
7働く女、フラッパー、そしてフェミニストーー「ジャズ時代」
「科学の客観性」の意味が問い直される現在、「過去の科学」が規定した「女性の本質」がいまなお信じられている。一方、科学/技術に女性がいかに貢献し、何ゆえ貢献を妨げられたのかは、闇に葬られてきた。その知られざる歴史と日本の女子教育の考察を通して、科学/技術と人間が良い発展をとげるためには何が必要か、を明らかにする。
西洋フェミニズムの創始者または先駆者として讃えられてきたメアリ・ウルストンクラフト。彼女の死後二百年を記念して出版された本書は、賞賛と苦悩の省察との入り交じった状況を明らかにしている。ある章ではウルストンクラフトの著作がはらむ緊張を追求し、ある章では読みの過程に疑問を呈し、ある章では女性と男性の可能性の限界を押し拡げようとする際に生じてくる困難な問題を考察している。彼女の啓蒙主義的でヒューマニズム的な構想がもつ妥当性といった主題が、われわれの現在の問題関心とどのように響き合うのか洞察するすべを与える。
フランス革命期のイギリスに生きた先駆者メアリの生涯をたどり、作品の丹念な読解によって全体像を描き切る、わが国で初めての本格的メアリ・ウルストンクラフト論。
世の中の理不尽と女の快楽のあいだ-あっちで悩み、こっちで怒り、それから笑う。ノーブラ、スッピン、冷蔵庫なしで生きる貧乏フェミニストが読む、日常・身体・本。
「ポスト」とは「フェミニズムが終わった」という意味ではない。近年、他の批評理論と交差しながら理論をより先鋭化・深化させ、新たな領野を切り拓いているフェミニズムの新段階のことである。本書は、“ポスト”フェミニズム理論が、どのような現実的文脈から内発的に要請されてきたのか、社会・政治・科学の現況が今何を思考することを迫っているのか、そして、今後どのような展望を描きうるのかを問いかける、新たな時代への「挑戦」の書である。
近代日本文学のなかのマリアたちー矢代静一「写楽考」を中心にしてー 宮野光男「ゆき女きき書」成立考ー石牟礼道子とフェミニズムー 井上洋子シェイクスピアとフェミニズム 朱雀成子フランス文学におけるフェミニズムの諸相ースタンダールとボーヴォワールを中心にー 常岡晃女性の現象学ーボイテンディクとボルノーに学びつつー 広岡義之フェミニスト批評に対して 富山太佳夫言語運用と性 松尾文子アメリカにおけるフェミニズムあるいはフェミニスト神学 森田美千代山の彼方にも世界はあるのだろうかー現代スカンジナビア女流文学の一断面 中村都史子スポーツとフェミニズムー身体の解放とスポーツー 安冨俊雄近代文学とフェミニズムーあとがきに代えてー 佐藤泰正〔佐藤/泰正/編(さとう/やすまさ)〕〔宮野/光男/(みやの/みつお)〕〔井上/洋子/(いのうえ/ようこ)〕〔朱雀/成子/(すざく/しげこ)〕〔朱雀/成子/(すざく/しげこ)〕〔常岡/晃/(つねおか/あきら)〕〔広岡/義之/(ひろおか/よしゆき)〕〔富山/太佳夫/(とやま/たかお)〕〔松尾/文子/(まつお/ふみこ)〕〔森田/美千代/(もりた/みちよ)〕〔中村/都史子/(なかむら/としこ)〕〔安富/俊雄/(やすとみ/としお)〕〔佐藤/泰正/(さとう/やすまさ)〕
第1部 「帝国」の暴力に抗する(空爆の思想に抗して
とむらいのポリティクス
ミニー・ヴォートリンへの六〇数年後の応答 ほか)
第2部 「女性国際戦犯法廷」の意義(トランスナショナル・フェミニズムの実践としての「女性国際戦犯法廷」
ジェンダー化された国家に抗してー「女性国際戦犯法廷」の挑戦
戦争体制に抗するトランスナショナル・フェミニスト・ネットワークの構築へ)
第3部 歴史を再審する(ジェンダー視点による東アジアの近現代史再考
女性と戦後思想
関東大震災と「日本人」-朝鮮人・中国人虐殺とは何であったか)
対談 大越愛子×井桁碧『国家暴力』とジェンダーー金子ふみ子=不逞者の思想